「先生、お久しぶりです」
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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)
:第2話<当日朝:女王陛下>
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時間は当日の朝に戻る。その日は早朝雨で、気象観測によると夜には荒れる模様だ。
その日、美保鎮守府には来客があった。防衛次官が付き添っていたから普通の取材や、いつもの視察の類ではないらしい。
電の運転で美保空軍基地から定期便でやってきたという来客は女性だった。年齢を重ねた銀髪が美しい……階級はかなり上のほうだ。
真っ先にロビーに下りた金剛が言う。
「Oh!女王陛下様ネ」
堅苦しい相手であれば金剛のこの発言は極めて失礼に当たるだろう。しかしその女性はニッコリ微笑むと応えた。
「貴方が金剛ね。武勇は中央にも響いているわよ」
……ただそのひと言だけだったが、なぜか金剛は彼女の笑顔や雰囲気に圧倒されたようだ。思わず直立不動になった金剛は、珍しく敬礼をしている。
相手がただ者ではないことを感じたのだろう。何かを言いかけた比叡まで揃って敬礼……結局、ロビーに居た艦娘たち全員が敬礼をした。
「あら……良いのよ、改まって敬礼なんて」
その女性は微笑んだ。軍人独特の雰囲気は持ちながらも母親のように大きな包容力を感じさせる品の良い感じ……金剛の言う女王陛下というのが英国のそれを指しているとすれば、決して失礼ではないだろう。
「先生、お久しぶりです」
美保鎮守府の司令が直々に玄関ロビーまで出迎えている。他の艦娘たちは遠巻きに見ている。女性は言った。
「あら、ホントね……次官が強引につれてきた理由は、あなたのことね」
横にいた防衛次官は少し驚いている。
「え? あ。お知り合いだったんですか?」
その女性は少々怪訝な顔をした。
「あら、今回の訪問はそういうことじゃなかったの次官……でも良いわ。お元気そうね貴方も」
彼女に声をかけられた司令は手を差し出した。二人は握手をする。
「ありがとうございます……でも、毎日軍人らしからぬストレスで一杯です」
女性は握手をしたまま微笑んだ。
「ホホホ。あなたの性格で艦娘を中心とした日本初の部隊じゃ無理も無いわ。でもほらケッコンすればいろいろ変わると言うわ。特に艦娘とはね……お互い極と極ですから」
いきなりケッコンの話題?
「そうなんですか?」
握手を解いた二人。女性はニコニコしている。
「そうでしょ? 貴方。普段からストレスでいっぱいって言ったじゃない? でもそれは貴方がまだ独身だったからよ……でもこれから変わるわ。孤独ではないから。どんなことでもお互いに相談したら良いわよ」
防衛次官はきっちりメモを取っている。
「そもそも夫婦は対立したり葛藤するべき関係じゃないの。最高のパートナーよ。1たす1は2というのは唯物論ね。でも夫婦は違う。合わさった結果は4にも5にもなる。人間、いえ艦娘も含めてケッコンは無から有を生み出すことの出来る唯一の権限が与えられることよ。それが艦娘となれば……分かるわね?」
さすが教官という感じだ。言葉の内容だけでなく、その語り口も説得力がある。
「あなたが興味本位で伴侶を選んだのではないことを信じているわ」
あれ? という表情の艦娘たちが多い。少しざわついている。もしかして司令は結婚したの? いつの間に、いったい誰と……?
でも司令は何食わぬ顔で応えた。
「そうでした。お恥ずかしい限りです」
本省から次官と共に来た女性武官は、もちろん艦娘ではなかった。そして彼女は司令官のよく知った人物だった。彼女は兵学校時代の教官であり、いわゆる恩師であった。そして彼女はこの美保鎮守府にとっては重要な人物なのだ。
次官がようやく口を開いた。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。