空の淵から〜skyrm冒険記   作:名状しがたい魔王

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バリバリ〜


新武器は完成させないとね!

霧深い森の中、石畳の上を歩く二人組と少し小さな影。

片方は170cmぐらい、黒髪で少し細いが筋肉質な印象も受ける。身に纏う防具やマントも黒く腰に下げる特徴的な剣は光を吸い込んでしまう様な闇に近い物をもっている。髪は長く後ろで纏めて有り、吊り目気味の眼は鋭い、しかしその眼光は鈍く光った鋼の様にも見える。

名はケールム。

 

もう片方は少し小柄で140cmあるだろうか?狼を模した形の不思議なケープを纏っており、よく分からないが、特徴的な銀に近い白髪、そして紅い大きな瞳、まだ幼いながらもエルフの気品を感じる佇まいをしている。背中には、月長石の滑らかな輝きと金の金属的光沢を持った弓が一張。

此方はリーシャ。

 

そして、その上に跨っているのは、幼さしか感じられない天真爛漫な笑顔を持つ妖精、長い金髪を後ろで纏めて、緑色の瞳には好奇心の光を覗かせる。

名前はアウラ。

 

そんな変わった三人組の前に突然、盗賊が二人でみちを塞いだ。

 

「オイオイ?ここは俺たちの道だあ!何勝手に通っちゃんてるんだあ?」

 

「そうだゼェ!ここを取るってんなら身ぐるみ全部置いてキナァ!?」

 

聞くに堪えない無理なこじ付けをしながら、手練れなのかきっちりと戦闘態勢に入っている。

元より逃す気は無さそうだ。

 

「アヒャ!!もう我慢できねえぇぇ!取り敢えずブッ殺してやる!?」

 

「ヒャヒャヒャ!!さすがアニキ!今日もキマってますぜ!」

 

飛びかかってくる明らかにイってる感じの二人組、それを見た黒い方は、腰の剣に手を掛け、相手が剣の間合に入った瞬間に振り抜いた!

 

「フッ!」

 

山賊二人は着地し何でも無さそうに体を確かめ。しゃべり始め。

 

「アヒャ!飛んだなま・・・クラ?」

 

「そうで・・・スゼ?」

 

そのまま輪切りになった。

 

「中々良い出来だな。」

 

「そうですね!見たことも無いぐらいスパッと行きましたね!」

 

「ま〜た、化け物性能の武器を作っちゃって〜。」

 

そのまま和やかに喋っていると、黒い方ケールムの腰の辺りから不思議な響きを持つ声が響く。

 

《囲まれてます。さっさとかたずけて下さい。》

 

「何人だい?」

 

《4、5人です。二人は遠隔で幻惑魔法を打ち込んだんで、刺し合ってますよ。》

 

そう言って現れたのは、ドラゴンの皮や骨鱗で美しく装丁された本。『魔本・ミルムルニル』である。

 

「おう、器用なこともできる様になって来たな。」

 

《お陰様で。》

 

喋りながらも、凄まじい速度で敵を斬り刻んでいくケールム。

 

「えい!」

 

「フニ〜!」

 

ありえない軌道で敵を射抜くリーシャとアウラの矢。

気付けば山賊も増えそのまま死体も増えて行った。

 

「ヒィ!バケモンだ!逃げろ〜!ガハっ。」

 

「うあああ!!」

 

最後の二人にとどめを刺し戦いは終わった。

 

「いや〜、多かったな。」

 

「そうですね…すいません、少し気分が…」

 

「気をつけてね〜。」

 

《アウラ、そんなに軽く言うんじゃ有りません。二十人ほど殺めたのですから。それなりにショックなはずです。》

 

(そういえば、俺は特に無かったな。そう言うのは。異常かな?)

 

さっくりと流していたが、リーシャの年齢はほとんど見た目通りの9〜10さい位らしい。

そう考えると、20代も半ばのおじさんと一緒に殺戮の限りを尽くすのはかなり無理があるし、改めてそう見ると犯罪臭しかしない。

 

 

 

 

今、彼らはファルクリース方面にもっと正確にいえばヘルゲンの方へレイクビュー邸予定地を突っ切って遠回りに歩いている、最終目的地はウィンターホールド大学。出来るだけホワイトランには近ずかずなおかつ人が少ない方から行こうという寸法だ、何と人相書きの様な物も出回っていて本格的に手配されている様だ。

今はレイクビュー邸予定地を歩いていたところに山賊が集団で襲い掛かってきたのを撃退(始末)した所である。

 

「もう、日がくれてきたな今日はここまでか。」

 

《そうですね、開けていますし中々都合が良さそうです。》

 

「だけどね〜。下の方にあった祭壇が不穏だよね〜。」

 

「ガッ骸骨さんが!骸骨さんがががががが!?」

 

バタリ!

 

「何ていうか、微妙な所で耐性がないんだな。」

 

下で気分を落ち着けようとしていたリーシャが戦闘中気付かなかった骸骨で倒れたのを回収しテント、焚き火、飯、金床と桶を用意するケールム。

 

《何を?》

 

「コイツの鞘を出来れば鍔も作っちゃわないとなぁ、と思ってね。」

 

そう言って、こっそり買った黒檀の木材、鉄板を使い工作を始めたおじさん。

 

「何で鉄板〜?」

 

「電気と抜刀!これこそ浪漫だよ!」

 

「わけわかんないよ〜。それより、甘いの〜。」

 

適当な甘いものを渡し作業開始。

実際、火事場でやらなかったのは魔術的な加工をする為である。

先ず、黒檀(金属の方)に電気が通るか試す。成功、一応通る。鉄板にはもちろん通るが今回は、黒檀(木材)の鞘の内側の補強である。

そして、鞘の右内側に『電撃』の魔法陣を描く、起動方法は自分のマジカを流し込んだ時。さらに左にも同じものを逆向きに描く。

この時電気は直流のイメージで作りこんでいく、魔法の物理的な法則は使う者の意識、知識にもとずくなのでこの世界では雷、つまり音や光、落ちた所は燃える、なんかマジカ吸われるとかそんな認識が主な様だ。

さてこの特製の鞘に鉄板を一枚入れマジカを込めると・・・

 

ドン!!!

 

光と轟音が発生し鉄板は空の彼方へ。これが特製の鞘、最後に底に『火炎球』を書き込み。痛まない様に補強や巻きつける布に吸熱、耐電などを付与し壊れにくい様に作り込んでいく。

次に、刀の背面少ししかないがここにも魔法陣を描く、『火炎球』満遍なく描いていく。そして完成!

試し振り。

 

鞘に刀を納めマジカを加えていく。バリバリと外側まで帯電して来たら底の『火炎球』を発動!

 

ギャオン!バーン!!

 

スキルと上がった身体能力を信じて振り抜き、空気と一緒に一瞬だが空間が削れた。さらにそこから刀にマジカを込めると『火炎球』の爆発的な推進力で回転していき。マジカが減ってきたので納める。

刀身、鞘に異常や故障は見られなかったので実験兼ケールムが付いて来れるかのテスト完了。一つ鞘を叩くと熱を外に排出していく。

 

ブシュウウウウー

 

「大満足だ!イエイ!」

 

上機嫌だったのでリーシャやアウラの装備もササッと魔改造しつつ完成させ飯を食い、精霊を配備してミルムルニルに見張りを頼んで寝た。

 




魔改造装備一覧!

刀&鞘
電磁誘導とケールムの革新的思い込みうろ覚え物理によって大体レールガンと同じ様に加速しそのまま抜刀できる様にされた変態武器。

リーシャ用マント
物理的なダメージを大幅カットする、ドラゴンスキンと魔法を無効化させる魔力の砦をありったけのマジカと思い付きで付けまくった防御特化のマント、何故か自然に直ったり、マジカが回復したりする。

アウラの杖
爪楊枝の様な大きさの杖。旋風のマントやサイクロンを解析し出来た新魔法系統風を搭載そよ風から嵐までの調節可能、アウラの負担を軽減する為にマジカを空気の中からかき集めたり、透明化したり、飛行の補助をしたりする。ケールム曰く一番面倒くさかったらしい。
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