マイ「艦これ」(第9部)「提督暗殺」   作:しろっこ

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長官の案内で提督たちは境港にある喫茶店に向かった。


第23話<当日昼過ぎ:本日貸切>

「ええ……おあつらえ向きにネ」

 

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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)

:第23話<当日昼過ぎ:本日貸切>

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次官は時計を見た。

 

「そろそろお昼になりますが」

 

参謀長官は応える。

 

「そうね……」

 

司令と秘書艦が、食事をどうするか聞くまでも無く長官は応えた。

 

「気遣いは不要よ。実はね、境港市に私が知っている良い店があるの。貴方たちは車の手配だけ、お願いするわ。貴方たち二人と私たちだから、2台居るわね」

 

祥高はうなづくと、すぐに大淀を呼び電と霞に車の準備と運転をするように指示を出す。ほどなくして大淀が「車の準備が出来ました」と、連絡をしてきた。

 

「では車庫までご案内します」

 

全員が立ち上がると応接室を出て祥高を先頭に1階の駐車場へと向かう。廊下から見える窓の外は相変わらず雨模様だった。

 

長官は歩きながら呟く。

 

「今は敵も変わったわね……以前は、こんな天候でも平気で攻めてきたものよ。深海棲艦側も、いろいろ考え方が変わるのかしらね」

 

その発言はとても興味深いものだと、その場の全員が思ったことだろう。敵の心理まで分析すると言う発想が、そもそも現場の指揮官や次官にも無かったからだ。

ただ秘書艦だけは敵地へ行った事もあるためか何か考えているようだった。

 

 電の運転で長官と次官、霞の車には司令と秘書官が乗った。少し小康状態になった雨の中を、2台の軍用車は境港市街地方面へと走り出す。長官の案内で水木しげるロードの手前路地にある、ちょっとお洒落な感じのお店の前で軍用車は止まった。店の軒先にはランプの飾りが灯り壁には船のレリーフがある。

 

「ここよ……」

 

長官の案内で車を降りて、素早く店の中に入る。電や霞は一旦、鎮守府へ戻ることになり、2台の軍用車は直ぐに走り出した。店の入り口には『本日貸切』と札が下がっていた。

 

「いらっしゃい」

 

白髪交じりで大柄ではあるが、品の良いマスターが声をかけてくる。

 

「おお! お出でなすったな、長官様!」

 

彼は長官を見るなり言った。

 

「久しぶりね……」

 

長官はコートを脱ぎながら言った。

 

「今日は酷い雨になったな」

 

マスターはグラスを準備しながら言う。

 

「ええ……おあつらえ向きにネ」

 

長官は応えている。彼らは知り合いのようだ。

 

「ほら、皆上着を脱いで座って。今日は貸切だから、皆リラックスしてね」

 

どんどん仕切る長官。次官がたまらず聞く。

 

「ここは? お知り合いで」

 

早々と上座に座った長官は微笑みながら言う。

 

「そうよ。そしてこの店は帝国海軍OBのアジトみたいなものね。彼はかつて横須賀にも居たことがあるのよ」

 

その言葉に、一同はちょっと感心した。

 

「よせやい、昔のことだ」

 

そんな彼は、司令の顔を見た。

 

「おお、お前も凛々しくナったな……やっぱり父親似かな?」

 

その言葉に驚く司令。

 

「父を、ご存知ですか?」

 

マスターは軽くうなづく。

 

「ああ、彼は空軍だがな。腕の良い操縦士で、海軍にも指導に来たことがある。彼のタッチアンドゴーは空軍……いや海軍や陸軍でも、あそこまでの名手は、そう居ないな」

 

彼は遠い目をして言った。司令にとっては初めて聞く父の実力。普段から寡黙で自分のことは、ほとんど喋らないから彼も知らないことだった。このマスターは生き字引のようだなと司令は思った。

 

「おお!」

 

 突然マスターが素っとん狂な声を出すのでビックリした。

 

「祥高! なんだ、お前美保に居たのか?」

 

 呼ばれた秘書艦は、軽く会釈をした。そうか、彼も横須賀に居たのなら彼女を知っていておかしくない。

 

「何しろお前の活躍は全国に鳴り響いていたからなあ……で、寛代は元気か?」

 

なんだ、寛代も知っているのか。

 

「はい」

 

祥高は応えた。マスターは続ける。

 

「あれだ……ほら、アイツは?」

 

名前が出てこないらしい。直ぐに祥高が助け舟を出す。

 

「姉……技術参謀ですか?」

 

直ぐに指を刺すマスター。

 

「そうそう、それだ。当然、元気だろうな? アイツは簡単には死なんからな」

 

言いたい放題だなと司令は思った。祥高も苦笑いをしている。

 

「はい。最近は艦娘の量産化に成功して、相変わらず多忙なようです」

 

マスターはフフンと鼻で笑った。

 

「あいつも横須賀に張り付いてないで、こっちに来れば良いのにな」

 

ボソッと呟くマスターだった。

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。
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