上条当麻は買い物が済み、外へと出ると誰もいなかった。上条はそのまま導かれるように路地裏へと行く。そしてその場で見てしまった友達がボロボロにやられている姿を……。
「何してんだぁ!!!!」
上条当麻が現れた。
(やっとか……遅いっつ……の……)
バタッ! と地面に倒れこむ雪旗を気にしつつ上条は一方通行に近づいていく、一方通行はまた増えたのかと思いつつ頭を掻く。
「オマエ、なんだ? そいつの知り合いかァ? だったらそいつに言っとけ、身の程を弁えるってことを覚えておけってな」
「んなことはどうでもいいんだよ。お前、何してんだよ!!」
「……あァ? オマエには、関係ねェだろォ?」
そのまま上条は自分の拳が当たる場所まで近づく。一方通行はそこまで近づかれても焦りの色を見せない。当然だろう何故なら彼には絶対の防御が存在するのだから。
上条は顔面目掛け、右手で殴る。思い切り。それが一方通行の顔面に突き刺さった。貫くような一撃。一方通行は困惑した。
(なんだァ……どうなってやがる。俺は、どうしたンだ? なんで横になってンだ? ン? 痛ェ……)
鼻に触れると鼻血が出ていた。つまり簡単に言えば一方通行は殴られたのだ、しかしおかしいではないか。反射を適用させていたのに、一方通行は叫ぶ。
「……どうなってンだァァァァァァ!!?」
一方通行は困惑する、疑問に思う、相手を疑う。
「何なンだァ……!! オマエはァ!」
一方通行はそれでも上条に近づく。圧倒的スピードで、しかし上条はそれをカウンターの要領でまた殴る。何度も殴る。
「…ガハッ!? ガァッ!?」
未来は変わった。『異物』が混入したことにより上条は気付くことができた。これで助かる命が存在するのならばそれは良いことだろうと静かに雪旗は思った。
「グアッ!?」
続けざまに殴られ続ける一方通行は一旦その場を離れる。
「クソッ!! 待て!!」
上条が追いかける、路地裏でも広い場所まで来る。上条もすぐさま追いつき一方通行と対峙する。
「……ヘッ」
一方通行は地面を踏む。すると石の破片が上条にまとめて襲い掛かる。
「なッ!?」
上条は一瞬、それを避けようと移動するが間に合わずダメージを受けてしまう。
「グアァッ!?」
しかし、この程度で上条は引かない。さらに一歩また一歩と近づいて行き。また殴る何度も殴る。
「ガハッ……ガハァ!?」
一方通行はいい加減、攻撃を受けすぎて意識が朦朧としてくる。上条が最後のとどめを指す。そのまま強く一歩を踏み込み、全身全霊を込めた一撃を一方通行の顔面に放つ。
「がああああああああああああああッ!?」
一方通行はその一撃を受け、とうとう力が尽き気絶した。
「はぁ……終わった」
上条は尻餅をつき、体の力が抜ける。彼は知らなかった。相手にしていたのが学園都市第一位だと。彼は知らなかった。これである実験を阻止したことを、彼は知らなかった。知らぬ間に助けられなかった命を助けていたことを。
最後まで見ていただき、ありがとうございます。
感想、批判。大歓迎です。