大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続き書けたで候。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百八十五話 心の花を守る伝説の戦士LVII

ヒエンside

 

 

 

俺は目の前にいる男……デューンを睨み付ける。

 

地球で戦ったときは少年の様な容姿であったのに、今は青年の姿に戻っている。

 

封印されていたパワーを取り戻した影響なのだろう。奴からは赤いオーラが目視できた。溢れるエネルギーが奴の身体から漏れているのだ。

 

俺はピッツと久遠に念話で指示を送る。

 

久遠にリンカーコアはないが俺の使い魔となったことで念話は送れる。

 

 

『ピッツは薫子さんを連れて転送魔法で惑星城の端の方に避難してろ。相棒からの連絡でそろそろつぼみ達が惑星城にやってくるらしい。そのときに一緒に合流しろ。久遠はそのまま薫子さんの護衛だ』

 

 

『ガァウ!/くぅ!』

 

 

すると薫子さんの足元に魔法陣が展開される。

 

 

「待ちなさい!一人でデューンの相手は危険よ!ヒエン……」

 

 

薫子さんは少し慌てた感じでこちらに声をかけるが、そのまま姿が消えた。

 

 

「キュアフラワーを逃がしたのかい?」

 

 

「いいや、このまま逃がしてもあの人も納得しないだろうからな。惑星城の端の方に転移させただけだ」

 

 

「そうかい。まぁ、今は君に用があるからキュアフラワーは後で捕まえればいいか」

 

 

「ああ、今は俺とお前の二人しかいない。さっさと始めようぜ」

 

 

「最初からそのつもりさ」

 

 

そして俺達は睨み合う。

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

先手は俺からだった。

 

 

「はぁ!」

 

 

 

ドオン!

 

 

 

右手を向けオレンジの直射砲撃を放つ。

 

だがデューンは砲撃を最低限の動きだけでかわすと、真っ直ぐに突っ込んで拳を繰り出してきた。

 

俺は左手でそれを受け流すと、カウンターを奴の顔面に放つ。しかし簡単に受け流され、横蹴りが襲ってきた。

 

だがその蹴りを超直感で感知していた俺はしゃがんでかわすと、奴のアゴを逆に蹴りあげる。

 

 

「おお!」

 

 

が、それは両手でいなされ、デューンはその反動を利用してバク宙で後ろへと下がる。

 

それをチャンスと見た俺はグローブのブースターで奴の後ろへと回り込み、着地の瞬間を狙って回し蹴りを放つ。

 

 

「フッ!」

 

 

 

バシン!

 

 

 

俺の蹴りをくらい大きく吹き飛んでいくデューン。だが奴は空中で姿勢を立て直し、キッチリと俺の攻撃をガードしていた。

 

 

「あはははは!」

 

 

そして着地すると笑いながらこちらへと突っ込んでくる。

 

こちらも負けじと突っ込んでいく。

 

俺とデューンの拳が交差し、互いの顔面に放たれる。

 

だが両者共に首を動かしてかわしたことで攻撃は外れた。

 

俺はさらに奴の腹にアッパーを繰り出すが受け止められ、膝蹴りを放たれた。

 

 

「ち!?」

 

 

俺はそれを倒れるように後ろにかわすと、バク転でそのまま下がる。

 

その様子を見ていたデューンは面白そうなオモチャを見つけたように……楽しそうに笑う。

 

 

「へぇ。これは予想以上だ。僕の攻撃をかわすだけじゃなく、反撃までしてくるとは……」

 

 

「…………」

 

 

俺はデューンを観察する。

 

先程と違って赤いオーラが身体からは見えない。出力を抑えているのかもしれない。

 

しかし少なからず収穫もあった。

 

 

(奴とまともに戦えている……)

 

 

それだけでなくオーバードライブで極限にまで強化されているからか、感覚も強化されており、超直感も今まで以上にさえ渡る。

 

だが油断は禁物だ。

 

 

「君は本当に興味深い対象だ。そういえば覚えてるかい?僕達が初めて戦ったとき、力の差があったのにも関わらず、僕は君に攻撃をクリーンヒットさせるのにずいぶん苦労させられた。あれには……何か秘密があるのかい?」

 

 

(今、気付いたがこいつ……テンションが上がると一人称が私から僕に変わるのか?)

 

 

まあ、こいつの一人称が変わろうが変わるまいが関係ない。

 

俺がこいつと戦うのは()()()()の意味もあるからな。それができるならいくらでも会話に乗ってやる。

 

 

「…………超直感。俺には超直感という能力がある」

 

 

「超直感?」

 

 

「別名『見透かす力』。俺には不意討ちや奇襲といった攻撃は通用しない。つまり……俺はお前がこれから行おうとしていた攻撃の気配や予兆を感じとり、かわしていたんだ」

 

 

「へぇ。やっぱり面白いね君……。それに戦い方も興味深い。魔導師……魔法使いというのは君みたいな変わった奴らばかりなのかい?」

 

 

「最近の魔法使いは、常識に囚われないんだよ。それに一重に魔法使いといっても色々種類があるんだ。攻撃が得意な奴に、防御が得意な奴、支援やサポートに徹したりする奴もいれば、召喚獣を使役する奴だっている。人によって得意なものは違ってくる。別にお前なんぞに戦い方や格好をとやかく言われる筋合いはない。それに……そんな()()()()()にこだわっている暇はなかったんだ。そんなことをしてたら、周りにあっという間に置いていかれるからな」

 

 

主にある9才児の魔法少女二人になんて特にな。

 

 

「へぇ」

 

 

デューンが興味深そうに頷く。

 

今度は俺から奴に話しかけた。

 

 

「デューン……俺もお前に聞きたいことがある」

 

 

「なにかな?お喋りは大歓迎だ」

 

 

「…………なぜお前は地球にそこまでこだわる?」

 

 

ずっと気になっていた。

 

こいつがなぜそこまで地球に固執するのか。

 

プリキュアと砂漠の使徒との戦いは実に400年も続いている。それに加え、こいつはキュアフラワーに50年前に敗れている。

 

だがこいつはまた戻ってきた。

 

並々ならぬ執念だ。

 

その秘密は一体なんなのだろうか?

 

 

「お前達『砂漠の使徒』は、地球とは比べ物にならない程の科学力を有している。この惑星城を見れば分かる。今の地球の科学力じゃ、ここまでの宇宙船は作れない。作れたとしても重量がありすぎて飛ぶこともできないだろう。だがお前達は違う。この惑星城で数々の星を侵略し、砂漠化させてきたお前達に……『砂漠の使徒』に適する星が今まで何個もあったんじゃないのか?」

 

 

「面白い事を聞くね。簡単な話さ」

 

 

すると奴は笑いながら答えた。

 

 

「地球は僕の憎しみを増幅させるのにふさわしい星だからさ」

 

 

「なに?」

 

 

憎しみだと?

 

 

「僕がこの世で最も嫌う父が手に入れようとした星を、この手で支配して(けが)したいのさ」

 

 

「父親?どういう意味だ?」

 

 

「言葉通りの意味さ。僕の父が地球をずっと狙ってたんだよ。まあ、僕が既に()()()()()()、もうこの世にはいないんだけどね」

 

 

俺はその言葉を聞いて思わず絶句した。

 

 

「殺したのか?自分の父親を……?」

 

 

「君はどうせここで死ぬんだ。冥土(めいど)土産(みやげ)に教えてやろう。『砂漠の使徒』の首領だった父は義母に(そそのか)されて第一後継者の僕を殺そうとしたのさ。幸い、乳母(うば)がそれを察して、僕を城の外へ脱出させてくれたけどね。だが追っ手に見つかり、その乳母も僕の目の前で呆気なく殺されたよ」

 

 

「…………」

 

 

「そして当時7歳だった僕は逃げ回り、ある建物に身を隠した。そこは邪神教と呼ばれる宗教の教会でね、僕は(あが)められていたデビルの像に無我夢中で祈ったんだ。『僕の魂を捧げるから、父を殺す力をくれ』とね」

 

 

「…………」

 

 

「すると祈りが通じたのか、そのとき奇跡が起きた。僕は無限の力を手に入れ……すぐに復讐した。父と義母と腹違いの弟をこの手で切り刻んでやったよ」

 

 

「…………」

 

 

俺はあまりの内容にしばらく言葉が出てこなかった。

 

 

「おいおい、ここは拍手して笑うところだよ魔導師君?」

 

 

「全然笑える内容じゃねぇよ」

 

 

そしてデューンは再び狂喜的な笑みを浮かべながら言った。

 

 

「さあ、君への冥土話も済んだし、そろそろ本格的に始めよう」

 

 

「…………」

 

 

俺は黙って構える。

 

 

「じゃあ…………いくよ」

 

 

そして気付けば目の前に奴の顔があった。

 

 

(この攻撃パターンは!?)

 

 

俺はすぐに両手から炎を噴射し、真上へと上がる。

 

 

 

ズドオオォォォン!!!!!!

 

 

 

するとすぐ真下を特大の赤い砲撃が通過した。

 

デューンは俺がかわしたことを察知すると、無数の赤いエネルギー弾を俺に向けて放つ。

 

 

火炎の銃弾(フレイムバレット)verマシンガン!」

 

 

それを見た俺も射撃魔法で対抗する。

 

 

 

ズドドドドドドドドド!!!!!!

 

 

 

赤色とオレンジ色のエネルギー弾が激突する。

 

そのとき超直感が反応する。

 

いつのまにか回り込んだのかデューンが俺の真上から強烈な踵落としを放っていた。俺はそれをクロスガードで受け止めるが……

 

 

「ぐっ!?」

 

 

(重い!?)

 

 

そのまま下へと吹き飛ばされる。

 

俺は受け身を取りながら、炎の質を柔から剛に切り替え、空中にいるデューンの元へと向かう。

 

 

「おおおおおお!」

 

 

「あははははは!」

 

 

そして互いに高速で飛びながら接近戦を繰り返す。

 

炎の拳と赤いオーラを纏った拳がぶつかり合う。

 

 

 

ドオン!!

 

 

 

ドオン!!!!

 

 

 

ドオン!!!!!!

 

 

 

俺とデューンの拳が空中でぶつかり合い、その振動で空間に大きな激突音が響く。

 

そして何度目かの拳を激突させると、俺はその拳からチェーンバインドを発動させ、デューンの腕を拘束する。

 

そのまま鎖を振り回すと砲丸投げの如くデューンを投げ飛ばした。

 

 

「おらぁあああああ!!」

 

 

デューンは惑星城にまで吹き飛んでいく。

 

俺はそのまま高速で追いかけると、両手の指を握り合わせ、そのまま上からアームハンマーを叩きつけた。

 

 

 

ドガァアアアアアアアン!!!!!!

 

 

 

デューンは広場のような場所に落下した。

 

そして俺は追撃を食らわせる。

 

 

剛炎の大剣(ブレイズブレイド)ver殲滅(ジェノサイド)!」

 

 

自身の周囲に炎の大剣群を100本程生み出すと、デューンがいるであろう場所へ一気に放った。

 

 

「…………」

 

 

全て放ち終え、様子を見る。

 

 

(手応えはあった……だが)

 

 

胸のざわつきは収まらない。

 

すると強烈な赤いオーラが空中に迸り、土煙を吹き飛ばす。

 

 

(大して効いてないか……)

 

 

その中心には先程とは比べ物にならないほどの赤いオーラを纏わせたデューンが立っていた。

 

ブレイズブレイドが周りの地面に刺さっていることから、あの赤いオーラで強引に狙いを逸らしたのだろう。

 

そして奴はこちらを半笑いで見ながら……猛スピードで突っ込んできた。

 

俺は前方にラウンドシールドを展開させると、デューンを受け止める。僅かに拮抗するが……

 

 

 

ピキキキッ……パリン……

 

 

 

すぐにヒビが入る。

 

それを確認した俺はすぐに横へと受け流す。

 

デューンはそのまま旋回し再びこちらへと迫る。

 

 

形態変化(カンビオフォルマ) 攻撃形態(モードアタッコ)!」

 

 

そして俺は対抗するためグローブをガントレットへと変化させ、技を放った。

 

 

大爆発の加速(ビッグバンアクセル)!」

 

 

オーバードライブで大きくパワーアップしたビッグバンアクセルを真っ正面からぶつける。

 

オレンジの球体と赤色のオーラがぶつかり合う。

 

すると強烈な爆発が起こり、互いに吹き飛ばされる。

 

だが俺は内心、冷や汗を流していた。

 

 

(僅かにパワー負けしていた!?まだ強くなるのか!?)

 

 

こちとら限界を超えて強化するオーバードライブを使用しているうえに、破壊力の高い剛の炎まで使っているのにデューンの奴はさらにその上をいく。

 

 

「あはははははは!まだまだ上げて行くよ魔導師君!!」

 

 

「く……この戦闘狂が!!」

 

 

俺達は再度空中で激突する。

 

奴は先程よりもスピードを上げて接近してくる。俺も額の炎の出力を上げて対抗する。

 

赤い光とオレンジの光が何度もぶつかり合い、螺旋状に混ざり合う。激突音も今までより大きく、衝撃波となって空気を震わせる。

 

その証拠に惑星城の壁に僅かに亀裂が入っていた。

 

 

「はぁ!」

 

 

そして俺はデューンを炎を纏った蹴りで地面へと吹き飛ばす。

 

だが奴は吹き飛びながらもこちらに手を向けて赤い鎖のようなものを放ってきた。

 

 

「なに!?」

 

 

(これはチェーンバインド!?)

 

 

その鎖は俺の足に巻き付けられ、俺も一緒に地面へと落下していく。

 

そして奴が着地すると同時に勢いよく地面へと叩きつけられる。

 

 

「ぶっ!?」

 

 

「君が何度も使っているのを見たけど……これは便利だね!!」

 

 

 

ドン!!

 

 

 

ドン!!!!

 

 

 

ドン!!!!!!

 

 

 

そして何度も地面へと叩き付けられた後、鎖事手前に引っ張られ……

 

 

「これで終わりだ」

 

 

 

ドオン!!!!!!!!

 

 

 

「ぐふぅ!?」

 

 

強烈な腹パンをもらってしまい、吹き飛ばされてしまった。

 

俺は惑星城の壁を何層も突き破りながらも、なんとか体勢を立て直す。そして炎の逆噴射で静止し、着地した。

 

 

「はぁ……はぁ……バカみたいに吹き飛ばしやがって」

 

 

オーバードライブで強化されているおかげで強力な奴の攻撃にも耐えられているが、やはり食らわないにこしたことはない。

 

というよりも何度も食らっては俺の身体が持たない。

 

そして俺は気付く。

 

俺が吹き飛ばされたのは廊下らしく、周りには黒い兵士集団スナッキーがこちらを驚いた様子で見ていた。

 

 

「キキーッ!!」

 

 

そして現状を理解したのか、俺を取り囲む。だが俺は焦ることなく周りを見渡し、スナッキー達に告げた。

 

 

「やめておけ。お前達程度じゃ、(たば)になっても俺には勝てない」

 

 

「キッ……キキ」

 

 

俺は魔力流で発生させた衝撃波を軽く放ちながら、スナッキー達に睨みを利かせる。

 

するとスナッキー達も本能でそれを察知しているのか、顔に冷や汗をかきながらジリジリと下がっていく。

 

 

「ふぅ……ん?」

 

 

そして少し息をはいた後、俺は空中に展開されている数個のモニターに気付く。

 

そこにはデューンが映ってる映像の他にマリンがクモジャキーと、サンシャインがコブラージャと、ムーンライトがダークプリキュアと戦っている映像が映っていた。

 

そしてムーンライトの側では、その戦いを見守る様にブロッサムと薫子さん、イケメン形態のコッペ様が立っていた。

 

どうやら皆、無事に合流できたらしい。

 

すると俺の肩の上に相棒がポフンと現れる。

 

 

「ガゥ」

 

 

「相棒、どうだ首尾の方は?」

 

 

「ガゥガゥ」

 

 

「そうか。良くやってくれた」

 

 

「ガゥ」

 

 

俺は相棒に状況を聞く。

 

予定通り植物園で合流したオールスターズによって今地球に蔓延(はびこ)っていたデザートデビルは全て倒されたらしい。

 

だが相当疲労も溜まっているようで皆は現在、植物園で休息を取っているとのこと。一応、回復効果のある防御結界は継続して展開させているらしい。

 

そして相棒はというと、ハートキャッチプリキュアの面々をピッツのいる座標を基に転送魔法で惑星城に送った後、薫子さんと合流したのを確認してから、俺の所に来たらしい。

 

 

「ガゥガゥ」

 

 

「え、マジで?」

 

 

「ガゥ」

 

 

「…………それ何気にヤバくね?」

 

 

「ガァウ~」

 

 

そして俺はここで重要なことを知った。

 

なんと俺とデューンの戦闘映像が地球全体に流れているらしい。デューンとの会話も()()()()()だ。

 

もちろんオールスターズの面々も俺とデューンの戦いをしっかりと見ていたらしい。

 

しかも相棒曰く……先程俺がデューンに何度も地面に叩き付けられ腹パンまで食らって吹き飛んだことから、現在進行形で半泣きになりながら見ていたとのこと。

 

それを聞いた俺は相棒に命じた。

 

 

「相棒……惑星城の映像のハッキングできるか?はっきり言ってこれ以上映像が流れるのはまずい」

 

 

何より世界中の人間に見られているというのが精神的にきつい。

 

 

「ガゥー」

 

 

「いけるか。だが時間がかかるか……」

 

 

相棒によればできないこともないが、惑星城のセキュリティが厳しいのか時間がかかるらしい。

 

 

「分かった。それでも構わないから頼む」

 

 

「ガァウ!」

 

 

すると相棒は作業に取りかかったのか俺の心の中に引っ込んだ。

 

 

「じゃあいくか」

 

 

俺はジッと未だに広場で待っているデューンの元へと向かった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

ゆっくり歩きながら向かっていると、ずいぶん吹き飛ばされていたのか壁を軽く十何層も貫通しており、距離にすれば約1kmは吹き飛ばされていた。

 

そして100mほど歩いたときにふと考える。

 

 

(不意をついてやるか)

 

 

そして俺は視力を強化し、前方を見る。

 

すると奴は真っ直ぐにこちらを見ていた。

 

どうやら俺の存在は普通に感じているらしく、半笑いになりながら見ていた。

 

どこまで人外な奴だ……。

 

だが奴の態度に少しイラッとした俺は、さっそく左手を向けて砲撃を放った。

 

 

「ヒートバーナー」

 

 

 

ドオン!!!!

 

 

 

オレンジの砲撃が真っ直ぐに奴へと向かう。

 

その後に俺は炎の翼を展開させると同時に全身に炎を纏わせながら、真上へと猛スピードで向かっていく。

 

そして天上を突き破り、デューンを目視で確認する。奴はヒートバーナーをジャンプしてかわしていた。それを見た俺は回転して勢いをつけながら、剛の炎を纏った高速ライダーキックをお見舞いした。

 

 

「くらえええぇぇぇぇ!!!!」

 

 

フハハハハハハハハ!!

かわせるものならかわしてみやがれええええええええええええぇぇぇぇ!!!!!!!!!!Σ(゜Д゜)

 

ちなみに炎を纏った右足のキックは某平成の赤いドラゴンライダーをイメージしている。

 

 

「おっと」

 

 

「あ」

 

 

だが俺の渾身のライダーキックは呆気なくかわされ、そのまま勢いよく壁に激突してしまった。

 

 

 

ドガァアアアアアアアアン!!!!!!

 

 

 

「お、おおお……」

 

 

俺は少し顔面を押さえながらデューンの前に歩いていく。

 

 

「ウケ狙いかい?」

 

 

「う、うるせぇ。ちょっと狙いが外れただけだ……」

 

 

「あはははははは!本当に君は面白い!半泣きになりながら言われても説得力は皆無だよ!!」

 

 

「これはお前を油断させるためのものだ。だから半泣きになど断じてなってない!」

 

 

そして俺は炎熱疾走(フレアドライブ)を発動させ、高速で奴に接近し、炎を纏った連続パンチを繰り出す。

 

奴は相変わらず半笑いのまま、俺の攻撃を受け流していく。

 

 

「ふっ!」

 

 

途中フェイントを織り混ぜたり、蹴りなども入れていくがことごとくかわされる。

 

 

「すごいすごい。じゃあ今度はこっちからもいくよ」

 

 

すると今度は奴から連続パンチが放たれる。俺はその攻撃を化剄で受け流していく。

 

お互いに決定打がないまま、惑星城を高速で移動しながら、攻守を入れ替えて接近戦を繰り返していた。

 

 

(く……こうなれば!)

 

 

そして俺は一か八か行動に移った。

 

 

「零地点突破・ファーストエディション!」

 

 

床一面を氷に変えた。

 

 

「これは!?」

 

 

咄嗟のことでバランスを崩すデューン。

 

 

(ここだ!)

 

 

凍結の鎖(フリーズバインド)!」

 

 

それを見た俺は蒼白の鎖でデューンを何重にも拘束する。さすがにこれ以上しなくてもいいんじゃない?と思われるほどに拘束した。

 

さすがのデューンといえどオーバードライブ状態で使用した氷の鎖は簡単には破壊できまい!

 

俺はさらにデューンの全身を凍らせ、その間に形態変化を使い、ガントレットへと変えエネルギーを最大限込める。

 

 

「はぁああああ!」

 

 

俺の右手にかつてないほどのエネルギーが収束される。そして俺はデューンに向けて駆け出す。

 

 

灼熱の加速(バーニングアクセル)!」

 

 

「ぐぁあ!?」

 

 

そしてそのまま奴の顔面を思いっきりぶん殴った。

 




次回は少し別視点になってからの再び主人公視点。
攻撃を食らったデューン……だがそれで終わるはずもなく……

あと二・三話で最終決戦も終わります。

デューンの過去調べてたら意外に重くてビックリしたっていう。

では、また(・∀・)ノ

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