大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

今日はハートキャッチミラージュを手に入れるための試練編。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百五十一話 心の花を守る伝説の戦士XXⅢ

第三者side

 

 

 

つぼみ達の転移を見守った薫子は未だに大樹の扉の中にいた。

 

 

「砂漠の王……デューンの城が近づいてきている」

 

 

薫子は段々と近づいてくるデューンの気配に気付いていた。

 

 

「五十年前……私が砂漠の王を倒せなかったからつぼみ達が戦う羽目に……」

 

 

薫子は己の不甲斐なさを感じていた。

 

 

(あのとき私がデューンを倒していればこんなことには……)

 

 

そしてデューンの()()()()()()()()()()()()()()()()を握りながら薫子は悔しそうに顔をしかめた。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

「じゃあ宝探しにレッツゴー!」

 

 

マリンが片手を上げてテンションを上げる。

 

マリンのこういった前向きな行動は皆の力を抜かせる。

 

やはりムードメーカーとして彼女の存在は必要不可欠だ。

 

そして行こうとしたとき、ブロッサムが下を覗いてることに気付く。俺も隣に行き覗いてみる。

 

 

「ひいいい!た、高すぎます!!」

 

 

確かに……

 

()()()()()()()

 

そういえばブロッサムは高所恐怖症だったか。

 

 

「下は見ない!見なきゃ怖くないって!!」

 

 

「大丈夫。私達も一緒だから」

 

 

「はい……」

 

 

マリン、サンシャインがブロッサムを慰める。

 

そんな中、俺はポツリと呟いた。

 

 

「三人ともあれだよな。変身するときノリノリだよな。特につぼみ」

 

 

「わ、私ですか!?」

 

 

「うん。だってノリノリでえりかの腕ひっかけて踊りながら変身してるじゃん」

 

 

俺は空中モニターに変身シーンを映し出す。BGM付きで。

 

 

「な、なんですかこの音楽は!?」

 

 

「作曲した」

 

 

「な、何やってるんですか!?」

 

 

「でもなんだか良い感じっしゅ!」

 

 

「うん。とっても合ってるよ!」

 

 

そりゃそうだろうよ。

なんたってプロの作曲家が作った曲なんだから。

 

俺がやったのは前の世界で放送していたハートキャッチプリキュアのBGMをチョイチョイといじっただけである。

 

 

「えりかも、いつきもノリノリだよな。いつきに至ってはこの増毛量よ」

 

 

「こ、これは……変身したらこうなるんですよー!!」

 

 

「それに前から思ってたんだが、三人とも変身したら……どう見てもアイドルグループにしか見えんぞ?」

 

 

「「「ア、アイドルー!?」」」

 

 

三人が驚く。

 

 

「本当にアイドルに見える!?」

 

 

「うん見える」

 

 

えりかもといマリンが嬉しそうに聞いてくるので正直に答える。

 

 

「三人とも美少女なんだからもっと自信持てばいいと思うぞ。なあ相棒?」

 

 

「ガゥ~」

 

 

相棒が現れる。

最近、子猫モードは面倒なのかライオンのままである。周りには猫とライオンの雑種と言っているのがなんとか受け入れられている。

 

リボーン原作でもツナが炎真に言ってたし問題ないだろう。

 

 

「「…………」」

 

 

「えへへ。アイドルか~。遂に私の時代が来たかも!」

 

 

「ヒエン~あんまりマリンを調子に乗らせちゃダメですぅ。ブロッサムとサンシャインに至っては顔を赤くさせて俯いてるですぅ」

 

 

「だな。よし……ヘルプ月影」

 

 

「はぁ……貴方が自分で()いた種でしょう。自力でなんとかしなさい」

 

 

「……はい」

 

 

手厳しい月影先生からのご命令で俺がなんとかしようとしたとき……

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴ…………

 

 

 

空からそんな音が聞こえてきた。

 

上を向くとこころの大樹がプリキュアパレスのすぐ上にあった。

 

こころの大樹って暇なのかな?

 

それにしてもいきなり現れるのはやめてほしい。

 

若干隕石でも落ちてくると思ったぞこの野郎。

 

 

「あの時と同じだわ。こころの大樹がハートキャッチミラージュを手に入れるための試練を見守りにきたのよ」

 

 

月影は語る。

 

以前、月影が試練を受けにプリキュアパレスに来たとき、前回もこころの大樹はその様子を見守りにきたらしい。

 

だがそのとき狙ったようにダークプリキュアとサバーク博士が現れたため、抗戦することになったそうだ。

 

その結果……

 

 

「そして私はダークプリキュアに負けてしまった……この試練を受ける前に……」

 

 

その戦いの様子を夢で見たのがつぼみ、えりか、いつきの三人だったのか。

 

そして月影は歩き出した。

 

 

「行きましょう」

 

 

俺達も後を追って歩き出す。

 

俺としては空気が変わったのが少し有りがたかった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

城の中を歩いていくと、中は思った以上に広かった。

 

全体的に白を基調としており、しっかり作られている。

 

俺は壁にスーッと触れるがホコリがある気配もない。

 

 

「掃除とかどうなってんだ?」

 

 

俺は首を傾げながら進んでいく。

 

中には妖精の銅像が数多く置いてあった。

 

 

「すごい……」

 

 

ブロッサムが驚く。

 

だが彼女の気持ちも分かる。

 

城の中は()()()()にキレイだからだ。

 

 

「ここは?」

 

 

そして俺達は縦に長く円形の部屋に出た。

 

中はステンドグラスが飾られており神秘性を感じさせた。

 

そのとき月影が声を上げた。

 

 

「誰かいるわ!」

 

 

「「「え?」」」

 

 

そして俺達は上を見上げる。

 

そこに人影がいることに気付いた。

 

 

「え?おばあちゃん!?」

 

 

そこにいたのは先程別れた薫子さんであった。

 

出迎えるなら一緒に来れば良かったんじゃね?と一瞬思ったが、薫子さんにも考えがあるのだろう。空気を読んで言わないことにした。

 

 

「私は先代のプリキュア、キュアフラワー。(いにしえ)よりの掟に従い、伝説のハートキャッチミラージュ……貴方達が手にする力と心があるか……試させてもらいます!さぁ、見事私を倒してみせなさい!!」

 

 

「え?」

 

 

ブロッサムが唖然とした声を出す。

 

 

「ハートキャッチミラージュは大きな力を持つ神秘のアイテム。受け継ぐためには強い心が必要です。私に強い心を示しなさい」

 

 

「それって……」

 

 

「先代のプリキュアを倒す……それがハートキャッチミラージュを手に入れるための……試練なのだわ」

 

 

マリンの疑問に月影が答える。

 

つまりは先代を倒し、自分達の強さを証明しろということらしい。

 

ハートキャッチミラージュを手に入れる……その資質と資格があるかどうか。

 

 

「私も昔、ここで先代のプリキュアを破ってハートキャッチミラージュを手に入れたわ」

 

 

「そんな……」

 

 

「私、おばあちゃんと戦うなんてできません!」

 

 

サンシャインとブロッサムが戸惑う。

 

だがそれは薫子さんもどうやら同じらしく……

 

 

「私も試練とはいえ、つぼみと戦えないわ」

 

 

「あ……」

 

 

「だから……彼を代理とします!!」

 

 

「え?」

 

 

 

ドオン!

 

 

 

そのとき桜色の竜巻が部屋の中央に起こる。

 

そして中から現れたのは白いスーツ、白いコートに身を(ひるがえ)した一人の男性だった。

 

 

「貴方は!?」

 

 

ブロッサム達は驚く。

 

 

「どうして貴方が!?」

 

 

「「ああー!?謎のイケメンさんですぅ!!」」

 

 

「しゅー?」

 

 

「彼は?おばあ様の旦那様にそっくりだけど……」

 

 

「ピンチの時に助けてくれる人だよ。どうしてここに?」

 

 

そこにいたのは薫子さんの旦那さん、空さんにソックリな一人の男性だった。

 

つぼみ達からあらかじめ話は聞いていた。

 

つぼみとえりかがプリキュアに成り立てで間もない頃、ピンチになったときに颯爽(さっそう)と駆けつけ助けてくれるイケメンがいたと。

 

だが俺はこの人が何者か知っている。

 

この人は薫子さんのパートナーの妖精、コッペ様だ。

 

あのあたしん家のおか○さんにソックリなコッペ様からどうしたらこんなイケメンになれるのか果てしなく謎だが……

 

どうやら妖精というのは力をつけると変身できる様になるらしい。

 

ちょっと羨ましいぞこの野郎。

 

そして薫子さんは大きな声で力強く言った。

 

 

「砂漠の使徒との戦いはますます厳しくなるわ。何があってもやり抜く覚悟が必要なの!」

 

 

(何があってもやり抜く覚悟……)

 

 

俺は薫子さんの言葉をきいて胸の中が熱くなるのを感じた。

 

これはプリキュアだけではない。

 

俺の力の源……死ぬ気の炎……死ぬ気の覚悟もそういうことなのかもしれない。

 

たとえどれだけ苦難な道だろうと、決して諦めず、立ち向かう心が大切なのだ。

 

 

「覚悟がないのなら……プリキュアをお辞めなさい!!」

 

 

薫子さんの言葉を聞いてブロッサムは覚悟を決める。

 

 

「私……貴方を密かにお慕え申してました。でも……私達には守らなければならないものがあるんです!イケメンさん!貴方と戦う事が試練なら……わ、わたし……必ず貴方を乗り越えてみせます!!」

 

 

イケメン形態のコッペ様は微笑む。

 

俺は正体を知ったら、つぼみはまた落ち込むのだろうなと少し同情しながら見ていた。

 

 

「ゆりさんとヒエンさん、そしてシプレ達は下がっていて下さい!!」

 

 

「「はいですぅ!!」」

 

 

「はいでしゅ~!!」

 

 

俺達は言われた通り下がる。

 

 

「さぁ、見せなさい。貴方達の心の強さを!!」

 

 

そして薫子さんの言葉を合図に……

 

戦いが始まった。

 

 

「はぁああああ!!!!」

 

 

ブロッサムがまずは先手必勝で攻めていく。

 

高速でコッペ様に近寄り連続パンチを繰り出すが、コッペ様は動きを見切り最低限の動きでかわしていく。

 

 

「はぁああああ!!!!」

 

 

続いてマリンも後から続き、パンチや蹴りを繰り出すが簡単にかわされる。そしてコッペ様は一度二人から距離を取った。

 

ブロッサムとマリンはその隙を見逃さず遠距離攻撃を放つ。

 

 

「ブロッサム・シャワー!」

 

 

「マリン・シュート!」

 

 

二人とも時間差で放つ。

 

だがそれらの攻撃も見切られ、簡単にかわされる。

 

 

「………!!」

 

 

反撃として青い光弾を作り出すコッペ様。

 

そしてゼロ距離で二人に放つ。

 

それを食らった二人は勢いよく壁まで吹き飛ばされる。

 

 

「「きゃあ!?」」

 

 

 

ドゴオオオオォォォォンン!!!!!!

 

 

 

「ブロッサム!マリン!」

 

 

それを見たサンシャインがコッペ様へと走って近付いていく。

 

 

「……!!」

 

 

コッペ様は右手を上にあげる。

 

すると城の石壁、床の石弾が抜けサンシャインに一斉に襲いかかった。

 

 

「サンフラワー・イージス!」

 

 

サンシャインは即座に前方にひまわり型のシールド、サンフラワー・イージスを展開する。

 

 

「前方の守りは強いけど……サイドが甘い」

 

 

薫子さんはサンシャインの弱点をすぐに看破する。

 

コッペ様も同じく見切っていたのかすぐに側面から回り込み、再びゼロ距離から青い光弾をサンシャインに放った。

 

 

「きゃあああ!?」

 

 

サンシャインも同じく壁まで勢いよく吹き飛んでいく。

 

コッペ様は空中に浮かせた石弾の上に華麗に着地し、様子を見ていた。

 

 

(青い光弾に念力、そして攻撃を見切る洞察力にプリキュア三人を寄せ付けない程の格闘能力……知識でもあらかじめ知っていたとはいえ……それでも凄まじい強さだな)

 

 

俺はコッペ様の予想以上の強さに驚いていた。

 

 

「「「はぁ……はぁ……はぁ……」」」

 

 

三人は数分戦っただけで息が上がっていた。

 

 

「貴方達は未熟すぎる。やはりまだ試練を受けるのは早すぎたのよ」

 

 

薫子さんがそのような見解を述べるのが聞こえた。

 

だが結論を出すにはまだ早すぎる。

 

なので俺は言った。

 

 

「薫子さんこそ……まだ結論を出すのは早すぎですよ」

 

 

「え?」

 

 

「あの子達は貴方が思ってるよりも……()()()()()。まぁ、見ていて下さい。勝負はこれからです」

 

 

俺はあの子達が強いことを知っている。

 

なんせ一ヶ月とはいえ……すぐ近くで見てきたんだからな。

 

 

「「「がんばれー!!」」」

 

 

そのとき妖精トリオがプリキュア達を応援する。

 

 

「ブロッサムー!ファイトですー!!」

 

 

「マリンー!根性ですー!!」

 

 

「サンシャインー!負けるなでしゅー!!」

 

 

「「がんばれですぅ!!」」

 

 

「がんばれでしゅー!!」

 

 

妖精トリオも必死に声を上げて応援していた。

 

 

「がんばってるっつーの!」

 

 

「でもシプレ達のおかげで少し元気が出ました」

 

 

「まあね」

 

 

ブロッサム達に笑顔が戻る。

 

 

「確かに私達は未熟かもしれない」

 

 

「でも」

 

 

「力を合わせれば不可能はありません」

 

 

そして三人は手を合わせ気合いを入れる。

 

 

「いきましょう!」

 

 

「「「おーーーー!!!!」」」

 

 

そして再びコッペ様が石弾を放つ。

 

 

「……!!」

 

 

だが今度はその数が尋常ではなかった。

 

数十個の石弾がブロッサム達を襲う。

 

三人は散開してかわす。

 

 

「はぁああああ!!!!」

 

 

ブロッサムが石弾の上を飛びながらコッペ様へと接近する。

 

連続パンチを放つ。

 

 

 

ドン!!

 

 

 

そして初めてクリーンヒットを当てて後方へとコッペ様を吹き飛ばした。

 

 

「マリン!」

 

 

コッペ様は石弾の上になんとか着地するが、後ろから回り込んでいたマリンによって地面へと蹴り飛ばされる。

 

 

「サンシャイン!!」

 

 

地面へと吹き飛んだコッペ様は再度体勢を立て直す。

 

しかし横から接近していたサンシャインの攻撃を僅かにできた隙によって食らってしまう。

 

 

「ふっ!はっ!!」

 

 

そして吹き飛ぶコッペ様。

 

しかし彼は吹き飛びながらも空中に浮かせている石弾をサンシャインへと全弾放った。

 

 

「サンフラワー・イージス!」

 

 

再びサンフラワー・イージスを展開し攻撃を防ぐサンシャイン。

 

その隙を見逃さず咄嗟に横へと回り込むコッペ様。

 

だがそれこそが()()()()()()であった。

 

 

「今よ!!」

 

 

「「はぁああああ!!!!」」

 

 

するとコッペ様の動きに合わせて前からカウンターを放つブロッサム&マリンの姿が。

 

 

「!?」

 

 

かわせないと判断したのかコッペ様はクロスガードで受け止める。

 

だが壁際まで勢いよく吹き飛ばされた。

 

 

 

ドォオオオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

「「「ナイスチームワークですぅ(でしゅ~)!!」」」

 

 

「あの子達……彼の行動を読んでいたのね」

 

 

「…………」

 

 

月影も意外そうな顔をする。

 

俺はそんな彼女に話しかけた。

 

 

「意外とやるもんだろあの子達も」

 

 

「……ええ」

 

 

「確かにあの子達に経験不足があるのは否めない。だがそれは見方を変えれば……まだまだ()()()()ともとれる。あの子達は可能性の塊だ。強くなれる素質は十分いや十二分にある」

 

 

「そういう捉え方もあるのね……」

 

 

「お前もその可能性があるから見守ってるんじゃないのか?」

 

 

「……私は」

 

 

月影が黙る。

 

 

「はぁ、お前ってやっぱり不器用だよなあ」

 

 

「…………否定はしないわ」

 

 

そして俺達は勝負を見守る。

 

 

「イケメンさん!私達の心の力、見てください!!」

 

 

そして三人は胸のブローチから各々の武器を取り出す。

 

サンシャインがタンバリンを構えた。

 

 

「はっ!!」

 

 

そしてタンバリンを巧みに操り、ひまわり型のエネルギー光弾を自身の周囲に集めていく。

 

 

「花よ舞い踊れ!プリキュア・ゴールドフォルテバースト!!」

 

 

そしてそのエネルギーを放たずに収束させる。

 

今度はブロッサムとマリンがタクトを構える。

 

 

「「はっ!!」」

 

 

そして二人はタクトの中心にあるドームを回転させる。

 

 

「「集まれ二つの花の力よ!プリキュア・フローラルパワーフォルテッシモ!!」」

 

 

二人はタクトを振ってフォルテッシモ記号のような形をしたピンクとブルーのエネルギーを生み出し身に纏う。そして一直線にサンシャインの金色のエネルギー体に突っ込んでいった。

 

そしてブロッサムとマリンは金色の光を纏いながらコッペ様へと一直線に突っ込んでいく。

 

 

「プリキュア・シャイニング……」

 

 

「「フォルテッシモオォォォ!!」」

 

 

 

ドォオオオオオンンン!!!!!!

 

 

 

「「ハート……キャッチ!!」」

 

 

そしてコッペ様に攻撃が直撃する。

 

すると爆発が起こりコッペ様の後ろに桜、コスモス、ひまわりが投影される。

 

 

「「「はぁああああ!!!!」」」

 

 

三人は武器を回転させる。

 

浄化の攻撃を受けながらもコッペ様は安らかな顔で三人に言った。

 

 

「成長したな……」

 

 

それは我が子の成長を見守る親のような慈愛を帯びた優しげな視線であった。

 

こうして戦闘は終了した。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

ポオン…………

 

 

 

シャイニングフォルテッシモで変身が解除されたコッペ様は、元のおか○さんもとい着ぐるみ形態に戻った。

 

 

「へ?」

 

 

「マジ?」

 

 

「うそ?」

 

 

さっきまで戦ってた三人は唖然とする。

 

 

「コッペ様!?」

 

 

「謎のイケメンさんはコッペ様だったのか!?」

 

 

「「「おおぉ!!??」」」

 

 

「え……」

 

 

妖精トリオは言わずもがな、あの月影ですら驚いていた。

 

まあ普通は驚くよね。

 

俺は原作知識で事前に知ってたけど。

 

 

「ふぇえええ……」

 

 

するとつぼみが半泣きになっていた。

 

あー……なんというかどんまい。

 

 

「「「コッペ様ー!!!!」」」

 

 

妖精トリオがコッペ様に抱き付く。

 

 

「コッペ様だったなんて」

 

 

「全然分からなかったですぅ!」

 

 

「やっぱりコッペ様は凄いでしゅう!」

 

 

妖精トリオのテンションは天元突破していた。

 

 

「でもどうしてあんな姿に……」

 

 

「薫子さんの最愛の人の姿で傍にいてあげたい……それはきっとコッペ様の優しさなのよ。妖精はパートナーの力になりたいと願うものだから……」

 

 

マリンの疑問に月影が答える。

 

彼女のコッペ様と薫子さんの見る目はどこか羨ましそうであった。

 

そんななか俺は心の中にいる相棒に相談する。

 

 

『なあ相棒……この後の展開は覚えてるか?』

 

 

『ガゥ』

 

 

『そうだ。月影がキュアムーンライトとして復活する日の事だ』

 

 

『ガゥガゥ』

 

 

『さすが……俺の考えてる事はお見通しか』

 

 

『ガゥ!』

 

 

『ああ。俺の中に封印している()()を使えば……月影のパートナー……コロンを蘇らせることができるかもしれない』

 

 

『ガゥガゥ!!』

 

 

『ああ。準備しといてくれ』

 

 

そして俺は相棒との相談を終わらせる。

 

するとブロッサムが項垂れていた。

 

 

「密かにお慕いしてましたのに……またしても失恋です……」

 

 

「まぁまぁ、元気出して!きっとまた良い出会いがあるよ!!案外、意外とすぐ近くに!!」

 

 

「そうなんでしょうか……」

 

 

落ち込むブロッサムをマリンが慰めていた。

 

すると俺はどこからか視線を感じることに気付いた。

 

視線の元をたどるとコッペ様であった。

 

 

「…………」

 

 

 

ジーッ………………

 

 

 

コッペ様が俺をジーッと観察している。

 

え?

なに?

俺なんかした?

 

すると再びコッペ様がイケメン形態へと変化する。

 

近くにいた薫子さんが気付く。

 

 

「どうしたのコッペ?」

 

 

コッペ様は薫子さんを一度見た後、俺に再び視線を戻す。

 

 

「コッペ……貴方まさか!?」

 

 

そして薫子さんが何かに気付いた様だ。

 

どうしたんです?

 

 

「ヒエン君……コッペが……次は貴方の力を試したいそうよ?」

 

 

「…………へ?」

 

 

なん……だ……と?

 




次回vsコッペ様

では、また(・∀・)ノ

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