ソードアート・オンライン Will Drivers 作:我道ラン
・稚拙な文章、表現の誤りがあるかも
・若干のキャラ変更、崩壊が起きてしまうのは全て我道ランって奴のせいなんだ
・基本ギャグとバトルなんだけど…たまに泣きと甘い回がくるんだよなぁ……
・オリジナル展開、能力あり
・この小説で…出来るだけ暇つぶしを…
・上記からわかるかもだけど、アニメ、特撮、ゲームネタあり、つかたっぷり
それでは始まりです!どうぞ!
春、出会いと別れの季節と人々は言う。並木道を彩る桜の木…家族の笑顔を映えさせる桜の花。私は今、とある高層ビルの窓から花見をしている家族連れや若者達をコーヒーを飲みながら見ている。高い場所からでもわかるほど奴らは笑顔だった…
どこを見ても笑顔、笑顔、笑顔…………………
下らん、実に不愉快だ。家族というものが、蟻のように群がり行動する人間という存在がこの世界で無限に続く悪循環の中心にいるのだ。この世界に必要なのは絶大なる権力を持つ支配者だ。その支配者が完全なる忠誠心を他の人間達に植え付けさせることが出来れば反逆者など現れない
したい……全てを支配して私に歯向かうものを殲滅し、この世の全ての人間………いや、生物を手中に収めたい。そうすれば争いも反逆も起きない完璧な世界が出来る。
「主任、どうかされましたか?」
そう言って私に近寄ってきたのは無精髭を生やしたいかにも研究一筋そうな中年研究員だった。
「いや…何でもない、少し考え事をしていてね」
「主任がそこまで悩まれるとは…一体どのようなことですかな?」
「君には関係あるまい…」
そう突き放し、私は持っていたコーヒーを再び口に運び、その味わいを堪能する。すると奴は笑顔でこう言った…
「はっはっはっそんな無粋なことを言わんでください、私達は同じ志を元に集まったいわば仲間ではないですか」
志?仲間?何を言っているんだこの老いぼれは?私にはそんなものはない。ただ主任に選ばれた私が優秀な奴をスカウトして、それらが集まっただけだ。いわば仲間ではない、下僕だ。しかし、そう言ってしまってはこのプロジェクトが完成出来なくなってしまう。私は必死に込み上げてくる言葉を押し殺しこう言い返した…
「ふっ……そうだな、私がお前達を信用することが第一のはずがいつの間にか我先にと完成を急いていたようだ」
「気にしなくてよろしいんですよ、しかし主任がそれほど完成を気にするということはこのプロジェクトに対する並々ならぬ想いがあるのですね、感服致しました」
想い……か…………確かにそうだな、全てを我が手に収めたいという素晴らしい欲望が私の中に10年もいる。そして今がその10年にも及ぶ欲望をついに解放するときが来るのだ……
ついに完成した。我が野望を遂行するためのシステムが…これさえあれば……全てが……
「しかし、よろしいのですか?このシステムを搭載したものを売ってしまって…」
「私達はあくまでゲームの運営会社だからな…それにこのシステムを導入すれば更なる進化を遂げるだろう。何よりもプレイヤーのニーズに応えることが我々の仕事だからな」
「流石でございます…さっ、準備の方は整いましたよ」
中年研究員が調整された私専用のVRマシン…《ゴルドアミュスフィア 》の元へ案内し、私の頭に装着してくれた。これは民生用VRマシンである《アミュスフィア》に開発したシステムをインストールし、さらに従来よりも機能が追加されたものだ。
「…それでは行ってくるよ」
「行ってらっしゃいませ、蛮道主任」
……人は誰しも力を求める、強さを欲しがる。その理由はそれぞれ異なっている。全てを支配したい…他と一味も二味も違う強さを持ちたい。至極真っ当な理由…正しい善の意志だと私は思う。何かを守りたいなどというのは…偽善だ。他人を強さの理由に組み入れたら、そいつはその瞬間から、いや…永遠に強くなることはないだろう。だから私は行くのだ…ゲームであろうとも強さがなければ殺されることを、自分の意志が自分の運命を決めるということを……それを教えるために。
「…
そして私が支配者に相応しいことを証明するために……
これは今の前日にあった出来事である……
「ふぁぁ〜……ねむ………」
都内…とある家電量販店の前で並ぶ長蛇の列。その最後尾に俺は並んでいる。おっと、紹介が遅れたね…俺は神崎陽一(かんざきよういち)。オレンジの髪をしているからか不良と間違えられたりするけどそんなことはない、至って普通の高校生だ。そして明日から高校3年になるんだ。今日はその前日で何をしているかというと俺達は今、あるゲームを買うために友達と一緒に並んでるんだ。そのゲームとは…《アルヴヘイム・オンライン》、通称ALOと呼ばれている。どんなものかというと妖精が住まうアルヴヘイムという世界で9つの種族に分かれた妖精達が時には戦い、時にはのんびりしたりと自由度が高いオンラインゲームだ。しかしその裏ではドスキル制、PK(プレイヤーキル)ありという聞いただけでも上級者向けなゲームでもある。それでもALOは多くの人気がある。その理由は『飛べる』ことにあるらしい。今やVRMMOは沢山あるが自由自在に飛べるのはALOぐらいで画期的なシステムのおかげで難しくもやりがいのある良ゲーとなり、大人気となった。それゆえに入荷してもすぐ売り切れてしまうんだ……再販はいつかと皆噂するなか、今回の限定版として先着100名が買えることとなった。そして今…朝の6時にその限定版が売られる店にご丁寧に並んだってわけ。正直眠い、というか帰りたい。そりゃ朝だぜ?といっても列は俺達で終わりだったから結果としては良かったんだけどな……
「陽一君、大丈夫?」
そう言うと俺にホットココアを差し出してくれたいかにも紳士のような少年がいた。彼は友人の一人、吉永治(よしながおさむ)君だ。
「サンキュー治君、助かるよ」
彼は紳士のように優しく、そしていつでもレディファーストを忘れない男で、校内でも指折りのイケメンだ。そのカッコよさに女生徒だけで結成されたOFC(オサム・ファンクラブ)があるほど人気を博している。彼の友達である俺も女生徒に何回彼のことを聞かれたことか………
「フッ…ついにこの時が来た……この俺が、新世界の神となる第一歩が!」
「妖精の世界…もうすぐクルゥゥゥァァーー!」
そうやって休んでいる二人をよそにやたらうるさく喋るツンツンした黒髪の男、壬那督隼(みなかみしゅん)と筋肉隆々な体格が特徴の男、中之条陸斗(なかのじょうりくと)がいた。隼はものの見事な中二病を拗らせていて、その上俺様キャラという最大級に痛いキャラをしている。もう一人の陸斗はうるさい。うん、単純にうるさい。歌を歌うのが好きだとは聞いたことがあるがここまで酷いと一周回って尊敬する。よくそんなシャウトじみたビブラートを出せるのか、それをなぜ若干低めのイケボで歌えるのか、マジでわからん。
「お前らうるさい!今並んでるんだから静かに待てよ!」
そう言って二人を叱っているのが三倉大悟(みくらだいご)、ある意味お母さん的な存在である。時にはイジったり、イジられたりだが基本は良い奴。動物が大好きで見つけたら野良だろうが容赦なく愛でている。手先が器用だからなのか、料理が好きで結構色々な料理を作っては写真をアップしてやたらと皆に感想を聞きたがる。
「……………ふぅ…」
「お、秀ちゃんフルコン出来たの?」
「まぁね」
無愛想な返事を返したのは河原秀二(かわはらしゅうじ)、俺達の中で一番寡黙で無表情な奴だ。彼は運動以外なら大抵のことをこなす万能タイプで特にゲームは筋金入り。彼は今音ゲーをやっていて超難関の曲をフルコンボでクリアしたりとかなりの上級者である。噂では格ゲーも出来るとか聞いたような……
「にしても早く開かねぇかな…」
「まだ並び始めたばかりだろ?あと3時間待ってろ」
「さん…マジかぁ……帰りてぇ…………」
陸斗の言ったことに大悟が現実を突きつけ俺がガックリと落ち込んだところに治君が1つの話題を持ちかけた。
「皆はALOでの目標とかないの?」
「そうだなぁ……たくさんの動物と戯れたい!」
「俺はとにかく斬りまくりてぇ!」
「そうだな…手始めに領主全員を完膚なきまでに叩きのめした後に俺にのみ永遠の忠誠を誓う女を6人程集めて全員を俺の嫁にして俺が統治する世界を作ることかな」
大悟はわからなくもない、陸斗は百歩譲って認めよう。だが隼テメーはダメだ。理由があまりにも痛すぎる、何だよ領主全員叩きのめすって!?あと6人も妻がいてたまるかハーレム主人公気取りもいい加減にしろよこの野郎!!……なんてツッコミが出ずに大人しくゴクリと飲み込んでしまった。だって言うだけ疲れるんだもん、コイツ相手なら何も言わない方が得策なのは皆知ってることだし………
「ははは…秀君は?」
「別に…楽しければそれでいいや」
苦笑いをしながら治君は秀ちゃんに話題を持ちかけたが 帰ってきたのは素っ気ない投げやりな答えだった。空気を読んで無駄なことを聞かずすぐ最後である俺に彼は質問した。
「陽一君は…秀君と同じかな?」
「まぁ…そうかな、てか治君もだろ?」
「いや、僕は…その……女の子とも普通に接することが出来れば良いかなって」
「全く治は…少しぐらい俺らのこと気遣えってのォ!」
そういって陸斗は治君の首を締め付ける。そりゃそうだ。彼はモテて俺達はモテないのは許せないんだろう、その思いが強いからなのか力が入っているのが目に見えてわかる。陸斗は柔道部なのできっちりと押さえつけ抜けられないようにしている。さすがは都大会ベスト4の功績を残しただけのことはある。
「ぐぎ…ぐるじいよ陸君……」
「あ、そういやなんで限定100名なんだろうね?」
「そら俺達がモルモットだからだろ」
何でこのタイミングでそんな今更な質問するんだよと思っていたら即答してくれたのが隼だった。なんやかんや痛いことは言いつつも正論を言う…だからコイツは憎めないんだ。まぁ言い方がアレだが実際そうだと思うのは事実だ。何故なら限定版には今後実装予定の新システムを導入しているらしい……つまりそれを買う俺達はその試験段階で未完成なシステムを使用させられる実験台、モルモットと呼ばれるに相応しいわけだ。もちろん使わなきゃ良いって話でもあるけど、新システムだなんて響きの良いものを使わずにはいられる?少なくとも俺達6人は無理だね。ていうかヤバい。治顔が青くなってる死んじゃう死んじゃう………なんて他愛もないやりとりをしている内にお店が開店時間を迎えた。開いた瞬間他の客も俺達も猛ダッシュで買いに行って無事に買うことが出来た。以前からお小遣いを切り詰めてやっとの思いで買えたゲーム……楽しもう、めちゃくちゃ楽しんでやる。
「いやーやっと買えた、もう今夜から早速やろうぜ!」
「おっ!それ賛成!」
「いや……ダメっぽい」
大悟と陸斗の提案を即効で潰したのは秀ちゃんだった。否定された二人はその理由を求めようと抗議しようとした瞬間、俺達の眼前にスマホの画面を見せてこうポツリと言った。
「…急な大型アップデートでも終わるまで待つのが俺達ゲーマーのルールではないのか」
「えぇっ!?アップデートぉ!?」
驚いた俺は画面を凝視した。すると運営の方から急なアップデートの実行に関する情報が載っていた…しかも明日の昼まで出来ないのかよ…俺も今日からやれるものだと思っていたから肩を落とし落ち込んだ………
「まぁまぁ…明日は高校の始業式なんだし、それが終わってからやろうよ、ね?」
「なんだお前ら…そこまでしてこの深淵の幻槍神である俺の活躍ぶりを期待していたのかぁ?」
「「「「「それはない」」」」」
ピッタリと合った5人の一言で俺達は笑い合った。友達といることがここまで楽しいことなんだなと改めて実感してしまったよ…あ、結局今日はちょっとゲームセンターでアーケードゲームをした後、別れたんだ。皆家はバラバラだから大体1人で帰ることになるんだけど、やっぱり寂しい。でも明日からは新しい場所で新しい冒険が始まるんだ!マジで楽しみだなぁ…!
さながら遠足前の小学生みたいにワクワクした俺は帰るべき我が家へと帰っていった……
そう………そしてこれからが長くも短いような冒険の旅となるんだ…忘れない冒険のゲートが今、開かれようとしている…………
次回、初めて踏み入れた妖精の世界、しかしそれは予想とは大きく反するほどの地獄絵図だった。その世界で彼らは…
「あ、あなた達は!?」
「通りすがりのナイト様だ…お前らのな!」
「「「「「はい?」」」」」
戦いが今、始まる…
というわけで1話でした!
いかがでしたか?面白かったでしょうか?
次回はいよいよALOに!原作のキャラも登場するのでお楽しみに!
よろしければ感想、要望等よろしくお願いいたします!