マイ「艦これ」(第9部)「提督暗殺」   作:しろっこ

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昼食をとりながら、マスターから赤城について質問を受ける司令。だが秘書艦が応えるのだった。


第29話<当日昼過ぎ:志と共に生きる>

「祥高は前線での判断力に長けるな」

 

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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)

:第29話<当日昼過ぎ:志と共に生きる>

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マスターが作ったシーフードパスタを各自、取り皿に盛って食べ始める。

 

「やっぱり境港は港町だからシーフードが美味しいですね」

 

次官のひと言で司令の様々な疑問はかき消された。彼がそれまで考えていた色々な考えが全部吹き飛んでしまった。

 

「……まあ、良いか」

 

司令は独り言のように呟いた。

 

「なに?」

 

次官が突っ込んでくる。

 

「いや、自分の地元でも知らないことはあるんだな……って」

 

次官はパスタをほお張りながら言う。

 

「そんなものさ。オレだって足元の海軍省でも知らない部署ばっかりだぞ」

 

その言葉に一同、ちょっと場が和んだ。

 

「そういえば……」

 

タオルで手を拭きながらマスターが言う。

 

「先回の太平洋戦線では美保が唯一、大型艦の赤城を沈めたらしいな」

 

司令は一瞬、言葉を失う。マスターはナゼそんなことまで知っているのだろうか? 場がちょっと凍りつく。だが彼は和やかな表情になって続けた。

 

「いやいや誤解しないで欲しい。責めている訳じゃないよ。艦娘は兵士。常に死へ向けた行軍をしているようなものだから」

 

そう言いつつマスターは前掛けを外した。

 

「冷酷なようだが指揮官ってのは部下をどれだけ殺したかで評価が決まる。とても、まともな人間がやることではない」

 

その言葉は重かった。彼はカウンターに寄りかかりながら続ける。

 

「問題は前線の兵士たちが喜んで戦っているか? あるいは彼らが迷うことなく一直線に死んでいけたかどうか? ってことだよ」

 

長官と祥高がうなづいていた。男性陣である次官と司令はちょっと驚く。マスターは腕を組んで問いかける。

 

「指揮官のせめてもの務めはそこだが……司令、その赤城は苦しんで死んだのか? それとも?」

 

司令が躊躇していると祥高が応えた。

 

「彼女は喜んで死んでいきました……とても立派でした」

 

言い切る秘書艦。司令はそのことにもちょっと驚いた。改めてマスターが確認する。

 

「それは祥高が無線で確認したことか?」

 

祥高は一瞬、躊躇したが記憶を手繰るようにして応える。

 

「いえ……無線ではありますが、かなり近い距離です」

 

そう言いつつ彼女は司令に向き直る。

 

「済みません司令。あの作戦では前線司令部から最前線まで距離があったことと、かなり電波の状態が悪かったため、私と寛代で自主的に前線基地の沖合い12キロまで出て無線中継と情報収集をしていました。勝手な行動を深謝します」

 

司令はまた驚いた。それで美保の無線だけ妙に通りが良かったのかと彼も思い出していた。

 

 しかしマスターと長官は目配せをしてうなづいた。彼らの反応には何か意味があるのだろうか? と司令は思った。

 

マスターは腕を組んだままアゴに手をやりつつ応えた。

 

「それで良い。やはり祥高は前線での判断力に長けるな」

 

すると長官もうなづく。

 

「そうね。もう少し司令と秘書艦の連携が上手くいっていたら赤城の轟沈は無かったかもしれないけど……」

 

そこで思わず司令と秘書官は声を揃えるようにして言った。

 

『すみません』

 

だが長官は頭を振った。

 

「ううん、良いのよ。もちろん祥高はちょっと突発的な行動に出る傾向はあるにしても今回は貴女の活躍で帳消しね」

 

彼女は微笑みながら言った。司令たちはホッとした表情になる。長官は祥高の性格も良く知っているんだな……と。

 

するとマスターもそれを受ける。

 

「戦場ってのはキレイごとでは済まされない。単なる兵士が勝手な行動をとることは問題だが祥高は提督代行も出来る立場だからな……」

 

そこまで言うと彼はコップの水を一杯飲んだ。そしてかみ締めるようにして続ける。

 

「だが戦争において誰のために命を捧げるか? それが重要なんだ。個人ではなく国家の為に命を散らすことは兵士にとって最高に名誉なことだ。それを喜んで受け入れることが永遠の魂の輝きとなって残る。全体の為に自分の命を捨てんとする者は結果的に、その志と共に永遠に消えることなく生き続けるわけだ」

 

 深すぎて分からない、と司令は思った。でも次官はメモを取っている。秘書艦もうなづいている。

 

ある程度、食事を済ませた長官が微笑みながら言う。

 

「祥高さん、貴女もよく司令を支えてくれましたよ。今回、赤城が悔いなく最期を迎えることが出来たのも貴女の助力ゆえのことと思います」

 

それを聞くと彼女は恥ずかしそうにして応えた。

 

「いえ……私はほとんど何もしていません。大淀さんや霞ちゃん。他にも金剛さんや、それこそ赤城たちが支えてくれたからです」

 

 あくまでも謙遜する祥高だった。それを見てマスターと長官は目配せをしながらうなづいている。艦娘とはいえ経験の差は大きいなと司令は改めて秘書艦には脱帽する思いだった。次官もメモする手を止めて感心しているようだった。

 

マスターが口を開く。

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。
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