いよいよA`s編に入っていくぞウラァー。
といってもまだ少しずつ進んでいくのですが。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
第百十一話 事情説明
ヒエンside
俺は今のこの事態をどう乗り切るかマルチタスクで脳をフル回転させていた。だが俺の目の前の
『ヒエン君どうしたのそのケガ!?もしかして事故にでもあった!?』
「ああー…いや、別に事故って訳じゃないんだけど…とりあえず落ち着こうかエイミィ」
『こんなときに落ち着いてなんていられないよ!?時の庭園での大ケガを忘れたとは言わせないよ!?』
「うん、ちょっと待ってエイミィ。今ここでその話題を出すのは不味いんだ」
『ジュエルシード封印するときだって、なのはちゃんとフェイトちゃん助けるためにキズだらけになってることも多かったし!後は八束神社だっけ?ペットの犬に寄生したジュエルシードと単独で戦ったってクロノ君から聞いたよ?』
「うん、分かった。俺が悪かったよエイミィ」
『いいや全然分かってないね。君は無茶ばっかりして、どれだけ周りに心配かけてるか理解してないよ。なのはちゃんや、ユーノ君、フェイトちゃんや、アルフにリニスさん……それにあのクロノ君だって君の行動にはいっつもヒヤヒヤしてるんだから…』
「あの……それくらいで勘弁してもらえませんかねエイミィさん」
『はぁ。仕方ないね…。それと今日の定期検診は無理っぽいね。何日くらい入院するの?』
「えーっと……まだ分からん」
『了解。また分かり次第連絡して』
「お、おう」
『あともうすぐ、前に言ってた
「ハイ。リョウカイシマシタ」
『じゃあねー』
「マタナー」
そして空中モニターが消える。
「「「「「……………」」」」」
おとずれる沈黙。
すると突如、反応する超直感。
「………零地点突破」
俺は零地点突破を発動させる。
すると……
「何かしたのかい?」
いつの間にか側には、少々不機嫌な様子の銀髪合法ロリ:リスティさんがいた。
恐らくまた俺の記憶を読もうとしたのだろうが……そう簡単に
俺は身体全体に死ぬ気の炎を発散させ、身体全体に薄く纏うことでリスティさんによる読心を防いだ。
それよりも問題がある。
この空気どうしよう……。
なんか側にいる巫女さんと、我が心の女神様から凄まじいまでの覇気を感じるのですが……
「「ヒエン君/大空君」」
ゴゴゴゴゴゴゴ………
「「説明してもらえるよね?/説明してもらえますね?」」
「ハイ」
やりやがった!
あの女やりやがった!!
意味もなく……見事にNGワードだけ置いていきやがった!!
おのれエイミィ!!
覚えてろおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!
という訳で引き続き説明することとなった。
◆◆◆
そして説明しようとしたのだが、丁度昼の時間になったため、俺は昼御飯をいただいていた。
ただ病院食なので足りぬ。
圧倒的に足りぬ。
これ終わったら売店で何か買いにいこう。
そしてフィリス先生がお盆を片付けてくれたあと話すことになった。
「さて……色々気になる単語があったね。時の庭園やら……ジュエルシードやら…」
「ジュエルシードは前に少し聞きましたね…」
「でも確かあのとき全部集めたっていってたような?」
「それに聞き間違いでなければ、なのはちゃんの名前も出てましたね…」
「あとは八束神社で戦ったって……」
「そんなの本人がいるんだから締め上げればいいだけのことだろ?」
各々が分析しつつ俺を見てくる。
どうしよう……
これもう誤魔化せる空気じゃないよなあ。
『ガゥガゥ』
相棒が『もう全部話したらー?この面子なら大丈夫じゃないー?』と言ってきた。
むむう。
「あのー……言わなきゃダメ?」
「「「「「おう/はい/うん」」」」」
はぁー。
しゃーない。
とりあえず異世界で戦ったこと以外は話すか…。
途中…
フェイトやアリシアのことを言っても良いか頭を巡るが……このお人好し集団なら全部受け止めてくれる気がする。
とりあえず…
バレてしまったものは仕方がない。
なんとか話せる範囲で話すことにした。
「あー…先にいっておきますけど……このことについては…」
「「「「「誰にも言わない(よ/ねえよ)」」」」」
「はぁ。分かりました……じゃあ……説明させていただきます…。あ、引き続き、扉の鍵は閉めといてください」
そして俺は空中モニターにある映像を映し出す。
そこには金髪の少年と、黒い異形の怪物が戦っているシーン、そして一つの宝石が映っていた。
「全ては……この海鳴市に落ちてきた21個の宝石…ジュエルシードが始まりでした」
(あ…クロノ達にこのこと…どう説明しよう…)
そして俺は少し目を遠くさせながら…説明を始めた。
◆◆◆
俺は最初から話した。
ユーノという少年が発掘したロストロギア:ジュエルシード。
それを時空管理局という組織に移送中の次元船が事故に合い、海鳴市に21個のジュエルシードが散らばり、それらを回収するために来たこと。
しかしユーノはジュエルシードの異相体にやられ、魔力節約モードのフェレットになってしまったこと。そこへ偶然通りかかったなのは達によって保護され、槙原動物病院で治療されたこと。
その事については愛さんが非常に驚いていた。
当然か。
動物と思ってたら9歳の男の子だったんだから。
そしてその日の夜、動物病院で異相体が暴れユーノがピンチになったとき、なのはが保護しにきたこと。そのとき魔法少女になったなのはと、助けにやってきた俺によって辛くも乗り切ったことを説明した。
まぁ、なのはが魔法少女になったシーンを見せたとき、高町家とよく親交があるフィリス先生と那美さんは驚くを通り越して驚愕していた。
そこから三人一組のチームになって秘密裏にジュエルシードを集める日々が始まる。
ジュエルシードも順調に集まる中…俺達はある魔導師の少女と使い魔に遭遇する。それがフェイトとアルフだった。
フェイトやアルフと激突を繰り返し、共にジュエルシードを集めていく。時に対決し、時に共闘した。そんな中、俺達はある組織と邂逅する。
それが時空管理局であった。
時空管理局執務官クロノ・ハラオウン、アースラ提督兼艦長リンディ・ハラオウン。彼らとの話し合いの末、俺達はアースラに一時的に籍を置くことになる。
そして今度はそこでジュエルシードを集めていく。その中で俺は那美さんと久遠と初めて邂逅したときの映像……真夜中の私立聖祥大付属小学校の屋上での怨霊との戦いを見せた。
モチロンオコラレタゼorz
主に戦い方が危ないという理由で。
あと、あのときジュエルシードを全部集めたといっていたことも那美さん達を巻き込まないためのウソだったと正直に話したおかげで、少し怒られるだけで済んだ。
で話に戻る。
順調に集まっていくなか、フェイト達がある行動を起こした。
それが7個のジュエルシードの強制発動だった。
だが魔力の枯渇によりピンチに陥るフェイトとアルフ。それを見ていられなくなった俺達はフェイト達を助けに向かう。
協力してなんとかジュエルシード7個の封印に成功する俺達。そんな中、突如なのはとフェイトを襲う雷。俺は二人をかばう……が目を開けると、そこは
そして俺はこの事件の首謀者ともいえる人物と邂逅することになる。
プレシア・テスタロッサ
その人物と戦うが、俺はボロボロにやられ敗北する。そのとき転送魔法で海鳴まで逃げ帰り、はやてに見つけられこの海鳴大学病院で入院することになる。
そして目が覚めた後、分身に病院を任せて脱走する。その後ホテルで夜を明かした後、突然なのはとフェイトの魔力を感知したので現場に向かうと、俺は海鳴臨海公園でなのはとフェイトが戦っている光景を目撃した。
ちなみにその時の映像を見せる。
9歳の魔法少女同士が縦横無尽に空を飛んで、射撃魔法や砲撃魔法をぶつけ合う光景に全員顔がひきつっていた。
そしてフェイトのフォトンランサー・ファランクスシフトにも驚いていたが、なのはのスターライトブレイカーを見たときは全員死んだ魚のような目をしていた。
やっぱスターライトブレイカー見たらそういう反応になるよね。
ちなみに病院を脱走したくだりで……フィリス先生に両肩を思いっきり揺さぶられ、思いっきり説教された。「これは…矯正が必要でしょうか…」などの物騒な発言までもらってしまった。とりあえずフィリス先生には逆らわないでおこうと俺の魂にしかと刷り込まれた。
その後…
アースラに連行されたフェイトは、時の庭園に突入していた武装隊からの通信にて、己の真実を知ることになる。
プレシアには昔事故で亡くしてしまった一人娘:アリシアという少女がいたこと。
プレシアはアリシアを蘇らせるためにある研究を行っていた。行ってた研究は使い魔とは異なる…使い魔を超えた人造生命体の生成…
記憶転写型特殊クローン技術『プロジェクト・フェイト』
『フェイト』という名前は……プレシアの研究につけられた開発コードであること。
そしてプレシアの真の目的……ジュエルシードによって次元震を起こし、死者蘇生の技術を求め…忘れさられし都『アルハザード』へ行くことであった。
そしてある言葉がフェイトを襲う。
「フェイト……あなたは私の娘なんかじゃない……ただの失敗作。
だからあなたはもういらないわ…。どこへなりと消えなさい…。
いいこと教えてあげるわフェイト。
あなたを作り出してからずっとね……
私はあなたが大嫌いだったのよ!!」
その言葉を聞いたとき…フェイトは崩れ落ちた。そして始まるプレシアの次元震を起こすための傀儡兵による時の庭園からの総攻撃。
なのは、ユーノ、クロノ、アルフの4人は時の庭園でのプレシアの企みを防ぐために突入していった。
途中クロノと別れて、時の庭園の最上階のエンジンルームへと向かうなのは、ユーノ、アルフ。だが傀儡兵の数は徐々に増えていき、ピンチに陥る3人。
だがそこにフェイトとリニスが現れ、加勢した。と同時に超大型傀儡兵が現れた。なのはとフェイトの二人は協力しあい、共に超大型傀儡兵を倒すことに成功した。
その間……俺はというとプレシアと戦っていた。
と言ったときに「ウオーイ!?」と言うツッコミが一斉に全員から入った。とりあえずスルーして説明を続けた。
とりあえずプレシアの居場所に先回りすることに成功した俺はジュエルシードを10個奪った。そしてそのまま、プレシアと激突する。
だがプレシアの強さは俺の想定以上であったため、俺は切り札のフルドライブを使うことで対抗した。
そして激戦の末、なんとかプレシアを打ち破ることに成功した俺。途中、黒歴史確定なセリフを吠えてることを忘れてた俺は無の境地でそれを見ていた。
そしてなのは・ユーノと別れたフェイト達はプレシアの元へとたどり着く。プレシアに思いの丈をぶつけるフェイト。だが、プレシアにその思いは通じず……プレシアは時の庭園に流れている魔力を暴走させ、城を崩壊させる。
虚数空間と呼ばれる重力の底へと真っ逆さまに落ちていくプレシアとアリシア。そしてそれを助けに一緒に落ちていく俺。
このとき又してもフィリス先生が爆発した。なんとか側にいた愛さんと耕介さんがなだめてくれた。
そしてその後、プレシアを助けることに成功した俺は、昏睡状態であったアリシアも一か八か自分の生命エネルギーを送ることで起きあがらせることに成功した旨を伝えた。
再度、フィリス先生が爆発した。
今度は愛さん、耕介さん、リスティさんの三人が抑えてくれた。
こうして事件は終わった。
四日後…
事件の後始末やら、俺の治療やらでバタバタしてたのが過ぎると、なのはとフェイトのお別れがあった。
そのシーンを見せると当然のように涙ぐむ女性陣……だが相棒の陰謀か…その後の俺とリニスの漫才じみたやり取りまで流されてしまい、最後に呆れられた。解せぬ。
そうしてPT事件の
◆◆◆
「あ、頭が痛いです…」
俺が話し終わるとフィリス先生は頭痛がするのか…辛そうに備え付けのイスに座った。
なんか無性にスイマセンorz
「あー……まぁ気持ちは分かるよ。俺達も初めてヒエン君から聞いたときは少し信じられなかったけどね。地球以外に他の世界があって…魔法があるなんて。まるでおとぎ話みたいだ」
いえ…
俺としては耕介さん達の存在自体がおとぎ話のようなものなのだが…。というかあなたも退魔師とかしてるじゃないですか。人のこと言えないでしょうに(゜-゜)
「まぁ…フィリスの場合は別の意味で頭が痛いんだろうけどね…」
耕介さんが苦笑いしながら俺を見る。その視線の意図を理解した俺は視線をサッと逸らす。
だがそこは既にジト目で見てくるフィリス先生がいた。
「恭也君以上に無茶をする子がいるとは思わなかったです」
俺としては聞き捨てならない言葉を申された。
というかあの人間やめた超人と一緒にしないでほしい。
「恭也君以上ですって!?」
「なぜそんなに驚いているのか無性にツッコミたい所ですが…大空君は治癒魔法というものが使えるのでしょう?」
「はい。お茶の子さいさいです」
今まで何度使ってきたか…たぶん俺の魔法の中で二番目によく使える。……一番目は何かって?もちろん防御魔法ですがなにか?ちなみに三番目が捕縛魔法です。
「自分で治療出来る分……
「うっ…」
そう言われると否定できない。
というか死ぬ気モードになると痛みとかもある程度我慢できるので…その分
「私は高町家の皆さんの主治医をしているんですが……恭也君、美由希ちゃん、士郎さんも修めている武術の関係上、どうしてもケガをすることがあります。恭也君に至っては膝を壊しかけたこともありますね。
恭也君はトラハ3では膝を壊して療養中だったんだが、この世界ではそうじゃなかったようだ。
「恭也君達は…魔法というものは使えません。ですがその分…
「……度外視」
「フルドライブ…と言いましたか。私にはまだあなたの言う魔導師がどういう法則で力を使用しているのかよく分かりません。ですが…あなたが
「………」
「ただでさえ…PT事件でしたか。あれからまだ一ヵ月ほどしか経っていないのにも関わらず、あなたはフルドライブを使用し大ケガまで折っています。いくらケガを治癒させようとも身体に掛かる負担まで全て……回復できるわけではありません」
「………」
「悪いことは言いません。少なくとも…二ヶ月は絶対に安静にしていてください。運動をするなとは言いません。ですが過度なトレーニングは絶対に避けてください。でなければ疲労が溜まって…取り返しのつかない事故がおこるかもしれません」
「………分かりました」
取り返しのつかない事故と聞いて俺は、なのは撃墜事件のエピソードを思い出していた。
なのは撃墜事件とは原作……リリカルなのはStrikersで語られたのだが、簡単にいえば、なのはが魔法のトレーニングのしすぎで溜まっていた疲労や、数々の魔法戦闘の負担が身体にかかっていたせいで……敵と戦闘の際に、一瞬動けなくなったことがあったのだ。
そしてその一瞬の隙をつかれ、その敵になのはが撃墜されたエピソードのことである。
そのケガは飛べないどころか二度と歩けなくなるかもしれないと危ぶまれるほどの重傷であり、過酷なリハビリによって回復はしたものの、現役復帰までに半年もかかったという描写があった。
正直…
そんなケガを負うのは死んでもごめんなのでおとなしく言うことを聞いておこうと心の底から思った。
「フィリス、ヒエン君はHGSではないんだよね?」
すると耕介さんがそんなことを聞いた。フィリスさんは事前に予想していたのかサラリと答える。
「はい。そもそもHGSは能力を使うときに
「そうか…」
耕介さんはフィリスさんから話しを聞き終えると、俺に視線を向けた。
「ヒエン君……一つ君に提案したいことがあるんだ」
「なんでしょう?」
「実は……」
耕介さんが提案したことは、俺も考えていた内容であった。
◆◆◆
「以上が…自分が遭遇した内容です」
「「………」」
さざなみ寮の全員が帰った後、俺はアースラにいるクロノとリンディさんに今日あったことを全部報告していた。もう一度言おう。
久遠との戦闘映像も見せた。それに至るまでの過程内容も話し、映像も包み隠さず見せた。もちろんPT事件の詳細を話したことも全部報告した。
どちらにしろバレるのだ。
だったらもう最初から潔く言っといた方が俺の受けるダメージも少ないはずorz
「「………」」
二人は視線を少し下ろしている。
前髪が少し垂れているせいで二人の表情は全く見えない…。
「とりあえず……エイミィはこの後、事情を聞いて事実であれば…減給も検討せねばならないが…」
ごめんエイミィ!
チョーごめん!!
君、減給されるかもしれない!?
「はぁ……それにしても困った事になったわね。フェイトさんの裁判が落ち着いてきたと思ったら…現地の人に事件のことがバレるなんて…その上、ヒエン君はトラブルに巻き込まれて大ケガまでしてるし…」
「ホントニスイマセン」
「いや君だけが悪い訳ではない。話を聞く限り…一般人にも危険が及ぶ可能性もあった訳だからな。むしろよくやったといいたいところだ。だが…」
「ああ。PT事件の事だよな。そのことで……さざなみ寮の管理人の耕介さんから…二人に伝言があるんだ」
「「伝言?」」
モニターに映っているハラオウン親子が首を傾げる。
「実は…
俺は原作ではあり得ない…アースラとさざなみ寮の邂逅に少し緊張しながら、伝言を伝えるのだった。
いよいよA`s編に突入ー。
無印は一年くらいで完結させられたけたけどA`sは完結までどれぐらいかかるんだろう(゜-゜)
まぁ、ボチボチ書いていきやす。
では、また(・∀・)ノ