蒼き鋼、深き蒼のアルペジオ-credenza- (凍結)   作:チキンブロス

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序章

その日の会議も重苦しい空気が序盤から支配していた

 

発言をしているのは2人程の若い人物だ。

 

一応の会議の議長であるアルベルト・ガルトナーはな思考の末なんとか話題を切り出した。

「奴らへの対抗手段は『侵食魚雷』のみという訳だな」

 

「まあ、その通りだな奴らには通常兵器は無意味、核兵器も大した効果無し、弾着前に迎撃される。だからな……ってこの話昨日もしていなかったか?」

梅津士郎(うめづしろう)が口を開いた。梅津は現代兵器、霧の艦隊の使用兵器に詳しい。

「我々の兵器が通用しないのはクライン(強制波動装甲)フィールドが原因っていうのはイ401からわかっただけでも幸いだな」

 

それに続けて安斎壮(あんざいそう)

「大人しく降伏した方が得策ですかね。奴らの最終目的もわからずじまいのまま」

「……」

 

再び会議を重苦しい空気が支配した。

毎日がこの繰り返しだった。

 

 

西暦2043年 “後世”

人類は17年前に突如現れた人類の英知を遥かに超える兵器を持つ「霧の艦隊」と名付けられた勢力により海、そして空から駆逐され、人類は各地に孤立。

 

事態の打開策も見出せ無いまま各地で紛争が勃発。

 

特に日本では海に囲まれているので権力者たちは我先へと内陸地に避難、一般市民はいつ「霧の艦隊」の砲火にさらされるか分からない海岸地帯に追いやられた。

 

さらに“後世”では4年前、つまり西暦2039年アメリカ合衆国アラスカ地域「ウィルキア自治区」でクーデターが発生、合衆国政府は手をこまねき放置、独裁者フリードリヒ・ヴァイセンベルガーは独立国家「ウィルキア帝国」の樹立を宣言、恐怖政治を行い同時に全世界に宣戦布告そして「霧の艦隊」との共闘を宣言した。

 

また、アルベルト・ガルトナーはウィルキア帝国から、同志と日本に亡命してきた身である。

 

混迷を極める世界。

 

“前世”では17年前の海戦の末横須賀で鹵獲された「元」霧の艦隊イ401が人類側に寝返り千早群像らと共に「蒼の艦隊」と名乗り「霧の艦隊」と戦い始めた。

 

“前世"での切り札「振動魚雷」のアメリカ合衆国への輸送が“後世”においては難航、現在紀伊半島沖で霧の重巡洋艦「タカオ」に阻まれている。また日本政府内では以前より陸軍を中心にイ401に対するのスパイ疑惑が浮上し始めた。

 

ウィルキア帝国は既に欧州の内乱に介入、数国を支配下に置いている。

 

そして日本政府はこの事態を打開すべく極秘裏に各部門の権威を招集、対霧の艦隊なるチームを結成、日々解決策を思案していた。表面上では——

しかし、このチームの実態は軍上層部の人間が寄せ集めたものであり会議など行われていない。

また今行われている会議はほとんどのメンバーが海洋技術総合学院出身である。

 

 

しかし相変わらず会議は沈黙が支配していた。

ガルトナーが切り上げようと席を立とうとしたその瞬間、ドアが勢い良く開き一人の若い男が息を弾ませて入り沈黙を破った。

 

ガルトナー、

「君、ノックもしないでー」と軽い注意の声を遮り、

「アメリカの空母打撃群が敗北しました!」

 

 

 

ガルトナーは一瞬呆気に取られた顔をしたが、すぐに冷静になり

「霧の奴らか?」

「違います。ウィルキア帝国です」

「…やはりか。遂にヴァイセンベルガーがアメリカに向けて動き出したか」

 

 

「空母打撃群を破るとは、霧の戦艦でも借りたのか?」と安斎

「いえ、違います。生存兵の話しでは『霧の奴らより速い戦艦は見た事がない』だそうです」

安斎が腑に落ちないような顔をして

「霧のテクノロジーの一つでも教わったのか?」

「そんなこと分かりませんよ」

「老朽艦の1つや2つ、失ったって痛くないでしょ……」

安斎が聞こえないような声で言った。

 

ガルトナー、表情を重くして

「恐らくその戦艦は『超兵器』だろう」

一同口を揃えて

 

「超兵器?」

 

「ああ、そうだ。ヴァイセンヘルガーが計画していた事だ。あんなもの絵空事だと思っていたんだが……」

会議の空気がますます重くなったと感じた。

 

 

次はガルトナーが沈黙を破り

「まず超兵器の対策案を立てて……軍に報告する」

「ラクな相手から倒すんですか?」

安斎が皮肉たっぷりに言ったが気にも留めずに続けて

「梅津、超兵器の詳細を調べてくれ」

梅津、冷静な口調で

「了解しました」

安斎

「ようやくやることできたんですかね」

その言葉を無視するようにガルトナー、

「今日中にまた招集する」

一同

「了解」




最後までお読み頂きありがとうございます。
初めて小説を投稿しました、チキンブロスです。
まだまだ未熟ですがこれからよろしくお願いします。
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