大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうもΣ(゚Д゚)

外伝続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


とある魔導の氷凍炎焔(アイスフレイム)

ヒエンside

 

 

 

五和の言葉に俺達は驚く。

 

 

「ねぇ、通常より大規模って……」

 

 

アリアが露骨に嫌そうな顔をした。

 

 

「何する気なの?」

 

 

「そこまでは聞いていません」

 

 

五和が首を振る。

 

 

「ただ……」

 

 

少し言いにくそうに続けた。

 

 

「皆さんの能力が特殊である可能性を考慮して、複数の研究機関が合同で測定を行うそうです」

 

 

「面倒そう」

 

 

ロッテが一言でまとめた。

 

だが、全く持ってその通りだった。

 

 

「まあ、仕方ないだろ」

 

 

俺は肩を竦める。

 

学園都市側からすれば、俺達は身元不明の能力者だ。

 

慎重になるのも当然である。

 

 

「とりあえず……」

 

 

五和が話を戻す。

 

 

「明日は朝九時に迎えに来ます」

 

 

「了解」

 

 

「分かったわ」

 

 

「はーい」

 

 

用件を伝え終えた五和は立ち上がった。

 

 

「それでは失礼します」

 

 

玄関へ向かう。

 

その途中、彼女はふと足を止めた。

 

 

「そういえば、学園都市では能力の強さを六段階で評価するそうです」

 

 

レベル0からレベル5。

 

知っている。

 

だが、知らないふりをする。

 

 

「へぇ」

 

 

俺は適当に相槌を打った。

 

 

「恐らく皆さんなら、高確率で高評価になると思います」

 

 

「そうか?」

 

 

「はい。もしかしたら、三人の誰かからレベル5が出るかもしれません。では、失礼します」

 

 

五和は小さく頭を下げる。

 

 

「おやすみなさい」

 

 

「おやすみ」

 

 

「おやすみなさい」

 

 

「おやすみー」

 

 

そして扉が閉まった。

 

静寂が訪れたほんの数秒後……

 

 

「絶対面倒な事になる」

 

 

アリアが断言した。

 

 

「なるね」

 

 

ロッテも頷く。

 

その後、俺達はしばらく雑談を続けた。

 

学園都市の事、能力測定の事、今後の事。

 

そして気付けば、時間は夜になっていた。

 

 

「私はそろそろ寝る」

 

 

アリアが立ち上がる。

 

 

「私も〜」

 

 

ロッテも続く。

 

 

「おう」

 

 

二人はそれぞれ部屋へ向かった。

 

俺だけがリビングに残る。

 

静かな夜だった。

 

テレビも消えている。

 

物音もない。

 

俺は立ち上がり、窓際へ向かう。

 

 

 

シャッ……

 

 

 

カーテンを開く。

 

そこには夜の学園都市が広がっていた。

 

無数の明かりに、整備された道路、遠くに見える高層ビル群。

 

 

(綺麗だな……)

 

 

素直にそう思った。

 

 

「……さて」

 

 

いよいよ明日は能力測定だ。

 

学園都市での最初の大仕事となる。

 

とりあえず、今日はさっさと休むとしよう。

 

そう思った時だった。

 

 

 

ピクリ。

 

 

 

突如、超直感が反応した。

 

 

「……ん?」

 

 

ほんの一瞬だが、何かを感じた気がしたが……気のせいか?

 

俺は周囲を見回すが、何もない。

 

 

「疲れてるのかもな」

 

 

異世界転移に学園都市、そして明日の能力測定。

 

色々あり過ぎた。

 

今日はもう寝よう。

 

そう結論付けると、俺は自分の部屋へ向かった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

翌朝。

 

 

 

ドンドン。

 

 

 

誰かが扉を叩いている。

 

 

「……」

 

 

まだ眠い。

 

 

 

ドンドン。

 

 

 

「ヒエン起きろー」

 

 

ロッテだった。

 

 

「今日は能力測定でしょー」

 

 

そうだった。

 

俺はムクリと起き上がる。

 

時計を見ると、時刻は午前七時だった。

 

早い。

 

いや、普通か。

 

俺は顔を洗い、着替え、リビングへと向かう。

 

そこには既に朝食を食べているアリアとロッテの姿があった。

 

 

「おはよう」

 

 

アリアが言う。

 

 

「おはよー」

 

 

ロッテが手を振った。

 

 

「おはようさん」

 

 

俺も席に着く。

 

テーブルの上にはトーストと卵、そしてコーヒー。

 

 

「誰が作ったんだ?」

 

 

「私」

 

 

アリアだった。

 

普通に美味かった。

 

食事を終えると……

 

 

 

ピンポーン。

 

 

 

インターホンが鳴る。

 

モニターを見る。

 

五和だった。

 

 

「おはようございます」

 

 

「おはよう」

 

 

「迎えに来ました」

 

 

時間を見る。

 

午前八時四十分。

 

ほぼ予定通りだった。

 

 

「行くか」

 

 

「うん」

 

 

「面倒」

 

 

三人揃って立ち上がる。

 

そして、学園都市の能力測定施設へ向かった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

施設へ到着した瞬間、ロッテが呟いた。

 

 

「大きい」

 

 

俺も同意見だった。

 

巨大な研究施設。

 

何棟もの建物。

 

行き交う研究員達。

 

学園都市の中でも中枢に近い施設なのだろう。

 

 

「こちらです」

 

 

案内されるまま進む。

 

途中、妙に視線を感じた。

 

研究員達だ。

 

 

 

ちらちら。

 

 

 

ちらちら。

 

 

 

こちらを見ている。

 

 

「見られてるわね」

 

 

アリアが小声で言う。

 

 

「見られてるね」

 

 

ロッテも同意する。

 

 

「まあ仕方ない」

 

 

俺達は正体不明の能力者だ。

 

興味を持たれて当然だろう。

 

やがて、大きな待機室へ案内された。

 

 

「測定準備が整うまでこちらでお待ち下さい」

 

 

研究員が頭を下げて出て行く。

 

部屋には俺達だけが残った。

 

しばらくして、アリアが口を開く。

 

 

「結構いるわね」

 

 

「何が?」

 

 

「研究員」

 

 

確かに多い。

 

廊下ですれ違った人数だけでも相当だった。

 

ロッテが耳をぴくりと動かす。

 

 

「今も外にいっぱい居るよ」

 

 

「聞こえるのか?」

 

 

「うん」

 

 

流石である。

 

ちなみにリーゼ姉妹はもう使い魔の姿で過ごすようだ。

 

能力の副産物的な感じで押し通すらしい。

 

 

「大丈夫かしらね」

 

 

アリアがため息を吐く。

 

 

「何が?」

 

 

「研究員さん達」

 

 

その時……

 

 

 

コンコン。

 

 

 

扉が叩かれた。

 

 

「準備が整いました」

 

 

研究員の声だった。

 

 

「まずはリーゼロッテ・グレアムさんからお願いします」

 

 

「はーい」

 

 

ロッテが立ち上がる。

 

その背中を見送りながら、俺は何となく思った。

 

大丈夫だろうか。

 

ロッテじゃなくて、研究員達が。

 

数十分後、その予感は見事に的中する事になる。

 

待機室には俺とアリアだけが残されていた。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

特にやる事もない。

 

アリアは雑誌を読んでいる。

 

俺は窓の外を眺めていた。

 

学園都市。

 

こうして実際に来てみると不思議な気分だ。

 

その時……

 

 

 

ドォン!!

 

 

 

遠くから鈍い音が響いた。

 

俺とアリアが同時に顔を上げる。

 

 

「……今の何?」

 

 

「さあ?」

 

 

さらに。

 

 

 

ガタンッ!!

 

 

 

何かが倒れる音。

 

続いて……

 

 

「機材を止めろ!!」

 

 

誰かの叫び声。

 

沈黙。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

アリアが雑誌を閉じた。

 

 

「ロッテかしら?」

 

 

「多分」

 

 

正直、嫌な予感しかしない。

 

数分後、待機室の扉が開いた。

 

出てきたのはロッテだった。

 

 

「終わった」

 

 

本人はいつも通りである。

 

怪我もない。

 

服も乱れていない。

 

何も問題なさそうだ。

 

だが、後ろから出てきた研究員達の様子がおかしい。

 

疲れている。

 

まだ一人目なのに。

 

 

「何かあったの?」

 

 

アリアが聞く。

 

 

「ん?」

 

 

ロッテが首を傾げる。

 

 

「別に?」

 

 

絶対何かあった。

 

その時、後ろの研究員が咳払いした。

 

 

「リーゼロッテ・グレアムさんの測定は終了しました。続いてリーゼアリア・グレアムさん」

 

 

「はいはい」

 

 

アリアが立ち上がる。

 

 

「頑張ってね」

 

 

ロッテが手を振る。

 

 

「まあ、ボチボチやってくるわ」

 

 

そう言い残してアリアは部屋を出ていった。

 

再び待機室。

 

今度は俺とロッテだけになる。

 

 

「どうだった?」

 

 

俺は聞いてみた。

 

 

「普通」

 

 

信用ならない答えだった。

 

 

「何やったんだ?」

 

 

「殴った」

 

 

やっぱりな。

 

 

「どれくらい?」

 

 

「ちょっと」

 

 

もっと信用ならない。

 

 

「機材壊したか?」

 

 

「二台」

 

 

十分である。

 

俺は額を押さえた。

 

 

「怒られた?」

 

 

「少し」

 

 

少しで済んだのか。

 

流石学園都市。

 

その後しばらく雑談をしていると、今度は……

 

 

「え?」

 

 

「何だこれは?」

 

 

「映像が追えない!」

 

 

廊下の向こうから慌ただしい声が聞こえてきた。

 

俺とロッテが顔を見合わせる。

 

 

「アリア?」

 

 

「多分」

 

 

今度はそっちか。

 

俺は深く息を吐いた。

 

どうやら、今日の研究員達は大変らしい。

 

そして、さらに数十分経って待機室の扉が開いた。

 

アリアが出てくる。

 

 

「終わったわ」

 

 

こちらも普段通りだった。

 

だが、後ろの研究員達は何というか遠い目をしていた。

 

まだ二人目なんだが?

 

大丈夫だろうか?

 

研究員達。

 

 

「最後に」

 

 

研究員が資料を確認する。

 

そして、ゆっくりと顔を上げた。

 

 

「大空氷炎さん」

 

 

ついに、俺の番だった。

 

 

「それではこちらへ」

 

 

案内されながら、俺は小さく息を吐いた。

 

 

(さて、どれくらいの感じでやるか……)

 

 

正直、どの程度の力量でやればいいか、全く判断がつかん。

 

ぶっつけ本番で、手探りでやるしかないっぽい。

 

案内された部屋は、思ったより広かった。

 

壁際には大量の観測機器。

 

天井にはカメラ。

 

ガラス張りの観察室には研究員達。

 

明らかに多かった。

 

 

「それでは測定を始めます」

 

 

研究員が端末を操作する。

 

 

「まずは能力発動時の基礎データから」

 

 

「了解」

 

 

俺は軽く頷いた。

 

目を閉じて、静かに集中する。

 

 

「セットアップ」

 

 

一言呟くと、額に炎がついた。

 

それと同時に、両手に黒い篭手が展開される。

 

一応、能力の副産物的な感じの設定でいく。

 

ほら、原石なら装備が突然出てきても違和感ないし。

 

きっと、多分、恐らく。

 

その直後……

 

 

 

ピピピピピッ!!

 

 

 

機材が反応する。

 

観察室がざわついた。

 

 

「神経伝達速度上昇!」

 

 

「身体能力も変化!」

 

 

「脳波に変動あり!」

 

 

研究員達が慌ただしく端末を操作する。

 

俺はその様子を見ながら首を傾げた。

 

そんなに珍しいのだろうか。

 

いや、珍しいだろうな。

 

 

「では次へ」

 

 

研究員が少し興奮した様子で言う。

 

 

「炎の出力をお願いします」

 

 

「ああ」

 

 

俺は右手を前へ出した。

 

 

 

ボッ。

 

 

 

掌の上にオレンジの炎が現れる。

 

それだけ、本当にそれだけだった。

 

しかし、計測機器の数値が一気に跳ね上がった。

 

 

「高出力!」

 

 

「熱量上昇!」

 

 

「記録更新!」

 

 

観察室が再度騒がしくなる。

 

 

「……」

 

 

俺は思った。

 

まだ全然本気出してないんだが?

 

むしろ軽目なんだが?

 

その時、別の研究員が声を上げる。

 

 

「次は飛行試験です!」

 

 

「飛行?」

 

 

「はい」

 

 

なるほど。

 

俺は頷く。

 

そしてフワリ……と足が地面から離れる。

 

背中から炎の翼を展開させて、そのまま数メートル上空まで浮上したのだ。

 

観察室にいる研究者の面々は、数秒ほど沈黙していた。

 

 

「……飛んだ」

 

 

すると、誰かが呟いた。

 

 

「飛びましたね」

 

 

別の誰かが答えた。

 

 

「飛んだな」

 

 

別の誰かも確認した。

 

俺はゆっくりと着地する。

 

そして、研究員達が何やら相談を始めていた。

 

だが、何となく分かる。

 

混乱している。

 

そして、次の測定項目が表示された。

 

 

 

【温度変化試験】

 

 

 

多分、ここからが本番だ。

 

 

「それでは対象へ能力を使用してください」

 

 

研究員が指差した先には、大きな金属ブロックが置かれていた。

 

厚さもかなりある。

 

どうやら耐久試験も兼ねているらしい。

 

 

「どの程度までやればいい?」

 

 

「可能な範囲でお願いします」

 

 

研究員が答える。

 

随分、曖昧だな。

 

まあいい。

 

俺は右手を金属ブロックへ向けた。

 

 

「零地点突破・ファーストエディション」

 

 

直後。

 

 

 

パキッ。

 

 

 

小さな音が響いた。

 

次の瞬間……

 

 

 

バキバキバキバキッ!!

 

 

 

金属ブロックの表面が一気に白く染まる。

 

凍結。

 

それだけでは終わらない。

 

霜が周囲へ広がる。

 

床。

 

空気。

 

壁。

 

周囲の温度が一気に低下した。

 

 

「温度急低下!」

 

 

「マイナス二十!」

 

 

「三十!」

 

 

「まだ下がる!?」

 

 

観察室が慌ただしくなる。

 

俺は氷を止めた。

 

すると温度低下も止まる。

 

測定室に静寂が戻った。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

観察室が静かだった。

 

いや、静か過ぎた。

 

 

「終わりか?」

 

 

俺が聞く。

 

その瞬間、観察室が騒ぎ出した。

 

 

「データ保存!」

 

 

「解析班呼べ!」

 

 

「冷却能力では説明出来ない!」

 

 

「温度変換!?」

 

 

「違う!」

 

 

「待て落ち着け!」

 

 

何やら大変そうだった。

 

 

「次の測定へ移ります」

 

 

研究員が咳払いする。

 

若干疲れている気がした。

 

まだ途中なのに大丈夫だろうか。

 

 

「次は身体能力測定です」

 

 

大型の測定機材が運び込まれてくる。

 

パンチ力。

 

脚力。

 

瞬発力。

 

反応速度。

 

学園都市の技術が詰め込まれた設備らしい。

 

どうしよう?

 

全部得意分野なんですけど??

 

 

「まずはこちらへ」

 

 

指定された場所へ立つ。

 

モニターが起動した。

 

 

「全力でなくて構いません」

 

 

「了解」

 

 

俺は軽く頷いた。

 

全力なんて出せる訳がない。

 

本当に全力を出したら、十中八九、この施設が保たない。

 

俺は軽く拳を握る。

 

死ぬ気の炎を少しだけ強める。

 

本当に少しだけ。

 

そして……

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

炎の拳が測定機へ突き刺さった。

 

沈黙。

 

 

「あ」

 

 

思わず声が漏れた。

 

測定機の中央部分が凹んでいる。

 

かなり凹んでいる。

 

 

「……」

 

 

研究員。

 

 

「……」

 

 

俺。

 

 

「すまん」

 

 

反射的に謝った。

 

研究員は額を押さえた。

 

 

「いえ」

 

 

少し間を置いて。

 

 

「予備がありますので」

 

 

そう言った。

 

なんか申し訳なくなってきた。

 

身体能力測定は、その後も続く。

 

 

「次は反応速度測定です」

 

 

研究員が言う。

 

測定室の中央へ案内される。

 

周囲には複数の発射装置。

 

どうやら色々な方向から弾が飛んでくるらしい。

 

 

「回避をお願いします」

 

 

「分かった」

 

 

俺は軽く頷く。

 

開始の合図がなる。

 

その瞬間。

 

 

 

パシュッ!

 

 

 

右。

 

 

 

回避。

 

 

 

パシュッ!

 

 

 

左後方。

 

 

 

回避。

 

 

 

パシュッ!

 

 

 

上。

 

 

 

回避。

 

 

 

パシュパシュパシュパシュッ!!

 

 

 

四方八方。

 

 

 

回避。

 

 

 

前に転がる。

 

 

 

ただそれだけだった。

 

 

 

超直感が教えてくれる。

 

 

 

右。

 

 

 

左。

 

 

 

後ろ。

 

 

 

上。

 

 

 

次にどこから来るか。

 

 

 

危険がどこにあるか。

 

 

 

考える前に身体が動く。

 

 

 

気付けば測定は終わっていた。

 

 

「終了です」

 

 

研究員が言う。

 

俺は元の位置へ戻る。

 

観察室を見る。

 

静かだった。

 

先程まで騒がしかったのに。

 

妙に静かである。

 

 

「どうかしました?」

 

 

俺が聞く。

 

研究員達は顔を見合わせた。

 

そして……

 

 

「いえ、少々予想外だっただけです」

 

 

そう答えた。

 

その時。

 

観察室の奥。

 

年配の研究員がモニターを見つめながら呟いた。

 

 

「未来予知ではないな」

 

 

「はい」

 

 

別の研究員が頷く。

 

 

「脳波も違います」

 

 

「演算でもない」

 

 

「感覚系とも違う」

 

 

「だが説明が付かん」

 

 

声は小さい。

 

だが俺の耳には届いていた。

 

どうやら超直感の事らしい。

 

まあ説明しろと言われても困る。

 

それからも測定は続く。

 

そして粗方終わると……

 

 

「最後に総合測定を行います」

 

 

そう研究員が言った。

 

どうやらこれで終わりらしい。

 

少し安心した。

 

だが、後に分かるのだが……その総合測定が研究員達にとって最大の問題だったらしい。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

観察室。

 

 

「どう思う?」

 

 

一人の研究員が口を開く。

 

モニターには先程までの測定結果が映し出されていた。

 

炎。

 

飛行。

 

温度変化。

 

身体能力。

 

反応速度。

 

どれも異常値。

 

 

「単純な発火能力ではありません」

 

 

「温度操作でもない」

 

 

「身体強化系でもない」

 

 

「感覚系でもない」

 

 

意見が飛び交う。

 

誰も結論を出せない。

 

 

「原石か?」

 

 

誰かが呟いた。

 

沈黙。

 

その場にいた全員が考える。

 

そして、否定出来なかった。

 

少なくとも、今ある能力理論だけでは説明が付かない。

 

だからこそ。

 

 

「総合測定後、上へ報告する」

 

 

責任者が言った。

 

能力測定はまだ終わっていない。

 

だが、既に何人かは確信していた。

 

もしこのデータが正しければ。

 

学園都市に。

 

新たなレベル5が誕生するかもしれない、と。

 

そしてこの測定後、三人の新たな能力者が誕生した。

 

 

 

リーゼアリア・グレアム

 

レベル4 幻影黒猫(ファントムキャット)

 

 

リーゼロッテ・グレアム

 

レベル4 迅影黒猫(シャドウキャット)

 

 

大空氷炎

 

レベル5 氷凍炎焔(アイスフレイム)

 




他の測定については次回、簡単に説明しやす。

では、また( ゚д゚ )クワッ!!
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