大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

書けたので投稿。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百六十九話 心の花を守る伝説の戦士XLI

ヒエンside

 

 

 

俺は再び、ひかる君を肩車しながらひかりさん、舞さんと共に歩いていた。

 

ひかりさんはしばらく電話をしながら歩いていたが。

 

現在、俺達は二人の友達の所属している喫茶店に遊びにいく所なのだ。

 

ちなみに久遠をひかりさん、相棒を舞さんが抱き締めていた。

 

やはり小動物というのは、どの世界でも人気らしい。それにこいつらは特別大人しいからな。それらも理由に入るのだろう。

 

だがなぜだろう?

さっきから超直感が地味に警鐘を放っているのだが。なんといえばいいだろうか?なんかこうチクチク地味に痛くない攻撃をずっとされてる感じ?

 

そんなことをボーッと考えながら歩いていると……

 

 

「あ、着きました」

 

 

どうやら目的地についたようだって……え?

 

 

「あ、つぼみさん!」

 

 

「えりかさんもいるみたい」

 

 

超直感の地味な警鐘はこれが原因だったのかorz

 

 

「あ、お久しぶりですひかりさん!舞さん!」

 

 

「二人とも久しぶり!!」

 

 

知り合い二人の声がする。

 

そうだ。

予想すれば簡単だったじゃないか。

 

ひかりさんと、舞さんはプリキュアである。そしてひかりさんはこう言っていた。

 

 

『この中学にいる友人のクラスが喫茶店を開いている』

 

 

ならばその知り合いにプリキュアが関係するのは自明の理。普通に考えたらつぼみが関係者だということは余裕で分かったはずじゃないっすかーやだー。

 

 

「あ、そうだ!弟さんは見つかったんですか!?」

 

 

「はい。ここにいる優しいお兄さんが見つけて下さいまして」

 

 

「そこに誰かいるんですか?」

 

 

するとつぼみがクラスから出て来て、ひかる君を肩車している俺と目が合う。

 

 

「や、やあ……さっきぶり」

 

 

「ヒ、ヒエンさん!?」

 

 

俺は再度つぼみのクラスの喫茶店に戻ってきてしまった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「皆さんこちらにどうぞ」

 

 

つぼみが全員を席へと案内し、コーヒーを置く。

 

俺は周囲を見回すが陽一さん達は既にいなかった。見れば店員やお客さんの数も昼間に比べて随分と落ち着いていた。

 

 

「陽一さん達はもう行ったのか?」

 

 

「はい。皆で展示物を見て回るそうです」

 

 

「ふ~ん」

 

 

俺はコーヒーを一口飲みながらつぼみと話す。すると前にいる女子二人が不思議そうに俺達を見ていた。

 

 

「どうかしたか?」

 

 

「えっと……お二人は、お知り合いだったんですか?」

 

 

舞さんが質問してくる。

 

 

「ああ。色々あって二ヶ月前からこの子の家で居候させてもらってるんだよ」

 

 

「はぁ~そうだったんですか」

 

 

その隣でひかりさんが納得するように頷いていた。

 

 

「それよりもさ~、ずっと気になってたんだけど、なんでヒエンさんは舞とひかりの二人と一緒にいたの?」

 

 

とここでニヤニヤした表情のえりかがそう聞いてきた。そしてイスをもって俺達の席へと一緒に座る。

 

 

「その前に仕事はいいのか?」

 

 

「うん。もう落ち着いてきたし、大丈夫大丈夫」

 

 

「そうか。じゃあ、手短に話すが……つぼみ達の喫茶店を出た後、この子が一人でベンチに座ってるところを見つけたんだよ」

 

 

俺は隣で座ってオレンジジュースを飲んでいる金髪の少年の頭を撫でながら話し始めた。

 

ひかる君が一人で俯きながら落ち込んでいたこと、お腹を空かせていたので一緒にごはんを食べたことをまずは話す。

 

 

「で、この子が心配だったからお姉さんが見つかるまでは傍にいることにしたんだ。その後、高等部にある総合受付にとりあえず行こうとしたんだけど、ひかる君が美術部の展示会に興味持っちゃってな……少しだけ美術室に行ったんだ。な?」

 

 

コクリ

 

 

ひかる君が頷く。

 

 

「そこでそこにいるお団子ヘアーの舞さんに出会った訳だ」

 

 

「お、お団子ヘアー……」

 

 

すると舞さんが若干落ち込んでいた。

 

 

「もう!ヒエンさんデリカシーがありませんよ!!」

 

 

「む、すまん。そこから舞さんに連絡取ってもらってひかりさんと合流して……今に至る」

 

 

そして俺はコーヒーを飲む。

 

 

「なぁ~んだ。てっきりヒエンさんが二人をナンパしたのかと思った」

 

 

「え?なに?俺ってそんな軽い男に見えんの?」

 

 

そうだとしたらちょっとショックなんですけど。ナンパなんて前世も含めて一回もしたことねえよ…………それはそれで男としてどうなのかorz

 

 

「だって二人とも可愛いし……ヒエンさんならそういう女の子を落とすテクニックの一つや二つ持ってるかと」

 

 

「いや、ねーから。そんなチャラ男みたいなことできねーから。確かに二人とも美人で可愛いけど、そんな度胸ないっつーの」

 

 

そして俺はコーヒーを飲もう……としたが既になかった。なので俺はつぼみにコーヒーのおかわりを頼もうと思い、声をかけたのだが……

 

 

「おーい、つぼみコーヒーおかわり……」

 

 

「え、なんですか?」(ゴゴゴゴゴ……)

 

 

「イエ、コーヒー、オカワリホシイナアッテ」

 

 

「分かりました」(ゴゴゴゴゴ……)

 

 

今見間違いでなければ、つぼみから黒いオーラが見えたんですけど!?

 

さらに気のせいでなければ、ゴゴゴゴゴっていう赤いカタカナ文字まで見えたんですけど!?

 

なぜだ!?

一体どこで間違えた!?

説教されるようなことを言った覚えはまだないぞ!?

 

そうだ!

今はつぼみの友達がいるじゃないか!

そう思い、俺は助けを求めるように前を見るが……

 

 

「「…………」」

 

 

二人は俺と視線を合わせるとサッと逸らした。

 

どうやら神は俺を見捨てたようである。

 

ならば自分でどうにかするしかない。

 

隣で笑いをこらえているえりかを尻目に、俺はマルチタスクを駆使して頭をフル回転させる。

 

そして思い付いたのは話を逸らすことだった。

 

 

「そういえば……二人にはちゃんと自己紹介してなかったな。俺はヒエン、大空氷炎(ひえん)だ。よろしくな」

 

 

「あ、はい!!私は美翔舞(みしょうまい)です。よろしくお願いしますヒエンさん」

 

 

「えっと……ひかりです。九条ひかりです。よろしくお願いします」

 

 

二人は少し緊張しながらも若干赤くなりながら俺に微笑む。

 

やべぇ。

二人ともチョー可愛いんですけど。

さすが変身ヒロインを努めるだけはある。この二人はさぞモテることだろう。そんな気がする。

 

 

「はいコーヒーどうぞヒエンさん……」

 

 

「あ、ありがとうございますつぼみさん……」

 

 

でもその笑顔を楽しむ余裕はまるでないんですけどねえぇぇ!!!!Σ(゜Д゜)

 

 

カタカタカタカタ……

 

 

おおう。

なぜか二人と目が合った瞬間につぼみの威圧感がさらに増した。その関係で手が震えてうまくコーヒーが飲めねぇ。

 

しかもピンポイントで()()()に注がれてることから、前にいる二人はキョトンとしているし。あら、かわいい。

 

 

ゴオッッ!!

 

 

ひぃ!?

 

え?

なんなの?

その年でもう覇王色の覇気でも会得してるの?

 

どうにもこの空気に耐えられそうになかった俺は、なんとかならないかと周りを見渡す。するとひかる君が何やらモジモジしていることに気付く。

 

あれ?

この子もしかして……

 

 

「ひかる君トイレに行きたいのか?」

 

 

ひかる君は俺の顔を見ると、小さく頷く。しかし気のせいでなけば……顔に余裕がない。それだけでなく結構な汗をかいている。

 

これはあれだな。

俺も経験があるから分かる。

 

この子には……

 

 

もう一刻の猶予もないっっっ!!!!

 

 

「つぼみ!こっから一番近い男子トイレってどこだ!?」

 

 

「え?えっと……教室を出て左ですが」

 

 

「サンキュー!ちょっとこの子連れてトイレ行ってくる!がんばれひかる君!もう少しだけ我慢だああぁぁ!!」

 

 

そして俺はひかる君を抱きかかえてトイレへと向かった。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

少年はひかるを連れて大声をあげながら、トイレへと向かった。

 

 

「あ、相変わらず騒がしい人っしゅ……」

 

 

えりかがやれやれと首を振りながら呟く。

 

 

「面白い人ですね」

 

 

「うん。見てて楽しいね」

 

 

ひかりと舞が楽しそうに話していた。

 

 

「でも驚いたよ~二人がヒエンさんと一緒にいるだなんて……」

 

 

「私は美術室で生徒さんと話しているのを見てたんだけど、なんだか意気投合してたわよ?」

 

 

「「意気投合?」」

 

 

「えっと……この本の作者さんの生徒さんだと思うんだけどね?その生徒さんがヒエンさんに弟子入りしてたの」

 

 

「「で、弟子入り!?」」

 

 

そして舞は『ハートキャッチプリキュア』と書かれた本を出す。

 

 

「それでヒエンさん、師匠って言われたことがよっぽど嬉しかったみたいで……」

 

 

「それでOKしちゃったんですね」

 

 

舞の話にひかりが苦笑いしながら話す。

 

 

「えりか……その作者って間違いなく番君ですよね?」

 

 

「間違いないよ。あの『伝説の番長』と言われた番君とソッコーで仲良くなるとは……さすがヒエンさんっしゅ。やることなすこと全く予想つかない……あはははは……」

 

 

「そうですね。あはははは……」

 

 

「「はぁ……」」

 

 

二人揃ってため息をつく。

 

そんなこと言わないであげて?

あれでも一生懸命頑張ってるんですよ?

 

 

「それは分かってますけど……」

 

 

「つぼみ?何かいった?」

 

 

「いえ!なんでもありません!!」

 

 

そのとき……

 

 

「「ひかり~!!/ひかりさん!!」」

 

 

 

茶髪のショートヘアーの女の子と、黒色のロングヘアーの女の子が入り口に現れる。

 

その二人の少女を見てひかりは声をあげた。

 

 

「なぎささん!ほのかさん!」

 

 

「ひかる君は見つかったの?」

 

 

「はい。無事に見つかりました」

 

 

その答えを聞いたとき二人はホッと一息ついた。

 

 

「良かった~」

 

 

「うん。無事で良かった~」

 

 

それを見たつぼみは二人にお茶を渡す。

 

 

「お久しぶりです。なぎささん、ほのかさん」

 

 

「つぼみ久しぶり!」

 

 

「ありがとうつぼみさん。それと久しぶり」

 

 

二人は笑顔で答えた。

 

すると……

 

 

「舞~どこ~??」

 

 

「この声は……咲!?」

 

 

舞は教室を出る。

 

するとそこには茶髪の女の子がキョロキョロと周りを見回していた。

 

 

「咲!」

 

 

「あ、舞!やっと見つけた~」

 

 

「咲どうしたの?合流時間までは、もうちょっと先のはずよ?」

 

 

「いや、出店も飽きてきちゃって……舞と合流しようかなあって」

 

 

「そうなの?じゃあ電話くれたら良かったのに」

 

 

「あ……」

 

 

「…………忘れてたんだね」

 

 

「ごめんなさい」

 

 

相変わらずの咲の様子に苦笑いする舞。

 

そこで咲はようやくつぼみ達に気付く。

 

 

「あ、皆久しぶり!!」

 

 

「お久しぶりです!咲さん!!」

 

 

「「「「久しぶり~」」」」

 

 

つぼみ達はなぎさ、ほのか、咲を席へと案内する。

 

 

「それにしてもひかりと、舞が一緒だとは思わなかったよ」

 

 

なぎさがお茶を飲みながら話す。

 

 

「えっと……ひかるを保護してくれた方がいまして、その人がつぼみさんの友人だったのでお礼にお茶を誘って、一緒に飲んでました」

 

 

「そうだったの。そういえばその人と、ひかる君はどこへ?」

 

 

ほのかが部屋の中を見回すがそれらしき人は見当たらない。

 

 

「あ、今はひかるをトイレに連れていってくれてます」

 

 

ひかりが答える。

 

するとそこへ大きな話し声が聞こえてきた。

 

 

「ああ、ここだよ皆!!」

 

 

「こらのぞみ!走らない!!」

 

 

さらに……

 

 

「ここだよ!美希たん!ブッキー!せつな!」

 

 

「ちょっと待ってってば、ラブ!!」

 

 

すると喫茶店の入り口前で、ある女の子達が鉢合わせる。

 

 

「「あ」」

 

 

そしてここにかつて二度世界を救ったプリキュアオールスターズが揃ったのだった。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

「はぁ~間に合って良かったな~」

 

 

コクリ

 

 

「そういえばジュース結構のんでたもんな~」

 

 

俺はひかる君のトイレを無事済ませて、再度肩車していた。どうやらひかる君、肩車が(いた)く気に入ったらしい。

 

さっきから周りの人の微笑ましいものを見る視線が少々恥ずかしい。

 

早く喫茶店に戻ろう。

 

 

「あー無事間に合ったぞー………ふぁ?」

 

 

入り口で突如フリーズする俺。

 

視界に映るのは数多くの少女達。

 

好奇心を含んだ視線……不思議そうな視線……懐疑的な視線……怪しげなものを見るような視線……その他もろもろの視線が俺に向けられた。

 

 

 

プリキュアオールスターズと思われる少女達がそこにいた。

 




次回はいよいよ運命のファッションショー。
主人公は黒歴史を防げるのか?一体どうなる?

では、また(・∀・)ノ


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