elona 死に戻り不可の不思議世界   作:アームズ

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elona 赤い液体を吐きたくなるほど不味い飯 2

 うっわマズ、超マズイ、とか言えねえ。

 

 と、久々に食べたルナの御飯は相変わらず酷かった。

 

 事の発端は、暖かくなり始めた四月の中旬の出来事。

 

 何故かこの前、「普段のお礼です!今度食べに来てください!」等と店の中で言われ、周りの人間から視線が飛んできて痛かった、と言う出来事があり、三日後の今日訪れたのだが…

 

 …何故こんなに不味いのか、ちょっと気になるあなたは、ルナにバレないように、トイレを借りると言って席を立ち、トイレに向かう振りをしてキッチンに向かった。

 

 

 

 目の前に広がっていたのは地獄絵図だった。

 

 ところで、あなたが食べた料理は、極東に伝わる味噌汁なる物と、白米なるものだった。

 

 あなたも自分で作って食べてみたが、とても美味しかった、なんか物凄く落ち着く味だった。

 

 …が、何故かやけに黒い味噌汁のスープ、そして、何故か置いてある砂糖の容器、白米も確認してみたら、水にヒタヒタになっていた、そして、何故か置いてある『食べかけ』ではなく『使いかけ』と思われる綿菓子。

 

 あまりにもあなたは衝撃的過ぎて、数分ほどその場で固まってしまった。

 

 そして…後ろから音がしたと思い振り向くとそこにはルナがいた。

 

 口を開け、呆然とした感じになっていたが、あなたと目が合うと、音の早さを越えんばかりに後ろに向かって猛然とダッシュ…が、それを見越して動いていたあなたに捕まり、離せーなどと言いながらルナはバタバタする。

 

 あなたは問う、何を作っていたと。

 

「わ、和食です。」

 

 和食は甘いか?

 

「美味しいです!」

 

 ふむ、それは同意する、だが…と少し力を抜き…

 

 背後から、禍々しい魔力を放ち始める。

 

「ひっ…っ!」

 

 思わず素で怯えた声を出したルナに対してあなたは。

 

 もう一度、特訓、しようか

 

 と、威圧しながら再特訓するスケジュールをたて始めた。

 

(何故綿菓子が?と聞いたところ、甘いの好きじゃないですか、等と言われ、だからと言って味噌汁を甘くするんじゃないと怒っておいた。

 

甘い味噌汁は好みでない、と言うかあるのだろうか。)

 

■■■

 

 あなたは、一週間漬けでルナを鍛え上げる事にした。

 

 泊まり込み強制で。

 

 それを聞いたルナが思わず、え゛っ。

 等と声を出していたが無理矢理である。

 

 み、店の経営が…と言われたら、明日から休みの予定だったでしょ?しかも十日、と入手している情報を突きつける。

 

 ルナの退路を絶ち、最期にトドメを刺す。

 

 そんなんじゃ嫁さんになれないぞ。

 

 

 …直後、ルナが「ごはぁっ!!」などと言いながら、盛大に吐血し、あなたは慌てて回復魔法をかけることになった。

 

■■■

 

 あなたは、町の食料店で料理の材料を買っていた。

 

 様々な材料を買い、店主に金を渡してその場を後にする、その時あなたは思いふけっていた。

 

 ここ最近、町の空気がピリピリしてるように感じる、理由は恐らくだが、何処かの国が戦争を企てていると言う、根も葉も無い噂によるものだろう。

 

 当然のように、あなたもその噂を耳にしたことはある、しかし、気にしてもどうしようもないと言うことで、特に気にしてはいなかった。

 

 しかし、あなたは戦争になることを恐れた、なぜなら、あなたは傭兵ギルドの面々が、戦争に駆り出される事を恐れているからだ。

 

 再び仲間を失う恐怖が、背中を撫でて消え去る。

 

 かつて死神であったその心臓は、大きく跳ねた。

 

■■■

 

 あなたは、家に帰り、ただいまと言いながら家に上がる。

 

 そんなあなたを待っていたのは、エプロンを着けて台所から出てきたルナである。

 

 あなたは、今いる別宅とは別の家に居る少女を思い出した。

 

 今はどうしているだろうか、と思いながら、昼食をルナに作らせる。

 

 いっそのこと、一ヶ月とかに期間延長しようかなと、考えながら。

 

■■■

 

 あなたがルナの料理を改善し始めてはや一週間、大分マトモに作れるようになった。

 

 パスタ類や山菜の炒め物等の料理は、普通に作れていたので、ある程度、料理のバリエーションが出来てきて、もう特訓の必要も無いだろう。

 

 …無いといいなぁ、とあなたは願った。

 

 これで、ルナが自炊など出来ると言う武器を得たので、これでましな嫁さんになるだろうと、まるで彼女のお節介をしていた気分になった。

 

 しかし、実際に付き合いは長いので、彼女の幸せは、あなたの望むところである。

 

 あなたは、ギルドの雑務をこなしながら、今日も料理を作った。

 

 




《魔力暴走》
感情の起伏によって、また、保有限界魔力量を越えると、魔力が暴走を始める。

現象は様々で、魔力の影響により周囲の生物の意識、精神を蝕んだり、周囲の物が動き出す、魔力がランダムに魔法化したりすることもあり、それにより火事になったりもしばしば。

《綿菓子》
極東の食べ物、砂糖を使って作るらしい。
極東ではどうやって作るのか分からないが、グラナリア大陸では火生みの魔法で砂糖を溶かし、風魔法でそれを細い糸にしながら冷やし、球形にしていくと出来る。

高熱過ぎると砂糖が焦げるので注意、あと、風魔法は風力が強すぎると何処かに飛んでくので注意。
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