魔本の性能確認中!
基本は左手に装備、弓や両手で何かする時はケールムの周囲二、三メートルあたりに浮遊し装備時と同じ様に使える、また、魔法以外にもシャウトが出たりする。
更に!ケールムの良く使う魔法や、セットで使う物はミルムルニルが自動で編纂していき、魔法名ではなく
「強化」「拘束」「罠」等とぼかしても発動する様に成っていく。
「ご都合主義過ぎじゃのう〜」
「ハ!今神様の声が?」
「んう?反応は無いよ〜?聞き間違いじゃ無い〜?」
「やっぱり異世界の人はちょっと違うんでしょうか?」
色々と白状した為か何だか親しくなってきた一行は、昨夜ケールムが破壊の限りを尽くした跡地をすすんでいる。
「もーっと先にしか反応は無いよ〜?」
「ちょっと張り切りすぎたかな?」
何と聖域の手前までの敵を全て倒してしまった様だ。しかし、逆に言えば其処まで走り抜けられるという事である。
かくして、一行は墓地の奥深くへ進んで行った。
「灯りが見えます!其れに動いてる影もあります!」
「敵かな〜?二体位?」
《マスター、この先は開けております。こちらも見つけ易いですが、相手もこちらを補足可能です。》
「じゃあ、いつも通りの構えでいく!「強化!」おおああ!」
前衛として勇ましくかけて行く。魔法での強化も相まって何時もよりも早く突撃していった。
「Guaaaaaaaaaaaa!!」
しかし、相手もいつものドラウグルではなかった。
「氷の精霊召喚?スカージか!」
《『炎の精霊』召喚、『火炎球』援護します!》
「はあ!」「ムムム!」
精霊には精霊をぶつけスカージとケールムは斬り結んでいる。
しかし、横からの青い波動がケールムを襲う!
「ガッは!?」
(シャウトだと!?そんな!ここにデスロードが居んのかよ!?)
《む!危険です、『守護のサークル』早く立ってください!》
守護のサークルの効力によりアンデットであるドラウグルは怯み少し動きが鈍る。
リーシャ達の矢はスカージの頭を撃ち抜き吹き飛ばしたが、デスロードには弾かれてしまった。
「Kakakakakakakakak!『武装解除』」
「わあ!弓が!」
力ある言葉によりリーシャ弓は吹き飛ばされ援護不能!
しかし、ケールムの体制は整った。アイテム欄から変わった剣を取り出し、持っていた剣を投げつける!
それを弾き返したデスロードは少しよろめいた。
「今!」
ガイイン!
しかし、デスロードは咄嗟に腰のダガーを抜きケールムの剣を防ぐ!
(おいおい、強すぎだろ?これが経験値の差って奴か?死人に負けたくはねえなあ!)
デスロードがシャウトの溜めに入る!
「『障壁』!出力百パーセント!!」
「Oaaaaaa!!『揺るぎなき力』」
パリーンと魔法カットの盾が砕け、シャウト後の隙を突く!
斬りつけるのでなく最高速度で踏み込んだ突きを放つ!
「フンッ!!」
咄嗟に弾き返そうとするがダガーでは防ぎきれずそのまま突き刺さる!
しかし、もう一方の剣を前に突き出してきた!
「ガッハァ。ゴフゥ!痛ってーなこりゃ。」
「Hahahaha………」
互いに胴体に剣を突き刺しドラウグルは燃え上がり、ケールムは倒れた。
「ガッフウ!ちょっとりーしゃさん?抜いてくれない?ミルムルニルは回復魔法のセットを。」
「はい!抜きますよ?」
《準備完了!いつでもどうぞ。》
「せーの!ふーん!」
「痛たたた、ゲフウ!ちょ!ふまないでいただける、か!?」
抜けた瞬間に回復魔法発動!傷はふさがり中もちゃんと繋がった様だ。
しかし、しばらく痛みが残るので小休止。
「ヴァ〜、腹に鉄板でも仕込むか?」
「今回は確認しなさ過ぎだったんですよ!」
「そうだ、そうだ〜。慎重さが足りないぞ〜!」
「く、そう言われると、ちょっと浮かれてたのかもな。」
《私と戦った時の武器は使わないのですか?》
「あれは咄嗟に出せないし、それに相当派手な出てき方するから厳しいんだよ。」
《成る程、私に書き込まれていないのは?》
「アレは術じゃなくてほとんど俺の願いで出来てんだよ。だから、俺自身しか出せないし使えない。」
「どんなのなの〜?」
「気になります!」
「痛みも引いてきたし、こっから先はアレ使うか。」
そう言って、腰だめの姿勢になり何かを握る様にして腰の辺りに置き詠唱を始める。
『我が想像の果てに有りし全てを切り裂く刀身よ!我が元へ!魔力の刀剣!』
頭に浮かんできた力ある言葉達を並べ前回よりも早く、より鋭い刀を呼び付けた。
「フウ、相変わらず燃費が悪い。」
「わあ、綺麗です!」
「・・・・・・!?確かに式はめちゃくちゃだね〜?何で発動するんだ〜?」
《これこそまさに!私を斬り捨てた剣です!さあ!急いで進みましょう!》
敵も強くより生前に近いと思われる力を出して来たのでこの先も苦戦するかと思いきや、刀と変わった剣の切れ味と能力、魔本とリーシャ、アウラの援護、そして、スキル全開状態を維持したケールムによって案外サクサクと進めてきた。
此処は物語の間、神話を模した壁画や、調度品の数々そして…。
「これか。」
古代のノルドの仕掛け扉である。
きちんと日誌と『金の爪』を見て慎重にシンボルを合わせる。
ガチん!ず、ズ、ズガガガ!
「開いたな。」
「すご〜いw」
「凄いです!」
そして、墓地の最奥聖域に足を踏み入れて行ったのだった。
慢心!ダメ!ゼッタイ!
死ににくくなって来たね〜、ニヤニヤw