すべてが終わり、上条がいる病院に顔を出す。雪旗とインデックス。雪旗は先にインデックスに行かせ、自分は近くの待合室で待機していた。というより、どうしても顔を合わせることができなかった。
「……くそっ、俺ってやつは……結局、誰一人救うことができないのか?」
そんなことを小さく呟きつつ、苛立っていた。結局自分が誰かを救おうだなんて傲慢すぎたのか、元々、絶対に不可能だったのか、自分は結局は脇役で誰かを助けようだなんて、おこがましいのか……。何を考えても、結局は辿り着く一つの答え。自分は所詮『異物』だったのだ。
「……ちくしょう」
そのまま彼は決意を固めた。彼は2度とこんな過ちを犯さない。自分の力を過信しない。やはり、『異物』は『異物』らしく生きていくことにした。彼は決意する。力を誰かの為に使うべきだと。決して、2度とこんな悲劇を生まないように。
「……よしっ!!」
そのまま顔を両手でパンッ! と叩き、意を決して、彼は、雪旗硬地は上条の病室に向かうのだった。
「おいーっす……」
ガラガラと行くと、インデックスに齧りつかれ、ボロボロになった上条当麻が悲惨な姿で居た。
インデックスも何も言わず。そのまま出て行く。それを少し冷や汗を流しつつ、見ていた。そのまま上条の近くまで行き。いつもの調子で話しかける。
「ったく、お前は何したんだよ」
少し笑いつつ、自然体で上条に話しかける。
「いてて、いや、ちょっとな……」
悲惨な痕を見つつ、うわぁ、となってる雪旗。ガラガラともう一度、戸が開く音がする。そちらに目をやると、そこに居たのはカエル顔の先生だった。
「……あれ、君、まだ残ってたの?」
「さっき来たばかりなんですが」
「あぁ、てっきりさっきの修道服の子と一緒に居たのかと思ってたよ」
「俺、席外したほうがいいですかね?」
「そうだね」
そのまま言われるがまま、席を外し待合室へと行く。近くの自販機でコーヒーを買い、それを飲みつつ、適当に時間を潰していた。そのままカエル顔の先生が来るのを見ると、雪旗はとりあえず、上条の病室へまた行くことにした。
「よぉ、上条」
「あ、あぁ」
「……アレだな。悪かった……」
上条は頭を下げた、雪旗を見て、驚いた。それ以上になぜ、謝ってるのかが理解できなかった。
「な、お前の所為じゃないだろ。俺が勝手にやったんだからよ!」
雪旗は上条なら、そういうだろうと思っていた。予想通りだった。確かに上条の情報からすると、自分は悪くないのだろう。勝手にやって、勝手に傷ついた。しかし、違う。
雪旗は知っていた。あの時、どうなる運命を辿るのかを、雪旗は知っていた。あの時、上条の頭にあの羽根が当たることを。雪旗はあの場にいた。全員が知ることができなかった情報を持っていた。
ならば、それを言っていたら? 例えば、本当の意味で違う結末でここは終わっていたのではないか? だったら、自分は……。と、どうしても、いくら考えても自分は何もできなかったと、悔いるしかなかった。
「それにさ」
上条が言う。
「お前だって、頑張ったじゃねぇか……あの時、居た全員が、きっと
ああ、上条当麻という人間はやはり、こういう人間なのか……。どうしようもなく。
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