無限の龍と無神臓   作:超人類DX

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……。まあ、うん。

ゲス街道まっしぐらやね。


神聖なため池(下水道)

 強さこそ全て。

 その言葉こそ俺という人格を形成する上で必要なものであり、強さこそが自由を謳歌出来る為の近道だと信じている。

 

 よく世間の連中は力だけでは世の中渡る事は出来ないと宣うが、俺はそれをほざく奴ほど『力を持つ者』だと鼻で笑ってやる。

 結局の所、俺が一度総てを喪ったのは力が無かったからであり、オーフィスに拾われたのも力があったこそである。

 

 もし俺が力も何も無い者だったら、オーフィスは見向きも、ましてや俺なんぞ知りもしなかっただろう。

 曹操やヴァーリが俺を勝手に好敵手だなんて呼ばなかっただろう。

 

 

「面会……何故俺に?」

 

「この前アナタに渡された巨大な釘と杭を言われた通りに、刺したら魔王様お二人の傷が完全に癒えたので、そのお礼にとの事です」

 

「ふーん、信じたんだ……へー?」

 

 

 力こそ全て。

 この考えは一生涯変わること無く俺の中に生き続けるアイデンティティだろう。

 誰の命令も受けず、束縛されない真の自由の為に強くなるという意思の下……な。

 

 

「礼なんざ要らない……だから面会も必要ないと伝えてくださいよ。

俺はこの夏休み中はナンパに精を出すつもりなんで」

 

「………」

 

 

 なぁ父さんと母さん。

 こんな俺は間違ってるかい?

 

 

 

 

 

 一誠に浮上したロリコン疑惑。

 その疑惑の一番なる原因は、一匹狼を気取る彼の傍らに常時ひっついているゴスロリ少女の姿をした無限の龍神が原因であり、最近になってその疑惑を確信に変わる程のインパクトという名誤解が彼に惹き付けられた青年二人によって引きずり出された訳だが、一誠はその誤解をチェーンソーを振り回しながら二人を泣くまで追い掛け回し、無理矢理の力付くで黙らせることで周囲に広がるのを阻止した。

 

 風呂に入れる為、そして髪と身体を洗わせる為とはいえ、素っ裸の少女を浴室の壁際に追い詰め、外道丸出しの極悪笑いを浮かべてる辺り、誤解もヘッタクレも無いような気がしないでもないし、最近はある程度の変身(メタモルフォーゼ)の特技を習得したオーフィスにやれ犬耳だ狐耳だ尻尾つけてみろと注文つけてる辺り――そして何より最近は巨乳美女やら美少女を前にしても容赦無くぶちのめす真似をしているので、オーフィスだけには妙な優しさを示す一誠はロリコンなんじゃなかろうか……という疑念を誰彼に抱かれても致し方無いのかもしれない。

 

 

「隻眼のじーさんを半殺しにしたのは間違いないが、それは不味かったのか? 急に現れるや否や、俺とオーフィスを交互にジロジロ見た挙げ句、俺をペド呼ばわりしてきやがったから、つい脊髄反射的に拳々破(けんけんぱ)したんだけど」

 

「一撃で沈んだけど、その日の一誠実に機嫌が悪かったので、気絶したのにずっと殴ってた。

やはり一誠の力は常に進化をし続けていて我もそろそろまた追い抜かれる」

 

「……。いや、隻眼のじーさんって北欧神話主神のオーディンだろう? そんなサラっと半殺しにしたってお前……マズイと云えばマズイぞ」

 

「北欧神話? ふーん……」

 

「いえ、ふーんってそんな軽く……」

 

 

 禍の団(カオスブリケード)・英雄派アジト。

 余計な一言により危うくジェイソン・イッセーにバラバラにされ掛けて半泣きになった曹操がリーダーを勤める派閥の根城に、招待された一誠はオーフィスと共に曹操率いる英雄派とダラダラしていた。

 

 

「確実に主神クラスの神話系統の連中からもマークされたんだぞ一誠。これこそお前が避けようとしていた面倒事に他ならない」

 

「あー……マジかー……。やっぱりそうなっちゃうよな……うっわ、もう考えたくもねぇ」

 

 

 北欧神話のリーダー格にペド呼ばわりされた事にイラッとしてつい虫をプチッと潰すが如く、端から見たら立派すぎる老人虐待を果たした一誠にのし掛かる『面倒事』の三文字は、ただでさえダラケモードの一誠を更にダラダラさせており、人間の突然変異としか思えない理不尽パワーを身をもって知る曹操以下英雄派グループは、床にゴロゴロと転がりながらだらける一誠に対して下手に突っ込めなかった。

 

 下手に突っ込んだ瞬間にブレーンバスターなぞ、誰だって喰らいたくは無いのだ。

 

 

「ですが兵藤殿、こうなってしまった以上はある程度腹を括るべきではないでしょうか?」

 

 

 故にダラダラしている所では無く、あくまで神話系統の存在を半殺しにした後の弊害についてそれとなく忠告する事にしたのは、一誠被害者の会に最近新規会員となった一人・ジークフリートだ。

 ぶっちゃけ心配なんてまるでしてないが、その余波に準備にも無しに巻き込まれたら堪ったものではないと思っており、割りとやる気が無い様子の一誠を見て微妙に危機感を抱いていた。

 

 それは他の被害者の会新規メンバーであるジャンヌ、ヘラクレス、レオナルド、ゲオルクも頷きはしなかったものの、内心は同意していた。

 リーダーが連れてきた未だ得体の知れなさすぎる謎の人間に巻き込まれて殺されましたなんて英雄の魂や血を受け継ぐ者達だとしても嫌なのだ。

 

 あくまで非準備段階の今の場合のみだが……。

 

 

「やっぱ半殺しにした後、近所のヘドロだらけの下水道に投げ捨てたのはまずかったとキミ達も思う?」

 

「はぁ、それは――は!? げ、下水道に捨てた!?」

 

『………!』

 

 

 ゴロゴロしている一誠の横で同じくゴロゴロしながら満足顔で一誠に引っ付いているオーフィスの有り様もそうだが、北欧神話の主神を汚水の溜まり場に投げ捨てたと平然と宣う一誠の暴力的な理不尽さに改めて絶句する新規被害者メンバーは、如何に自分達が恵まれたボコられ方をしたんだなと思い知った。

 何せもしかしたら自分達も下水道に投げ捨てられていたのかもしれないのだ。

 

 特に女性でもあるジャンヌは心底ホッとしたそうな。

 

 

「一旦スイッチが入るお前は本当に容赦ないな。

北欧神話の主神を半殺しにして下水道に捨てるなぞ、世界を見渡してもお前しかやらんだろ」

 

「知るかよ。ペド呼ばわりした自称神が悪いんだ。俺は悪くねぇし、神と名乗ってた癖に手応えが無さすぎるほど弱い連中のせいだ」

 

「チェーンソーでバラバラにしなかっただけまだマシ」

 

 

 まさに力こそが正義を素でばく進する一誠の悪びれない態度に、曹操は一誠らしさを感じて苦笑いを浮かべ、ジークフリート、ジャンヌ、レオナルド、ヘラクレス、ゲオルク達被害者会員は心底戦慄したのと同時に、この男が曹操の言った通り本当に仲間になったら心強すぎると思ってしまう。

 

 

「何にせよ、一誠は今ヴァーリ……いや堕天使と同盟を結んだのだろう? 同盟相手の胃の心配をしてやるという意味では自重してやれば良いんじゃないか?」

 

「頭を垂れろってか? 悪いが俺は生まれながらにして、神なんてクソの役にも立たない連中を信じもしなければ尊敬もしてないぜ。認めて精々オーフィスかグレートレッドだ」

 

 

 この英雄殺しに加えて神殺しの可能性すら示してくれたただ一人の人間であり、新たな時代の新たな英雄・兵藤一誠に、曹操達は更に惹かれていく。

 

 

 

 曹操達に言われた通りだったかもしれない……と思ったのは、オーディンだかオーディションだったかの名前のじーさんを半殺しにして下水道に捨てて来た事に対する事の重大さを解かれたその帰り道だった。

 

 

「マジだったか……あーもう、嫌になるぜ。青山に土地買ってロイヤリティな人生を送る俺の夢がますます遠退きそうだわ」

 

「こ、この我が人間ごときに傷を負わされただと……!?」

 

 

 いやー……カミサマってのも結構居るんだね。

 一人だと思ってただけに怠いわ。

 

 何故こうなったのか。

 それは曹操の根城からの帰り道、暇だったのでオーフィスとしりとりしながらダラダラと自宅目指して歩いていた時だった

 突如として上空から感じた……この前俺をペド呼ばわりしたジジィと似た気配を感じたと同時に攻撃を受けた。

 まあ、それは普通に当たったら痛そうなんでボーッとしてたオーフィスを抱えて間一髪の回避をしたんだが、回避した箇所の激しい爆音から織り成す砂煙が晴れた先に立っていたのは、どう見ても『殺す気満々ってツラ』をした銀髪の男だった。

 

 

「答えろ人間よ。

貴様がオーディンを半殺しにし、無限の龍神(ウロボロスドラゴン)と組む人間で間違いないな? いや、そこに居る無限の龍神が何よりの証拠だがな」

 

「……………………。いや勝手に納得してるところ悪いけど誰だよ?」

 

「ロキ……」

 

 

 何かもう色々と殺る元気な男に見覚えなんか無い俺は、オーフィスのボソッとした声にますます怠くなった。

 

 

「マジかよ……アイツ等の忠告通りとは恐れ入るぜバカ野郎」

 

「さて、こんな場所へ赴いた理由は語らん。

どうせ貴様なら知っているはずだろうしな。故に死ね、人間ごときが神を下に見るその驕りを抱いたままな!」

 

「…………………。だって一誠。突っ込んできたけどどうするの?」

 

 

 どうするのってね……既に殺す気で来てるしな。

 ハァ……………………ァ。

 

 

「もう神は飽きたわ……ボインな女神じゃねーとやる気もでないし」

 

 

 ―無神臓(インフィニットヒーロー)ver壊神・光化静翔(テーマソング)

 

 

「ぬぅ!? ぐばっ!?」

 

「デスメタルソングでドブ川コースだバカ野郎」

 

 

 とっととぶちのめす事にした。

 ぶっちゃけこんなの相手にする位なら、オーフィスにコスプレさせて空しくなってる方がまだマシだった。

 故に勝手に俺のスピードに驚いた神様のボディに拳をめり込ませてやった俺は、そのままデスメタルソング宜しくに荒々しき連打(ラッシュ)を動けなくなるまでノンストップでお見舞いしてやった。

 

 その結果……。

 

 

「ほう、これは『新しいな。』カミサマにも破神モードが通用するみたいだわ」

 

「対処法を知る我か、色々と厄介なグレートレッド以外なら多分全部通用すると我は思う」

 

「ふーん、そんなもんなのか……カミサマってのも案外そんな程度なんだな?」

 

「ぐ……お、おのれぇぇ……!!」

 

 

 銀髪のカミサマの首から下の骨という骨を丹念にバラッバラにして無力化した俺は、また新たな発見を出来て微妙に満ちた気分になれた。

 何せテメーの力が神に通用したのだ……オーフィスとグレートレッド以外にオーディンとかいうジジィだけしかサンプルが無かったので、確信に近い結論を己の中で出せた俺はまた『進化』できた訳だ。

 

 まあ、地面に転がって俺を射殺しかねない眼力で睨んでる銀髪のカミサマには悪いが、良い実践相手になってくれて実に感謝だ。

 

 

「人間が、人間ごときにこの我が……!」

 

「まあ、見下していた生物にぶちのめされて悔しい気持ちは分からんでもないぜカミサマ?

が、ところがどっこい……これがアンタに課せられた現実デス」

 

「そもそも一誠を普通の人間……とは思ってないから戦いにきたのだろうけど、一誠は自力で無限と夢幻に到達した只一人の人間。

もはやその進化の速度は神ですら触れることを許さない……故にお前の敗北は必然」

 

 

 いやあの、そこまで持ち上げられても困るぞオーフィス。

 

 

「なんだと……ふざけるな……! 我はこんな……うわっ、な、何をする!?」

 

「うるさいから捨てるんだよアンタを。仲間のジジィと同じところにな」

 

「なにぃ!? は、離せ!」

 

 

 まあ、壊神モード状態でカミサマの攻撃も破壊して防げたのは事実だし、これからもっと鍛練を積めば何れは誰も文句を言わなくなる領域になれる手応えは十二分にある。

 そうなればオーフィスに吹っ掛けられた風評も消せるし、何より真の自由と青山に土地とカイエンとポルシェの夢も叶えられる。

 そう思えば多少の面倒も我慢のしがいはあるね……クックック。

 

 

「一つだけ言っとくよカミサマ。

俺が与えるダメージは自然(ナチュラル)だろうが超不自然(スキル)だろうが決して回復しない」

 

 

 故にもうカミサマに用は無くなった。

 一度カミサマの攻撃を見たお陰で、慣れる事も出来た事だし、後は現実を突き付けてから優しく自然に還してあげるだけ。

 

 

「っ!? で、出鱈目を言うな! こんな程度の傷なぞ直ぐに治して貴様を殺してやる!!」

 

 

 認めるも、認めないも本人の自由さ。

 だが残念ながら……オーフィスみたいな強引なる攻略法を編み出さない限り、『神としての力すら破壊されちゃっている』アナタは永遠にボロボロのままだ。

 

 

「殺すか……。そう言って俺を殺そうとした奴が何人居たかな……クックックックックックッ!」

 

「くそ……うわ!?」

 

 

 だから……壊神モードを乗り越えたらアンタを尊敬してやる。

 故に頑張れ……俺はカミサマを応援してやるぜ?

 

 

「こ、こんな汚水の溜め池に我を……ぐふっ!!」

 

「俺をペド呼ばわりしたジジィの神も放り捨てられた神聖な下水道だぜ? そんな言い方はよくないなぁ? ケッケケケケケケケケ!」

 

 

 下水道に投げ捨てられ、ゴミか何かと一緒に只プカプカと浮かびながら流されていくカミサマに対して笑顔で敬礼をしながら見送った俺は……実に清々しくなった様な気がした。

 何処からか……『き、鬼畜だ』というヴァーリと曹操の声がステレオで聞こえた気がしたが、それは多分気のせいだろう……うん。

 

 

 

 やはり一誠は自ら『行動』する様になってから、進化が著しい。

 恐らく悪魔と天使と堕天使が集まっている土所に喧嘩を売りに行ってからが特に。

 

 

「最近、父さんと母さんの仇討ちを目指していた頃みたいに自分が強くなってる感覚がするんだオーフィス。

何でだろうな……面倒なのにそれが新しく感じてワクワクしてしまう」

 

 

 それが世界にとって良いことか悪いことか……そんな事は我は知らない。

 一誠が進化をする姿を見れば、我も嬉しくなるし、何より――

 

 

「我も……我も最近になって自分の力の域が更に上がってる気がする。

だから大丈夫……進化の果てに独りぼっちに一誠は決してならない……我がずっと一緒に居るから」

 

 

 無限としてしての力が更に強まっていると我自身も感じる。

 一誠が強くなればなるほど我もまた強くなれる。

 今更強さなんて求めていないけど、強さの果てに一誠が独りぼっちになってしまうのを阻止する為なら、我はどこまでも一誠と強くなる。

 

 

「俺は別に独りぼっちになるのが寂しいなんてほざくタイプじゃねーよ」

 

「我に隠しても無駄。一誠は寂しがり屋さん」

 

「チッ、俺の事を知りすぎるんだよお前は……」

 

「当たり前。我はこれまでもこれからもずっと一緒だから」

 

 

 それが我の安心。

 一誠の傍らに居続ける事こそ……我の真なる幸福だから。

 

 

「ケッ、なりがチビ餓鬼のお前にそんな事ばかり言われるから知らんバカにロリコン呼ばわりされんだよ俺は……ハァ」

 

「ふふ、早く帰ろ一誠」

 

 

 だから誰にも一誠は渡さない。

 一誠は我だけの傍に居て欲しい。

 一誠に我と同じ気持ちを持つ雌は許さない。

 

 

「早く帰って、そろそろ我と子作りしよ? 最近我は一誠に触れられるだけでココがムズムズして我慢できない」

 

「じゃあ俺に触れんなよ。テメーから勝手にベタベタして発情とか笑えね――」

 

「ぁ……ぅん……。きた……ムズムズきた……いっせー……もうココで……して?」

 

「うるせぇバカ!! テメー一人で処理を――あ、おいちょっとそこの携帯で110番打とうとしてるJK二人組!? これは全部このバカ妹の戯れ言だから本気に――」

 

「ひん!? もう本当に我慢できないよイッセー……子作りしてぇ……」

 

「シャラァァップ!! 今日一日妙に大人しくしてたかと思ったらこれかよっ!」

 

 

 一誠こそが我の欲する全て……。




補足

アザゼルさん堕天使さん達とはヴァーリくん経由で同盟じみたもんを結びました。

そしてその直後に人の域を完全に越えてオーフィスと常に居る人間を見定めようとしたおじいさんを虐待して神聖な溜め池にリリースする心の清らかさを……(棒)


その2
行動する理由を持ち始めた事により、進化のエグさに拍車が掛かりまくる。
そして一誠は口に出しませんが、一番に信頼し合ってるオーフィスたんも進化をしてます。

ロリエロっぷりもな
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