艦隊これくしょん ~艦これ短編集~   作:鶴雪 吹急

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 艦これの世界にも戦争に反対する人はいないわけが無いと考えたときに浮かんだお話です。
 バットエンドです。


艦隊これくしょん ~とある艦これの世界のお話~

 とある艦これの世界。そこにも深海棲艦は現れた。日本政府は国土防衛のため自衛隊を出動させ、深海棲艦と戦う。

 しかし、結果は悲惨だった。海上自衛隊の護衛艦は出撃させた艦船は全て交戦の末、全滅。陸上自衛隊の戦車も艦船による輸送や戦闘により全て損失。航空自衛隊の航空機、戦闘機も敵艦載機との戦闘の末、全て落とされた。 アメリカは深海棲艦との初戦の結果を見て、撤退を決意。駐日の軍隊を全てを撤退させるも、艦船は途中で攻撃に遭い全滅、航空機はほとんど落とされ、戦車もほとんど残らなかった。

 日本には、戦える船、車、航空機が無くなった。

 

 窮地に立たされる日本、そこに艦娘と名乗る少女たちが現れる。少女たちは帝国海軍の軍艦を操り、日本本土を攻撃しようとしていた、深海棲艦を倒して見せた。日本政府はこれを見て決意する。

 

 

 ある日の記者会見、多数の報道陣の視線を集めるのは前に立つ総理大臣だ。

 

「日本は、あの日を境に存亡の危機に立たされました。多数の自衛隊員を始め、艦船、戦車、戦闘機など、様々な戦う術を失いました。そんな時に現れたのが、艦娘と呼ばれる存在です」

 

 モニターに軍艦と一緒に移る艦娘たちの写真が数枚写される。

 

「彼女たちは、私たちが倒せなかった深海棲艦を一緒に移る帝国海軍が保有していた軍艦を駆使し、倒しました」

 

 前に立つ、総理大臣は一息置いて話す。

 

「そこで、国民に提案します。これから私たちは艦娘と協力し、戦いましょう。戦い、勝ち、また、あの日の前の平和な世の中を作りましょう」

 

 簡単に言うと日本政府は「艦娘と協力し、深海棲艦と()()する」そう発表した。世間はこの会見をきいて...

 

『戦争反対!!』

『同じことを繰り返すのか!!』

『自国防衛で十分だ!』

 

 反対の意見がほとんどを占めた。戦争を匂わせる発表に国会議事堂の前は反対のデモ隊で埋め尽くされ、プラカードが何枚も掲げられている。テレビの情報番組にも取り上げられ、コメンテーターや専門家が政府の発表に反対の意見を述べていた。

 この世間の反応に、政府は説明かなどを何度も開き、理解を得ようとした。が、そんな説明会も最後は国民側が前述の言葉を怒鳴って終る。

 

 政府側と国民側の亀裂は深まり、ついに国民側が動き出す。

 国民側は大量の人を集め、国会、警視庁などの主要機関に押し入り、占拠。国の主導権は総理大臣(政府側)から国民側に移った。

 そこからは、政府側に賛成するものは牢屋に入れられ、国民側に賛成するものから代表を出し、政治が進められた。

 艦娘は日本各地にある、自衛隊の基地に配当され国民側から出された監視員の監視下のもと日本周辺の海域のみの警備を任された。それは当番制にされており非番のものは監視員の接待にまわされた。今ある艦船で十分だと思われ建造は行われず、妖精の存在は確認されたが、あまり気に留められなかった。資材は遠征は軍艦の修理できる分のみを回収していたため、補給と修理が出来る分しかなかった。

 もし、軍艦が傷ついたりした場合には修理が行われるが、艦娘に休む暇は無く疲労は溜まるばかりだった。

 

 

 

 そんな日本全土がブラック鎮守府状態のある日、横須賀に配属されていた艦隊が深海棲艦と交戦し、全滅した。原因は疲労によるものだった。しかし、国民はあまり気にしなかった。全国に置かれている基地には数十ずつの艦隊が置かれているから一つ欠けようと大事ではないと考えたのだ。が、それがいけなかった。

 

 その日を境に、佐世保や呉でも同様の事態が起きた。それも立て続けて、何個もの艦隊が全滅をしていった。代表者は危険を感じ、会議を開き新しく軍艦を作ることを提案したが、資材は建造をすると補給、修理が出来ないくらいにしかなくその案は実行されなかった。

 

 そんなことをしているときもまた一つ、また一つと艦隊は全滅していった。艦娘の間では、

 

『昨日は、古鷹さんが...』

『白露型が全滅したって!』

『明日は、私なのかな...』

 

 と、恐怖・悲しみ、そんな感情が彼女たちを飲み込み、士気を落としていった。

 

 

 監視員はそんな事知らぬと次々と艦隊を出撃させる。疲労の溜まり、士気の落ちた彼女たちを深海棲艦は簡単に、護衛艦を沈めるように沈める。そんな悪循環が始まった。

 

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 最後に沈んだのは浮沈艦の「雪風」だった。この時点で横須賀にも呉にもどこにも艦隊、艦娘は居なかった。日本は自国を守る術をまた、失ったのだ。

 そこからは簡単のもので、海に面した街は次々に襲われ、家は崩壊し辺りには人が横たわっていただけだった。代表者は国民を内地のほうへ疎開させた。

 最初に土地を奪われたのは日本の周辺諸島と沖縄だった。那覇空港は深海棲艦陸上機の離着陸に使われた。

 

 国民は思った。『また、あの日のようにあの軍艦たち、艦娘たちは助けてくれないのだろうか』ただただ、そのことを思っていた。

 

 しかし、深海棲艦は侵攻を進め、海に面した街は跡形も無くなくなり、内地にも空襲が相次いだ。羽田空港や関西空港も深海棲艦に奪われ、内地も空襲に見舞われた。

 

 艦娘が全滅してから数ヶ月経ったある夏の暑い日に、日本は全滅し日本島は深海棲艦の拠点にされた。

 

 

 艦これの世界が一つ、消滅した。




 いかがでしたか?
 もし、今、ここで、深海棲艦が現れ、艦娘が現れたとき、日本は、アメリカは、世界は、国民は、どうするのでしょうか?

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