読んでる人いるのかな。
候補がいっぱいいてヒロイン悩む。
家に帰る前に好きな作家の最新刊が出ていたことを思い出し、本屋に足を運んだ。
昔から読書は好きだ。
落ち着いて、1人の世界に入ることができる。
店に入り、お目当の本を手にレジに並ぶ。
家に帰る時間も惜しみ、近くの喫茶店で読んで行くことにした。
アイスコーヒーを注文し、席に座る。
ウエイターが、コーヒーを持って来てくれたことを確認すると読書を開始する。
10分ほどたっただろうか。
誰かが向かいに座った。
「お疲れ、健吾。」
現れたのは迅悠一。
未来視のサイドエフェクトを持つ玉狛支部のS級隊員だ。
手にはカフェオレが入ったマグカップを持っている。
「どうしたんすか、迅さん?」
迅さんが話しかけてくる時は高確率で何かある。
暗躍(とセクハラ)が趣味というこの男に巻き込まれることには慣れている。
「まぁ、なんだ。率直に言うと近々、人型近界民が攻め込んでくる。」
人型?
普段、この三門市に攻め込んでくるのはトリオン兵だけだ。
「大規模な戦いになるんですか?」
「いや、そうはならない。俺のサイドエフェクトによると、攻めてくるのは1人だけ。目的はまだわからない。一般人が殺される未来もあれば、ボーダーのトリガーが盗まれる未来、正隊員の誰かがいなくなる未来もあった。それと、話だけして帰る未来も。」
迅さんの予知も完璧ではない。
わからないことがあることも仕方ない。
しかし、問題なのはそこではない。
「それを俺に言ってどうするんすか?」
迅さんの暗躍に手を貸すことは多いが今回は話が大き過ぎる。
俺に人型と闘った経験はない。
ただのB級隊員に過ぎない俺に協力できることはほとんどない。
大人しく上層部に知らせるべきだ。
「この件は司令と本部長には報告済みだ。そして、市民を不安にさせないために今回は情報に大きく制限をかけることになった。知っているのは上層部の1部と俺、お前だけだ。」
「何で俺に……」
「いくつかのパターンの未来が見えるが、どの未来でも敵を発見できたのはお前だけだ。もっと言うとお前が見つけられなければ誰も人型を見つけられない。人型に好きなようにやられる。」
なるほど。迅さんが俺に話した理由はそこか。
「責任重大っすね、俺。」
「まぁな。でも、特別変なことをしなければ発見できるはずだ。」
その言葉にいくらか楽になる。
でも人型を発見したとして、次の問題は、
「戦闘に加わるのは、俺と迅さんだけですか?」
いくら迅さんが黒トリガーの使い手でも、人型相手に2人は心許ない。
「いや、俺は参加できない。俺が参加すると面倒なことになる。俺のサイドエフェクトがそう言ってる。だから、今回の人型との戦闘は全てお前に任せる。」
「1人で、人型とやり合えと?」
「そうはならない。お前が人型を見つけた後はその時、防衛任務に入っている隊員に協力してもらう。」
「なるほど。」
一見すると穴だらけに見える作戦だが、迅さんが言うのなら大丈夫なのだろう。
ひとまず、俺がやることは決まった。
「じゃあ、頼んだぞ。俺は本部に戻る。実力派エリートは忙しいからな」
笑いながら迅さんは、出て行く。
やるしかないか。
そう気を引き締めていると、あることに気がつく。
あの、セクハラエリート。
伝票置いて行きやがったよ……。
第2話でした。
執筆するときにはBBFを手放せない状態です。
ヒロイン……。