魔法少女まどか☆マギカ 聖なる焔と新たなる運命 作:緋月ルナ
いつもこのペースで書けたらいいんですけどね。
まぁ、まだストックはあるから大丈夫かと…
では、どうぞ!
さやかSide
「素敵な曲だよね」
放課後、さやかは恭介の見舞いに来ていた。
そして、恭介は音楽を聴きながら外の景色を見ている。
「ほら、あたしってクラシックなんて聴くガラじゃないだろって。曲名とか言い当てると驚かれるんだよね」
さやかは笑顔で話す。
だが…
「さやかは、さ…」
恭介はイヤホンを外し、さやかに冷たい視線を向ける。
「…な、なに?」
「…僕をイジメてるのかい?」
「えっ…」
恭介の言葉に驚き、動揺してしまう。
自分にそんなつもりなどないのに、恭介がそう感じているとも思っていなかったからだ。
この間まで笑顔で音楽を聴いていたのに、何故。さやかの頭の中でそれだけがグルグルと回っていた。
「何でまだ僕に音楽を聴かせるんだ?嫌がらせのつもりなのか?」
「だって恭介、音楽好きだから…」
「もう聴きたくなんかないんだよ!自分で弾けもしない曲!ただ聴いてるだけなんて!」
恭介は頭を押さえ、目を閉じる。
そして
「僕は…僕は…!」
苦痛に叫んだ恭介は音楽プレイヤーを叩き割ってしまう。破片で傷ついた手から血がベッドに飛び散る。
「っ…!」
「動かないんだ…もう…痛みさえ感じない…こんな手なんて…」
「大丈夫だよ…諦めなければ…いつか…!」
「諦めろって言われたのさ。もう演奏は諦めろってさ。先生に直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって」
「…っ」
「奇跡か魔法でもない限り…もう治らない…」
その言葉にただ1つ、彼女の脳裏に思い浮かんだ事があった。
「あるよ」
「えっ…」
「奇跡も魔法も、あるんだよ!」
覚悟を決めたさやかは恭介にそう叫ぶのだった────
まどかSide
「あ、仁美ちゃん」
学校からの帰り道、親友である志筑仁美を見つけて声をかけながら駆け寄る。
「仁美ちゃーん!」
まどかが近寄ると、その首に何やら模様が見て取れた。
それは…
「あ、あれは…魔女の…」
そう、魔女の口付けと呼ばれるものだった。
それに気付いたまどかは慌てて近寄り、その肩を掴む。
「ねえ、仁美ちゃん!仁美ちゃんってば!」
「あら、鹿目さん。ごきげんよう」
やっとまどかに気付いた仁美が笑顔で挨拶する。
だが、まどかにそんな余裕などどこにもなかった。
「ねえ、どこ行こうとしてたの!?」
「どこって…ここよりも素晴らしい場所ですわ」
フフ…と笑顔で答える。
そして、思いついたように手をパンッと合わせて
「そうですわ。鹿目さんも一緒に行きましょう。それがいいですわ」
そう提案し、そのまま歩いて行ってしまう。
(ど、どうしよう…)
周りを見渡し、どうすればいいか考え、
(そ、そうだ…マミさん達に…!)
今はマミ達しか頼れる人がいない。
ほむらの携帯番号は知らない為、まどかは慌ててマミに電話をかける。
「ま、マミさん!仁美ちゃんに…仁美ちゃんに魔女の口付けが!」
『わかったわ!すぐに行くから!そのまま繋いでいて!どこに行こうとしているか案内してちょうだい!』
電話に出たマミにそう伝えると、電話を繋いだまま案内するように言われ、
「は、はい!」
まどかは仁美の背中を追いかけていく────
その後、着いたのは街外れの廃工場だった。
そこには何人もの人が集まり、その中の1人がバケツに何かの薬剤を流し込んでいた。
「そ、それはダメ…!」
「邪魔してはいけませんわ。あれは神聖な儀式ですもの」
危険な薬剤であると気付き、止めに入ろうとするが、仁美に止められてしまう。
「離して!」
だが、まどかはその手を振り払うとバケツを奪って窓の近くにまで走り、そのままバケツを窓から外に放り投げる。
「はぁ…っ!はぁ…」
薬剤を投げ捨て、安心するまどかだが、その後ろから魔女の口付けを受けた人達がゾンビのように襲いかかってきた。
「ど、どうしよう…!」
慌てて別の部屋に逃げ込むが、そこに魔女が襲いかかり、まどかを結界の中へと飲み込んでしまう。
そこには旧型のPCに羽が生えたような魔女がいた。
「や、やだ…そんな…!」
魔法少女でもない彼女には魔女に対抗する手段もなく、今はマミもルークも澪鵺もいない。
このまま死ぬのかと思うと恐怖で動けなくなる。
「だ、誰か助けて…!マミさぁぁぁぁん!」
「マミさんじゃないけど!助けるよ!」
聞き覚えのある声がすると思うと、誰かが上空から飛び降りてきて魔女に斬撃を与える。
その人物は
「さやかちゃん!?」
そう、美樹さやかその人だった。
「さやかちゃん登場!さて、まどかを狙う魔女は、あたしが倒ーす!」
青と白の甲冑のような服とスカートに身を包み、ルークとは対照的な白いマントを羽織っている。そして彼女は手に持った剣を魔女に向ける。
だが、さらに
「『あたし』じゃなくて」
「『達』、だろ?」
そう言って現れたのは
「マミさん、ルークさんに澪鵺さん!」
その3人だった。
「遅くなったな。怪我はないか?」
「はい、大丈夫です」
差し出された手を掴み、まどかは立ち上がる。
見ればマミは当然、魔法少女に。ルークと澪鵺はそれぞれ自分の衣装に変わっていた。
それに、気付けば周囲はメリーゴーランドのような景色に変化している。
「さて、一気に仕留めるぞ」
そう澪鵺が言うと両手に付けた指輪が輝き、2本の剣に姿を変える。
1本は黒い刀身に赤い紋様が刻まれた剣。もう1本は同じく黒い刀身だが、刃の部分が蒼白く、淡く光っている。
「はぁっ…!」
そして地面を蹴って飛び上がり、使い魔を踏み台にして魔女の元へと駆け上がっていく。
「あ、待てって!」
「あ、あたしも!」
その後にローレライの鍵を引き抜いたルークとさやかも続く。
対してマミは
「私はここからサポートしようかしら?」
自分の周囲に大量のマスケット銃を召喚すると支援射撃を始める。
「喰らえ!」
澪鵺は魔女の元へ辿り着くと、周囲の使い魔をその2本の剣で斬り伏せる。
そこに
「吹き飛びな!紅蓮襲撃!!」
ルークの炎を纏った蹴りが魔女に直撃し、魔女は地面めがけて落下していく。
「うおりゃぁぁぁぁぁぁ!」
さやかも負けじとその後を追い、落下する魔女に追撃を与えて地面に叩きつける。
だが、魔女はまだ倒れる気配はない。
「し、しぶといわね…」
「なら、俺が本物の『魔法』ってやつを見せてやろう。まぁ、俺のは魔術だがな」
着地した澪鵺はニヤリと笑うと自分の足元に魔法陣を展開する。
その魔法陣は蒼く輝き、美しいとも思えた。
「蒼き雷光の三叉槍よ、降り落ちろ!」
そう詠唱すると魔女の真下に澪鵺の物と同じ魔法陣が展開する。
そして
「────
詠唱が終わると同時に魔女の上空に現れた雷の槍が魔女に突き刺さり、周囲に電撃を放つ。
「俺だって…!」
自分も使えるとばかりにルークも詠唱を始める。
だが、ルークのそれは燃えるような赤いもので、譜陣と呼ばれている。
これは属性によって色が変化するらしく、これは赤。
つまり火属性だ。
「全てを灰燼と化せ!」
詠唱を終え、譜術が発動する。
「───エクスプロード!」
発動と同時に巨大な火炎球が魔女めがけて落下し、爆風を広げていく。
それはまどかから見てもそうだが、さやかやマミから見ても凄まじいものだった。
「うっひゃあ…2人共凄いなぁ…あんなの喰らったらあたし達じゃただじゃ済まないだろうね…」
「さ、そろそろ決めましょ」
さやかが引きつった表情で言った言葉に「そうね」と肯定し、マミは魔女にトドメを刺そうと巨大な銃を構える。
だが、
「残念だけど今回はマミさんの出番はないよ!」
さやかが叫んで高く飛び上がる。
そのまま剣を構えて急速落下し、
「これで…トドメだぁぁぁぁぁぁ!」
渾身の一撃を叩き込み、魔女を撃破する。
「いえーい!やったぁぁあ!」
さやかの勝利の雄叫びと同時に魔女を失った結界は形を崩し、消滅していく。
元にもどった景色にはたくさんの人が倒れていた。
魔女の呪いを受けた人達だろう。
その中には仁美の姿も見えた。
「いやー、ごめんごめん。危機一髪ってとこだったね」
「さやかちゃん…その格好…」
まどかがさやかに近寄り、その騎士のような姿を見る。
その表情は複雑なものだった。
「魔法少女になったのね」
「うん。でも、初めてにしては上手くやったでしょ?あたし」
「確かにね。おかげで私の出番がほとんどなかったわ」
さやかにマミは肯定し、ムスッとした表情になる。
自分の出番が少なかったのが少し不満だったようだ。
だが、さやかが魔法少女になってくれたのは嬉しかったようで手を差し伸べる。
「ありがとう。これから一緒に頑張っていきましょう」
「こちらこそ」
さやかはそれに応え、握手を交わす。
そして、澪鵺の方を向き
「そういえば澪鵺さんの武器ってライフルだけじゃないんだね」
彼が手に持つ2本の剣を見て言う。
それはさやかの持つ剣とは全く違う姿をしている。
「あー、これが俺の武器の本来の姿なんだ」
「本来の姿?」
「まぁ、次の魔女退治の時に見せてやるよ」
マミに剣を見せて笑ってみせる。
すると
「…!」
マミは外に何者かの気配を感じ、身構える。
そこには
「ほむらちゃん…」
そう、暁美ほむらが立っていたのだ。
「あなたは…」
彼女は魔法少女となったさやかを睨みつける。
「ふん…遅かったじゃない。転校生」
さやかも剣を構えてほむらを睨む。
まさに一触即発という空気だ。
「くっ…」
だが、ほむらは戦う気はないのか。それとも4対1だと不利と感じたのか何も言わずにその場から姿を消す。
杏子Side
「へぇ…イレギュラーねえ」
街の鉄塔に座り、赤い髪の少女、佐倉杏子は手に持ったリンゴを囓る。
「そう。しかも他に2人もいる。どうやらそれぞれ別の世界から来たようなんだ」
「ははっ、なんだそれ。どうせ大した事ないんだろ?なら…」
キュゥべえの言葉に笑い、さらにリンゴを一口囓ると
「そいつらをぶっ潰したらいいんだろ?」
そう笑うのだった──────
今回のルークは譜術を使っていましたが、これはアッシュと同化した事により、譜術を使える用になったという自己解釈です。
そして今回は初めてルビを使ってみましたが…
どうでしょうか?
いつもの書き方がいいか、ルビ振りの書き方がいいか。
よければ意見をよろしくお願いします。
では、閲覧ありがとうございました。