ソードアート・オンライン Will Drivers   作:我道ラン

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お久し振りです!さすがに忙しくなってきたので少し遅れてしまいました…
先日初めての感想兼指摘を頂き参考になりました!本当にありがとうございます!
今回もまた、稚拙かつ拙い文章や表現があるかもなのでご了承ください。
それでは第4話をどうぞ!


4話 ~柔・剛・勝・負~

アスナです。今日はリク君と武器を作るための素材を探しに鉱山地帯へ行く予定なんだけど…肝心の彼が来ないの。一体どこにいるのかと周りをキョロキョロ見回したそのとき…

 

 

「遅れましたァァァー!」

 

 

すごい勢いで私のところへ駆け込みプロ野球選手さながらのスライディングを決めてやってきた。私の周りを囲うように立ち込める砂埃、咳き込む私をよそに彼は陽気に話しかけてきた。

 

 

「おはよございやす!」

 

 

 

「けほっ…あのねリク君、スライディングしてまで来たかったのはわかるけど周りのことを少し考えようよ」

 

 

「はいっ!わかりましたァ!」

 

 

ちゃんと注意を受けてくれるのはいいんだけどね…やっぱり声が大きくてびっくりしちゃうよ。きちんと身構えてないとビクッて反応するようになっちゃう……そんなリク君も来たので私達は目的地へ向かった。

 

 

「そういえば姐さんには素敵なフィアンセがいるんでしたっけ?」

 

 

「そ、そんな…フィアンセだなんて///」

 

 

「いいなぁー俺も早く彼女とか欲しいぜ

…」

 

 

「だったらまずその大きな声を小さくしなきゃ」

 

 

「ははっ…そうっスね」

 

 

 

リク君に話したキリト君とのこと。始めての出会い、SAOでの出来事、ALOでの出来事、もちろん現実世界のことも。長い話だったけど彼はとても興味深そうに聞いていてくれた。

 

 

「しっかしその若さでそんな辛いことがあったなんて…うぅっ…涙が出ちまうぅ…」

 

 

「もう…大丈夫だから心配しないで、ね?」

 

 

 

こういう話をしたら大抵の人は共感してくれるけど、泣くほど共感してくれたのはリク君が初めてだった。その後も5分ほど泣いた後ようやく泣き止み、再び飛び始めた。リク君はまだ随意飛行に慣れていないため、補助スティックを使って飛んでいる。

 

 

「よっと…ここ岩が多いね…」

 

 

「まぁ鉱山だし…でもこれくらいなら俺だって飛べるっスよ」

 

 

 

確かに岩もそこまで大きくないから大丈夫かと思ったそのとき、カラカラと何かが転がる音が聞こえた。最初は気のせいかと思い気にしていなかったが次第に音が大きくなっていく。段々と嫌な予感になるのを感じた私は後ろを振り向いた。

 

 

 

「…リク君、あれ……」

 

 

「え?何か…えぇぇぇぇ!?」

 

 

 

 

 

「「落石だぁぁぁぁ!!!」」

 

 

 

私達の何十倍も大きい岩が大きな岩が音を立てて転がっていた。もちろん全力で逃げるようスピードを全開にして飛んでいくが岩もどんどん速さが増しているので逃げ切ることが出来ない。それに加えて大変なことが起こり、飛んでいるルートの行く末は行き止まりで左右どっちかに飛んで逃げようにももう間近まで迫っている…こうなったらしょうがない…!

 

 

「リク君!今から正面の崖を越えるよ!」

 

 

 

「えぇ!無理無理無理無理っスよ!」

 

 

「大丈夫!随意飛行のコツならさっき教えたでしょ?背中…肩甲骨の上辺りに筋肉があると思って!」

 

 

「肩甲骨…上…筋肉………」

 

 

 

リク君がブツブツとコツを呟いている内に私は崖を全速力で越えた。危なかった…あと少しで潰れるところ…ってそうだ!彼は大丈夫かと思った瞬間ものすごい雄叫びが聞こえた。

 

 

「うぉぉりゃぁぁぁ……!!」

 

 

リク君が崖に触れるか触れないかギリギリの位置で飛んでいた。しかも補助スティックを使っていない、ついに随意飛行に成功したんだ…そして彼が崖を越えたその数秒後に巨大な岩は大きな音を立てて崩れ去った。

 

 

「あぁー…死ぬかと思ったぁ…」

 

 

「でもこれで随意飛行が出来るようになるから、これで良いんじゃない?」

 

 

「姐さんポジティブ過ぎっスよぉ…」

 

 

「ふふっ…さぁ行きましょ……ってリク君?」

 

 

「……あぁ、何でもないっス」

 

 

 

崖下をずっと見ていたリク君を呼び戻したんだけど何を見てたんだろ…?

 

 

 

 

 

 

あれから5分後、丁度良い採掘ポイントを発見することが出来た。ようやく見つかった喜びからか急いで着陸態勢をとった。私は獲れた鉱石などをアイテムストレージに入れて、彼は採掘スキルでどんどん掘っていく。1分だけでも結構な量が出たのでこれは期待出来そうだ。

 

 

 

「どうっスか?」

 

 

 

「………うん、これだけあればきっとリズも喜ぶと思うよ」

 

 

「ひゃぁ~……よかったぁ~…」

 

 

「お疲れさま」

 

 

袋いっぱいに詰め込んだ鉱石を見ながら私達は休憩した。思えばここに来て獲ってくるというだけなのに、巨大な岩に追われてしまったせいで疲労しきっていた。でも…あんなに大きいのがどうして急にやってきたんだろう……どうも以前のアップデート後から不思議なことばかり起こるのかな…

 

 

「姐さん、考え事っスか?」

 

 

「う、うん…なんか最近のALOおかしいことばかり起こるなって」

 

 

「こういうの、前からじゃなかったんスか?」

 

 

「まさか…以前はあんな大きな岩来なかったよ?」

 

 

 

「えぇ!?んじゃ何で…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません、よろしいですか?」

 

 

 

 

悩んでいる私達の目の前に現れたのは彼と同じくノーム族の大柄な男。見た目はリク君とは違って脂肪がいかにも多そうな太った体をしていた。脂ぎっているお腹の肉は三段腹どころか五段くらいあるんじゃないかってほどに垂れついていた。そのお腹を震わせながら一歩ずつ近づき、彼はこう言った…

 

 

 

「実は探しモノをしていて…どこにあるか知りませんか?」

 

 

「なんだ…全然良いっスよ」

 

 

初対面の人に対して、何の戸惑いもなく頼み事をあっさり受け入れた。頼み事をした大柄な男もにこやかに微笑み、私達に感謝した。それに対して私は探すモノが何かを聞いてみた。

 

 

 

「これはこれは…なんとありがたい」

 

 

「お互い様です。それで、お探しのモノは?」

 

 

 

「いやはや…そんな大したのではないですが」

 

 

 

 

 

 

 

「……ドライバーを探していましてねぇ」

 

 

 

……え?今…なんて?ドライバー…まさか!

 

 

そう思った途端に全身の鳥肌が立つように震え上がった。まさかこの人…あのネクロと同じ…そんな…!?

 

 

 

「おっほっほ、その反応を見る限りやはりそうみたいですねぇ」

 

 

「ちょっ…おいアンタ!お話なら俺が相手だぜ!」

 

 

私が目の前に現れたドライバーを狙う彼に驚愕している間に、リク君は彼に勝負を挑もうとしていた。けどそれは良い選択とはとても思えない…ドライバー目当てであれば実力が無いわけがない。それに万が一…最悪彼がドライバーだとしたら…大変なことになってしまう。今でも覚えてる…攻撃した人の悲痛の叫びが大音量で聞こえてくるようなあの感覚…それを知っていた私はリク君の行動に対し大声で言い放った。

 

 

 

 

 

「やめて…戦わないで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

リクだぜ!…なんて言ってる場合じゃないんだよ。俺は今、アスナ姐さんと一緒に鉱山地帯へ来てるんだがそこにドライバーを探す男が現れたんだ!まぁ体型から見てそんな風には思えないんだが…とにかくそんな奴がドライバーを探していて標的を姐さんに定めた。今姐さんは無防備…抵抗なんて出来るはずがない!俺はリズから借りたいたって普通のバトルアックスを取り出し奴の前に立ちはだかった。

 

 

 

「おや…なんでしょうか?」

 

 

 

「なんでもパンダもねぇ!何する気だ!?」

 

 

「…いただくのですよ」

 

 

 

なっ…コイツ、言いやがった!何かはわからないけど女の前で堂々と宣言しやがったァー!って違う違う!今は奴を倒すことに集中するんだ…

 

 

「そんな奴…俺が倒す!」

 

 

 

大きな声を出して全力で走りだして斬る。だが奴は白羽取りで斧の刃を止めてすぐに突き放した。態勢をすぐに直した俺は今度こそ斧を振り上げ奴の体を真っ二つにした…はずだった。振り降ろしてから視線を上げた時、驚愕した。

 

 

 

「ほっほっ…どうされました?」

 

 

 

なんと奴の体は傷ついていなかった。確かに斬ったはずなのに跡はついているのに傷跡が全くなかったんだ…どういうことかと考えている間に俺は掴まれて壁に向かって投げられた。

 

 

 

「ヤバいヤバい…痛いの来そうだぁぁ!」

 

 

 

そう言ってまもなく壁に激突した……が当たった感覚は痛くない…むしろトランポリンのように柔らかいんだ。あれ?こんなんなら全然認められるぞ…やっぱり優しい人なんじゃ…と思ったら……

 

 

 

「うわぁぁぁぁ!!おわぁぁぁー!!!」

 

 

柔らか過ぎるが故にすぐに反発し、反対側の壁に激突した……がこっちも柔らかく、再びさっきの壁へ飛んでいった。左、右、左、右………これじゃ無限ループじゃねーか!ということすら思う暇もなく壁から壁へと飛び交う。

 

 

 

「さぁ…教えて下さいますか?ドライバーの居場所を…」

 

 

 

「だっ…誰がんなこ…いっ……あぁぁぁぁ!!」

 

 

やっぱり無理…気持ち悪くなってきた…くそぉ…俺もネクロ曰くドライバーらしいんだからアイツのみたいなスキル覚醒してくれよぉ…!

 

 

 

「……あっちの方に行きました」

 

 

奴の問いに答えたのは姐さんだった。多分……いや、完全に察したんだ、奴がドライバーだということに。現にこんなループまがいのことされちゃ嫌でも思うが…その中で姐さんは俺を助けるために嘘をついたんだ。なんて優しい…

 

 

 

「そうですか…それなら失礼致しました。ではこれで…」

 

 

奴が耳を触った瞬間勢いが止まり、地面にドスンと落ちた。痛かったがこの状況ではどうでもよかった…俺はすぐに起き上がり、姐さんのところへ走った。

 

 

 

「姐さん…」

 

 

「ごめんね…でもリク君まで傷ついて欲しくなかったの。」

 

 

「それはわかるけど…」

 

 

「…情けないよね、私」

 

 

 

彼女の表情は何ともなさそうな顔をしているが瞳を見ればわかった。姐さんは恐怖している…無理もないよな…死ぬかもしれないゲームに2年もいてやっと終わったら今度は死者の声が聞こえてくるってんだ………でも…俺は!

 

 

「姐さん…ごめん」

 

 

「えっ…リク君!?」

 

 

「やっぱ俺…アイツと戦わなきゃ!」

 

 

「もうやめて…無茶だよ!」

 

 

姐さんは必死に俺を止める。だけどそれを振り切って全力で走り出した。確かにアイツを倒せないかもしれない…それでも…それでも男は…!

 

 

「女を…悲しませてんじゃねぇー!」

 

 

追いついた奴に左拳を突き出したが、簡単に止められてしまった…だが奴の手は赤くなってるから……ん?赤い?手が赤いって…まさか…

 

 

 

「…本気でやりますよ?」

 

 

「へへっ…だったら俺も本気でいかなきゃなぁ!」

 

 

 

手を振り払い、もう一度距離を取って走り出した。

 

 

「俺にあんなことした上に姐さんを悲しませて…許せねぇ!」

 

 

地を蹴り、確実に距離を近づけていく。奴の手は赤かった…それは手に当たったという紛れもない証拠!つまりアイツは

武器によるダメージが皆無ということ…頼むぜ……俺の中のドライバー!姐さんを救う力を…そう頭に言い聞かせ、力強く奴を右拳で殴った。

 

 

「おぉうらぁぁぁー!」

 

 

「むだなの…おきゃぁぁぁぁ~!!」

 

 

 

「ハァ…ハァ…やっと一発…叩き込めた!!」

 

 

奇声を挙げ、遠くまで奴は吹っ飛んだ…起き上がった顔を見ると今まで余裕そうだった表情が怒りで一気に歪んでいる。チャンスはここだ…対策される前に倒す!俺は右手で胸をドンと打ち込みその手を奴に向けた。そして…ここで決め台詞を言う。

 

 

「ノーム族のリク!タイマン張らせてもらうぜ!!!」

 

 

「タイマン…?ふざけるなぁっ!」

 

 

怒り狂ったからか自分から近づく。だが俺の方が速かったため殴ってダメージを与える。右、左、右、左の順でタコ殴り…なんかヤンキーみたいだな…まぁいっか。

 

 

「こうなったらお前の全てを柔らかくして…!」

 

 

「残念ですがぁ…アンタはここでやられてもらうぜぇ!!」

 

 

闘牛の牛のように突っ込んできた奴の懐に潜り込み、腰を掴んだ。急に掴まれたからか相手がグラッと体勢を崩した瞬間に体を反転させ、背負い投げを決めた。

まるで空高くから落ちたように地面に深くめり込み、多大なダメージを与えた。

また離れるとさっきよりも早く起き上がり悔しそうな顔を浮かべる…確実に弱ってきているのを俺は確信した。

 

 

「そんな…私はソフト……こんな奴に負けるはずがない………私はドライバーなんだぁ!!

 

 

「お前の名前今更かよォ!」

 

 

 

奴…改めソフトの遅すぎる自己紹介(?)に苛立った俺はバトルアックスで縦一閃、最後の一撃を決めた。どうやらソフトの能力は触れた物を柔らかくするのだが、対象は一つだけで変えるにはリセットしなければならない。それが耳を触ることだったんだ…でも今のアイツは怒りで考えている余裕がなかったからか能力を使うことなくリメインライトとなって姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間はすっかり夕暮れ時……いや、黄昏時だっけ?になっていた。思わぬ敵、ソフトを倒した俺達は獲った鉱石を入れた袋を持ち、改めて今日の成果を確認した。

 

 

 

「…よし、帰りやしょう!」

 

 

 

「ごめんねリク君…結局私、戦ってなくて……」

 

 

「んなことないっスよ?姐さんは必死に自分と戦ってた…姐さんには姐さんなりの戦いがあったじゃないスか」

 

 

「…ありがとう、じゃあ帰ろっか」

 

 

「はいッ!」

 

 

 

「もう…声大きいよ…」

 

 

「へへ…」

 

 

 

 

姐さんだって女の子なんだ…弱いところぐらいある、それでも彼女の顔に悩みはもうなさそうだった。そして俺もドライバーが目覚めた…スキル名はインパクト、動作に衝撃を加える能力みたいだ…実は崖を越えた際に岩に足が触れていてそれを台にして高く飛んでいたんだ。それで越えた後に崖下を覗いたら岩がぱっくり真っ二つになってたんだ。思えばあそこの時点で目覚めてたのかと考えながら俺達は夕暮れの鉱山地帯を後にした。

 

 

次回、折られる自信…ひそかな思いを馳せる少女は少年に想いを託す。

 

 

 

「あたしのは…こんなものだったの…?」

 

 

 

「俺が…お前の希望になる」

 

 

 

早くもカップル誕生…?

 




というわけで4話でした!早くもドライバー覚醒、そしてソフトというぽっと出のキャラも…もうちょっと生かした方が良かったのかな?
最近原作の新刊でシノンの再登場と聞いたのですが太陽神という設定らしく、どこぞのRXを思い出してしまいまい、友達が悪ノリで「シノン、アールエッ!」と言っていたのを聞いて一瞬殺意が湧きました(笑)
次回も引き続きマンツーマン回です!
感想、意見など頂ければ幸いです!
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