「なんで、こんなことに……」
雪旗は、『アイテム』の四人に捕まっていた。ちなみに場所は雪旗の寮だ。ずっと眠っていたのもつかの間。一瞬にして毛布が剥ぎ取られる。というか、勝手に人の家に入ってる時点でいろいろツッコミ所満載だが、そこはあえて、言及しない。見たら、わかった。扉が何かで破壊されたような跡があったから。
「……あのさ、チャイムぐらい鳴らそうよ」
「何度も鳴らしましたよ。なのに、超出なかったのは雪旗の方です」
絹旗が悪びれもなく言う。だから壊すのはちょっと飛躍してないだろうか。
「ま、修理代くらい大したことないけど……」
まさか、自分の所為ではなく他人の所為で弁償しなきゃならなくなるとはと思いつつも、仕方ないので電話で修理してもらう。ちなみに今日は一体何の用事があるかと聞いたら、どうやら転入先が決まったという報告だった。
「ふーん。どこに行くんだ?」
「アンタが通ってる学校」
「へ?」
そう、麦野と滝壺とフレンダはとある高校。そして絹旗は常盤台中学である。
「……はぁ、お前らな。絹旗とフレンダはまぁ、いいとして、なんでお前らは、俺の高校なんだよ。もっと良い所たくさんあるだろ? こんな所じゃなくてさ」
「あぁ? 何か文句あるのかよ?」
と、うっすら後ろから閃光が迸りそうになるのを見て、とっさに口が動く。
「いえ、大歓迎です!」
と、スッと土下座の姿勢になる。
「大丈夫。私はそんなせつきを応援してる」
と滝壺が励ましか、そうでないか微妙なことを言ってくれた。一応、励ましということで受け取っておこう。
そのまま入学祝いということでどこかに連れて行けと言われたので、適当にそこら辺をウロウロしてると、御坂が上条に激突してる場面を目撃した。
「何してんだぁ? あの第三位は」
「まぁ、一種の病気みたいなヤツだろ……」
「超ツンデレってやつですね」
「結局素直が一番な訳よ!」
「大丈夫。私はそんな彼女を応援してる」
そんな感じに会話をしていたら、海原が上条を見ていた。
(確か海原の皮をかぶった、エツァリ? だっけ……。イケメンの皮をかぶるとは、なかなかの策士だ……)
そんなことを思いつつ、御坂と上条はオープンカフェテリアに向かう。おそらくホットドッグを食べるのだろう。それは知っている。御坂が上条に宿題を見てあげてる所を遠くから、覗くように見る雪旗。これから起こることがわかってるいるのなら、尚更目は離せないだろう。しかし彼女達がそれを許してくれない。
「ほらっ!! 第三位ばっかり見てないで、早く行くぞ!」
「超早くしないと、映画、上映してしまいますよ!!」
「そうだね。早く行かないと」
(え? ちょっと待って、映画って何? ていうか、もしかしてみんなのを付き合わされる訳? そしてどうしてみんなは遠ざかるの? もしかしてアレなの? 一人一人相手にしろってことなの?)
そして、そのまま引きずられていく雪旗はC級映画を見ることになったのだ。
(あ、あまりにも、酷い……)
「あちゃぁ、今回は駄作だったかぁー。ま、でもしょうがないか」
映画のパンフレットを見ながら、そんなことを呟いていた。そして次に来たのは、フレンダだ。
「しょうかいする訳よ!」
と言って、こちらに来たのは、フレメアだった。フレメア=セイヴェルン。
(まあ、この年頃の子はそうだろうな)
なんてことを思いつつ、来た場所は隠れ家みたいな場所だった。アイテムが愛用している場所らしい。そこで三人でゲームして遊んだだけだった。
(一体何をしたかったんだ……というかこんなグロテクスなゲームをやる、この子……恐ろしいと感じてしまう。好きなんだな……知ってたけどさ)
それから、一時間程経っただろうか。そこで次の番だった。次は滝壺理后。はっきり言って、彼女の好きな場所というのが想像できていなかった。そうしたら、来た場所は公園だった。ただボーッとするだけだった。
「楽しいか?」
「楽しいってよりも、なんというか……落ち着く」
「そ、そうか……」
そのまま、時間が過ぎていった。
「さてと、私が最後よ?」
麦野。ぶっちゃけ言うと、アンタが遊ぶ姿が想像できねっす。と思いつつ来た場所はセブンスミスト。服でも買うのだろうかと思いつつ、そこへと行く。かなりの量の荷物を持たされた。
(はぁ、重たい……)
そんなことを思いながら、荷物持ちとしてこき使われる。
そんなこんなで、いつの間にか五時ごろになっていた。つまりもういろいろと終わってる時間帯だ。エツァリはおそらく上条とある約束をしただろう。それはとても大切な約束だ。
(つか、御坂は知ってるのか? あぁ、知ってるか、そりゃ)
そんなことを思いながら、荷物持ちを終え、寮へと帰る。そのまま疲れたので眠る。ちなみに今日が三十一日とすると、明日から学校が始まるという訳だ。
「面倒臭ぇ……」
そんなことを呟きながら、眠りに入った。
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