大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

今日は特にこれといってないっす。

ただ黒幕に対しての対策を考えて少しずつ動き出します。

皆さんは世界が滅びると分かっていて……自分にはそれをどうにかする知識があるとしたらどうしますか?

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百四十五話 心の花を守る伝説の戦士XVII

第三者side

 

 

 

ドオオォォォン!!!!

 

 

 

ブロッサム、マリン、サンシャインの三人は朝の工事現場にてデザトリアンと戦っていた。

 

 

「『プラ……プラプラア~』」

 

 

「はっ!」

 

 

クレーン型デザトリアンがサンシャインに向けて攻撃するが、ひまわり型のシールドを展開することで見事に防ぐ。

 

 

「はぁああああ!!!!」

 

 

その間にブロッサム&マリンがダブルキックを決める。

 

 

「『プラララ~』」

 

 

「貴方は(しお)れたこころの花を利用されているだけなんです!元の貴方に戻ってください!!」

 

 

「『プラララ……プラ?』」

 

 

ブロッサムの決死の説得により動きを止めるデザトリアン。

 

その様子を見たサソリーナが焦りだす。

 

 

「ま、また動かなくなったわ……。これっていつもの……」

 

 

「「「今ですぅ(でしゅ)!!!」」」

 

 

三匹の妖精の合図にブロッサムとマリンはタクトを振るう。

 

 

「「集まれ二つの花の力よ!プリキュア・フローラルパワーフォルテッシモ!!」」

 

 

二人はタクトを振ってフォルテッシモ記号のような形をしたピンクとブルーのエネルギーを生み出し身に纏う。そして一直線に突っ込んでいった。

 

 

「負けパターンよおおぉぉぉ!!!!」

 

 

 

ドォオオオオオンンン!!!!!!

 

 

 

「『ぽわわわわああああ~~』」

 

 

「ちっ!」

 

 

今回もプリキュアに負けてしまったサソリーナは舌打ちして去っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サソリーナは砂漠の使徒の支部に戻る。

 

支部は地球の付近の星にそびえる三日月型の城を拠点としている。

 

 

「はぁ~」

 

 

サソリーナは大きくため息をつく。そしてサボテンについている黄色い花を発見した。

 

 

「ん?……花ってこんなにきれいだったっけ?」

 

 

サソリーナはその花を取ると、待機室へと戻っていく。

 

戻って数時間ほどソファーでくつろいでいるとコブラージャと、クモジャキーが入ってきた。

 

 

「サソリーナ……君の負け方は美しくない」

 

 

「私が負けたのはデザトリアンが言うことを聞かなくなったからよー」

 

 

「言い訳は……美しく……ないぜよ!!」

 

 

コブラージャは顔にパックをしお肌のケアをしながら、クモジャキーはシャドーボクシングをしながらサソリーナに注意する。

 

 

「はぁ~~」

 

 

二人に注意され自覚があるのか……サソリーナはため息をはき、呟いた。

 

 

「私……旅にでも出ようかなぁ」

 

 

「「ん?」」

 

 

そんなサソリーナの様子にクモジャキーとコブラージャは声をかける。

 

 

「お前どうしたんぜよ?」

 

 

「もしかして恋?でもボクに恋してはいけないよ?君にボクは美しすぎる……」

 

 

 

ウィーン……

 

 

 

そのとき仮面をした銀髪の男……サバーク博士と、その隣を歩く黒ずくめの女性……ダークプリキュアが待機室へとやってきた。

 

 

「お前達……話がある。ついてこい」

 

 

「「「はっ!!!」」」

 

 

三人は即座に頷くとサバーク博士とダークプリキュアについていく。

 

そして三人は大きなロビーのような所へと集まり、ひざまずく。

 

 

「今日はお前達にプレゼントがある」

 

 

するとサバーク博士は紫色の結晶が取り付けられた黒い手袋を取り出した。

 

 

「ダークブレスレットだ」

 

 

そして説明を始める。

 

 

「これを使えばデザトリアンをさらにダークに、さらに悪く、さらに凶暴にすることができる!」

 

 

そしてサバーク博士はサソリーナにその手袋を投げ付ける。手袋はサソリーナの右手に装着された。

 

そのときダークブレスレットから多くの砂が漏れ、サソリーナを包み込む。

 

 

「あ、あああああ!!!!????」

 

 

サソリーナは叫び声をあげながら苦しむ。

 

 

「サソリーナはプリキュアの聖なる光を浴びて少しだけ心が浄化されていた」

 

 

サバーク博士が言っていることは事実である。

 

現にサソリーナはつぼみ達がファッション部の合宿で海にいって鉢合わせしたとき、サンシャインと対決したのだが……そのときにゴールドフォルテバーストを食らったことにより、少しだけ浄化されてしまった。

 

 

「ふふっ……ダークな心を取り戻した様だな」

 

 

「ありがとうございますサバーク様!あはっ!」

 

 

サソリーナは狂喜の笑顔を浮かび上げる。

 

 

「受け取れ!」

 

 

そしてサバーク博士はクモジャキー、コブラージャにダークブレスレットを渡す。

 

 

「これは美しい」

 

 

「ほお」

 

 

二人が感心したような声を出す。

 

 

「サバーク様」

 

 

するとサソリーナが話し出す。

 

 

「次も私にやらせてほしいわぁ~」

 

 

「よかろう。今度こそプリキュアを倒すのだ。そしてあの魔導師と名乗る男……奴も消せ」

 

 

「あは!お任せよ!!」

 

 

そしてサソリーナは再度、希望ヶ花市に向かったのだった。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

カタカタカタカタ……カタン

 

 

 

「ふむ。こんなもんか?」

 

 

俺は花屋の仕事が終わった後、自室にて三幹部とプリキュアの戦闘データをまとめていた。

 

三幹部に関しては以前相棒が撮影してきた情報と、俺が実際戦って得た情報と照らし合わせる。

 

残念ながらコブラージャに関しては、俺は直接戦っていないのでそんなに詳細には分からないが……

 

三幹部の戦闘の癖や能力などはある程度分かってきた。

 

 

クモジャキーは真っ正面から戦うことを好み、近接戦闘型である。三人の中で一番パワーが強い。

 

コブラージャは遠距離から自身のブロマイドを相手に投げつける攻撃を得意とする。ブロマイドは手裏剣や爆弾のような効果がある。三人の中で一番スピードが速い。

 

サソリーナは中距離から長い髪を自在に伸縮させ、ムチ状の武器に使用したり、相手を拘束したりする。髪の先端部の針には猛毒が内包されているので注意が必要だ。三人の中ではパワーやスピードは中間であるが、一番距離の取り方がうまい。

 

 

逆にプリキュアもチームの特性としてはハッキリしている。

 

 

マリンは直情的で真っ正面から挑みやすいが、プリキュア三人の中で一番パワーが強いので爆発力がある。

 

サンシャインは古武術をやってることもあってか基本的に冷静である。プリキュア三人の中で一番スピードが速いので常に不意を打てる。防御力もあるので守りの要としては重要だ。

 

ブロッサムは丁度二人の間を取ったスペックであるが、実質リーダーとなっている。本人は否定するだろうが、俺は三人の中で彼女が精神の強さでは一番強いと思っている。彼女がハートキャッチプリキュアの精神の要といっても過言ではない。

 

 

「やっぱり三幹部とプリキュアのパワーバランスは……総合的に見ても拮抗している。だがやはり、こいつが突出しすぎている……ダークプリキュア」

 

 

ダークプリキュアの戦闘データを見るが……ブロッサム、マリン、サンシャインの三人よりも桁違いに高い。

 

パワー、スピード、ディフェンスももちろん高いが……一番脅威的なのが奴の冷静な判断力にある。

 

それは今まで戦った中でも分かる。

 

何を一番優先にするか、何を一番にすべきかを良く分かっているからだ。

 

 

(あいつに勝つには……フルドライブのフルパワーで挑まないとダメかもしれない)

 

 

そして分析し終わると今度は、件のフルドライブの改良に入る。『リヴィジョンシステム』を入れたことにより身体への反動はほぼなくなったが……

 

 

(それだけじゃ足りない。少なくとも砂漠の使徒の黒幕……デューンには届かない気がする。デューンと渡り合うにはオーバードライブが絶対に必要だ……)

 

 

俺の中の超直感がそう言っている。

 

 

(確か奴が地球に来る頃が……12月のなかばだったはず。クリスマスイブに攻めてきたはずだ)

 

 

今は9月頃……

 

あと三ヶ月もすればデューンが攻めてくる。

 

これはハートキャッチプリキュアの原作での話だが、少なくともデューンの奴はパワーを取り戻す前でもつぼみ達ハートキャッチプリキュアを瞬殺するほどの強さを持っている。

 

最終決戦では覚醒し、覚悟を決めてパワーアップしたブロッサム達にやられていたが……。

 

だがそれはこころの大樹を枯らされ、地球が砂漠に変えられ、後がなくなり、残された人々によって希望を託されたからだ。

 

言うなれば、火事場のバカ力というやつだ。追い詰められたことにより皆の絆が強まり力が結集したからこそ……勝てたのだろう。

 

プリキュアとは想いによって強くなる。その証拠に……精神状態が悪ければパワーを十全に発揮できない。

 

つぼみから聞いたのだが、変身当初は戦うのが怖くてそのパワーに振り回されていたらしい。

 

 

(そう考えると……覚悟を力に変える死ぬ気の炎と、想いを力に変えるプリキュアの浄化の力は少し似ているかもしれない)

 

 

想いを……覚悟を……力に変える。

 

 

俺も今よりもっと強くなるためには……覚悟をもっと決めなければならないだろう。

 

 

(だからそのためにも……砂漠の使徒の……デューンの思い通りには絶対にさせない)

 

 

ハートキャッチプリキュアの原作では、デューンを倒す……いや浄化することは成功していた。

 

だがこの世界は()()()()()()()()()()

 

テレビアニメではうまくいったとしても、この世界ではうまくいくとは限らない。

 

もし予想よりもデューンが強かったら?

 

もしプリキュアの皆の心が折れてしまったら?

 

 

確実に世界は滅ぶだろう。

 

 

まぁ、そんなことになったとしても指を加えて黙って見ているつもりなど毛頭ないが。

 

だがこのままでは……確実に世界が滅びることは分かっているのだ。

 

ならばいくつか保険をかけておいても損はないだろう。

 

俺の予想が正しければ……

 

この世界がプリキュアの世界ならば……

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

そして俺は隣でオーバードライブシステムの改良をしている相棒を見る。

 

 

「相棒……どうだシステムの方は?」

 

 

「ガゥ」

 

 

「そうか。完成度30%か。12月までには間に合いそうか?」

 

 

「ガゥ~」

 

 

「ギリギリか。システム自体は完成してるから使えるっぽいけど……じゃあ今はその反動を抑えるために改良してるのか?」

 

 

「ガゥガゥ」

 

 

「なるほど。ならある程度完成したら教えてくれ。一度、試運転しないとな。なんせ世界の命運が懸かってる戦いに自分から首を突っ込むんだ。最高の状態にしとかないとな」

 

 

「ガゥ!」

 

 

「そんなのいつものこと?まぁ、否定できないのが痛いけどさ。俺としては……ダラダラしたいのが本音なんですがねorz」

 

 

「ガゥ♪」

 

 

「そのために頑張るんだろって?ダラダラしたいから頑張るっていうのも人としてどうなんだろうか……(゜-゜)」

 

 

「ガゥガゥ!」

 

 

「世界が滅びるとカレーや牛丼が食べれなくなるぞって?それは困る!!」

 

 

「ガゥ~~!!」

 

 

「お、おう!食の未来のためにやってやんよ!!」

 

 

そして俺はやる気を出して更なるフルドライブの改良を進め始めた。

 

今はオーバードライブは使えない。

 

ならばそれまでは……それに代わるシステムで代用しなければならない。

 

俺のモニターの前にはこう書かれていた。

 

 

『Full Drive revision system ver3』

 

 

俺はフルドライブのフルパワーの限界を越えるための改良を進め始めた。

 




プリキュアの世界って今思えば戦力のインフレが激しいよねorz

敵も色んな奴多いし。

妖怪やら、獣人やら、魔女やら、悪魔やら、魔王やら、宇宙そのものとか、悪意の集合体とか。

映画に至っては、ターミネーターのT1000みたいな奴は出てくるし、邪神とか出てくるし、宇宙そのものを飲み込むブラックホールとか出てくるし。

これに一年中狙われるプリキュアの地球先輩マジお疲れ様です。いやほんと……過労死してもおかしくないレベル((((;゜Д゜)))

では、また(・∀・)ノ

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