「精一杯、司令をお守りします」
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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)
:第28話<当日夕刻:神通の決意>
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空軍美保基地のゲートを出たところで神通は無線を受ける。ややあって彼女は司令に言った。
「司令官、秘書艦より『もし司令が運転をしていたら私(神通)と代わって下さい』との伝達です」
司令は「そうか?」と言いながら軍用車を一旦道路際に寄せて停車。
「君は運転は出来るんだよね」
「はい、十分ではないと思いますが」
司令は彼女は本当に控えめだよなと改めて思った。ただ、そういう人ほど実力があったりするものだとも思った。
二人は運転を交代した。雨は小康状態になっているが遠雷は続いている。まだまだ雨は降りそうな気配だ。司令は神通と運転を交代する際に彼女が腰から下げたサブマシンガンにカートリッジを取り付けるのを見た。また予備のカートリッジも点検している。
「まさか運転しながら撃たないよね?」
司令は苦笑した。神通は少し微笑んで言った。
「状況に拠ります」
つまり神通は本気を出せば片手でも撃ちかねないことになる。ただならぬ彼女の気配に司令も次官から貰った銃を改めて取り出した。それを見た神通は言った。
「それは……かなり高性能の銃ですね」
「あ、そうなの?」
小火器類には疎い司令だが、神通はそこそこ知識があるようだ。彼女は続ける。
「護身用としてだけでなく特殊部隊のバックアップ用としても用途があるタイプで信頼性と汎用性、そして速射性にも優れています。確か雨天でもそこそこ撃てるようです」
パッと見ただけでそこまで見てしまうんだと司令は驚いた。なるほど長官が彼女を護衛艦として推薦する理由がわかった気がした。
彼は改めて聞いてみた。
「さっきの祥高さんからの指示……君も何か思い当たる節はあるのか?」
ちょっと間を置いて周りの気配を探るような素振りを見せながら彼女は言った。
「はい……今、一時停止していますが恐らくこの車は監視されています。もし私たちが発車すれば相手側にも何らかの動きがあるはずです」
神通はかなり思い詰めたような表情をしていた。彼女は何かを感じているようだ。その尋常でない雰囲気に司令は改めて出発前の鎮守府ロビーでの寛代や金剛たちの引き止める姿を思い出していた。
いや、それ以前に朝から電も妙な雰囲気だったことを彼は思い出していた。ただ何かを察しているはずの秘書艦は普段通りだったことが逆に違和感を覚えた。
「どうなさいますか司令? ここは基地の前ですから、ここに留まっていれば相手も手出ししてこないでしょうから、しばらく時間稼ぎが出来ます。その間に夕張か誰かをこちらに向かわせますか?」
司令は腕を組んでしばらく考えた。ハンドルを握ったまま神通は言った。
「海上での練度はまだまだの私ですが、せめて地上では精一杯、司令をお守りします」
抑えた声ではあったが決意を感じさせる声だった。
「ああ……」
次官にもらった銃を握ったまま司令も答えた。恐らく……これから何か起こる。それは時間の問題なのだろう。
「神通、私に何かあったらよろしく頼むよ」
司令の言葉に彼女は微笑んだ。
「その台詞は私が言うべきですよ、司令」
神通の表情にフッと安心感をおぼえた司令は言った。
「良いよ。ゆっくり出してくれ」
「了解です」
軍用車はゆっくりと発車した。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。