起きてきたリーシャとアウラに事情とこの世界の状態を説明、そして此処は、西の監視塔から少し離れた草原、つまり転生初日、ミルムルニルを倒した場所。其処まで全員を巻き込んでロードしてきた、とケールムは補足した。
「今から、勇者が来るから、気をつけてね。」
「納得はまた今度ですか。」
《というか、この竜は?私では無いですよね?》
ミルムルニルは死体を見ながら言う。
「ああ、違う、この世界の歴史は歪みを修正しミルムルニルという竜は最初からいなかった事になっている。」
《並行世界、というやつですか?》
「それも正しく無い、此処は正確に俺が居た地点、座標、次元だ、どこも分岐してない、まだ、俺が何も選んでいないからな。そして、俺は正しい選択をし続けなければならないんだ。」
《成る程、それがセーブとロードの力ですか。》
ミルムルニルは理解を示し、ケールムはまだ相手が来ないので続ける。
「そして、もう一つお前らや俺が此処に居るのもそのお陰だ。」
《確かに、前は記憶や経験以外巻き戻ってましたよね。》
「それに私やアウラちゃんも一緒には巻き戻らなかった筈です。」
「此れは応用でな。まず、俺とその周囲にいた仲間をセーブする。そして、その強い俺らのセーブを弱かった俺らと差し替えるつまりロードだな。そうして今に至るわけだ。」
「「《成る程。》」」
と、理解したようだが三人はそのやってることのありえなさに呆れている。
《まあ、無茶苦茶ですね。》
「ですね〜。」
「そうね〜。」
「仕方ないだろ!出来るもんは出来るんだ!」
話が終わる頃、ちょうどに衛兵隊と二人の勇者が現れた。
「やあ、君達がこのドラゴンを倒したのかい?」
勇者(笑)男が喋りかけてきた。
「そんな訳無いじゃ無い、勇哉。こんなみすぼらしいおじさんが一人で倒せるとは思えないわ。それに女の子はどう見ても子供よ?」
それに続く勇者女。
「はは!それもそ「残念だったな。倒したのは俺で違い無いw」・・・はあ。しゃべるのを遮らないでくれないか?凡人。」
そして、バッチリ相手のセリフを遮り、煽るケールム。
「いや、やめないし、そもそもお前ら『勇者』なんてドラゴンの餌みたいな物だろう?」
「面白く無い冗談ね、それだと、私達より貴方が強いように聞こえるわよ。」
「そもそも、なんで僕らを勇者なんて呼ぶんだい?僕らは『ドラゴンボーン』だ「嘘だな。スゥームを感じない。」・・・何者だい?本当に。」
そう聞かれるとケールムは答えた。
「俺はケールム、唯の(チョットチートくさい)ドラゴンボーンだ。」
すると相手は驚いたように互いみ顔を見合わせ、勇哉と呼ばれた方はニヤリとイケメンファイスが崩れそうな笑みを浮かべ。
まだ名前を知らない女の方は、「好都合!」と言った顔をしている。
「最高だと思わないか彩友美!あのごみく、クラスの奴らより先に強くなれるチャンスが来るなんて!」
「そうねぇ、勇哉と私の能力ならこんなオジさんなんかひと捻りですからねぇ。」
どうやら、相手の方もドラゴンボーンの討伐か何かを彼等を召喚したナニカから頼まれている様だ。
そして、気がつくと男の方が、既に懐に潜り込んでいた。
(ふーん、時止め系か?つまらないな、振りも遅いし、力任せ。こりゃ直ぐに終わっかな?女の方はどやってるし。個人的には勇者への期待も高かったんだけどなぁ。)
そんなことを思いながら、相手が振ったのを見てからそれよりも早く刀を振り剣ごと右腕を吹き飛ばす。
「「ハ!?」」
呆然としている二人にケールムは言った。
「で?次は、何を見せてくれんだ?あぁ?」
刀に着いた血を振り落とし、念のため刀に『魂縛』を一時的に付与し、『灰の殻』から魔改造した、『石化』を待機させる。
知っているひとも多いと思うが、ドラゴンボーンのアイテム入れは何でも入る、例えそれが生き物でも問答無用である。
アイテム入れの中に蜘蛛を飼っている人も多いだろう。実際、ゲームではシステムによる制約が有り生き物は蜘蛛しか入らなかったが、
今はそんな制約はほとんど無い。つまり・・・
(コイツらを石に変えて突っ込む位なら出来るだろう。)
そんな事を思いながら、勇哉の腕と剣を回収してしまう。
「お、俺のぉ腕がああああ!許さねぇ!お前みたいなクズが、俺を傷つけるなんてえええええぇぇ!」
勇哉が喚き出し、其処に彩友美が近ずいていき、勇哉が安心した様に何かを頼もうとした次の瞬間!
「役に立たないわね〜?貴方、もう死んで頂戴?」
そう言うと、勇哉の頭を吹き飛ばした。
「え?」
その前に『石化』を発動させ、アイテム入れに勇者(笑)の石像を突っ込む。
「すまんな、楽に死なせる訳にはいかなくてな。」
そう言って、彩友美が驚いている間に気絶させサッサと拘束する。そして、気絶している間にルーンや様々な魔法で弱体化させておく。
それが終わったケールムは先程から全く動いていない衛兵隊に声を掛けた。
「おい?大丈夫?今の状態を飲み込めてる?」
すると、おそらく今回の衛兵の隊の中で一番偉そうな奴が再起動し始めた。
「一体、此処で何が起きてたんだ?ドラゴンは死んでいるし、ドラゴンボーン、いやお前が言うには『勇者』だったか?がやられてるんだ?」
「ほう?」
話を聞いていると全員何かしらの術によって魅了、もしくは極度に認識をズラされていた様だ。
更に衛兵たちの意識が回復してくると。何かしらの形でこの彩友美に何回か接触されたらしいことが分かってきた、しかし、女性には効かないようでイリレスという首長の従者は動きを止められただけだった様だ。
こちらの事情(巻き戻したことなどは伏せつつ)を話していくと、どうやら前から感じていたらしい違和感などが確信に変わった様で、
『勇者達』の討伐について協力してくれる事になりそうだった。
現在、衛兵隊とケールム、リーシャ、イリレスはホワイトランに向かっているところである。
今はケールムが今まで『勇者』討伐までの流れを嘘と本当と未来をかき混ぜながら再度説明している。
「・・・で、此処に来て竜に襲われ倒したら勇者達と貴方方が来たわけだ。」
イリレスは首を捻りながら聴いている。そして、疑問を口のする。
「先程もだが聞いていると、まず神に会ったことがある様に聞こえるのだが?」
「あるぞ?結構年老いた様な姿だったが。確かに神だった。」
「やはり頭がおかしいのか?貴殿、「ほっほっほ。人を狂人にしか見えない可笑しなものみたいに言わんでくれんかなぁ〜?」!?」
いつの間にか、心なしかいつもより神々しい神様が頭上にいた。
「ようやっと、『勇者』を倒したのぉ。まあ、まだまだおるんじゃが。まあいい、その小娘はこちらでどうにかしよう、そして、新しい情報じゃケールム。どうやら召喚にはデイドラが関係しているようじゃぞ。じゃあの!」
そう言って、簀巻き状態の彩友美を引き渡し、言われた事をメモしたケールム。
そして、開いた口が塞がらないイリレスを見て少し笑いながら。一行は歩を進めていった。
来週かな?今週かな?まあ、早く出せるよう頑張ります。