書けたので投稿。
最近思う。
万人受けする主人公ってなんなんでしょうね?
よくわかんねぇや。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
「『カラオケ~!!』」
軽音楽部のボーカルの女の子二人のこころの花で生み出されたカラオケ型デザトリアンは、オーディオのボディで、長い手足を生やしていた。その手には大きなマイクを一本持っていた。
「キャアアアア!!??」
「怪物だー!!??」
デザトリアンの登場で会場のお客さんは慌て始め、一気に外へと逃げ出していく。まずは慌てるお客さんをどうにかしなければならないが……そんな余裕は俺にはなかった。
「まずはそこの黒いプリキュアを潰せ、デザトリアン!!」
「『カラオケ~!!』」
こちらへ襲いかかってきたからだ。
コブラージャの命令でデザトリアンはマイクを構え、歌い始める。
「『ラララ~ラララ~』」
すると俺の周りに突如色とりどりの音符……青色やピンク、緑色の音符が現れる。
そして……爆発を起こした。
「!?」
俺はすぐに後方へとジャンプしてかわす。
だが音符は次々と現れ、俺は次第にステージの中央へと追い詰められていく。
どうやらこの音符は、視認できれば物理的距離関係なくどこにでも配置できるらしい。爆発の威力は見たところ少し弱めだ。
こちらとしてはさっさと反撃に移りたいところなのだが……残念ながらまだ幾つか問題が残っている。
それは体育館に残ってる一般の人達の存在だ。まだ完全に避難が完了していないのか、未だに人数は多い。
それに加えて俺が反撃の魔法が使えないことも大きい。
俺のこの格好はファッション部員の皆や、ももかが手伝ってくれたのだ。彼女達は俺のことを知っている。
そんな俺がこんな派手なステージの上で魔法を使ってみろ。下手をすれば、つぼみ達ハートキャッチプリキュアが秘密にしている彼女達の正体までなし崩し的にバレるかもしれない。
(くそ……こうなったら……)
そこで俺は心の中にいる相棒に話しかける。
『相棒……バリアジャケットのデザインをこの服に変更してセットアップするぞ』
『ガゥ!』
『セットアップ!スピリットフォーム
そして俺は周囲にバレないようにバリアジャケットに換装する。これなら例え攻撃を食らっても致命傷を追うことはないはずだ。
だがあのデザトリアンに射撃魔法や、砲撃魔法は使うことはできない。
(なら一か八か……やるしかない!)
バリアジャケットに換装した今なら、あのデザトリアンとも
一般人から見ても不自然じゃないほどになおかつ、自然な攻撃でいくしかない!!
そして俺がタイミングを見計らって突貫しようとしたとき……
「はぁあああああ!!!!」
変身を完了させたキュアマリンがデザトリアンに飛び蹴りをかましたのだった。
ヒエンside end
◆◆◆
第三者side
少年……いや謎の美少女ヒエちゃんがステージに出ていってから、舞台裏ではつぼみ達がその様子を心配そうに見守っていた。だがその心配は杞憂に終わりそうであったが……。
『皆さんこんにちはー!!今日は明堂学園『明堂祭』に来てくれてどうもありがとうー!!』
『『『『『イエエェェェーーーーーーーーーイイイイイ!!!!!!』』』』』
『盛り上がってるー!?』
『『『『『イエエェェェーーーーーーーーーイイイイイ!!!!!!』』』』』
『あは。皆元気いいね!!ここで軽く自己紹介!!私、ヒエっていいます!!ヒエちゃんって呼んでね?』
『『『『『ヒエちゃーーーーーーーーーーんんんんん!!!!!!』』』』』
「「「「「……………………」」」」」
五人は信じられないものを見るような顔になっていた。
つぼみ、えりかは空いた口が塞がらないような表情で……いつきは輝いた笑顔で……ゆりは予想外だと言わんばかりに額に手を当てて……ももかは唖然とした表情で見ていた。
「ど、ど、どこからあんな可愛らしい声出してんの!?っていうかもう女の子じゃん!!完全に女の子じゃん!!」
「うん!すごいよ!!完全に女の子になりきってるよ!!」
「いえ……えりか、いつき?きっとあれはヤケになってるんだと思います……」
荒れるえりかと、興奮しているいつきにどこか冷静に場を見ていたつぼみはそう伝える。
「ヒ、ヒエン君にこんな才能があったなんて……ゆり……私はとんでもない原石を見つけてしまったかもしれないわ」
「彼のためにも……これ以上はやめてあげてちょうだい」
ももかはどこか真剣な様子で、ゆりはどこか申し訳なさそうな様子でももかを止めていた。
そしてヒエちゃんの司会もつつがなく進み、いよいよ軽音楽部のライブに入ろうとしたとき……そいつは現れた。
「コブラージャ!?」
えりかがステージに突如現れた青髪の男を見て、声をあげる。
「誰?えりかの知り合い?」
「え、えーっと……」
ももかが首を傾げながら聞くが、えりかは冷や汗をかいていた。なんと答えればよいか悩んでいたえりかであったが、その悩みは観客の歓声でどこかへ飛んでいくことになる。
『『『『『わぁあああ!!』』』』』
なんと突然ヒエちゃんがステージの上で戦い始めたのだ。
スナッキー四人と戦うヒエちゃん。
華麗に……そして鮮やかに戦うその姿に……ファンは確実に増えつつあった。
『がんばれヒエちゃーーん!!』
『さすが新しいプリキュアー!!』
つぼみ達にとっては何やら聞き逃せない単語が聞こえてきたが。
「あれ~?こんな演出あったかな~?」
ももかはももかで何やら悩んでいた。
そしてヒエちゃんが見事四人のスナッキーを倒し終えると、コブラージャがブロマイドを投げ付ける。咄嗟にヒエちゃんはブロマイドをはたき落とすが……コブラージャの狙いは彼女ではなかった。
彼女の後ろにいるボーカルの女の子二人だったのだ。
『こころの花よ!出てくるがいい!!』
『『キャアアアアアアア!!!!』』
そしてデザトリアンを生み出してしまった。
「「「「!!!!????」」」」
「か、怪物!?」
デザトリアンの登場に焦るつぼみ達とももか。
だがこの二人は冷静であった。
「つぼみ!えりか!すぐに軽音楽部の皆の避難の手伝いを!ゆりさんは、ももかさんを避難させて下さい!!」
「ええ!ここは危険だからすぐに避難しなさいももか!!」
いつきとゆりが即座に指示を出す。
「でもステージにはまだヒエちゃんが!」
「彼女なら大丈夫!だから貴方は早く避難なさい!!」
ゆりの一喝でももかは、心配そうに後ろを見ながらも避難を開始した。つぼみとえりかもステージに残っていた軽音楽部のメンバーを避難させた。
するとそこに四人のパートナーの妖精がやってくる。
「「「「プリキュアに変身ですぅ!!(しゅ)(だよ)!!」」」」
「「「「うん!!」」」」
妖精達の指示で四人とも変身アイテムでを構え、準備を完了させる。
「「「プリキュアの種いくですぅ(しゅ~)」」」
するとシプレ、コフレ、ポプリはそれぞれピンク色、水色、金色の種を生み出し、自分達のパートナーへと渡す……と同時にゆりの持つプリキュアの種も修復されていく。
そしてつぼみ、えりか、いつき、ゆりは光のワンピースに包まれる。そしてそれぞれのこころの種を変身アイテムに
「「「「プリキュア・オープンマイハート!」」」」
つぼみ、えりかはココロパフュームを互いに吹きかけ、いつきも自身の身体に吹きかけていく。ゆりも舞うように光を纏う。
四人とも自身の色をモチーフにしたワンピースを身に纏うと、勢い良く名乗った。
「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!」
「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!」
「陽の光浴びる一輪の花、キュアサンシャイン!」
「月光に冴える一輪の花、キュアムーンライト!」
「「「「ハートキャッチプリキュア!」」」」
四人は変身を完了させる。
そしてステージ中央に目を向けるとデザトリアンに向けて突っ込んでいこうとしているヒエちゃんの姿があった。
「いけない!はぁああああ!!!!」
ドン!!!!
それを見たマリンはデザトリアンに向けて飛び蹴りを放った。壁を破壊しながら吹き飛んだデザトリアンは校庭へと飛んでいく。
四人もその後を追って出ていくのだった。
その頃……
ステージを見学していたプリキュアオールスターズの面々はそれぞれ予想外の光景に……それも怒濤の連続で続く光景に皆、面を食らっていた。
軽音楽部の演奏が始まると思ったら、先程まで一緒に行動していた女装少年が突如壇上に現れ、まるでアイドルのように振る舞っていると思ったら……
突然ステージに青髪の男が現れ歌い始め……
そして女装少年と青髪の男の二人がステージの上で戦い始めたのである。
それだけでなく謎の怪物まで現れる始末である。
その怪物はマリンの飛び蹴りによって外へと吹き飛んでいったが。マリン達、ハートキャッチプリキュアもその後を追うように外へと出ていった……新しく増えたと思われるメンバーと共に。
そんななか、舞は人混みの中を掻き分けるようにステージの中央へと向かっていた。
ステージ中央では、青髪の男と女装少年が何か話している。
だが断片的にある単語が聞こえた。
プリキュア……と。
舞は焦っていた。
(もしかしたら……勘違いされてるんじゃ……)
壇上にいる女装少年はプリキュアだと勘違いされているのではないかと。
だがステージ上にいる女装少年は青髪の男と戦う気満々なのか、どっしりと構えていた。
(もう!どうして戦う気満々なんですか貴方は!?早く逃げて下さい!!)
舞はそんなことを思いながら必死に前へと進む。
だが舞の思いとは裏腹に女装少年と、青髪の男の戦いが始まってしまった。
第三者side end
◆◆◆
ヒエンside
俺は目の前にいる青髪の男……コブラージャと向き合っていた。
周りにはまだ一般人がいるため、攻撃魔法や防御魔法、補助魔法なども使えない。唯一怪しまれずに使えるとすれば加速魔法のブリッツアクション……後は魔力付与くらいか?
プリキュア自体、徒手空拳で戦っていることから少なくともこいつに怪しまれることはないはずだ。
まぁ、知り合い達には後で言い訳を考えなければならないが。
「君は後を追いかけないのかい?」
するとコブラージャが話しかけてくる。
「貴方を放っておく訳にはいきません」
俺の声は現在は女性の声に変わっているため分からないはずだ。その証拠にコブラージャは気付いている素振りはない。
「ふん、まあいい。僕の目的はプリキュアを倒すことだからね。まずは君から倒させてもらおう」
そしてコブラージャはダークブレスレットを発動させる。するとコブラージャの力が跳ね上がった。
「いくよ」
コブラージャはJOKERのブロマイドをこちらに投げると、闇のエネルギーのホーミングレーザーを放ってくる。
俺はそれをバックステップでかわす。
だが範囲が広いためどうしてもかわしきれないものもある。俺は両腕に魔力を集中させると当たりそうなものは拳で闇のエネルギーを弾く。
「フッ!!」
そして一気に距離をつめ、ヒジ打ちを奴の腹に繰り出す。
だが俺の攻撃は楽にかわされ、カウンターで手刀を繰り出される。
俺はその手刀を真っ正面から受け流すと回し蹴りを放つが、同じく蹴りを放たれ相殺される。
バチン!!!!
「ふん!」
「くっ!?」
だが以前戦ったときより強くなっているのか俺の方が吹き飛ばされてしまった。
なんとか受け身を取り、体勢を整える。
そのとき周りに少しだけ意識を向ける。すると見知った顔がこちらに向かっていることに気付く。
(舞さん!?)
それだけでなく、他のオールスターズの面々もこちらへと向かっていた。
「ここで余所見とはずいぶん余裕だね?」
「!?」
だが俺が一瞬視線を外してるこの隙を、この男が見逃すはずがなかった。
「アデュー、黒いプリキュア」
俺の目の前には黒いエネルギーが迫っていた。
「やめて!その人はプリキュアじゃありません!!」
何やら舞さんの声が聞こえた気がしたが、その声は爆発音で掻き消された。
最近、小説の書き方についても突っ込まれることが多いです。うーむ……一応、自分なりには分かりやすく書いているつもりなのですが。
というか完全に趣味で書いてるだけだから……小説の書き方なんて我流なんですがねぇ。ただ、そこまで考えずに息抜き程度で気軽に読んでほしいだけなんですけど。
なんか日間ランキングに載ってから厳しい意見が多いなぁと思う今日このごろ……。
では、また(・∀・)ノ