大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

もうひとつ同時進行で書いている『魔法科高校の鋼の錬金術師』がおかげさまで日間ランキング(加点式)で3位になることができました。

その影響か、書き始めて1週間でお気に入り数1200突破しました。

うん(゜-゜)(。_。)
ここまで見られるとは正直思わなかったorz

心情的には細々と書けたらいいなって思ってただけなのですがφ(..)

だが言いたい。

僕的には本命はこっちなのです。
一年かけてジワジワとお気に入り数960を突破したのに…たった一週間でもうひとつの方に…あっけなく突破されました((((;゜Д゜)))

なんか複雑です。ものすごく複雑な気分ですorz

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百十九話 弱点

ヒエンside

 

 

 

俺はバリアジャケットを展開させるとリニスと向かい合う。

 

 

「ゼストさん…合図出してもらってもいいですか?」

 

 

「うむ。いいだろう」

 

 

そしてゼストさんが手を上げる。

 

 

「では……はじめ!!」

 

 

合図と同時に俺はリニスに向かって駆け出した。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「おおおおおお!!!!!」

 

 

俺はリニスに向かって勢いよく走っていく。

 

リニスは、あのドラゴン○エストで有名な天地魔闘の構えによく似た構えで、俺を迎え撃つ。

 

そして俺は先手必勝として跳び蹴りを放った。

 

 

「シッ!」

 

 

リニスは一瞬驚くが冷静に俺の攻撃を見切り、体捌きでかわす。

 

俺はすぐに体勢を立て直し、蹴りの応酬を仕掛ける。

 

回し蹴り、前蹴り、横蹴りなどあらゆる蹴り技を仕掛けていく。

 

 

「………」

 

 

だがそれをリニスはかわし、当たりそうなものは手で止めて受け流し、余裕を持って最低限の動きだけで回避していく。

 

 

 

ヒュン!!

 

 

 

ヒュン!!

 

 

 

ヒュン!!

 

 

 

俺の蹴りを繰り出す音が風切り音となって庭に小さく響く。

 

蹴りのスピードは一年前に比べて随分速くなったのにリニスには当たらない。

 

そして俺の前蹴りがリニスに両手で捕まれる。そのまま俺は足事、螺旋状に回転させられ地面へと背中から叩きつけられた。

 

 

「ぐっ!?」

 

 

「ふむ。一年前に比べて、動きがずいぶんと速くなりましたね。蹴りに鋭さもあったので鍛練は怠らなかったようですね」

 

 

俺はスッと立ち上がり、リニスは俺の動きを冷静に分析する。

 

 

「まあな」

 

 

「ですが…()()()()()()()()()()()()()()()。例えば……」

 

 

「そう……か!」

 

 

俺はリニスの話の途中で顔面に回し蹴りを放つ。だがリニスはそれをしゃがんでかわし、俺の顔面に同じく回し蹴りを放ってきた。今度は俺がそれをしゃがんでかわす。

 

そして互いの蹴り技が激突する。

 

 

「シッ!」

 

 

「フッ!」

 

 

俺とリニスの蹴りがぶつかり合う。

 

そして俺の蹴りが打ち勝ち、リニスが少し姿勢を崩した。

 

その間に俺は距離を詰め寄り、殴りかかる。

 

 

「………」

 

 

リニスは冷静に俺の攻撃を捌いていく。そしてカウンターとして左のひじ討ちを俺の腹に放ってきた。

 

俺はそれを左手で受け止める。

 

 

 

パチンッ!!

 

 

 

お返しとばかりに、こちらもカウンターで掌底を放つ。がリニスは右手でそれを受け止めると同時に、俺の横腹に膝蹴りを放ってきた。

 

それを超直感で察知した俺は左足で受け止め、リニスの膝を踏み台にして後ろへと飛びずさる。そしてすぐに体勢を立て直した。

 

 

(やべぇ……相変わらず強い!?)

 

 

リニスの攻撃スピードが一年前に比べて格段に上がっている。事実、超直感がなければ今ごろあの膝蹴りで沈められていた。

 

正直に言うと、薫さんとの組み手で間合いの見切りを修得していなければ危なかった。

 

 

「「………」」

 

 

俺達は互いに無言で睨み合う。

 

 

 

ゴクッ

 

 

 

何かを飲み込むような音がナカジマ家の方から聞こえた。誰かが唾でも飲み込んだのだろう。

 

だが今リニスから視線を外すことはできない。視線を外したが最後……恐らく俺は瞬殺されるだろう。

 

それほどの迫力を彼女からは感じる。

 

リニスが修得している武術は太極拳の他にも空手、柔術、中国拳法、ムエタイを修得している。

 

その他にも俺の知る限りでは日本拳法、コマンドサンボ、テコンドー、最近ではマーシャルアーツまで修得したようだ。

 

 

「フー……」

 

 

だが恐れていては勝てない。俺は小さく息をはいた後、再びリニスへと突貫した。

 

するとリニスも動き出す。

 

リニスが飛び上がって旋風脚を俺の顔面に放つ。

 

咄嗟にしゃがんでかわした後、裏拳でリニスの後頭部を狙う。だがリニスはそれを読んでいたかの如く片手で防ぎ、横蹴りを放ってきた。

 

それを片方の手で受け止めた後、リニスの服のエリと腕を掴むと背負い投げをお見舞いした。

 

だがリニスは投げられた瞬間に身体をひねりスッと着地したあと、大きく地面を踏みしめ弾丸の如くこちらへ迫ってきた。

 

 

「ふっ!!」

 

 

スピードに乗った強力な拳が俺に放たれる。

 

かわせないと判断した俺はそれを化剄で受け流す。するとリニスがポツリと呟いた。

 

 

「ギアをあげます」

 

 

そう言った直後、リニスのスピードが段違いに上がる。

 

 

(速い!?)

 

 

 

ヒュン!!!

 

 

 

まるで残像が見えるかの如く、連続で拳と蹴りが放たれる。

 

 

「うお!?」

 

 

スピードに乗った強力な攻撃をなんとか捌いていく。

 

 

(リニスのやつ!?あのときの美由希さんより速い!?)

 

 

美由希さんのトップスピード並み…いやそれ以上に速い。

 

するとまたしてもリニスの動きが変わる。

 

まるで()()()()()()()()()()()()()()に変わった。

 

 

(この動きは!?)

 

 

そして俺の後ろに周りこんでくる……と同時に猛攻撃を仕掛けてきた。

 

捌ききれないと判断した俺も同じく()()()()()()()()()()()()()()()

 

そしてリニスの後方に回り込み、カウンターを叩き込む。しかしリニスも負けじと俺の後ろに回り込みカウンターを繰り出す。

 

そこからはカウンター合戦となった。

 

だがスピード自体はリニスの方が上である。俺が拮抗できているのは超直感で感知しているからだ。

 

しかしその均衡も崩れることになる。

 

徐々にだが俺に攻撃がかするようになってきた。

 

 

 

そして……

 

 

 

ついにリニスの攻撃が俺に当たる。

 

 

 

ドン!!!!!!

 

 

 

「ぶっ!?」

 

 

そして強力な回し蹴りが俺の顔面を捉えた。

 

そのまま勢いよく3m程吹き飛び、仰向けに倒れる。

 

すぐに起き上がろうとするが、俺の目の前にはリニスの拳があった。

 

 

「ま、参った…」

 

 

そして俺の敗北で勝負が決まったのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

「なぜ敗けたか分かりますか?」

 

 

リニスが俺に話しかける。俺は庭に座りながら不貞腐れながら答える。

 

 

「リニスの方が速かったからだろ…」

 

 

するとリニスはキッパリと答えた。

 

 

「違います」

 

 

「どこがだよ?」

 

 

敗けて悔しいからか俺はリニスに少し八つ当たり気味に答える。

 

 

「あんなに速かっただろ?目で追いきれなかったぞ?」

 

 

「違います。私のスピードは()()()()()()()()

 

 

「はあ!?」

 

 

意味がわからん。

 

なんの冗談だこのやろー。

 

 

「はぁ…少し頭に血が上がってるようですね…。まずは落ち着いてください。そうですね……深呼吸でもしましょう」

 

 

「それより早く説明を…「いいからまずは深呼吸です」…分かったよ。スーハー…スーハー」

 

 

言われた通り深呼吸をして落ち着く。

 

 

「少しは落ち着いたみたいですね。いいですか?私が使ったのは単純なものです。()()をつけました」

 

 

「緩急ってたしか……スピードが急になったり、ゆるやかになったりすることだろ?」

 

 

「そうです。私は()()()()()()()()()貴方を惑わしたのです」

 

 

あー…だいたい言いたいことが分かった気がする。

 

 

「気付いたようですね。最初に私は少しゆっくり動いてから、タマにスピードを上げたりしつつ、貴方に()()()()()()()()()()()()()させました」

 

 

「………」

 

 

「その後、私がトップスピードを出すことにより、最初のスピードに慣れていた貴方は私を一時的に見失う訳です」

 

 

「………」

 

 

「そこから…動揺した貴方を仕留めました」

 

 

「………ずるくね?」

 

 

「何を甘えたことを言っているのです?戦いに卑怯もクソもありませんよ?」

 

 

「うん、まぁそうなんだけどさ…」

 

 

「その上でもう一度聞きます。なぜ敗けたか分かりますか?」

 

 

「………」

 

 

リニスが再度聞いてくる。

 

俺も再度考えてみるが、サッパリ分からない。

 

 

「分からん…」

 

 

俺は正直に答える。

 

するとリニスはアゴに手を添えながら考える。

 

 

「ふむ。では、もう一度戦いましょう。今度は私がやることに気をつけながら戦ってください」

 

 

「あ、ああ」

 

 

くそ。

なんだか段々リニスに勝てる気がしなくなってきたぞ…。

 

 

「では、構えなさい。それとヒエン……落ち込んでいる場合ではありませんよ?」

 

 

「分かってる」

 

 

そして俺は再度死ぬ気モードになって構えた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「行きます!」

 

 

リニスが俺に向けて突っ込んでくると、突きを放ってきた。

 

俺はリニスの攻撃を化剄で受け流そうと…「甘い!!」

 

リニスの突きは俺の手前で止まり、もう片方の手で殴られる。

 

だがなんとかそれを間一髪受け止めた。

 

 

「貴方のその相手の様子を見ようという姿勢をまずやめなさい!だから予想外の攻撃が来たときに心を乱すのです!!」

 

 

そしてリニスの横蹴りが放たれる。

 

咄嗟に俺はリニスからバックステップで離れる。

 

だがリニスは俺の動きに追随してくる。

 

 

「焦ってはダメです!落ち着きなさい!そしてしっかりと目の前の相手に集中するのです!!」

 

 

リニスが回転蹴りを放つ。

 

俺はそれをなんとかかわす。

 

 

「貴方には超直感があるでしょう!神経を研ぎ澄ませなさい!相手の動きを見切りなさい!!」

 

 

リニスが蹴りの応酬を繰り出してくる。

 

それを化剄で受け流していく。

 

 

「相手の動きに合わせて反撃しなさい!そして相手を己の動きに巻き込んでしまいなさい!!」

 

 

リニスの蹴りをかわしつつ懐に潜り込む。そして()()()()()()()()()()()()()()()()

 

だがリニスも俺の攻撃に合わせて咄嗟に俺の拳を受け流した。

 

 

「相手の動きを予測するのではなく……()()()()()()!!」

 

 

そこで俺はリニスの()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そしてリニスに当たる直前にピタリと止めた。

 

 

「強くなりましたね……ええ、ほんとうに」

 

 

「そう……なのか?」

 

 

「そうですよ?私に勝ったのですから胸を張りなさい」

 

 

「お、おう」

 

 

俺は死ぬ気モードを解除しつつ、少し戸惑いながらリニスから離れる。

 

なんだか釈然としない。

 

途中からリニスのアドバイスを聞いていると()()()()()()()()()()

 

 

「しかし、これで自分の弱点が分かったでしょう?」

 

 

「え?」

 

 

いや、だから弱点といわれても全く分からないのだが……ここは合わせといた方がいいだろう。

 

 

「お、おう。バッチリだとも」

 

 

「………ではその弱点が何か答えなさい」

 

 

「すいません。全く分かりません」

 

 

「………」

 

 

「………」

 

 

俺とリニスの間に気まずい空気が流れる。

 

 

()()()()……ここまですれば誰でも気がつくのですが…ヒエン…貴方は頭が堅いです。もっと柔軟な思考力を身に付けなさい」

 

 

「はい…」

 

 

呆れたような目線をいただきました。

 

なんか無性にスイマセンorz

 

 

「ここは自分で気が付いてほしかったのですが…仕方ありません。貴方の弱点……それは戦ってる最中は常に受けの姿勢でいること、そして超直感を使いこなせていないことです」

 

 

「お、おお…」

 

 

そうなのか。

 

 

「本当に分かっていますか?」

 

 

「お、おうともよ」

 

 

「はぁ…私が今日貴方に示したのは可能性の一部を掲示したに過ぎません。貴方の超直感の力はこんなものではないのです。これだけは覚えておきなさい。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「お、おう。先を読んで感じ取るんだな!!」

 

 

「はぁ……これはまだ良く分かっていませんね…。いいでしょう。この後、かいつまんで説明するので、まずは皆さんの所に戻りますよ?」

 

 

「お、おう」

 

 

俺はリニスと共にナカジマ家の家へと入っていく。途中見学していたギンガ&スバルが『映画みたいだ!』とはしゃいでいたのが印象的だった。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

???side

 

 

 

ある研究施設のようなところで白衣を着た男性がコンピューターのキーボードを一心不乱に叩いていた。

 

彼の視線の先には、あるモニターが映っていた。

 

そこには()()()()()()()()()()()()()()()()()()が映っていた。

 

 

「ハハハハハハハ………分からない………分からない分からない分からない分からない分からない分からない分からない!!!!!!!!!!」

 

 

そしてその映像を見る白衣の男は笑いながらモニターにかじりついていた。

 

それは新しいオモチャを見つけたかのような笑顔であった。

 

それはまるで()()()()()()()()()……()()()()()()()()()であった。

 

 

「ドクター」

 

 

そのとき彼の研究室に秘書らしき女性が入ってきた。

 

 

「やあウーノ」

 

 

「これが頼まれていた資料です」

 

 

「ああ、ありがとう。それよりこれを見たまえウーノ」

 

 

「これは……先ほど行われた嘱託魔導師の認定試験ですね」

 

 

「ああ、この少年…面白い。実に面白いんだよウーノ」

 

 

「ドクターがそこまで言われる男の子なのですか?」

 

 

「ああ。彼の使ってる能力は非常に興味が惹かれる。それだけじゃない。彼の魔力反応から微弱だが()()()()()()()()()()()()もあったんだ」

 

 

「第97管理外世界『地球』で起こったというPT事件ですね。資料に寄ればこの少年が大魔導師プレシア・テスタロッサを倒したとか。しかしジュエルシードの魔力反応があるとは……。ドクター…恐らくですがこの少年のリンカーコアとジュエルシードが融合したのではないでしょうか?」

 

 

「その通りだよウーノ。だが()()()()()()()()()()。ジュエルシードはその性質上願いを歪に叶えるはずだからねぇ。だがなぜか彼は()()()()()()()()()

 

 

ウーノは先程用意した少年の資料を読み進める。

 

 

「ドクター」

 

 

「気付いたかいウーノ」

 

 

「はい。稀少能力(レアスキル)『調和』。恐らくこの能力により…」

 

 

「そう。その能力が何らかの干渉をしていると考えられる。だがその力の()()が全く分からないんだ。…………ハッハッハッ!!アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!!!!」

 

 

すると白衣の男は急に笑いだす。

 

 

「やっぱりこの世界は面白いねぇウーノ。まだまだ私の知らないものがこの世界にはみち溢れている!!」

 

 

「そうですね」

 

 

ウーノは白衣の男の側に待機する。

 

 

「しばらくは…この少年の力の秘密を調べるとしようか!!」

 

 

「ドクター……計画の方も忘れずにお願いします」

 

 

「大丈夫さウーノ。計画はキッチリと進んでいる」

 

 

そして白衣の男は再びキーボードへとかじりつく。

 

 

少年の知らぬ所で事態は水面下で進行していた。

 




ついにあの人が登場。
だが直接対峙するのはまだまだ先なんだorz

とりあえずあと何話かしたら本格的にA`s編入っていきやす。

では、また(・∀・)ノ

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