バトルスピリッツ ブレイヴW   作:連刃王

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とりあえずいくつか声を頂いたので遅くなりましたが続きをあげてみます
ズングリーが空気なのは触れないでください(切実)


第2話 異魔神ブレイヴ襲来

辺りを見渡しながら足を進める弾

記憶を頼りにあの村へと向かう

「マギサに会えればきっと色々とわかるだろう、、、

なら向かうのはグリ族の村だな」

グリ族の村、そこは弾が初めてグラン・ロロを訪れた際に流れ着いた場所で、親友の『ズングリー』の住む村であった

小さめの丘を越え、ようやく村らしい場所が見え始めたところで弾は異変に気がついた

ゆっくりと立ち上る黒煙

紅蓮に燃え盛る木で作られた家達

そして逃げ惑うグリ族の人々の姿がそこにあった

「なにが起きてるんだ!?」

 

 

「さぁ、ルールに従って頂きましょうか

ここにいる人々を連れて行かせて頂きます」

丁寧な口調だが何処か棘のある雰囲気の男性が膝をつき息を切らしたグリ族の少年に話しかける

「負けたのはおいらだ!

おいらだけを連れて行け!」

「それはいけませんね

敗者は全ての権限を剥奪される

それがルールですので」

そう言い終えると男は顎に手を当ててふむと唸る

「、、、にしてもこの程度の実力がこの異界最強の男とは、、、

異界王を倒した男がこの程度とは、、、

随分と拍子抜けでございます」

少しの間男は考え込むと何かに気がついたようにハッとなる

「なるほど!

やはり別に噂の『激突王』とやらがいるというのですね」

「それは俺だ!」

男の背後から声が響く

グリ族の少年は聞き覚えのある声に瞳を潤ませながらその声の主を見つめた

「だ、、、ダァァァン!!」

「久しぶりだな、ズングリー!」

ズングリーは慌てて弾に駆け寄ると膝に縋り付いた

「久しぶりだなぁ!

元気だったかぁ?」

「あぁ、勿論、、、っと再会を喜んでいる場合じゃないみたいだな、、、」

「弾、、、もしやあなたはかの『激突王』でございますか?」

弾は小さく息を漏らしニヤリと笑む

「以前はそう呼ばれていた、、、と言ったら?」

「あなたを連行させて頂きます」

「この世界のルール、、、知ってるよな?」

弾がそう言うと男は1枚のカードを取り出す

それはまさしく『バトルスピリッツ』であった

「勿論でございます

ならばルールは簡単、わたくしめが勝った時にはあなたの身柄を確保させて頂きます

あなた様が勝った時はわたくしと彼が交わした約束を無効にする、、、

よろしいでしょうか?」

「あぁ、それでいい!

行くぞ!

ゲートオープン、界放!!」

3人は光に包まれ、気がつくとあのバトルフィールドに立っていた

ズングリーはフィールドの横に現れた観戦席に移動させられ、弾と男の視線が交差する

「わたくしめの名は『漆黒の騎士ダリル』と申します」

「俺の名は『馬神弾』

さぁ、お前のターンからだ!」

 

【ターン01】

「では参ります

スタートステップ、ドローステップ、メインステップ、ネクサス、紫水晶の古宮殿を配置

配置時効果によりデッキの上から5枚をオープン」

『オープンカード』

ダークネスワイバーン

クリスタニードル

騎死龍グレイザス

紫水晶の古宮殿

シャドウエリクサー

「その中にある系統、『死竜』を持つスピリットカードか、『異魔神』を持つブレイヴカードを1枚手札に加え、残りは山札の下に置く

騎死龍グレイザスを手札に加えます

以上でわたくしのターンは終了でございます」

 

『ダリル』

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/5

ライフ/5

リザーブ/0

トラッシュ/4S

バースト/なし

 

【ターン02】

「俺のターンだ、スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、メインステップ!

ブレイドラ、イグアバギーをレベル3、2で召喚

ターンエンド」

 

『ダリル』

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/5

ライフ/5

リザーブ/0

トラッシュ/4S

バースト/なし

『弾』

ブレイドラ レベル3、3個、BP3000

イグアバギー レベル2、2個、BP3000

手札/3

ライフ/5

リザーブ/0

トラッシュ/0

バースト/なし

 

【ターン03】

「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ、行かせて頂きます

いでよ!漆黒の世界に終わりをもたらす破壊の魔神!

龍魔神を召喚いたします」

空が真っ黒な雲に覆われ光が遮られる

そして稲妻と共に漆黒の龍がバトルフィールドに姿を現した

「なんだ!?

あれは、、、スピリット、、、なのか?」

「ターンエンドでございます

どうやら異魔神ブレイヴを見るのは初めてのご様子」

「まぁな、、、だが、俺のやることは変わらない

ただ戦って勝つだけだ」

 

『ダリル』

龍魔神 レベル1、0個、BP4000

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/5

ライフ/5

リザーブ/1S

トラッシュ/4

バースト/なし

『弾』

ブレイドラ レベル3、3個、BP3000

イグアバギー レベル2、2個、BP3000

手札/3

ライフ/5

リザーブ/0

トラッシュ/0

バースト/なし

 

【ターン04】

「メインステップ、そちらがブレイヴならこちらもブレイヴだ

ブレイドラをレベル1にダウンし砲竜バル・ガンナーを召喚

アタックステップ、行くぞ!

ブレイドラ、イグアバギーでアタック!」

「我が龍魔神は実体を持たない、即ちブロック出来ませんので2体のアタックはどちらもライフで受けさせて頂きます」L5→3

「お前の目的はなんだ、どうして異界人を襲う!?」

「簡単なことです、この世界の侵略に他なりません」

「どんな理由があろうとも誰かを苦しめていい理由にはならない!

早くこの世界から出て行くんだ!」

「正論でございますね

ですが、それはあなた様の理屈、我々には無縁のもの

退けたいと願うのならばわたくしに勝利なさって下さい」

「、、、ターンエンド、、、」

 

『ダリル』

龍魔神 レベル1、0個、BP4000

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/5

ライフ/3

リザーブ/3S

トラッシュ/4

バースト/なし

『弾』

ブレイドラ レベル1、1個S、BP1000疲労

イグアバギー レベル2、2個、BP3000疲労

砲竜バル・ガンナー レベル1、1個、BP2000

手札/3

ライフ/5

リザーブ/0

トラッシュ/2

バースト/なし

 

【ターン05】

「では一気に攻めさせて頂きます、メインステップ、クリスタニードルをレベル2で召喚

そして、わたくしめのキースピリット、混沌なる世界に終わりをもたらす破壊のドラゴン

騎死龍グレイザスをレベル2で召喚!

そして龍魔神をグレイザスにブレイヴ!」

「来たか、合体スピリット、、、」

「アタックステップ、異魔神合体アタック!

龍魔神の合体時効果、疲労状態のイグアバギーを破壊しボイドからコアを1個このスピリットに追加」

龍魔神をまとったグレイザスの一閃に切り裂かれイグアバギーが破壊される

「くっ、、、」

「更に騎死龍グレイザスの合体時効果、自分の合体スピリットのアタック時に相手の手札を見ないで破棄する」

弾の手札から1枚が弾き飛ばされトラッシュに置かれる

『破棄』

ブレイヴドロー

「さぁ、合体スピリットのメインのアタックでございます!」

「そのアタック、ライフで受ける!」L5→3

「ターンエンドでございます」

「効いたよ、、、異魔神ブレイヴスピリット、、、」

「愉快な方ですね、ライフで受けて笑うとは」

「これが俺のバトルスタイルなんでね

それに強いスピリットと、、、強い奴とのバトルは燃える」

「なるほど、あなたが脅威となるのは間違いなさそうですね」

 

『ダリル』

騎死龍グレイザス+龍魔神 レベル2、4S個、BP8000+4000=12000疲労

クリスタニードル レベル2、2個、BP2000

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/3

ライフ/3

リザーブ/0

トラッシュ/3

バースト/なし

『弾』

ブレイドラ レベル1、1個S、BP1000疲労

砲竜バル・ガンナー レベル1、1個、BP2000

手札/2

ライフ/3

リザーブ/4

トラッシュ/2

バースト/なし

 

【ターン06】

「ドローステップ、、、」

(あの手札破棄は厄介だな、、、

下手をすると守り札を破棄される恐れがある、、、

それにあのBP、、、今の手札じゃ、、、、なら!)

「メインステップ!

太陽よ、炎を纏いて龍となれ!

太陽龍ジークアポロドラゴンをレベル2で召喚!

砲竜バルガンナー、ブレイヴだ!」

バルガンナーの背中の砲台が切り離されジークアポロドラゴンの翼の上から融合し1体のスピリットとなった

「撃ちぬけ、合体スピリット!

更にブレイドラをレベル2にアップ

アタックステップ、行け!合体スピリット!!

砲竜バルガンナーの合体アタック時効果発動!

デッキの上から1枚ドローし、BP4000以下のスピリット、即ちクリスタニードルを破壊する!」

バルガンナーの一部であった砲台から放たれた一撃でクリスタニードルが破壊される

「そしてこれが合体スピリットのメインのアタック!」

「フラッシュタイミング、マジック、ソウルシュートを使用

コストはわたくしの異魔神ブレイヴスピリットのソウルコアを支払います

これによりブレイドラの上から1個コアをリザーブに置きます」

「だがまだブレイドラは残っている!」

「いいえ、そしてソウルコアの力で更にブレイドラから1個をリザーブに置きます

よってブレイドラは破壊されます

そしてあなたの合体スピリットのアタックはライフで受けさせて頂きます」L3→1

「っ、、、、ターンエンド、、、」

 

『ダリル』

騎死龍グレイザス+龍魔神 レベル2、3個、BP8000+4000=12000疲労

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/2

ライフ/1

リザーブ/3

トラッシュ/5

バースト/なし

『弾』

太陽龍ジークアポロドラゴン+砲竜バル・ガンナー レベル2、3個、BP6000+2000=8000疲労

手札/3

ライフ/3

リザーブ/2S

トラッシュ/4

バースト/なし

 

【ターン07】

「ではフィナーレと参りましょう、メインステップ、ダークネスワイバーンをレベル2で召喚、召喚コストにソウルコアを支払った為疲労状態のあなたの合体スピリットを破壊いたします」

「くっ!!

砲竜バルガンナーは残さない、、、」

「懸命な判断です、龍魔神の合体時効果の発動には相手のスピリットを破壊する必要がある

よって疲労状態で残す意味はないと

ですがそんなことは無意味です

このターンでわたくしの勝利は決まっています

さぁ、異魔神ブレイヴの真の力の解放です

ダークネスワイバーンと龍魔神をブレイヴ!

グレイザスを右に、ダークネスワイバーンは左側だ」

「1枚のブレイヴと、、、2体のスピリットがブレイヴした、、、」

「そう、これが異魔神ブレイヴでございます

グレイザスをレベル3にアップしアタックステップ!

ダークネスワイバーンで合体アタック!

グレイザスの効果で手札を1枚破棄させて頂きます」

『破棄』

トレスベルーガ

「くっ、、、ライフで受ける!」L3→1

「これでジ・エンドでございます

グレイザスで合体アタック!

効果発揮で手札を1枚頂きます」

『破棄』

サイレントロック

「守り札があっても発動できなくては意味がありません!

とどめです!」

「フラッシュタイミング!」

「なんですとっ!」

「マジック、デルタバリアを使用

ライフで受ける!」L1→1

弾の目の前に光が3つ現れそれが三角の壁を生み出す

その光に阻まれグレイザスがはじき返された

「このターンの間、スピリットとマジックの効果と、コスト4以上のスピリットのアタックでは自分のライフは0にはならない!」

「まだ守り札を持っていましたか、、、ターンエンドです

ですが、あなた様の手札は0

わたくしに勝利できますかな?」

 

『ダリル』

右、騎死龍グレイザス+龍魔神 レベル3、5個、BP11000+4000=15000疲労

左、ダークネスワイバーン+龍魔神 レベル2、3個、BP4000+4000=8000

紫水晶の古宮殿 レベル1、1個

手札/2

ライフ/1

リザーブ/2

トラッシュ/2S

バースト/なし

『弾』

手札/0

ライフ/1

リザーブ/3S

トラッシュ/8

バースト/なし

 

【ターン08】

弾はそっと山札の上に手を乗せて笑う

(絶体絶命、、、か、、、

だがこんなギリギリのバトル、、、最高だ、、、

だから!)

「力の限り戦い抜く!

ドロー、、、ステップ!」

勢いよくドローしたカードをその場にいる全員が固唾を飲んで見守る中、弾はカードを確認すると一瞬驚きを見せるもニヤリと勝利を確信したように笑った

「メインステップ、行くぞ、パンテーラ!

天駆けよ、天空貫く炎の神!

午の十二神皇エグセシードをレベル3で召喚!」

空を覆い続けたどす黒い雲を切り裂き天より炎を纏った一角の馬が姿を現した

「なっ!!

そのカードは!?」

「アタックステップ、エグセシードでアタック!!

アタック時効果によりBP15000以下のダークネスワイバーンを破壊!

更にアタック時効果、【封印】!!

このスピリットのソウルコアを俺のライフに置くことが出来る!」L1→2S

「ソウルコアをライフに封印ですと!?」

「そして封印時効果、【走破】により騎死龍グレイザスを指定アタック!!」

「グレイザス!!」

エグセシードが勢いよくグレイザスに激突し、それに負けじとグレイザスが抵抗をするも圧倒的な力の差の前にグレイザスが蹴散らされ破壊された

「で、、、ですがわたくしのライフは残っています

このバトル、わたくしの勝ちです!」

「いや、エグセシードの【走破】の効果、バトル終了後、相手にこのスピリットのシンボル分ダメージを与える、ダブルシンボルでライフを2つ貰う!」

「なんですとおぉぉぉっ!!」

エグセシードはグレイザスを破壊したままダリルのライフを貫き光に包まれた

 

 

バトルフィールドから戻るとダリルは膝をつき、目の前に立つ弾を見つめた

「なるほど、これが伝説の男の力でございますか、、、

ルールに従いわたくしと彼の間で交わした契約は無効となります、、、

ですが『激突王』、あなた様は今後我々の標的となるでしょう」

弾はダリルの言葉に小さく違うと呟き断じる

「俺はもう激突王じゃない、、、

そうだな、、、今の俺は、、、」

ふと弾は不安げに見つめるズングリーに視線を向けると何かを思いついたように笑った

「今の俺は異界王だ」




前回見にくいという意見を頂いたので少しだけ改良
弾のデッキに関しては次回があれば、、、
世界観等に関しても次回があれば、、、
また声があれば続くかも

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