「二人とも頑張ってくれ」
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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)
:第17話<数ヶ月前:榛名と瑞穂>
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ブルネイから戻って驚いたのは、わずか十日ほどの間に美保でも着任が相次いでいたことだ。量産化の目処が立ったということで、美保へ大量に送り込んだのだろうか?
大淀さんからの報告でも聞いていたがまずは貴重な戦艦榛名だ。日本に帰った翌日の朝、早速提督執務室に秘書艦と共にやって来て挨拶をする。
「榛名と申します。よろしくお願いします」
うわっ! 戦艦に似つかわしくないこの初々しさはなんだ?
「お姉さまたちが既に着任して居られるので榛名は心強いです。提督を支えて一生懸命頑張りますね!」
彼女の語る言葉は勇ましいが特筆すべきはその雰囲気だ。明らかに上の二人とは違う。ニコニコしている榛名さんを見て思わず今までにない新たな戦艦の魅力にクラクラしてしまう。
そういえばブルネイで運用実験中に建造されたのも彼女だったな。あっちでは防衛戦闘中のゴタゴタと、その後のセレモニーに紛れて良く分からなかったが落ち着いてみると印象が違う。見事なまでの本当の大和撫子である。
やや長身で服装は確かに金剛や比叡と同じだけど性格は全然違うな。本当に金剛型か? ……って思うくらい金剛や比叡と違う雰囲気だ。
だいたい今までの戦艦って大概やたら元気なんだ。あるいは扶桑姉妹のように静かであっても結局は押してくるんだよな。武蔵様だって静かだけどにじみ出る迫力があった。そういう強い戦艦ばかりだから、こういうホントに本当に静かで大人しいタイプには弱い……あれ? 何となく祥高さん、こっち見て呆れて無いか?
すみません。バカ司令である。
その祥高さんがもう一人の新人艦娘に挨拶を促す。ああ? 居たんだ。静かだから気付かなかったなあ。一瞬ボーっとしていた彼女は、なかなかスイッチの入らない蛍光灯のようにまったりと挨拶をする。
「あの……瑞穂です。不束(ふつつか)者ですが宜しくお願い致します」
また榛名さん以上に輪をかけて静かな彼女だな。衣装から何から、すべてが古風だ。
「……」
あれ? 黙ってしまった。ひょっとして挨拶はもう終わり? ……まあ良いか。
「二人とも頑張ってくれ」
私も立ち上がると握手をするために二人に近寄った。「はい!」と言いながら元気に握手をする榛名さん。そして「……」って感じで静かに握手をする瑞穂さん、しかも握手の後、はにかんだように赤くなっているし……対照的だなあ。
私は少し離れて立っている大淀さんに聞く。
「私が留守の間にも大淀さんの方で少しずつ演習をしてくれていたんだよね?」
「はい」
私は彼女が作った演習の成果表(成績表)を見る。
「正直、二人ともまだ直ぐに実戦投入できるレベルではないな」
「そうですね……」
大淀さんも答える。榛名さんは戦艦で金剛型だから基本的な戦力が高いけど瑞穂さんは、まだまだって感じだな。
「でも、榛名は頑張りますから!」
いきなり叫ばれたのでビックリした。前向きだな、この娘は。
「うん、期待しているよ」
私は笑った。
それから半月ほど経った頃、横須賀や呉、佐世保といった国内主要の鎮守府では相次いで艦娘建造のための工廠が設置され、すぐに量産化に入った。
思い返すとブルネイからの帰還作戦中も激しい戦闘が相次いだ。正直フィリピン駐留米軍の大規模な支援が無ければあの戦線を突破できたか怪しい。
その米軍について。実はトップシークレット事項だと断りながら防衛次官が教えてくれた。
最近、米国でも艦娘が出現したらしい。そこで内々に日本政府に米国政府から艦娘についての問い合わせがあったという。そういう背景があったからフィリピンの特使やネイビー何とかの特殊部隊が私に近づいてきたのかも知れないと改めて思った。
このことは美保鎮守府では誰にも話していない。
しかし、かつての敵国にも艦娘が出現とは複雑だ。だが美保鎮守府を激震させる新たな艦娘の着任がその後、発生するのだった。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。