「常に護衛艦を傍に張り付かせても良いわね」
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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)
:第19話<当日昼前:アドバイス>
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窓の外は雨は降っているが、さほど荒れては居ない。既に時刻は10:50になっていた。
長官は司令の顔を見た。
「貴方はホントお人よしだから……もう少し人を疑いなさい」
そうだな、そこは反省点だと司令は思った。
「特に軍人は常に仮想敵国を思い描いて、いついかなる時も、あらゆる作戦を組むくらいの意識付けが必要よ」
次官は相変わらずメモを取っている。
「敵は深海棲艦やシナだけじゃない。この国にも反対勢力は居るし大きな声では言えないけど陸軍にも、そしてこの海軍の中にも敵対勢力は居るのよ」
その言葉に司令は驚いた。
「まさか?」
長官は軽くため息をつくと真剣な表情で続ける。
「あなたは鎮守府の司令よ。たくさん艦娘がいるんだから常に護衛艦を傍に張り付かせても良いわね」
「はあ、でも……」
司令はちょっと引いた。彼の気持ちは直ぐに伝わったようだ。長官は苦笑した。
「誤解を受けるって? おバカさん、何を心配しているの? 軍隊の指揮官というのは象徴的な立場よ。敵にとっては象徴的な中心人物を倒すだけでも意義がある。私が教えたことよ? 貴方もう忘れたの」
ああそうか……司令は思わず頭を下げた。
「スミマセン」
長官はフッと笑みをこぼした。
「いい加減、止しなさい。謝るのは……威厳が必要なんだから」
顔は怒っていないけど、この威圧感は凄い。真剣に反省してしまう。
「戦場は海の上ばかりではない。そして敵は身近にも居るのよ」
「はい」
次官はまたメモを取っている。
「とにかく用心ね。あの小さな運転手の艦娘、志は立派だけど護衛としては不十分ね。まだ精神が弱いわ」
電チャンか、それは否定しないと司令は思った。
「的確な判断が出来て防御的な戦闘能力がある艦娘……そうね、貴女(祥高)が駆逐艦か軽巡だったら良かったのにね」
秘書官は、はにかんだように会釈した。
「重巡ではだめですか?」
思わず司令は聞いた。
「ダメではないけど機敏性に欠けるわ。もちろん祥高さんの機動力はクラスとしては最高位よ。でも護衛は火力よりも対応能力が重要なの」
次官がまたメモしている。
「特に祥高型は戦艦並みの火力を始め艦隊戦では有利なスペックが多いわ。ただ逆に護衛任務……特に地上での要人護衛任務に就くには、いまひとつなのよ」
「はあ」
難しいんだな。
「そうね、美保では川内型あたりね。中でも戦闘能力的には川内だけど護衛としてのバランスは神通の方ね」
確かに神通は性格も出しゃばらないし良く気がつく。それは納得できると彼も思った。
「あとは駆逐艦の夕立かしら? あの子そそっかしいけど意欲と能力バランスは他の引けを取らないわ」
司令は夕立の意外な評価に驚いた。
「夕立はブルネイでも良くやっていたでしょ}
「はい」
そういえば、かつてお盆に実家へ行った時、彼女が護衛に付いたこと……それを推薦したのも祥高さんだったことを彼は思い出した。艦娘の細かい情報まで長官が持っていることにも驚いたが。
「軍隊は組織力よ。適材適所、誰が抜きん出てもいけない。全体のバランスを見て同時に敵も見る。そういった総合的な判断力ね。貴方も早く艦娘を目的に応じて見極めて使いこなせるように努力しなさい……幸いここの艦娘たちには受け入れられているんだから」
「はい」
なるほど強制でもなく艦娘に振り回されるでもなく。きちっと押さえるべきは押さえた上での艦隊運営か。彼は感心していた。
「でも……金剛とか青葉とか、ちょっと振り回されているでしょ?」
「はい」
彼女は、ふっと穏やかな笑顔になった。
「でもそういう艦娘こそ大事にしなさい。なかなか本音を言わない艦娘も少なくないから」
「はい」
次官はメモばっかり取っているな。そのうち長官語録でも作れるんじゃないか?
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。