転生者が好き勝手に過ごすそうですよ?inハイスクールD×D 作:焼き鳥食べたい
蛍さん、コメありがとうございました。
………ん?ああ、久しぶりだな。俺だよ、死因を教えられずに転生した憐れな男だ。せめて死因ぐらいは知りたいよな?絶対あの幼女忘れてただろ、間違いない。
まあ、とりあえずその辺は永劫回帰の果てに放逐しておくとして。
改めて、はじめましてだな。こっちでの俺の名前は霊門龍法。現在高校二年で術者をやっていた。
神座特典の方は問題なく使えるし、神器まで手に入ったから正直傭兵魔術師として上手くいっている。
で、俺がいま何をしているかというとだな。
「……さて、探すか」
時刻は深夜。
はぐれ悪魔が潜んでるっていう暗い森の中へと入ったところだ。まあ、自分が住んでる街にはぐれ悪魔が出たんだ対処するのは当たり前か。
今はまだ二月になったばかり、ただでさえ寒い季節だっていうのに屋外での活動、しかも深夜だ。普通なら外に出たくないだろ、絶対。転生する前の俺だったら間違いなく炬燵に入って餅でも食ってるか、布団にくるまってるだろう。
だが、今の転生した俺にとってこの程度の寒さは何ら問題はなかった。術の応用で寒さを打ち消すことなんて造作もないからな。それに身体が冷えると動きが鈍くなる恐れもあるし、こういう風になんとか出来るのは正直とても嬉しい。
しばらく歩いていくと、深夜の暗い森から開けた丘のような場所に出た。
「……少し雰囲気が違うな。ここか」
ここの雰囲気は何処か怪しく、恐怖を誘うようなものが漂っているが俺はそれをあまり気にせずその奥にいる目標を睨む。
『グッグググググゥゥ、ウマソゥカ マズソゥカ オダガズィタ』
現れたのは五メートル程の大きさの牛頭人体ーー俗に言うミノタウロスーーの姿をしたはぐれ悪魔。その手にははぐれ悪魔とほとんど同じぐらいの大きさの斧を握られていて、口元からは腐臭がする唾液が溢れ零れ落ちていた。
「……臭いな」
俺は右手に白い剣を形成し、構える。すると、はぐれ悪魔は俺の剣を嘲笑して
『ヴゴォゴゴゴゴオオォォォォ!!!!』
その手に持つ斧を振りかぶり叫ぶ。
大きく振った斧を俺は避けてはぐれ悪魔の脚を切りつける。だが、単調な動きの攻撃を次々と避けながら脚を切りつけていってもなかなか致命傷が与えられない……さて、どうすべきか。
「……ん?」
『ヴヴゥゥゥゥ』
はぐれ悪魔は斧を適当なところに突き刺してまるでクラウチングスタートの様な体勢を取り始めた。
「あー、牛といえばコレだな。やっぱり」
脇目も振らずに突っ込んでくるはぐれ悪魔に俺ははぐれ悪魔の背後へと跳躍しながら剣を肩に突き刺すが、はぐれ悪魔の筋肉質で異様に硬い肉に阻まれ浅くしか突き刺せず更に圧されて抜けなくなり振り返る勢いで投げ飛ばされた。
「チッ、脳筋が」
着地しつつ土埃を払い、ミノーーはぐれ悪魔って一々言うのも面倒だしミノでいいかーーを見ると
『グヴゥ』
「……ウザ」
ミノは俺の手元から武器が無くなったのが大変お気に召したのか嗤う。そんな笑みが癪に障る。
ああ、この畜生はたかだかこの程度で勝ったと思うほど頭の中身が空なんだな。いや、畜生にそれを求めるだけ無駄か。
「……笑ってないで来いよ、馬鹿牛」
『グヴッ、グヴヴゥゥゥゥ!!!!』
俺の挑発にキレたのかミノは大きく吼えて俺へと迫る。戦った感じではミノは『戦車』の駒を与えられていたようだがやはり牛。その突進は並の『騎士』とは比べ物にならない……が。
「ふん、遅い」
地面を蹴るように脚を振るとミノへ放たれる大剣。大剣はその大きさに見合わずミノと同等の速さでミノへと迫り
『グゴォォォォ!?』
吹き飛ぶミノの右腕と右脚。ミノはその痛みに悶絶し、突進の勢いのまま転び倒れる。
「…………」
悶絶する、ミノの眉間に刺突特化の剣を突き刺して絶命させる。
……まあ、微妙な終わり方だったな。でも、所詮はぐれ悪魔だしな、こんなもんだろう。
剣を光の塵に変えて、踵を返しその場を後にする。さっさと帰って寝るか。
「……くそ眠い」
クラスでホームルームの用意をしながら欠伸を噛み締める。昨夜はあのミノを斃した後に家で寝ようとしたのだが俺の精神世界にいる御方に寝させてもらえなかった。いや、身体は寝てたんだぞ?そんかわり精神は起きてずっと鍛錬してたから精神的に眠い。世界史の中谷の話聞いてたら絶対寝る自信があるな。
「また、寝るのが遅かったんですか?」
「ん……なんだ支取か……」
「なんですか、なんだとは。一応心配してるんですよ?」
俺に話しかけてきた黒髪眼鏡女子は…………紹介しなくてもわかるよな?まあ、いいや。一応紹介な。こいつは支取蒼那、原作登場人物で生徒会長をしている悪魔の貴族だ。本名、ソーナ・シトリー。俺としてはグレモリーよりもこいつの方が好ましいな。……別に俺の性癖とかは影響してないからな?単純に性格というか人柄というか……まあ、いいか。
「はいはい、心配してくれてありがとな。で、生徒会には入らないからな」
「…………ええ、もうわかってますよ」
支取は苦笑いしつつ自分の席へと戻っていく。……あ、一応言うが支取は俺が裏の人間だという事を知っている、グレモリーは知らんけどな。言ってないから仕方が無い。
そもそもあの時ははぐれ悪魔を切ってたらちょうど支取たちが転移してきて、俺は「あ、やば」 支取たちは「え?」って顔しててそっからなし崩し的にこっちが術者だという事を教え、支取たちとだけの話にしてくれと頼んだんだよな。
俺は窓から空を見ながら席に座り、ホームルーム中ずっと空を見上げてた。
…………そういや、俺以外に転生者っているのだろうか?
次話の投稿は恐らく今週末になると思います。
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