「秘書艦と一対一ですか?」
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オトナ「艦これ」「提督暗殺」(みほ9ん)
:第3話<数日前:面接>
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事件のあったさらに数日前。お昼過ぎの執務室。提督は仕事が落ち着いた秘書艦、重巡:祥高に聞いかけた。
「祥高さん、相談なんだけど」
「何でしょうか?」
彼女は書類を整理しながら答える。
「あの大井の件でね」
「はい。彼女が何かありましたか?」
提督は駆逐艦寛代に『クソ提督』と呼ばれ、その単語が大井の娘から来たことを伝えた。
祥高はちょっと怒ったようだ。
「司令をそう呼ぶのはダメですね。私も姉に叱られます。寛代には私からもよく言い聞かせますから」
「あ……ああ」
提督自身は別にクソ呼ばわりされても何とも思わなかったが、姉……寛代の親の手前もあったなと納得した。ただ、このまま話題が終わりそうだったので彼は慌てて追撃した。
「えっとね……それだけじゃなくて」
だが彼女は応えた。
「はい、大井さんの心の問題のことですね。その件も私が対処しましょう」
分かっていたか。ホッとした。
「基本的には本人と面談するのが早いですが、それでもよろしいですか?」
直ぐに彼女は提案する。
「ああ、問題ない」
答えると同時に、彼女は次々と畳み掛けてくる。
「時間があれば直ぐにでも大井さんを呼び出しますが、面談は私がしますか? それとも司令がなさいますか?」
提督は一瞬躊躇した。
「え~っと」
複雑な女心は分からないからな……。彼は答えた。
「君に一任しても良いかな?」
「分かりました」
言うが早いか彼女は直ぐに無線連絡を始める。しばらくすると相手からの反応があったようだ。ブツブツとやり取りがあり、やがて彼女は報告をする。
「これから面談ということでよろしいでしょうか?」
「ああ」
この彼女のフットワークの速さはさすがだと、いつも思う。
「場所はここの応接室を使ってもよろしいでしょうか?」
「いいよ」
答える間もなく誰かがドアをノックする……多分、大井だろう。彼女も反応が早いよな。
「はい、どうぞ」
「失礼します……」
ものスゴく暗い形相で大井がオズオズと入ってくる。ああ……何だろう、この異様な雰囲気は。提督はかつて自分が舞鶴に居た頃の彼女の姿を思い出していた。
かなりビクビクした雰囲気の彼女だったが提督の心の反応を察したのだろう。執務室の彼の顔を見ると急にホッとした表情を見せた。
「あの……お呼びですね? 秘書艦」
「はい」
秘書艦は立ち上がった。
「では大井さん、隣の部屋で私と面談を……」
彼女がそう言うと大井は急に怯えたような顔をした。
「あの……秘書艦と一対一ですか?」
「そうですが」
祥高、その言い方は怖いなと提督は思った。
「……」
また何かに怯えるような大井のこの目……提督には彼女の言いたいことは直ぐ分かった。
「祥高さん、私も同席して構わないかな?」
「はい、それは構いませんけど……」
そう言いながらも祥高は、提督の言葉で大井がまた明るい表情に変わるのを見て納得したようだ。
「分かりました。では二人で面談しましょう」
頭を下げる大井。
「済みません……」
その雰囲気は提督が舞鶴に居たときとまったく変わらなかった。彼は思う。大井、これも何かの縁だ。出来ればこの美保に居る間に心の底から生まれ変わってくれ。
提督は切にそう願うのだった。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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PS:「みほ9ん」とは
「美保鎮守府:第九部」の略称です。