大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

199 / 394
どうも(゜▽゜*)

続き書けたでそうろう。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百八十六話 心の花を守る伝説の戦士LVIII

第三者side

 

 

 

アメリカにて

 

 

 

「ブラックサンダー!」

 

「ホワイトサンダー!」

 

 

キュアブラックが右手を、キュアホワイトが左手をあげながら叫ぶと黒と白の雷が召喚される。

 

 

「プリキュアの美しき魂が!」

 

「邪悪な心を打ち砕く!」

 

 

「「プリキュア・マーブル・スクリュー……はぁあ!!」」

 

 

ブラックが右手に、ホワイトが左手に力を込めて前に突きだした。

 

 

「「マックスーーーー!!」」

 

 

すると同時に二人の手のひらから黒と白の螺旋状の激しい雷撃がデザートデビルの群れに放たれる。

 

だがデザートデビルの群れは真っ正面からマーブル・スクリューを受け止める。

 

ブラックとホワイトは互いに繋いだ手に更に力を込める。それに呼応するように、二人の腕につけられているスパークルブレスが発動する。

 

そして二人は声を揃えて叫んだ。

 

 

「「スパークウゥ!!!!」」

 

 

すると黒と白の稲妻は虹色の光線に変わり、あっという間にデザートデビルの群れを飲み込んだ。

 

 

「後はあの特別大きい……」

 

「デザートデビルだけね!」

 

 

二人の視線の先には群れのリーダーと思われる特別大きなデザートデビルが遠くの方に確認できた。

 

その大きさはゆうに100mは超えていた。

 

すると様子を見ていたシャイニールミナスがハーティエルバトンを構える。

 

 

「私が動きを止めます!」

 

 

そして叫んだ。

 

 

「光の意思よ!私に勇気を!希望と力を!」

 

 

ルミナスは持っていたバトンをクルクルと回転させると、弓状に変形させる。

 

 

「ルミナス・ハーティエル・アンクション!」

 

 

そして掛け声と共に、バトンを空中に放ち、腰を低く落とした独特のポーズを取り、そのまま虹色の光のパワーをデザートデビルへと飛ばした。

 

ルミナスの技を受けたデザートデビルの動きが止まる。

 

 

「今です皆さん!」

 

「うん!」

 

「ええ!」

 

 

続けてルミナスはハーティエルバトンをハート型に戻すと、頭上に掲げる。するとバトンから光の洪水が溢れ出る。

 

そして三人で叫んだ。

 

 

(みなぎ)る勇気!」

 

(あふ)れる希望!」

 

「光輝く絆とともに!」

 

 

「「「エキストリーム・ルミナリオオオオオオオオオォォ!!」」」

 

 

すると三人の前方にハート型の虹色エネルギーが出現する。そこから強力な金色の光波がデザートデビルに発射された。

 

そして静かにデザートデビルは消滅していった。

 

 

「ガゥガゥ」

 

 

するとルミナスの頭の上に乗っていた赤い小ライオンが彼女にある思念を送る。

 

 

「そうなの?」

 

 

「ガォ」

 

 

するとルミナスは二人に知らせた。

 

 

「皆さん、今すぐ植物園に戻ってきてほしいそうです」

 

 

ルミナスの言葉で一旦、植物園に戻ることになった。

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

オーストリアにて

 

 

 

「はぁああ!」

 

「たぁああ!」

 

 

ブルームとイーグレットはデザートデビルの群れをそれぞれ引き付けていた。

 

 

「二人とも今ラピ!」

 

「決めるチュピ!」

 

「うん!/ええ!」

 

 

そして二人は手を繋ぎ、叫んだ。

 

 

「精霊の光よ! 命の輝きよ!」

 

「希望へ導け! 二つの心!」

 

 

すると二人の掛け声とともに、それぞれ装着されたプリキュア・スパイラル・リングに精霊の力が収束されていく。

 

 

「「プリキュア・スパイラル・ハート・スプラーーーッシュ!!」」

 

 

精霊の力が収束された金色と銀色の2つの混ざり合った螺旋状のエネルギーの奔流を両手で打ち出した。

 

ハート型の枠でデザートデビルの群れを包みこみ、浄化していく。

 

そして二人は次の第二陣のデザートデビルに目を向ける。

 

それと同時に月の妖精ムープと、風の妖精フープが声を上げる。

 

 

「月の力!」

 

「風の力!」

 

 

そのときブルームとイーグレットの姿が変化する。

 

ブルームは黄色と黄緑色の衣装に変わり、イーグレットはピンク色と水色の衣装へと変わっていく。

 

 

「未来を照らし!」

 

「勇気を運べ!」

 

 

そして二人はもうひとつの姿……ブライトとウィンディへとフォームチェンジした。

 

 

「天空に満ちる月!キュアブライト!!」

 

「大地に薫る風!キュアウィンディ!!」

 

 

そしてキュアウィンディが仕掛ける。

 

 

「風よ!」

 

 

ウィンディから放たれた強烈な風がデザートデビル達を抑え込む。

 

 

「光よ!」

 

 

そしてキュアブライトが強烈な閃光弾を炸裂させ、デザートデビルの群れの視力を奪う。

 

その隙を逃さず、ブライトとウィンディは再び大技を使用するため手を繋ぐ。

 

 

「精霊の光よ!命の輝きよ!」

 

「希望へ導け!二つの心!」

 

 

そして再度二人に精霊の力が収束されていく。

 

 

「「プリキュア・スパイラル・スター・スプラーーーッシュ!!」」

 

 

二人は緑色とピンク色の2つの大きな彗星状のエネルギー奔流を両手で同時に押し出す。

 

すると巨大なエネルギー奔流が交差し、デザートデビルの群れを星型に包み込む。

 

そしてデザートデビルの群れは静かに……完全に消滅した。

 

それを確認したブライトとウィンディはブルームとイーグレットの姿へと戻り、一息つく。

 

 

「ふぅ……もうこの辺りのデザートデビルは粗方倒したよねイーグレット?」

 

 

「うん。そうなんだけど……」

 

 

するとイーグレットが何やら背中の方を気にしてモジモジしていた。気になったブルームは声をかける。

 

 

「どうしたのイーグレット?」

 

 

「この子がなかなか離れてくれないの~」

 

 

「え?…………ああー」

 

 

ブルームはなんのことかと気になったが背中に回り込むと納得した。

 

 

「ガゥ~」

 

 

なんとイーグレットのポニーテールに紫の小ライオンがかじりついていたのだ。それもかなり幸せそうな表情で。

 

 

「ボリュームがアップしたから噛みごたえもアップしたって言ってるチュピ~」

 

 

「マイペースなところが本当に(あるじ)とそっくりラピ……」

 

 

「うぅ……外れない」

 

 

「ガゥー」

 

 

「え?伝えたいこと?」

 

 

イーグレットはガックリと項垂れ落ちながら、小ライオンの転送魔法で一旦、植物園に戻ったのだった。

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

ロシアにて

 

 

 

「はぁ!やっぱりこいつらに並の攻撃は効かないわね……」

 

 

ミルキィローズが三体のデザートデビルを相手にしながら呟く。

 

 

「だったら一気に決めるしかない!」

 

 

ミルキィローズは己の武器であるミルキィミラーを取り出すと、掛け声を放った。

 

 

「邪悪な力を包み込む、(きらめ)くバラを咲かせましょう!」

 

 

すると鉄紺色(てつこんしょく)のバラの花吹雪が起こる。

 

 

「ミルキィローズ・メタル・ブリザード!!」

 

 

そしてそれらの花びらから大きな鉄紺色(てつこんしょく)のバラが現れ、デザートデビル三体を包み込んだ。

 

すると一瞬でデザートデビル達は粉砕され消滅していった。

 

すぐ側では、ドリーム達が十体のデザートデビルと戦っていた。

 

 

「プリキュア・プリズム・チェーン!」

 

 

レモネードが二本の光の鎖で十体のデザートデビルを一まとめにして動きを封じる。

 

 

「プリキュア・ファイヤー・ストライク!」

 

「プリキュア・エメラルド・ソーサー!」

 

「プリキュア・サファイア・アロー!」

 

 

そしてルージュ、ミント、アクアの三人がデザートデビル十体に全体攻撃を放つ。

 

デザートデビル達にも多少は効いているのか、動きを阻害する程度にはなっていた。

 

そしてその隙を見計らって……ドリームが技を放った。

 

 

「プリキュア・シューティング・スター!」

 

 

ドリームは両腕をクロスして自らを光と一体化させ、デザートデビル達へと突進していく。

 

 

「「「「「ウォオオオ!!」」」」」

 

 

そしてデザートデビル達はドリームの攻撃によって姿勢を崩し、尻餅をついてしまった。

 

そのときココが声をあげる。

 

 

「ココオォ!プリキュアに力をー!!」

 

 

するとココの頭上にキュア・フルーレが現れ、プリキュア達の元へと飛んでいく。

 

彼女達もそれぞれ自分のフルーレを受け取った。

 

 

「クリスタル・フルーレ!希望の光!」

 

「ファイヤー・フルーレ!情熱の光!」

 

「シャイニング・フルーレ!弾ける光!」

 

「プロテクト・フルーレ!安らぎの光!」

 

「トルネード・フルーレ!知性の光!」

 

 

そして五人はそれぞれのフルーレを合わせ合体技を発動させた。

 

 

「5つの光に!」

 

「「「「勇気をのせて!」」」」

 

 

「「「「「プリキュア・レインボー・ローズ・エクスプロージョン!!」」」」」

 

 

「「「「「はっ!!」」」」」

 

 

五人のフルーレから飛び出した五色の薔薇が融合し、巨大な虹色の薔薇へと変化する。

 

そして巨大な虹色の薔薇は、デザートデビル達をまとめて押し潰し、消滅させた。

 

デザートデビルの消滅を確認したココとナッツは皆に報告する。

 

 

「デザートデビルはもういないココ!」

 

 

「嫌な気配も感じなくなったナツ!」

 

 

「皆、お疲れ様ロプ!」

 

 

それを聞いたプリキュアの面々は座り込んだ。

 

 

「「「「「「はぁ……疲れた……」」」」」」

 

 

そのときルージュの頭の上に乗っていた黄色の小ライオンが思念で知らせる。

 

 

「ガゥ」

 

 

「一度戻るって?植物園に?」

 

 

「ガォ」

 

 

するとドリームがルージュに話しかける。

 

 

「どうしたのルージュ?」

 

 

「この子が一度植物園に戻ろうって。皆に伝えたいことがあるんだって」

 

 

「そうなんだ。ここじゃダメなの?」

 

 

ドリームが小ライオンに話しかける。

 

 

「ガゥガゥ」

 

 

「美味しいシュークリーム、ケーキとコーヒーを用意してあるんだけど、いらないならそれでもいいけど……だってさ」

 

 

「「いくー!!」」

 

 

ルージュがやれやれといった感じで伝えると、ドリームとレムネードが直ぐ様反応する。

 

それを確認した小ライオンは転送魔法を発動させ、植物園へと戻った。

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

南アフリカにて

 

 

 

「歌え!幸せのラプソディ!パッションハープ!」

 

 

キュアパッションがハープを取り出すと同時に、ピーチ達もキュアスティックを取り出す。

 

 

「届け!愛のメロディ!キュアスティック・ピーチロッド!」

 

「響け!希望のリズム!キュアスティック・ベリーソード!」

 

「癒せ!祈りのハーモニー!キュアスティック・パインフルート!」

 

 

そして四人は技を目の前にいるデザートデビルに向けて技を放つ。

 

 

「吹き荒れよ!幸せの嵐!プリキュア・ハピネス・ハリケーン!」

 

 

パッションはハープを高く掲げて高速回転する。そして大量の赤い光のハート型エネルギー体と羽毛が舞う激しい旋風でデザートデビルを包み込む。

 

そしてピーチ、ベリー、パインの三人も技を放つ。

 

 

「「「悪いの悪いの飛んでいけ!」」」

 

 

「プリキュア・ラブサンシャイン……」

 

「プリキュア・エスポワールシャワー……」

 

「プリキュア・ヒーリングプレアー……」

 

 

「「「フレーーーッシュ!!」」」

 

 

ピーチは桃色のハート型のエネルギー光弾を……

 

ベリーは青いスペード型のエネルギー光弾を……

 

パインは黄色いダイヤ型のエネルギー光弾を……

 

デザートデビルへと放った。

 

四人の必殺技が合わさり破壊力もあがり、デザートデビルを一気に消滅させた。

 

 

「あと十体!」

 

 

ピーチが呟くと残りの三人も気合いを入れる。

 

それを隠れて見守っているタルトとシフォンも応援する。

 

 

「あんさんら!もう少しやでぇ!!」

 

「キュアプリプ~!」

 

 

するとデザートデビル達に動きがあった。

 

 

「なにあれ?」

 

「うそ……まさかあれって……」

 

「そのまさかみたい」

 

「合体した?」

 

 

四人が唖然とつぶやく。

 

なんと残っていた十体のデザートデビルが合体し、300mほどの巨体へと変わったのだ。

 

それを見たピーチは気合いを入れる。

 

 

「こうなったら……みんな!一気に決めるよ!!」

 

 

ピーチの言葉に、三人が頷く。

 

 

「クローバーボックスよ、私達に力を貸して!」

 

 

するとピーチの呼び掛けに答えるように、クローバーボックスから放出された光が、四人の持つリンクルンに力をもたらした。

 

 

「プリキュア・フォーメーション!」

 

 

ピーチの合図を受け、四人は一斉にクラウチングスタートの姿勢を取る。

 

 

「レディー・・・ゴー!」

 

 

そして一気に走り出す。

 

 

「ハピネスリーフ!セット!パイン!!」

 

 

パッションが赤いリーフ、ハピネスリーフをセットする。パッションはパインにリーフを投げ渡し、パインは走りながら受け取った。

 

 

「プラスワン!プレアリーフ!ベリー!!」

 

 

パインは黄色のリーフ、プレアリーフをセットし、今度はベリーに投げ渡す。ベリーは走りながら受け取ると、

 

 

「プラスワン!エスポワールリーフ!ピーチ!!」

 

 

ベリーは青いリーフ、エスポワールリーフをセットする。そしてピーチに投げ渡す。走りながらリーフを受け取ったピーチは、

 

 

「プラスワン!ラブリーリーフ!!」

 

 

最後にラブリーリーフをセットする。

 

すると四つ葉のクローバーマークが完成し、デザートデビル目掛けて投げ付ける。

 

するとクローバーマークは巨大化し、デザートデビルをクローバーの中心にある巨大な水晶に閉じ込めた。

 

そして四人は自分の色のリーフの上に立ち、デザートデビルを浄化する。

 

 

「「「「ラッキークローバー・グランドフィナーレ!!」」」」

 

 

デザートデビルは強烈な光の輝きに包み込まれる。

 

 

「「「「はぁああああ!!!!」」」」

 

 

そしてゆっくりと浄化されていった。

 

それを見届けた小ライオンはパインの頭に乗り、ある思念を送った。

 

 

「ガォー」

 

 

「え?そうなの?」

 

 

「ガゥー」

 

 

「分かった。皆に伝えるね」

 

 

そしてパインは皆に話す。

 

 

「皆、一度植物園に戻ってほしいってミドッツちゃんが言ってるんだけど」

 

 

「わ、私は賛成かも。少し疲れちゃった」

 

 

「連戦続きだもの。仕方ないわ」

 

 

ベリーは少し疲労を見せ、パッションも静かに息を吐く。

 

皆も疲れが溜まってきているらしい。

 

 

「決まりだね。じゃあ一度戻ろう」

 

 

そして小ライオンの転送魔法で一度戻ることとなった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

皆が植物園に戻ってくると、シートの上にはシュークリームやケーキといった食べ物、コーヒーやジュースといった飲み物が用意されていた。

 

 

「「「「おおぉぉぉ!!」」」」

 

 

それを見たピンクリーダー四人組の目が輝く。

 

 

「ガァウ~」

 

 

その前には少年の相棒であるオレンジのライオンヒッツがいた。

 

プリキュア達は目を丸くし驚く。

 

 

「こ、これ貴方が用意したの?」

 

 

「ガゥ~」

 

 

ミントの質問にヒッツは肯定するかのように鳴く。

 

そしてヒッツの前に赤色・紫色・黄色・緑色の小ライオン達が集まり、ミーティングのようなものが始まった。

 

 

「「「「ガゥ~」」」」

 

 

「ガォー」

 

 

「「「「ガゥ?」」」」

 

 

「ガゥー」

 

 

「「「「ガォガォ」」」」

 

 

そして軽いミーティングのようなものが終わると小ライオン達は、それぞれのプリキュア達の元へ戻っていく。

 

ちなみに小ライオン達のミーティングをプリキュア達はほっこりしながら見守っていた。

 

小ライオン達はそれぞれのグループに戻り、話し合った内容を伝える。

 

 

「「「「え!?そうなの!?」」」」

 

 

ルミナス、イーグレット、ルージュ、パインの四人が声を揃えて驚く。

 

 

「ど、どうしたの四人とも?」

 

 

すると代表してブラックが質問する。

 

 

「そ、その……世界中にいたデザートデビルが()()()()()()()()そうです」

 

 

ブラックの質問にルミナスが答える。

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

 

そして数秒ほどして全員言葉の意味が理解できた。

 

 

「「「「「えええぇぇーー!!??」」」」」

 

 

「ま、まだ戦い始めてから30分も経ってないわよ!?」

 

 

「ガゥー」

 

 

するとミルキィローズが声をあげる。ヒッツは彼女の頭の上に上ると思念である事を伝えると同時に、皆にある映像を見せた。

 

 

『おおおおお!』

 

『あはははは!』

 

 

それは少年とデューンが空中で殴りあっている姿だった。

 

 

「「「「「ヒ、ヒエンさん!?」」」」」

 

 

「そ、()()()()()()()()()()()()だなんて……」

 

 

そしてミルキィローズは皆に伝えた。少年の()()とデザートデビルの()()()()()()()()を……。

 

 

「ヒエンはデザートデビルの襲撃が始まったと()()()、デューンに奇襲を仕掛けたのよ」

 

 

「そ、そうなの?」

 

 

それに反応するイーグレット。

 

 

「ええ。もし地球侵攻中に自分の組織のトップが命を狙われている状況になっていると知れば……その末端の兵士達はどうなると思う?」

 

 

「多少とはいえ……組織内は混乱状態に陥ると思うわ」

 

 

ミルキィローズの質問にアクアが答える。

 

 

「そう。ヒエンは()()()()()()()()。それだけじゃない。今は()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「そ、そういえば……ブロッサム達がいない」

 

 

パインが呟く。

 

 

「今、惑星城は混乱状態に陥ってるわ。ブロッサム達が幹部達を倒し、ヒエンがデューンを抑える。ヒエン達は私達が地球を守ってる間にデューンを『砂漠の使徒』を、壊滅させる気なのよ」

 

 

「そ、それじゃ私達もそれに続いて、惑星城に加勢にいけば……」

 

 

ルミナスが加勢を提案するが、ミルキィローズは首を横に振る。

 

 

「ダメよ。そうなったら地球は誰が守るの?これは少数精鋭だからこそうまくいく作戦なのよ?それに……あの子達と砂漠の使徒には、浅はかならぬ因縁がある。砂漠の使徒は……あの子達が決着をつけるべき相手なの。だから私達が今やるべきことは……」

 

 

「次のデザートデビルの襲撃に備えて……しっかり休むことね」

 

 

「ええ。その通りよ」

 

 

ホワイトの言葉にミルキィローズは頷く。

 

そのとき……

 

 

『ぶっ!?』

 

 

『君が何度も使っているのを見たけど……これは便利だね!!』

 

 

「「「「「ああ!?」」」」」

 

 

皆が悲鳴をあげる。

 

その映像に映っていたのはデューンに何度も地面へと叩き付けられている少年の姿だった。

 

そして鎖事手前に引っ張られ……

 

 

『これで終わりだ』

 

 

 

ドオン!!!!!!!!

 

 

 

『ぐふぅ!?』

 

 

少年は勢いよく吹き飛ばされてしまった。

 

皆は心配そうに映像を見続ける。

 

中には半泣き状態になっている者までいる始末だ。

 

 

「ガァウ!」

 

 

「そう。いってくるのね。こっちは私達に任せなさい。気を付けるのよ」

 

 

そしてヒッツはポフンと消え、少年の元へと向かった。

 

 

「さて、無茶しなきゃいいんだけど……」

 

 

そしてオールスターズの面々は少年とデューンの戦いを映像で見守るのだった。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

灼熱の加速(バーニングアクセル)!」

 

 

俺は最大パワーを込めたバーニングアクセルを奴の顔面に放った。

 

今のところダブルヒートバーナー程の破壊力はないが、もっとエネルギーを薄く鋭く収束させることができれば……さらに攻撃力を上げることができるだろう。

 

それこそ集束砲撃(ブレイカー)クラスの打撃で。

 

そしてファーストエディションの氷が一気に解けながら奴は惑星城の壁を破壊しながら吹き飛んでいく。

 

俺はさらに左手を向けて砲撃を放つ。

 

 

「ヒートバーナー超爆発(ハイパーイクスプロージョン)!」

 

 

 

ドオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

「ぐぁあああ!?」

 

 

そしてその後を追いかけ追撃を仕掛ける。

 

 

「ダダダダダッッッッ!!」

 

 

俺は吹き飛んでいく奴を殴る。

 

剛の炎を纏った拳で殴りまくる。

 

今は奴にダメージを与える千載一遇のチャンス。

 

このチャンスを逃せば、勝機は訪れないだろう。

 

だが奴も黙ってやられている訳ではなかった。

 

 

「あまり……調子に乗るな人間!!」

 

 

そのときカウンターで胸に肘討ちを食らってしまう。

 

 

「おごっ!?」

 

 

俺はそのまま吹き飛ぶが、体勢を立て直してから再びデューンとの殴り合いになる。

 

 

「おおおおおおお!!!!」

 

 

「ぬああああああ!!!!」

 

 

いつしか奴も雄叫びをあげながら俺と殴り合いをしていた。だが気のせいでなければ奴のパワーが段々と上がっている。

 

その影響なのか分からないがデューンの髪も段々伸びているのだ。髪が伸びるほど、それに比例して奴の攻撃力も上がっていく。

 

 

(ちくしょうが!段々パワーが上がってきていやがる!?)

 

 

そして奴のパンチをガードしたとき……

 

 

「ぶぅ!?」

 

 

ガードごと顔面を殴られ吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

ボゴオオオォォォォォンン!!!!!!

 

 

 

壁を破壊しながらなんとか受け身を取り、前方を見る。

 

するとデューンの姿は見えない。

 

またしても数キロ単位で吹き飛ばされてしまったらしい。

 

 

「ごほっ……ごほっ……ぜぇ……ぜぇ……」

 

 

すると口から少し血が出ていた。

 

 

(ちくしょう……ここにきてまた、あいつとのパワーに差がでてきた。あのパワーに対抗するにはオーバードライブの出力をもっとあげるしか……)

 

 

だがこれ以上出力をあげると俺の身体が持つかどうか……それに魔力も残り半分程しかない。

 

どうする?

 

俺が思考していたそのとき……

 

 

「ヒエンさん!?」

 

 

聞き覚えのある声がした。

 

周りに目を向けるとこちらを驚いたような目で見るブロッサム、薫子さん、コッペ様の姿があった。

 

 

「貴様は!?」

 

 

「貴方……そのケガ……」

 

 

他にもダークプリキュアとムーンライトの姿まであった。どうやら反対方向の広場まで丸々吹き飛んできたらしい。

 

 

「…………」

 

 

そして俺に黒いエネルギー弾を向ける仮面の男……サバークの姿もあった。

 




いよいよクライマックスが近づいてきたああああああああ!!!!(゚∀゚ 三 ゚∀゚)

どんどんパワーが高まるデューン。
そして主人公にエネルギー弾を向けるサバークの真意とは?

果たして勝ち目はあるのか!?

では、また(・∀・)ノ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。