いよいよ7月に入りました。
最近、暑すぎてヤバイです。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
インターミドル
正式名称はインターミドル・チャンピオンシップ。
リリカルなのはシリーズ四作品目でヴィヴィオを主人公としたvividで出てくる大会の名前である。
通称DSAAが主催する栄誉ある大会である。
出場可能年齢は10歳~19歳の若者であり、個人計測ライフポイントと呼ばれる物を使用して行われる魔法戦競技だ。
ライフポイントとは、簡単に言えば体力:HP100に対し、攻撃力:AP10の攻撃をくらったとする。するとHPは90に減る。その-10食らったダメージが
もちろん実際にダメージを受けるわけではないが……かなり痛いらしい。
つまり…
そして全管理世界から自分の実力に自信のある若い魔導師達が、魔法戦で覇を競い合う大きな大会なのだ。
そんな大会に……
「俺が出場……ですか?」
「「絶対良いところまでいけると思うわ!!」」
クイントさんとメガーヌさんが声を揃えて言う。
「ふむ。聞いたことがあります。実力を持った若い魔導師達が競い合う大会だと。良い機会です。ヒエン……出場してみてはどうですか?」
そこにリニスまで加勢に入る。
「まぁ、興味はあるけど…」
「私は貴方にこの二年…魔法の基礎を徹底的に叩き込みました。そして貴方は様々な経験を経て……とても強くなりました」
「………」
「ですがまだ……貴方には足りないものがあります。それがなんだか分かりますか?」
俺に足りないもの?
この状況で…言ってくるということは大会に関連があるのか?
そこから読み取れるとしたら……
「実戦経験…か?」
「その通りです。聞けばインターミドルは様々なタイプの魔導師が出るとか。出るだけでも貴方には良い経験になるはずです」
「なるほど」
「それに…その…インターミドルの話を聞いたら…」
「?」
「私自身、ヒエンと共に世界チャンピオンを目指す…ということを想像すると、正直ワクワクしてきまして」
リニスは顔を少し赤くしながら話す。
その反応に俺は思わず笑ってしまった。
「そうか。なら
「
史上最強の魔導師か…。
悪くないな。
俺も男だ。
某戦闘好きの心優しきサイヤ人程ではないが、最強を目指すというのには少なからず興味がある。
「なら決まりだな。ということなのでクイントさん、メガーヌさん……来年のインターミドル……出場します」
「そうこなっくちゃ!!」
「詳しく説明するわ!!」
そして俺とリニスは、インターミドルについて話を聞くこととなった。
◆◆◆
「……というわけなのよ」
俺はメガーヌさんからインターミドルについて詳しい話を聞いていた。
大会の内容については原作知識と特に変わっていなかった。いや、新しく知った情報を入れれば
「あ、そうそう。来年は第14回目の大会になるんだけどね?初の
「試み…ですか?」
なんだそりゃ?
「初めて
「え?」
そうなの!?
そんなのvividでも描写なかったけど!?
いや、むしろ女の子しか戦ってなかったけど!?
「なんで急に?」
「噂で聞いたんだけどね?インターミドルの男性チャンピオンと女性チャンピオンがDSAAに直訴したらしいの」
「直訴?」
「なんでもインターミドルの公式試合でどちらが強いのか決着をつけたいって言ったらしくて…」
え?
なにその超俺様系理由…
「それをDSAAがOKしたんですか?」
「DSAAは解答を保留にしていたのだけど、マスコミに幾つか情報が漏れていたみたいで…その解答にかなり注目されていたのよ。他の選手達もその話を聞いてすっかりやる気になってたみたいだし。世間体も考えて……OKせざるを得なかったのよ。それで試験的な意味合いも含めて許可を出したってわけ」
「な、なるほど…」
俺はお茶を一口飲む。
「それでその…チャンピオンっていうのはどんな奴らなんですか?」
まぁ、直接直訴にいくぐらいだから強烈なキャラなんだろうなとは予想がつくが。
「男子チャンピオンがヴォーラス・クリストファー。魔力変換資質『炎熱』を使いこなし【炎帝】と呼ばれている3年間負けなしの選手よ。女子チャンピオンがダイヤモンド・クリストファー。魔力変換資質『凍結』を使いこなし【氷姫】と呼ばれている同じく3年間負けなしの選手よ」
「兄妹なんですか?」
「いえ双子ね」
もしかして…そいつらが決着つけたい理由って…
「ケンカ…ですかね?」
「まぁ…その二人の仲の悪さはミッドチルダでは有名ね」
マジか。
「でも
それを聞いて俺はニヤリと笑う。
「面白そうですね」
やべぇ。
そう考えるとなんだか無性にワクワクしてきやがった。それに身体を少し動かしたくなってきた…。
「なぁリニス」
「はぁ…。クイントさん少しお庭をお借りしてもよろしいですか?」
「え、ええ。別に構わないけど」
「それじゃヒエン、庭にいきましょう。
「おう!」
さすがリニス。俺の事を理解している。そして俺はリニスの後についていき、庭へと出た。
◆◆◆
庭へと出た俺達は向かい合っていた。他の人達も俺達のやることが気になるのか家の窓を空けて見ていた。そういえばリニスから指導を受けるのは約一年振りくらいか?
「さて、まずはいつも通りのメニューをこなしましょうか」
「ああ」
そして俺は座禅を組んで身体の中で魔力を循環させる。そしてしばらくして魔力を放出させ、身体全体に纏わせる。すると俺の身体が薄くオレンジ色に輝く。
「わああ~」
「光ってる~」
それを数分間繰り返す。
「これは…身体の中で魔力をひたすら循環させているのか」
「それだけじゃありません。放出・運用を繰り返して、身体にその流れを覚えさせているみたいです」
「なるほど。これなら魔力付与も自然に身に付くわね」
ゼストさん、メガーヌさん、クイントさんが分析する。
「ヒエン」
するとリニスが空き缶を1つ放り投げる。それを見た俺は射撃魔法フレイムバレットを発動させ、スフィアを缶にぶつける。そしていつものように相棒がカウントを始めた。
何度もその訓練をやっているため身体は完全に慣れているのか、楽に100回クリアする。
「ふむ。この程度ならクリアできるようですね。ではもう1つ増やしますよ?」
「おう!」
そして缶がもう1つ増える。それと同時に俺ももう1つスフィアを増やす。
再び、カウントが開始される。
カンカンカンカン
カンカンカンカン
2つのスフィアで2つの缶を地面に落とさぬ様に注意する。ナカジマ家の庭に軽い音が響く。
そしてこれらも100回を越え、なんとかクリアする。
「良い感じです。しっかり基礎訓練は続けていたようですね」
「まあこれくらいは」
「ではもう一つ増やしますよ?」
「ど、どんとこい」
正直言うと、この射撃魔法の訓練は今のところ缶3つが限界なのだが……俺は頭の回転を上げるために死ぬ気モードになろうとするが……
「死ぬ気モードは禁止です。すぐにそのモードに頼ろうとするのは貴方の悪い癖です」
「りょ、了解」
ちくせう。
という訳で通常状態で頑張る。
カンカンカンカン
カンカンカンカン
カンカンカンカン
俺の額に汗が出てくる。地味に脳全体がザワザワしてくるような感じがしてくる。通常状態で流石に3つはきつい。
「段々と精度が落ちてきてますよ!ここからが踏ん張り所です!!」
「お、おう!」
カンカンカンカン
カンカンカンカン
カンカンカンカン
「あと30回です!!」
「おう!」
そして脳全体が地味に痺れてくるような感覚になんとか耐えながら、最後までやり遂げる。
「はい。それを3つとも中心に集めて最後に砲撃で決めなさい」
「おう!ストレートバーナー!」
俺は左手を上にあげ直射砲を放つ。
缶3つは直射砲によって消滅した。
それを確認した俺は途端に座り込む。
「あぁー」
くそー
死ぬ気モードなら楽に終わるのにー。
脳がジワジワして気持ちわりー。
すると……
「「おにいちゃんすごーい!!」」
「ふぁ?」
いつの間にかギンガ&スバル姉妹が側にいた。
「魔法使えるなんてすごいよ!」
「カンカンカンっていっぱいいってたー!!」
「そ、そうか?」
「「うん!!」」
ギンガ&スバルがキラキラした目でこちらを見ている。どうやら褒められているようである。ちょっとお兄さん調子乗っちゃうぞ?(゜▽゜*)
「そんな君達にこれをあげよう」
俺は魔法陣に手を入れ、
「「わあ~ありがとう~」」
なんというかこのくらいの年の子供は純粋だなあ~と思う今日この頃。
「では休憩はこれくらいにして続いて捕縛魔法、その次に防御魔法の訓練にいきますよ?」
「へーい」
そしてひとつひとつ魔法を確認しながら訓練していった。
◆◆◆
「だあー……終わったー」
俺はナカジマ家の庭に座り込む。一応、通常状態で全ての基礎魔法の確認を終わらせた。そのせいか脳全体がオーバーヒートしたかのような感じである。
「ふむ。まずまずですね。通常状態でこれだけ基礎魔法ができてれば及第点です」
「さいですかー」
俺は普段、魔法の訓練をする際は死ぬ気モードになって訓練しているのだが…ここ最近は通常状態で行っている。リニスから『貴方は死ぬ気モードに頼り過ぎです。通常状態のままでも死ぬ気モード並みに魔法が使えるようになってもらいます』とのご命令をいただいたのだ。
だがいきなりやってうまくいくわけもないので、ゆっくりとやっている。
徐々にだが慣れていってる自覚はある。
するとゼストさん、メガーヌさん、クイントさんが近寄ってくる。
「ヒエンお前はいつもこんな訓練をしているのか?」
「あ、はい。今日は軽い方です」
俺の言葉を聞くとゼストさんは眉をピクリと動かし、メガーヌさんとクイントさんは驚いていた。
どうしたんすか?
「これ…士官学校並の訓練量よ?」
え?
マジで?
「ええ。これを2年もやってたの?」
「はい」
「「「………」」」
なぜだろう。
とても同情的な目で見られているような気がする。
するってーとあれですか?
俺はそんな密度の濃さの訓練をやっていたのか!?
俺はキッとリニスを睨み付ける。
肝心のリニスは鋭い視線で『何か?』と言いたげな目……眼力であった。
ナマイッテスイマセン。
俺は視線をサッと反らした。
やべぇよ…
なんだよあの視線で人を殺せそうな迫力は!?((((;゜Д゜)))
「さて…そろそろ休憩は十分でしょう。
ピクッ
その言葉を聞いた俺は立ち上がり、返事をする。
「上等!!」
俺はリニスとの基礎訓練の最後にある事を行っている。それは近接格闘をする者なら何度もやるもの。
組み手だ。
魔導師であれば普通は身体強化などを用いて行う。
だが俺達は…
使うのは己の肉体のみ。
そして……今までの組み手で俺は未だに
だからこそ…
今日という日をどれだけ待ちわびたことか…
「ゼスト氏、クイントさん、メガーヌさん、今からあの子と組み手をしますので…危険ですから少し下がっててもらえますか?」
「うむ」
「ええ」
「分かったわ」
三人が下がった事を確認すると、リニスが構えた。
「さて、この組み手も随分久しぶりですね。貴方がどれだけ強くなったか見せてもらいます。さぁ、かかってきなさい」
俺も死ぬ気モードになり負けじと言い返した。
「今日こそ勝たせてもらう!!」
次回はvsリニス
組み手です。
では、また(・∀・)ノ