でけたー
では、どうぞ( *・ω・)ノ
なのはside
ピピピピッ
ピピピピッ
カチ
ムクリ
その日、なのはは4:30に起床した。
鳴り響く目覚ましを止め、無理矢理起き上がる。二度寝したい欲望を振り切り、首をブンブンと横にふる。
そしてベッドから立ち上がり、窓を閉めているカーテンをシャッと開く。
まだ日の出は、出ていなかった。
なのはは未だに少しボーっとしながらもいつもの制服に着替える。
すると机の上に置いていたレイジングハートが点滅した。
《Good morning master》
「うん。おはようレイジングハート」
なのははレイジングハートを首からかけるとリュックを背負う。そして顔を洗うために洗面所へと向かう。まだ寝ている家族を起こさぬよう注意しながら階段を降りる。
そして洗面所で歯をみがき、顔を洗う。
その後、リビングへ向かうと机の上に何か置いてあることに気付く。
それはなのはの弁当箱と、手紙であった。
「………えへへ。ありがとお母さん」
なのはは手紙を読むと、それを大切におりたたみ、弁当箱と一緒にリュックの中に入れた。
そして玄関で待っていたユーノを肩に乗せ靴を履き、家を出るため扉をソッと開く。そのときゆっくりと振り返りポツリと一言呟いた。
「いってきます」
そしてなのはは高町家を後にした。
それをリビングで隠れながら様子をみていた四人はお互いに顔を見ながら笑顔で言った。
「「「「いってらっしゃい、なのは」」」」
海鳴市 桜台
AM5:27
「…それじゃ今日の魔法の練習終了っと」
なのはとユーノは、いつもの朝練を行う桜台にて軽く魔法の確認を行っていた。
そのときガササッと草むらが揺れる。そこから赤い狼が現れた。
「…おはよう」
「…あ、アルフさんおはようございます!」
「おはよう」
挨拶をしてきたアルフに、なのはとユーノが返事を返す。
「アルフさん傷は…?」
「うん…。だいぶよくなった。あの子のおかげだよ」
アルフは脳裏に金髪の少女アリサを思い浮かべる。
アルフはキズもすっかり良くなったため、アリサによって既に解放されていたのだ。
そのときなのはの横にモニターが現れる。そこにはエイミィとクロノが映っていた。
「はーい。おはようなのはちゃん!」
「おはようなのは」
「エイミィさん、クロノ君おはようございます」
「どうだい?今日の調子は」
「うんバッチリ!魔法の調子もいいかんじだよ」
「うん…データ上でも異常なし!文句なしだね」
エイミィがなのはの健康状態をチェックしたが特に問題はなかった。
「しかし驚きだよね。魔法の基礎知識ほとんどゼロで今までこんなに魔法を使いこなしてたなんて」
「…そのきっとレイジングハートが優秀だったからですよ」
《Thanks.》
そこでクロノが語る。
「…
だけど、誰よりも自分を上手に扱い自らの性能をどこまでも引き出してくれる深く強く自分を信じてくれている…。
そんな主人への熱い想いがある。鋼の体で主人を守り、襲い来る痛みを退けその手に勝利を。
主人の魔力を自らの機体に通し、最適な形でそれを力へと変える。
使う人間の強い愛機への信頼の心と、その信頼に応えたいという愛機の願いがより愛機を強くするんだ」
《Yes.》
「たしかにレイジングハートは優秀なデバイスだけど…なのはさんの素質も相当なものよ」
そこへリンディがやってくる。
「あ、リンディさん」
「デバイスが優秀であればあるほど使い手も優れていなければその性能を引き出す事はできないもの。……そしてなのはさんには魔導師としての溢れる才能と未来があるわ」
リンディの言うことにも一理ある。
車を例にたとえたら分かりやすいだろうか?
最新型のスポーツカーが発売されたとしよう。最新のモーター、エンジン、タイヤなどが搭載され、さらにスピードもアップさせるため軽量化もされた新車だ。
しかしそんな最新式の車を一般人が運転できるだろうか?
せいぜいできるのは、事故を起こさないよう安全運転を心掛けるぐらいだろう。
つまりこのスポーツカーの機能を十全に活かすには
この場合、優れた乗り手はなのはで、最新型のスポーツカーがレイジングハートとなる。
「あのね、考えている事があるのだけど聞いていただけるかしら?」
「?なんでしょう?」
リンディがなのはに話をふる。
それになのはは首を傾げた。
「今の学校を卒業してからでいいし、基本業務の希望も聞くから
「ええええ!?」
なのはは予想外の質問がきたことで、思わず驚愕する。肩に乗っていたユーノも思わずずり落ちた。
「お給料は良いし、福利厚生バッチリだし、きっとなのはさんも気に入るんじゃないかしら?」
「あ、あのあの…!さすがに小卒で就職というのは、こちらの世界のこの国的にはちょっとなんというか…!」
「艦長…調べたんですがなのはちゃんの国では15歳までは義務教育なんだそうですよ?」
「あら大変!」
ミッドチルダでは就業年齢が低く、時空管理局に低年齢で入局している者も多い。だがそれはミッドチルダでいえることであって、地球でも同じとは限らない。リンディはその辺りのことを失念してしまっていた。
「うーん…あと6年…」
「あ…あははは」
本気で残念がるリンディに苦笑いするなのは。
「あ、でもヒエン君なら問題ないわよね?あの子17歳だし」
「ですね。今度彼に聞いてみますね?」
「よろしく頼むわねエイミィ」
するとリンディは今度はヒエンにターゲットを変えたようである。
そこにクロノがなのはにフォローを入れた。
「すまないな。なんだかんだで管理局も人手不足なんだ。特に君のようなAAAクラスの魔導師はかなりレアだから。……優秀な使い魔持ちだったりするとなおさらだ」
「え?わたしには使い魔はいないよ?」
クロノの話になのははキョトンとする。しかし、肩にのっているユーノはその意味に気付いたようで…
「……ボ、ボクは使い魔じゃない!人間の魔導師だ!」
ユーノは小さな体をバタバタさせながら必死に否定する。
「そ、そうだったの?あんたてっきりあたしと同じ使い魔だと…ネズミ素体の」
「ボクは人間だしネズミじゃなくてフェレットッ!」
「あはは…」
アルフとユーノのやり取りに、なのはは再び苦笑いをする。
「優秀な魔導師はいつでも足りないわ。そのせいで解決できるはずの事件が解決できなかったり、起こらなくて済む悲劇が起こったりもする…。なのはさん…無理にとはいわないわ。でも…選択肢の一つとして考えておいていただけるかしら?」
「……はい」
リンディは決して強制をしようとはしない。なぜなら、なのはの道を決めるのは、なのは自身であるからだ。
子供の未来ある可能性の選択肢は広げてもよい。だが、狭めることだけは決してしてはいけない。
それこそ未来ある子供の……あらゆる可能性を消してしまうことになるからだ。
「…さて話も落ち着いてきたところで…今日はよろしく頼む」
「…はい」
するとなのはの表情が少し緊張を帯びた顔になった。
なのははつい、レイジングハートを持つ手に力を入れる。
「…頑張ってなのは!」
「…頼むよなのは…」
「……うん!」
ユーノとアルフ、二人の激励を受け、なのはは歩き出す。
悲しい表情をする……ある少女と決着をつけるために。
悲しい表情をする……ある少女と話をするために。
なのはは…
戦いの舞台となる場所へとゆっくりと向かっていった。
なのはside end
◆◆◆
ヒエンside
俺は今、海鳴臨海公園の木の上で寝そべりながらサーチャーから送られてくる映像に目を通していた。
夜中に病室から脱走したはいいものの、体の負担を考えて駅前にあるビジネスホテルで夜を明かした。
家に帰ることも考えたのだが、おそらくアースラスタッフによる捜索がされているだろうことが簡単に予測できたので、結局帰らなかった。それに超直感の警報も鳴り響いていたので確かであろう。
そして俺は朝ごはんをしっかり食べ、腹ごしらえをすませた後、俺はホテルを後にし、海鳴臨海公園にまで来ていた。
具体的な日にちは分からないが、原作知識ではそろそろ、なのはとフェイトがジュエルシードをかけて戦うはずだ。
なのでこうして朝早くから、サーチャーを飛ばし見ていたという訳だ。だがサーチャーを飛ばしすぎると、アースラの索敵に引っかかるだろうから数個しか飛ばしていないが。
「お?」
するとサーチャーの映像に反応があった。突然、海一面であった景色にビルやマンションなどの建造物が急に現れたのだ。
おそらく訓練用の戦闘空間を作ったのだろう。
するとそこに見知った顔の人物が三名現れた。
白いバリアジャケットを身に纏ったなのは、金髪の少年ユーノ、フェイトの使い魔アルフだ。
空にはもやがかかっていた。
高いビルのひとつにユーノとアルフが移動する。二人はとあるビルの屋上付近を見ていた。
そのビルの中には、庭園が広がっていた。なのははその中心にある噴水の上に立ち、目を閉じて集中していた。
『ここならいいよね?出てきてフェイトちゃん』
なのはの後方にひとつの影が現れる。
黒衣を身に纏った金髪の少女が優雅に降り立った。
『フェイト!もうやめようよ!これ以上あの女の言いなりになってたら……このまんまじゃ不幸になるばっかりじゃないか!だからフェイト…!』
アルフが必死にフェイトを説得しようと訴えたが、フェイトは首を横に振った。
そしてバルディッシュをアックスフォームから、サイズフォームへと変化させる。
『だけどそれでも……わたしはあのひとの娘だから……』
フェイトにはもう…
立ち止まるという選択肢は残っていない。いやちがうか?とまれないんだ。
『…ただ…捨てればいいってわけじゃないよね……。逃げればいいわけじゃ…もっとない』
なのははレイジングハートを出現させ、両手でしっかりと握る。
『フェイトちゃんは立ち止まれないし……私はフェイトちゃんを止めたい』
そしてなのははレイジングハートの先端をフェイトへと向ける。
『……ジュエルシード。わたしとフェイトちゃん二人が出会ったきっかけ』
《Put out.》
そのときレイジングハートから、なのはの持つジュエルシードが全て排出される。
「………」
それを見たフェイトもバルディッシュからジュエルシードを排出させた。
《Put out.》
『フェイトちゃんを助けたいとか…友達になりたいとか……たくさん思っていることはあるけれど、まずはジュエルシードの問題を片付けないときっとわたしもフェイトちゃんも先には進めない…』
二人の持つジュエルシードが二人を囲うように回る。
『だから賭けよう……。お互いが持ってる全部のジュエルシードを。それからだよ……全部それから』
力強い瞳でなのはは告げる。その表情を見たからかフェイトの表情も一段と引き締まる。
『わたしたちのすべてはまだ始まってもいない…。……互いが持つジュエルシードすべてを賭けた真剣勝負…!!』
そして互いに…
自分の相手に…
己の愛機を向けた。
『…ほんとの自分をはじめるために……はじめよう…最初で最後の本気の勝負!!』
そして互いの意地と信念をかけた少女たちの真剣勝負が始まった。
いよいよ始まったなのはとフェイトの真剣勝負。
ハッキリ言うと、なのはのシーンではこの二人の戦闘シーンが好きなんですよねぇ。
では、また(・∀・)ノ