空の淵から〜skyrm冒険記   作:名状しがたい魔王

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ニャンピョウ?う!頭が!


韋駄天の走り

壁に突き刺さった剣を『念動力』で回収し、二人に声を掛け蜘蛛の巣に絡まっている男の方へ歩いて行く。

そしておもむろに指をさし、キメ顔でこう言った!

 

「お前は次に、『お、俺は韋駄天のアーヴェル、なんでもするから助けてくれ!』と言う!」

 

「お、俺は韋駄天のアーヴェル、なんでもするから助けてくれ!ハッ!!」

 

アーヴェルはひどく驚き、動揺している。

 

「わー凄いね〜!心が読めるの〜?」

 

「凄いです〜!」

 

後ろの二人は何か感心している様だ。

しかし、実際は心が読めるのではなく殆ど当てずっぽうであった。強いてなぜ出来たかを言うなら、ゲームでの山賊の会話スクリプトやその雰囲気を思い出したからである。

 

「いや、ただのかんだけどね。取り敢えず拘束を解く前に、俺の目を見てくれ。」

 

「わ、解った、で、その後は?「『魅了』」おうあ!?」

 

相手の注意を目にだけ寄せ幻惑魔法『魅了』を発動させる。

命中と同時に体のこわばりが消え、目が少し虚ろになる。

 

「これで良し、フン!」

 

拘束と成っていた蜘蛛の巣を切り裂きアーヴェルが出てきた。

しかし、傅いたままこちらに顔を向けてまるで家臣が君主に取る礼の様な状態で待っている様だ。

 

「良し、俺の質問に答えろ!」

 

「はい。」

 

「ここに来た目的は!」

 

「物語の間の先、古代ノルドの秘密の大いなる力。シャウトを手に入れるためです。」

 

「物語の間の先に行くための『爪』は持っているんだろうな?」

 

「はい、こちらです。差し上げます。」

 

「ありがとう、じゃあもういいよ解除!」

 

そう言うと一気に立ち上がり狼狽し、捨ぜりふとともに奥に走っていく。

 

「はは、俺は韋駄天のアーヴェル走りなら誰にも負けない!」

 

あっという間に奥の方へ消えていった。

 

「いいの〜?あの悪い人を放っておいて?」

 

「そうですよ!はやく追いかけないと!」

 

「大丈夫、もしこの先を取り抜けられたとしても『爪』はこっちが持ってるし。それに、ここから先からは死者の気配がするから、たぶんそこを通り抜けられないだろう。」

 

ケールムはどっちが悪党だか解らない位ゲスい顔をしている。

 

「うわー、えげつないな〜。」「まさに外道!です。」

 

「いやー、褒めんなって。「「褒めてない(よ〜!)(です!)」」そんな事より少し飯を食おう。」

 

以外と仲良くなっていて驚きを隠せないがそれは置いておいて。

ケールムは朝から何も食べていないし、二人も飯と聞いてお腹が減ってきた様だ。

 

「よいしょっと。」

 

そう言って、アイテム欄からご飯とかを取り出して見せた。

 

「「!?」」「ちょっと!いまどこから出したの!?」「そうです!」

 

やはり驚いているということは、この世界の人々はアイテム欄やメニューがないということである。

それを確かめたケールムは事情を説明し始めた。ぶっちゃけ隠すのが面倒だった様である。

しかし、肝心な神様や転生、勇者達などはぼかしていった。

 

「なるほど、空間魔法ですか・・・聞いたことないですね?」

 

「そうだね〜、けど便利だからいいじゃんよ〜!スイートロール頂戴!」

 

「はいはい。そらよっと。」

 

「わーい!」もぐもぐ

 

「わ、私も!です。」

 

「いいぞ、同じのかい?」

 

「はい!」

 

なんとか納得してくれた様だった。というかどうでも良くなったのかも知れない。

しばらく全員が飯を食っていると。奥から恐らくアーヴェルのものであろう断末魔が微かに響いた。

 

(やっぱり死んだか。日誌も回収しないとな。)

 

幸い聴こえたのはケールムだけだった。

 

 

 

腹ごしらえも終わり。今度は増えた仲間の装備を考えなければならない。

 

「あー、二人とも?装備とかある?」

 

「ないですね。」「ないね〜」

 

「ふむ、希望はあるかな?」

 

「ダガーなら少し使えます、あまり役には立ちませんが・・・」

 

「うーんとね?甘いものが欲しい!「うん、それじゃなくてな。」えー?」

 

「やっぱりちょっと装備がいるかな?取り敢えずダガーね。鎧は・・・ちっと大きいなあ。作るか?うんそうだな。作ろう!」

 

取り敢えずリーシャにダガーを渡し。アイテム欄から工具やら針やらを出してきた。

 

「どうするの〜?」

 

「取り敢えず寸を詰めて体に合う様改造するしか無いな。もちろんお前にも来てもらうぞ?」

 

そう言って作業を始める。まず採寸である。

 

「クチュぐったい〜w!」

 

「あの、脱ぐんでしょうか?」照

 

「いやそのままです。そのままでお願いします。」汗

 

無事?採寸が終わり結論が出た。

 

「厳しいな、鎧じゃなくてローブみたいな物を作るか?まあ、やってみよう。」

 

まず、皮の鎧は極力急所をカバーする様にしつつ軽量化のためいらないところを削っていく。

並行してまだ余っている毛皮を使いマントを仕立てていき以前拾った素人のフードと合体させフードにも毛皮で装飾と強化を図る。

切り落としたり削った革で人形みたいなサイズのドレスを作っていく。

もちろんどれもこれも鍛冶スキルやその他の魔法、知識の産物である。

 

「完成かな?まだまだ稚拙だな、できれば施設が欲しかった、今度金床買おうかな?」

 

「いい感じです!ありがとうございます!」

 

フード付きマントは最終的にカッパの様な形の丈の長いケープみたいになった。

頭には狼の口のところの毛皮を使い、キュートな感じ。

 

「あはは!かわいい〜!」

 

革で作ったドレスはアウラが着ると突然緑になり全体も恐らくアウラの趣味に合わせて変形した様だ。

強いて言うならティンカー○ルである。

 

「皮の鎧は・・・・うん!見なかった事にしよう。」

 

失敗もあった様だがなんとか全員装備が整った様だ。

 

「出発しよう!」

 

「「おー!」」

 

ここからまた再出発である。勿論道中落ちているものは有効活用させて貰っている。

 

「まるで、墓荒らしだね〜w」

 

「それを言っちゃあな〜冒険者なんて全員墓荒らしだよ。」

 

軽く話しながら進んでいくと。少しずつだがどんよりとした墓らしい香りというか、死体の匂いがしてきた。

周りは少し埃っぽさが増し、心なしか暗い様な気もする。

 

「リーシャ、松明頼めるか?」

 

自分もカンテラに火を点けながら指示を出す。

 

「はい。」

 

松明にも火がついて松ヤニの焼ける香ばしいと言って良いのかわからないが。独特の匂いがし始め、火が安定する。

 

「アウラ、死者の気配はわかるか?」

 

「うーんとね?マジカはかんじるよ?でもちょっとおおざっぱすぎるかも?」

 

「解った。何か気がついたら言ってくれ。」

 

「うん。」

 

(に、してもイレギュラーが増えすぎだな。そのうち女騎士とかも拾えそうだ。さ、セーブすっかな?)

 

ー現在の状況を保存しますー

 

(ふう、一緒に人が居ても出来るのか。)

 

少し感心しながら索敵、警戒を怠らずに進んでいくと。

アウラが肩を叩いてきた。

 

「敵か?」

 

「3体くらい居るよ。」

 

「ドラウグルですよ!」

 

「慌てず此処で待っててくれよ。アウラもだ。一応弓も渡しとく。」

 

アイテムの中から、新しい弓と矢を出してリーシャに渡す。

自分は何時ものダガーと、鉄の剣を構え突貫する。

 

「おおらあ!」

 

ザクん!と振り返ってきたドラウグルを一刀両断、他の二匹もこちらに注意を向けて来た。

先程倒したものの足元には怯えた表情のまま胸から剣を生やし横たわるアーヴェルの姿が見えた。

 

「Gaa!」

 

一匹が突っ込んで来た。もう一匹は突っ込んで来た方の後ろから弓を引いている様だ。

するとケールムの背後から。「エイ!」という可愛らしい声と共に矢が飛んできた。矢はアウラの力で補正され弓を引いているドラウグルに命中!弓はその拍子に手から離れ放たれた矢は突っ込んで来たドラウグルの後頭部に突き刺さりダウン。その隙に蹴りを入れよろめいたところを両断。

弓持ちはそのまま壁まで吹き飛ばされ動きを止めた。

 

「ふう、良い連携だったよ。ありがとう。」

 

弓を射ったリーシャはしばらく驚き。アウラと共に興奮した様子で近ずいてきた。

 

「凄いです!ドラウグルは厄介だって本で読んだのにこんなに直ぐに倒せるなんて!」

 

「ご褒美にお菓子をくれても良いんだよ〜!」

 

妖精は腹ペコキャラなのかと思いつつスウィートロールを出しながら。

 

「今回は上手くいったがこれからも上手くいくかはわからない。これからも援護を頼むが、無理はするなよ。」

 

そう言ってリーシャに新たに減った分の一本の矢を渡し、注意と感謝を述べた。

 

「「はい!」」

 

ちょっと分かっているか不安だった(主に妖精)が、取り敢えずアーヴェルの荷物やドラウグル達の装備などを拝借し、罠に気を付けながら進んで行った。




装備

ケールム
毛皮のマント
革の鎧
上等なブーツ
ロングボウ
鉄、鋼鉄の矢
鉄の剣、ダガー、変わった剣

アウラ
革?のドレス
スイートロールのカス

リーシャ
狼のローブ
狩猟弓
鋼鉄の矢
鋼鉄のダガー
靴

ただの確認用です。
次回も、サービスサービスゥ!
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