とりあえず伏線的な感じです。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
6月中旬……
昼はすっかり暑くなり、半袖で過ごす人も圧倒的に増えた。
そんな中、激闘の中間テスト(俺一人だけであるが…)が終わって5日ほどがたった頃、俺は週末の休日にある所へと足を伸ばしていた。そして目的地についた俺はさっそく扉をあける。
「おはようございます」
「おはよう。じゃあさっそく診察しましょうか」
そこにいたのはお世話になった八神はやての担当医師、今は俺の担当もしてくれている石田先生の部屋であった。
「はい。よろしくお願いします」
そう。
来ていたのは海鳴大学病院である。
実を言うと今日来たのは、俺の背中の切り傷の診察をするためだ。
なぜこのような事態になったかを簡潔に説明すると、俺はプレシアと決戦をする前に海鳴大学病院で入院していたのだが、そこは分身に任せて病院を抜け出したのだ。
そして本体の俺がプレシアと対決している頃…分身は、何日間か病室で過ごしていた。その間、はやてが何度か遊びに来ていたようですっかり仲良くなったらしい。
それから分身は毎日、石田先生から背中の切り傷の診察を受けていたのだが、できるだけ違和感のないようにキズの具合を徐々に軽くしていった。
元々はフィジカルヒールで治してたこともあって、周囲に自然治癒力の高い男子高校生というイメージを植え付けたおかげか、一週間程で退院しても特に問題はおきなかった。まぁ、他に
病院の方から、風芽丘学園の方に何か連絡がいっていないか心配であったが、そこは分身がうまくやってくれていたようで、身内が既に連絡を入れているから大丈夫ということにしてくれていた。
ちなみに警察には連絡しない旨を石田先生には伝えておいた。だってある意味で犯人は捕まったしな。石田先生は少し複雑そうな顔をしていたが……家族で決めたことなら仕方ないということで納得してくれた。
そして……分身とうまく合流することに成功した俺は、それらの事を分身が今まで蓄積された経験値で知ることができた…というわけだ。
これらの効果を考えると完全にNARUTOに出てくる影分身の術と被っている。となるとデメリットも被ると思われたが……そうでもなかった。
そもそもNARUTOの影分身の術は……チャクラと呼ばれる精神エネルギーを
当然その影響で生じるデメリットも存在する。それが
NARUTOの主人公、うずまきナルトは圧倒的なチャクラ量の多さから最大千人まで影分身を増やすことができる。だがその千人が疲労で倒れた場合、
彼がある修行をしているときに、多人数の影分身を消し、その経験値を蓄積させると、溜まった疲労で倒れるという描写が存在した。
ジャンプ読者である俺はそのことを覚えており、そんなこと起こるのかな?とビクビクしながら
そこで気付いた。
そういえば俺……分身一人しか出してへんやん……と。
そしてさらに気付いた。
幻影を出すフェイク・シルエットならまだしも……俺、まともに動かせる分身三人しか出せねえじゃん……と。
気にするだけ無駄であった。
いや……そもそも影分身であんなに分身を出せるうずまきナルトがおかしいだけである。
なんやねん最大人数千人て。
チートし放題やないかーい。
「どうしたの?」
「いえ……少し考え事をしていただけですorz」
そして診察が終わる。
「うん。経過はいいようね。少し傷跡は残るけど……」
「あ、大丈夫です。全然気にしません」
背中を見られることなんてそんなにないだろうし。
「そう…。あ、そういえば……もうすぐ
「い、いえ……今日は少し用事があるので先に帰ります。はやてとシャマルさんにはよろしくお伝えください」
「わかったわ。そう伝えとくわね?」
「はい。では、失礼します」
俺は頭を下げ、部屋を後にする。
そして俺はある人たちに会わないように注意しながら、
あ、そうそう。
さっき入院中にかなり予想外なことがあったって言ったよね?
何があったか一言で言うと……
はやての守護騎士……ヴォルケンリッター四人と面識持っちまったとです((((;゜Д゜)))
◆◆◆
守護騎士ヴォルケンリッター
闇の書のシステムの一部であり、自らの意思と実体を持った無限再生プログラム。それが守護騎士ヴォルケンリッターである。
ヴォルケンリッターには四人の使い手がいる。
一人目が……
守護騎士ヴォルケンリッターの将であり、リーダーたる存在である『剣の騎士』であり、二つ名は『烈火の将』と呼ばれている。その名はシグナム。
愛剣のアームドデバイス『レヴァンティン』を手に戦場を駆け抜ける騎士道精神溢れる武人である。ピンク髪のロングストレートの髪をポニーテイルにくくっている凛々しい美女だ。
魔力を物理的な炎に変換する資質を持ち、武器に炎を纏わせ放つ「紫電一閃」を得意としている。『剣の騎士』と呼ばれるだけあって剣の戦闘技術も超一流である。ちなみに「おっぱい魔人」と呼ばれる程、胸も大きい。
二人目が……
守護騎士ヴォルケンリッターの一員であり攻撃の中心である『鉄槌の騎士』。 二つ名は『紅の鉄騎』と呼ばれている。その名はヴィータ。
ハンマー型アームドデバイス『グラーフアイゼン』を操る。
ヴィータの性格は簡単に言えば自由奔放勝手気ままである。反抗的な態度をとることが多いが……根は優しい女の子である。分かりやすく言えばツンデレだ。
ヴォルケンリッターの中で一番年下でありちびっこである。小学生でいえば一年生くらいが妥当であろうか?
近接特化のベルカの騎士としては例外な近距離遠距離どちらでもいけるバランス型である。
非常に防御に優れており、対魔力・対物理の防御力はヴォルケンリッターの中でもナンバーワンである。攻撃面では一撃必倒の突進技が多い。
三人目が……
守護騎士ヴォルケンリッターの一員であり参謀の『湖の騎士』。二つ名は『風の癒し手』と呼ばれている。その名はシャマル。
金髪のショートボブでほんわかした美人さんであり、性格は真面目で優しく、うっかり屋さんな部分が多い。
参謀といっても背後で策を巡らすようなタイプではなく、サポートに回る事が多い。
使用するデバイスはペンデュラム(振り子)のアームドデバイス『クラールヴィント』である。
クラールヴィントの性能もあって、前線に立って戦う事は少ないが、仲間のバックアップやサポートに一流の才覚を示す。彼女の支援はヴォルケンリッターには無くてはならないものである。ヴォルケンリッターの要は彼女であるとすら言える。
特殊な転送魔法である『旅の鏡』や闇の書の『破壊の雷』を使用することで、ヴォルケンリッターの3人を窮地から救うことがしばしばあった。
他の3人が戦闘で出ることが多いため、傷ついた仲間の回復は彼女が担っている。そしてベルカ式の特徴であるカートリッジの作成も彼女が行っている。ちなみに料理が下手である。
四人目が……
守護騎士ヴォルケンリッターの一員であり、守りの要である『盾の守護獣』。二つ名は『蒼き狼』と呼ばれている。名はザフィーラ。
ヴォルケンリッター唯一の男性であり、アルフと同系等の獣人である。獣モードと人間モードの2形態を使い分ける。
性格は寡黙であり、言葉を発することが少ない。 常に一歩引いた状態で主や仲間と接するためヴォルケンリッターの中でも一番冷静である。最善の行動をとれるよう常に心掛けており、直情しやすいヴォルケンリッターの貴重なストッパーである。
近接格闘に長けており、魔法戦においては防御を得意としている。ちなみに獣形態でいることが多い。
軽く紹介したが、どいつもこいつも一筋縄では行かないほどの強者である。
それもそうだ。
ヴォルケンリッターは古代ベルカ時代と呼ばれる戦争の時代を生き抜いて来たのだから。
古代ベルカ時代とは簡単に言うと……時空管理局ができる前にあった戦国時代のことを言う。当時ベルカでは様々な国が戦争で争い、王達が列挙していたのだ。
日本の歴史で分かりやすく言えば戦国時代の織田信長や豊臣秀吉、徳川家康などの一流の武人達が現代に復活したといえば分かってもらえるだろうか?
はやての誕生日が6月4日になるのだがその日に、闇の書が起動し、ヴォルケンリッターが目覚めた。
そして俺の分身が退院したのが6月10日なのだが、その日にはやてがヴォルケンリッターの四人を紹介しにやって来たのだ。
そのときの分身は内心かなり焦った。気持ちは分からんでもない。まぁ、ポーカーフェイスはうまくいっていたので怪しまれることはなかったが。ちなみに分身であることもバレなかった。ちゃんと実体があったからだと思う。
はやて曰く、外国に暮らしてた遠い親戚とのこと。
ちなみにそのときの会話がこれである。
「ヒエン兄ちゃん遊びにきたでえー」
「おー、はやてー。いらっしゃ~い(桂○枝の物真似)」(荷物まとめながら話してる最中)
「あんま似てないで兄ちゃん。それよりウチの親戚紹介するわ~」
「うん?親戚?」(荷物まとめ終わり、はやてを見る)
「「「「はじめまして」」」」
「シグナムと申します。あるじ……いえ、ウチのはやてがお世話になっております」(お辞儀)
「ヴィータ」(そっぽ向きながら)
「お話ははやてちゃんからよく聞いてます。シャマルと言います。よろしくお願いしますね」(ほんわか笑顔)
「ザフィーラと申します。どうぞよろしく」(寡黙な感じで)
「………ド、ドウモ。オオゾラヒエントモウシマス。コチラコソヨロシクオネガイシマス」(ひきつった笑顔)
以上がその日あった会話である。
これ……固まらなかった分身を是非ともほめてあげたい。いやマジで。
そしてなんとか怪しまれないように必死に会話した。そしたら話の流れではやての家で、俺の退院のお祝い会をシテクレルコトニナリマシタ。
なんとか断ろうとしたけど……
無理でした。
チョー頑張ったけど無理でした。
だってしゃーないやん!!
あんなキラキラした目で見られたら断れるわけないやん。
というわけでその日八神家に遊びにいきました。
するといたのだよ……。
それを見たとき俺は確信した。
(あ、やっぱり裏で
以前説明したとき……
そして今、はやての家の前をうろついている黒猫というのがギル・グレアムさんの使い魔であり、
まぁ、簡単に言えば「闇の書」が全ての原因でありこのカオスな状況を作っているのだが。まぁ、その理由はまた今度説明しやす。
そしてこのあまりのカオスな状況に…このときの俺は考える事をやめた。
とりあえず1日乗り切ることだけを考えた。
ちなみにはやての料理は桃子さん並みに美味しかった。
それと……なんでかヴォルケンリッターの面々から気に入られたのか仲良くなった。
また遊びにこいと言われた。
うん。
これからどうなるんだろう(|| ゜Д゜)
とりあえず競歩で歩きながら現実逃避をしつつ病院を出た俺であった。
主人公の方針がそろそろ決まりそうですね。
あと誤字報告をしてくださった方々、本当にありがとうございました。全く気付かなかったところが多かったですorz
できるだけ誤字なくしていけるよう頑張りますΣ(゜Д゜)
では、また(・∀・)ノ