とある雪旗は転生者   作:三十面相

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今回も駄文ですが、大目に見ていただけると、幸いです。


あと少しで終わりを告げる

 雪旗と上条は一気に駆け出し、上条は回り込み、雪旗はそのまま真正面から一気に右拳を叩きこもうとするが、炎で前が見えなくなってしまう。身体全身が焼かれるような痛みが走るが、この程度ならば、無関係で殴りこむ事ができる。

 ガヅッ!! という鈍い音が響き渡る。

「いっづ!!?」

「ぐっ!?」

 

 しかし、叫んだのは雪旗と上条だった。どうやらいつの間にか、雪旗の拳と上条の拳が衝突していた。しかも、それが右手だった所為で自身の能力が完全にうち消される。しかも、まるで狙ったかのように、それと同時のタイミングでオリアナが腹部に思い切り、蹴りを入れられた。

「ガァッッ!!?」

 ダメージが凄まじい、だが、痛みには滅法強い雪旗はこの程度で動きを止めたりしない、能力を再び発動させて、懐に潜り込み、至近で一気に叩きこむ。

 

「ぐっ!?」

 向こうには、それ相応のダメージがあるはずなのに、まだ、倒れない。やはり譲れない理由が彼女にも存在するのだと、雪旗も思う。だけど、その気持ちはこちらだって、負けちゃいない。

 辺りが徐々に薄暗くなっていく。

「あ、あら、そろそろお家へ帰る時間じゃないの?」

 

(まずいな……さっさとぶっ飛ばして!!!)

 駆け抜ける。

(さっさと決める)

「いくぞぉぉぉ!!! 上条!!」

「おおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!」

 一気に駆け抜ける。これ以上無い程の本気を出し、上条と共に殴りぬける。

「……きゃぁっ!!!」

 

 バタッと倒れこむ。その状態のまま、彼女は考える。

(絶対の基準点が……誰もが幸せになれる世界が、そんな最高の世界を……!!)

 オリアナは魔法名を口にする。

「私は……私の名はBasis104」バシス

(魔法名!!)

 オリアナは氷のつぶてを一斉に放つ。雪旗は素早く、上条の前に立ち、つぶてをすべて喰らう。それにブチ切れる上条。

「お前、一体どれだけの人を傷つければ気が済むんだ!!」

「お姉さんだって誰も傷つけたくないわ? でも私には目的があるのよ。さ、来なさい。坊やを倒せば、後は使途十字が私の望む世界を創ってくれる」

「……結局……他人任せかよ……偉そうに言ってんじゃねぇぞ」

「他人任せ……ね。お姉さんは誰でもいいのよ。誰かがこの世界に転がる主義主張を束ねてくれたらいいの」

「……お前のそんな事の為に学園都市を引き渡せってか……? 冗談も大概にしろよ……?」

「坊やは知らないから、そういう口が聞けるのよ……あの身に降りかかるモノを呆然と立ち尽くしてる事しかできない。悔しいという一言を聞いた事が無いから」

「……だから、そんな酷い状況だったから、そんな苦しい目に遭わない為に、学園都市を差し出せと……? お前の言い分はそれだけなんだな? だったら、申し出は却下だ……きっと俺が想像も付かない事を体験してるんだろうさ……お前は、でもな、それを

理由に暴力を重ねるってのは、どうなんだよ? それが……その人達が望んだ事なのかよ!? 自分の為に他の誰かが犠牲になってくれって!!」

 

 雪旗が何を言おうと、どうやらもう既にやるべき事は決まっていて、その為に突っ走る事が彼女の生き方のようだ。

「もう、いいわ」

 その一言で単語帳のピンの部分を引き抜き、紙をすべて散らす。

「我が身に宿るすべての才能に告げる。その全霊を開放し、目の前の敵を討て!!」

 炎の塊のようなモノが襲いかかってくる。上条がそれをうち消す為に一気に駆けぬけ、炎の塊をうち消す、だが。

(中に何かが――――ッッ!!?)

 

 そう思った時には既に遅く。そのまま身体全身を叩きつけられるような衝撃が襲い掛かってくる。身体全身に重たい衝撃が走り、そのまま倒れこみそうになるのを、耐える。大覇聖祭で被害になった姫神を思い出す。

 そんな犠牲になった、こんな事の所為で。上条は耐えて、オリアナの元へ一気に駆け抜ける、そしてオリアナに思い切りのパンチを喰らわせた。

「……」

 直後だった。声がする。その声の主はリドヴィア。そして使途十字はどうやら学園都市には既に無く。オリアナは囮だったようだ。そしてすべてを改変するつもりのようだ。一方的に完全に相手の勝ちだった。

「く、くそ……」

「やられた」

 

 ステイルと土御門が来る。ステイルが土御門の回復に専念していたようだが、それでも完全回復ではないようで、探索と攻撃。二度も魔術を使う事はできないようだ。

 発動まで、あと百七秒。

「……いいや、大丈夫だ。何もしなくてもな」

「は!!? 何言ってんだよ! 雪旗!!? まさか早々に諦めたってんじゃ!?」

「これを見ろ」

 携帯電話を見せる。それに表示されているのは、大覇聖祭のスケジュールが書かれている。それを見て、上条はピンと来た。

 そして、時間は六時ジャストになる。それと同時に花火が空全体を覆いつくす。

 ナイトパレード。それが六時に開始されるのを、きっと向こうの連中は、リドヴィアは知らなかっただろう。これで星空を覆いつくして、術式が完成できなくなった。

「最後の最後で大覇聖祭が作り出した。その人達の光にお前らは負けたんだよ」

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。


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