「ふむ、遅々として進まないな・・・む?どしたよ?なんかすっげー小刻みに震えてるけど?」
ウィンターホールドの猛吹雪の中でカンテラの灯りを吊るした馬車が防寒具を纏った御者とそれに一緒に包まっている幼児を乗せてお世辞にも快適とは言えない凍結し雪の積もったところもある石畳をゆっくりと進んでいた。実際既に歩いて行ける範囲にウィンターホールドの町が見えるのだがその先の方にある魔法大学から轟音が鳴り響くと同時に凄まじい吹雪が襲いかかってきたのであった。
因みにセラーナと田中は大学の中へ吹雪が来る前に出発しており此処では野営をするつもりだったが吹雪で馬車が押し戻され今は町の中へ入る許可を取ってどうにか町中へ馬車を進めているところだ。
効率だけ考えれば全部仕舞ってケールムだけが動いたり、ケールムが地形を変える様な魔法を発動させたりシャウトで強制的に天候を変えたりすればいいのだがそれだとつまらないし此処では一度騒ぎを起こした経験もあるので控え気味なのである。
「な、なんでもない!と言うか離せ!このままだと色々不味い!(デイゴンに殺される的な意味で)」
「そうか?・・・まあそうか(幼女をおっさんが攫ってるみたいに見える的な意味で)だがお前さん今幌を開けるとそれそれでやばいしお前を放すと物理的に飛んでいくぞ?」
「クッそう言えばそうじゃな。」
【クククク…良いじゃないですか?まるで親子ですよ?】
「こんなデカイ子供が居て・・・いや大きさレベルなら丁度?かなぁ流石にリーシャはデカイけど…てかそもそも俺はいつ結婚したんだ!?」
「死ね!」
吹雪の中でも人外は元気です。
吹雪がやみ、何故かげっそりとした田中とセラーナを回収した後ケールム達は『変わり者』として知られている人物に会い星霜の書や辞典についてキチンとした説明を受けるべくウィンターホールドの氷河の足元に広がる無限の氷海を突き進む事になった。田中とケールムにしてみれば既定路線だが他のメンバーは少々興奮気味である。
「へーこれが海なんですね!」
「しょっぱい!」
「ワフ!」
「さ、寒いですわ!」
デイドラの二人は平常運転なので特に反応なし、と言うかいつの間にか狼が付いてきているのにびっくりである。
「なあ、何があったんだ?」
ケールムは気力が尽きかけている田中を見て聞かずには居られなかった。確かに魔術師という利己的で何処までも知識に貪欲な生物だが今の大学メンバーはそこまでではない学長であるアークメイジは普通に優しい人だし科目にもよるがちょっと変わった程度の人しか居ないはずだが・・・
「ああ、途中でな、講師二人が魔法を使用した割とマジな喧嘩を始めてしまってな、それに乗じてカジートの魔術師が新魔法を発動させたりなんだりで身体的に疲れた後死ぬほど長い話を聞かされる羽目に…」
そう語る田中の目からハイライトが消えていくのを見てちょっと後悔したケールムだった。
水上に浮かぶ氷を足場にして各自適当に目的地を目指す。隠れ家としては三流以下の圧倒的存在感を出す洞穴はご丁寧に看板までかけられており本当に隠れ家なのか怪しいくらいである。
まあ色々有ったがちょっと逝ってる系研究者がご丁寧にドワーフの遺物である辞典やスフィア、そして何より彼の研究対象である巨大なドワーフ製の封印について説明し発狂、時折「ああ、ゴース、或いはゴスム…」などとほざいて居たので啓蒙が高すぎたのかそれとも上位者に弄られたのか・・・田中は反応がなかったのでダクソやブラボは知らないようだ。問題はあんな狂気じみた存在がこのスカイリムっぽい世界にもあるのかだが・・・まあ既に生き絶えた彼に聞くことはできない何故か魂縛も召喚術も効かなかったので真相はわからない…今度から警戒するか・・・まんどくさ。
「そして、我々探検隊はアルフスタンドその遺跡群の入り口にたどり着いたのであった。」
「のう、ケールムやまだ新作の装備は出せんのか?」
「今組み立てるから待て…此処をこうして心臓と接続して…」
「あわわわやっぱりケールムさんを探すべきでした!迂闊です!」
「強化外骨格・・・原子力発電、うっアタマが!」
狂人を軽くひねり触手な感じのデイドラが出て来そうで出てこなかったので呆気なくアルフスタンドのドワーフ遺跡についた一行はケールムの作り上げた新武装の組み上げを待って居た。
「できたぞ名前は・・・まあいいや取り敢えず動かしてみよ!」
ケールムの出して来た装備の見た目は正に異形と言うべきものだった。全体のシルエットを一言で表すなら『全身鎧の骨組み』若しくは『人型の竜の骨格』と言う感じだろう、ほぼ全ての部分に装甲は存在せず竜の骨やどう組み合わさっているのかは不明だが骨に沿って這う血管のような物で構成されており中は空洞でおおよそ鎧のような機能は無いように見える
「・・・ウワァ、前から思ってたけどケールムは
「す、すごい強そうですわ!」
「『起動』!」
しかしケールムがマジカを胸部にある未だ脈打つ竜の心臓にマジカを集中させると一種にして全体の骨に刻まれた術式が活性化しケールムを包むように骨と鱗を展開、更に肉体とほぼ密着するよに筋肉が付き瞬く間に二メートル以上の竜人とも言える未知のものに育っていく、
『あー、あーマイクテストマイクテスト、聞こえてるか?』
「キャアアア!シャベッター!!」
無駄にハイテンションなデイドラ幼女以外は唖然としている。
『ふむ、手足の動作視界にも異常なし、ちょっと試運転するか…」
そう言うとアルフスタンドの内部へ入っていき襲い来るドワーフ製の機械と戦闘を開始するのであった。
「・・・・ハッ!ケールムさん!待ってください〜!」
「・・・後でOHNSHI☆ですね。」
「主人殿がドラゴン?アレ?私は一体?」
ケールムの現在
体力 斬られれば死ぬし焼かれたり感電したり凍らされても死ぬ(避けないとは言っていない)
スタミナ 別大陸まで泳げない程度では話にならないな
マジカ 眼の制御、掌握を認め出力にもよるが無尽蔵
主武装 メファーラのアーティファクト『黒檀の剣』の改造強化品『鋸刀』
副武装 マグナスの眼をふんだんに使用した七機の半自律小型ビット、左眼。
魔法 ほぼ全て使えるので省略
オリジナル魔法 『魔力の刀剣』投影魔術擬きイメージとマジカによってどこからともなく召喚される武器、一応刀剣と銘打っているが武器でかつイメージ可能ならばどんな物でも出て来る、最近影薄め。
防具 竜革のフード付きコート的なものと黒檀の籠手と具足、革の鎧改
新武装 『マジカ依存の凡庸人型強化外装:ドラゴン仕立て』
主動力はマジカと少量のスゥーム、メイン素材として竜の骨を使用することで貧弱?な体を包み竜の心臓に供給されるマジカによって展開される竜の肉体と異常なまでの防護魔法によってぶっちぎった防御性能を手に入れ、マジカの供給を一度すれば肉体を維持しようと勝手に呼吸を始める為燃費も最強、強いて言えば最初に要求されるマジカがあり得ないが無尽蔵ならなんの問題にもならない、だが維持コストが無いだけで戦闘中に傷つけばそのぶんは自身が補う必要がある。正真正銘ドラゴンの筋肉なので凄まじい筋力や敏捷性を誇る。設計思想は『デイドラや神と殴り合う』と言うアホみたいなものであり一応竜素材とは言ったがそれを狂ったように強化した為本当に神様クラスと殴り合える性能になっている、現状人型だが羽を生やしたりシャウトを増幅したりする。しかしメインは飽くまでケールムの強化、真価はまだまだ発揮されない(むしろ発揮する機会は来るのだろうか?)