大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

仕事忙しくて書く暇ないorz

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百九十五話 それぞれの思惑

第三者side

 

 

 

なのはとフェイトはヴォルケンリッターに敗れてから療養して過ごしていた。目立ったケガなどは特にない。

 

問題があるとすれば、リンカーコアの異常な萎縮による一時的な魔力閉塞が起きたことによりしばらく魔法が使えないことであった。

 

二人のデバイスであるレイジングハートとバルディッシュはというと、酷い破損状態であったため本局のメンテナンスルームで修理中である。

 

修理にはエイミィとクロノの後輩であるマリーが受け持つことになった。デバイスマイスターの資格を持つリニスも二つのデバイスの修理を手伝っている。

 

その間に二人は襲撃してきたヴォルケンリッターについてクロノやリンディから説明を受けていた。

 

 

第一級捜索指定ロストロギア「闇の書」

 

 

そして闇の書の守護騎士ヴォルケンリッターが扱う魔法「古代ベルカ式」。

 

それはかつて「ミッドチルダ式」と勢力を二分した魔法体系である。

 

ミッドチルダ式が遠距離や広域攻撃を重視するとすれば、ベルカ式は対人戦闘に特化した戦闘魔法である。

 

優れた術者はベルカの騎士と呼ばれ、その手には「アームドデバイス」と呼ばれる武装を扱う。

 

圧縮魔力を込めた「カートリッジ」をデバイス内で炸裂させることで、瞬間的に圧倒的な魔力と破壊力を生み出しているのだ。

 

そのことを聞いたなのは達は、ヴォルケンリッターの強力な攻撃の正体を知った。

 

そしてさらにリニスからなのは達の側にいたある黒衣の少女についても話された。

 

キュアヒートと名乗った少女は敵意がなかったが目的が不明なため警戒は怠らないようにと伝えられたのだ。

 

なのは達はその黒衣の少女について頭の片隅に置きながら、翌日からいつも通り学校へと登校した。

 

そして数日経ったある日……

 

アリサとすずかが何やら興奮しながらなのは、フェイト、アリシアの三人に話していた。

 

その内容に三人は驚愕した。

 

アリサとすずかが誘拐されていたという内容であったからだ。

 

三人はすぐに大丈夫だったのか聞いた。

 

しかし二人は意外にも元気そうに答える。

 

なんでも二人曰く、ピンチに陥ったときに颯爽と現れ助けてくれたのが、件のキュアヒートだったらしい。

 

彼女は自らをプリキュアと名乗り不思議な力で覆面達を倒したのだという。なんでも手から炎を出して鮮やかに敵を倒したのだとか。

 

とりあえず三人は、アリサとすずかがテンション高めに話すのを苦笑いしながら聞くのだった。

 

 

 

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────

 

 

 

フェイトとアリシアは自宅でくつろいでいた。

 

するとアリシアがフェイトに話しかける。

 

 

「それにしてもアリサとすずかの話には驚いたよねフェイト~」

 

 

「うん。まさか今回の闇の書に関わってるかもしれない人が、アリサ達と関係を持ってたなんて夢にも思わなかった」

 

 

「でもそのプリキュアの人はアリサ達を助けてくれたんだから良い人なんでしょ?警戒する必要はないと思うよ?」

 

 

「うん。それは大丈夫だと思う。二人の様子から見ても信頼できる人だと思う」

 

 

アリシアはお菓子を食べながら話し、フェイトも学校で出された宿題に取りかかりながら話す。

 

 

「一応、アリサ達のことはリンディ提督には伝えたの?」

 

 

「うん。あとクロノとリニスにも。アリサ達から聞いたキュアヒートさんの特徴とかも伝えたよ」

 

 

フェイトは二人からキュアヒートに関しての特徴を聞き出していた。手から炎を出す以外にもオレンジの鎖や、丸い球を操っていたらしい。

 

 

「一体何者なんだろうねその人?まさか本当にプリキュアだったりして!」

 

 

「でもそれはテレビアニメの話だよお姉ちゃん?」

 

 

フェイトはアリシアに疑問の表情を投げ掛ける。

 

ちなみにアリシアは普段、フェイトに「お姉ちゃん」と呼ばせている……二人でいるとき限定であるが。

 

皆の前でいるときはフェイトが恥ずかしがって「姉さん」呼びになってしまうのだ。アリシア的にはいつか皆の前で「お姉ちゃん」呼びさせようと密かに決意していたりする。

 

アリシアはフェイトに笑顔で返す。

 

 

「もう分かってないなフェイトは~。こういうのは楽しい方に考えたもん勝ちなんだよ?」

 

 

「そ、そうなの?」

 

 

「そうなの!あー、私もその人に早く会ってみたいな~」

 

 

「なんだか楽しそうだねお姉ちゃん……」

 

 

アリシアはソファーの上でバタバタしながら答える。

 

 

「だってフェイト達は闇の書の件に協力するからキュアヒートさんに会えるかもしれないんでしょ?私もデバイスがあったら事件の解決協力もできて、その人にも会えたかもしれないのにいぃ~」

 

 

「そ、それは仕方ないよ。お姉ちゃんまだ訓練始めて半年くらいだし。戦闘訓練だって最近始めたばかりだし」

 

 

「うぅー、魔力が増えてたから扱うのに少し戸惑ってるんだよー」

 

 

アリシアの本来の魔力ランクはEランクなのだが、彼女は仮死状態であったときジュエルシードの魔力で復活している。

 

そのときの影響かアリシアのリンカーコアの総魔力量も増えていのだ。そのため魔力ランクもCランクへと上がっていた。

 

だがアリシアは魔力運用に苦労しており、現在リニス監修の元、特訓の日々を送っているのである。

 

ちなみに普段の私生活ではアリシアもヴォルケンリッターから狙われる可能性があるため管理局員が隠れながら護衛をしている。

 

 

「そういえば……フェイトとなのはのデバイスはまだ直らないの?」

 

 

「うん。リニスとマリーさんがあと2,3日はかかるって」

 

 

すると扉が開く音がする。

 

 

「ただいま帰りました」

 

 

リニスの声がする。

 

どうやら帰ってきたらしい。

 

 

「あ、リニスだ。おかえりい~」

 

 

「おかえりリニス」

 

 

姉妹はリニスを出迎えにいく。

 

リニスは買い物に行ってきたのか袋を持っていた。

 

 

「二人とも今から晩御飯の用意をするので手伝ってください」

 

 

「「分かった!/うん!」」

 

 

ひとまず二人はリニスの晩御飯の手伝いに向かった。

 

 

 

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────

 

 

 

なのはは現在自室でユーノ指導の下、魔力トレーニングを行っていた。

 

 

「…………」

 

 

「ゆっくりと集中して……魔力を両手に集めて」

 

 

しかしなのはの両手に集まっていたピンク色の魔力は霧散してしまった。

 

 

「…………はぁ。やっぱり上手くいかないね」

 

 

「リンカーコアがまだ完全には治ってないからね。焦っちゃダメだよなのは」

 

 

「うん」

 

 

だがなのはは顔を少し伏せる。

 

ユーノはなのはの様子を見て話しかけた。

 

 

「兄さんのこと?」

 

 

「……やっぱり分かっちゃう?」

 

 

「なのはって分かりやすいから」

 

 

「にゃははは。私ってそんなに分かりやすいんだ」

 

 

「やっぱり心配?」

 

 

「…………うん」

 

 

なのははフェイト達の前では笑顔を見せていたが、その心中はいなくなった少年が心配で仕方なかった。

 

 

「お母さんやお父さん、お兄ちゃんやお姉ちゃん、皆()()()()()普通に振る舞ってるけど……やっぱり心配みたいで。特にお兄ちゃんとお姉ちゃんは……私には隠してるみたいだけど、休みの日にヒエンくんの行きそうなところをよく探しに行ってるみたいだから」

 

 

「そうだったんだ」

 

 

「うん」

 

 

なのはは静かに頷く。

 

そして真剣な表情で話す。

 

 

「でね、ユーノくん少し気になることがあるんだ」

 

 

「??…………何が気になるの?」

 

 

フェレット形態のユーノは首を傾げる。

 

 

「キュアヒートさんいるでしょ?」

 

 

「アリサちゃん達を助けてくれて……リニスさんやリンディさんが注意するように言ってた人だね?」

 

 

「うん。ヒエンくんが突然いなくなって二週間経って……闇の書の人達が現れたと()()()()()キュアヒートさんも現れたでしょ?私には……どうも無関係に思えなくて」

 

 

「もしかしてなのはは……兄さんが闇の書関連で何かしら関わってるって考えてるの?」

 

 

「うん。正直まだ何も分からないけど……その可能性は高いと思う。ヒエンくんはよくトラブルに巻き込まれるから」

 

 

「…………その可能性も否定できなくはないね」

 

 

ユーノは少し遠い目をしながら話す。

 

彼の脳裏ではよく騒動の渦中に放り込まれる又は自分から突っ込んでいく少年の姿がよぎったのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

そして各々が日々を過ごしていく中、ある日なのははフェイトの自室へと遊びに来ていた。

 

ちなみにアリシアはリニスと共に買い物に行っている。

 

二人は以前戦ったヴォルケンリッターについて話していた。

 

 

「なんとなく……なんだけどあの子達とまた会う気がするの」

 

 

「うん」

 

 

「前は話を聞くこともできなかったけど……」

 

 

「今度はきっと……」

 

 

「うん」

 

 

なのはとフェイトは互いに頷き合う。

 

 

「じゃあ今から!」

 

 

「うん!一緒に練習!」

 

 

そして立ち上がりベランダへと出る。

 

なのはとフェイトは、自分のデバイスと同じくらいの棒を手に取り互いに構えると、すぐさま戦い始めた。

 

どうやら近接戦闘の練習をするようだ。

 

 

「やあぁ!」

 

 

「はあぁ!」

 

 

なのはは防御主体、フェイトは回避主体で戦っていく。

 

なのははフェイトの攻撃を受け止め、反撃する。フェイトはなのはの攻撃をかわし、カウンターを入れる。

 

防御と回避。

 

同じ棒術でも二人の性格を体現したかのように……二人の違いも如実に現れている。

 

そして二人は戦いながら心に誓う。

 

 

 

((強くなろう))

 

 

 

二人は決心する。

 

 

 

((もう悲しいことを見過ごさずに済むように!))

 

 

 

そして二人は……決意した。

 

 

 

((もう誰も傷つけないで済むように!!))

 

 

 

二人は体力が切れるまで棒で打ち合い続けるのだった。

 

 

 

────────

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────

 

 

 

数日経ったある日……

 

レイジングハートとバルディッシュの修理が終わったという知らせを聞いたなのはとフェイトは時空管理局本局にいた。

 

 

「いや~なんとか予定日に間に合って良かったよ~」

 

 

「「ありがとうございます」」

 

 

マリーからデバイスを受け取ったなのはとフェイトは頭を下げる。

 

マリーは目の下に隈をつけいかにも徹夜明けといった感じであった。なのはは心配そうに声をかける。

 

 

「マリーさん……大丈夫ですか?」

 

 

「あはははは……。へいきへいき~。二人は大丈夫なの?」

 

 

マリーは苦笑いしながら二人へと返す。二人は元気よく答えた。

 

 

「バッチリです!」

 

 

「前より魔力量が増えたくらいだって」

 

 

「若さだねぇ」

 

 

なのはとフェイトのリンカーコアは無事完治した。むしろ二人とも以前より魔力量も増えていた。

 

 

「さぁ、もう準備万端だから会ってあげて」

 

 

そして二人は自分のデバイスと目を合わせる。

 

そこには新しくなったレイジングハートと、バルディッシュの姿があった。

 

 

「あ……」

 

 

《しばらくぶりですマスター》

 

 

「レイジングハート……形が?」

 

 

《なかなかお洒落でしょう?》

 

 

「うん。かわいい」

 

 

「バルディッシュも」

 

 

《はい》

 

 

レイジングハートは宝石部が4つの突起部で保持されるようなデザインになり、バルディッシュは三角部分の頂点に飾りがついていた。

 

 

「変更点については直接本人達から聞いた方がいいかな。あと、リニスさんが二人に合わせて作ってくれた新機能もあるからそれも聞いといてね?」

 

 

「「新機能?」」

 

 

二人は小首を傾げながら言葉を繰り返すがマリーは笑ってごまかした。

 

 

「それは二人の相棒から直接聞いてね?」

 

 

「分かりました」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

二人が頭を下げたとき……

 

 

『あ、フェイト?』

 

 

アルフから通信が入る。

 

 

「アルフ?どうしたの?」

 

 

『あ、ちょっとね。リンディ提督と待ち合わせしてたんだけど、連絡も通じないんだ。フェイトは何か聞いてない?』

 

 

「ううん。何も聞いてないけど……」

 

 

『そっかあ~。リニスとアリシアと合流できたから、後はリンディ提督だけなんだけどなぁ……』

 

 

「そういえば今日は出かけるって言ってたもんね?」

 

 

『フェイトは今なのはと本局にいるんでしょ?良かったらこの後合流しようよ』

 

 

「あ、うん。私は別に良いけど」

 

 

フェイトは隣にいるなのはに視線を向ける。その視線に気づいたなのはは、アルフに笑顔で話しかけた。

 

 

「アルフさん、私も行きます!」

 

 

『分かった。じゃああとで一緒に合流しよう』

 

 

「はい!それじゃ……」

 

 

そして予定を話し合おうとしたとき……

 

 

『なのはちゃん!フェイトちゃん!緊急事態!!』

 

 

突如エイミィから()()()()が入った。

 

 

 

────────

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────

 

 

 

数分前……

 

臨時作戦本部ではブザーが鳴り響いていた。

 

 

「観測地点にて結界発生!!」

 

 

「術式は……古代(エンシェント)ベルカ!!」

 

 

モニターにはベルカ式の結界魔法、封絶結界が展開されていた。

 

 

『現在滞在中の隊員4名で包囲!結界の破壊工作中なのですが……結界が硬く攻撃が通りません!!』

 

 

クロノは報告を聞き、直ぐ様指示を出す。

 

 

「今から援軍を向かわせる。引き続き結界の破壊を継続!!」

 

 

『了解!!』

 

 

「エイミィ!君はなのはとフェイトに連絡!今、二人は本局にデバイスを取りに行っているはずだ!あと僕も出る!!」

 

 

「了解!準備OK!!」

 

 

クロノは待機状態のデバイスを構えセットアップを完了させる。

 

そして部隊を引き連れると転送ポートへと向かった。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

リンディは駅前のスーパーにて夕食の買い物に来ていたのだが……

 

 

(これは結界?)

 

 

突如、周りにいた人が消え去り、リンディは一人結界内に囚われてしまった。

 

 

(なるほど。今度の狙いは私というわけね……)

 

 

するとリンディは飛翔魔法を発動させ背中から透明な羽根を展開させる。そして真上に飛びあがると、あるビルの屋上へと身を隠した。

 

続けて探索魔法を発動させて周囲の状況を確認する。

 

すると結界内にはリンディの他に三人の魔力反応があった。

 

リンディは目を閉じて集中する。

 

 

(魔力反応は三人……うち二人は離れたところに……残りの一人はすぐ近くにいる)

 

 

そして目を開ける。

 

 

(生き残るには……各個撃破しかないわね)

 

 

リンディは壁際からそっと様子を伺う。

 

すぐ側にはリンディを探しているピンク髪の女騎士シグナムが空中にたたずんでいた。

 

どうやらリンディを探しているらしい。

 

 

(いくしかないわね)

 

 

リンディは覚悟を決めた。

 

そして意を決して出ていく。

 

 

「貴方が彼女達のリーダーよね?」

 

 

「む!?」

 

 

リンディの声に即座に反応したシグナムは炎の魔剣レヴァンティンを構える。

 

 

「ちょっとお話……いいかしら?」

 

 

「……話?」

 

 

リンディは懐から白いカード型の待機状態のデバイスを構えながら話しかける。

 

 

「闇の書のシステムの一部。自らの意思と実体を持った無限再生プログラム『守護騎士ヴォルケンリッター』」

 

 

シグナムが僅かに表情を変える。

 

 

「あなた達は闇の書をどうするつもりで蒐集を続けてるの?」

 

 

リンディの問いにシグナムは、はっきりとした口調で返した。

 

 

「我らには……我らの目的と理由があります。あなたに答える理由もない」

 

 

「…………私が11年前、暴走した闇の書に家族を殺された人間だとしても?」

 

 

「……!」

 

 

普段の彼女からは考えられないほどの迫力で言葉が発せられた。

 

リンディの言葉にシグナムの表情が少し崩れる。

 

彼女を見つめるリンディの瞳には僅かに憎しみや憎悪といった色があった。

 

リンディは11年前に夫を亡くしている。

 

夫の名はクライド・ハラオウン。

 

11年前、「闇の書」の輸送中、暴走した闇の書に彼の指揮していた艦「エスティア」の制御が奪われてしまい、「闇の書」の暴走を止めるために()()()()()彼は艦と運命を共にしたのだ。

 

そして二人が睨み合っているとき……

 

 

《Schwalbefliegen Claymore(シュワルベフリーゲン・クレイモア)》

 

 

「うらあぁぁっっっ!」

 

 

「!?」

 

 

突如、ソフトボール大の鉄球がリンディに向けて放たれた。

 

 

 

ドガァアアアアアンン!!!!!!

 

 

 

鉄球は着弾すると爆散し、破片が広範囲にばらまかれた。

 

それを放ったのはヴィータであった。

 

 

「シグナム、何ボーッとしてやがる!」

 

 

「あぁ、すまない」

 

 

 

ドヒュン!!

 

 

 

そのときリンディが煙の中を突っ切り、隣のビルに勢いよく着地する。少し食らってしまったのか右肩を抑えていた。

 

リンディはデバイスを起動させ、白銀の杖デュランダル・()()()()()を構える。

 

周囲を見渡すと、シグナムやヴィータの他にもザフィーラの姿があった。

 

 

「これは……ちょっとまずいかしら」

 

 

リンディはポツリと呟く。

 

そのときデュランダル・タイプゼロが反応した。

 

 

《いいえ》

 

 

「え?」

 

 

このデバイスには簡易的な人工知能のAIが積まれている。簡単な受け答えならできるのだ。

 

そのとき突如結界上空に転移反応が現れる。

 

出現したふたつの反応は結界を突き破り、桃色と金色の閃光が螺旋を描きながら地面へと突っ込んだ。

 

その影響で土煙が舞い上がる。

 

土煙が晴れると、そこにいたのは強い意志を瞳に宿したふたりの少女であった。

 

ふたりの少女……なのはとフェイトは以前とは形状が異なる新デバイスを持っていた。

 

 

 

 

 

 

そして結界の外では……

 

 

「はぁ!」

 

 

「…………」

 

 

黒衣の少女と白い仮面の男が戦っていた。

 

今、それぞれの戦いが始まろうとしていた。

 




次号はいよいよ激突する管理局対ヴォルケンリッター。
そして主人公vs仮面の男。

では、また(・∀・)ノ

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