大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

お久しぶり!
続き書けたので投稿します。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第百九十七話 三人目の仮面の男

ヒエンside

 

 

 

「はあ!」

 

 

「ぐあぁ!?」

 

 

俺は魔力付与で高めたパンチを仮面の男に放った。

 

俺のパンチを食らい吹き飛んでいく仮面の男。

 

だが……

 

 

(この手応え……自分から後ろへ飛んだか!?)

 

 

()()()()()()()()

 

どうやらパンチを食らう直前に自ら後方へ飛ぶことでダメージを軽減したらしい。

 

仮面の男はそのまま背中から結界に激突する。そしてお腹を少し押さえながら、こちらに手を向けて先ほどより強力な砲撃を放ってきた。

 

 

(なにっ!?)

 

 

殴った直後で姿勢を崩していた俺は至近距離で砲撃の直撃を食らってしまう。

 

咄嗟に零地点突破を発動させてダメージを中和させる……が中和しきれずにそのまま吹き飛ばされてしまった。

 

砲撃を食らった俺は仰向けに倒れるがすぐに起き上がりソニックムーブを発動させ、再び仮面の男に近づこうとする。

 

しかし……

 

 

「あまり調子に乗るな」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()に上空に蹴り飛ばされてしまった。

 

 

「!?」

 

 

斜め上に蹴り飛ばされた俺は姿勢を立て直し、なんとか空中で滞空する。

 

そのまま下を向くと二人の仮面の男が並び立っていた。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「すまない。少し油断した」

 

 

「もうすぐここに管理局の援軍がやってくる。一旦引くぞ」

 

 

「……奴らはどうするんだ?」

 

 

「マスターが直々に動いている。問題ない」

 

 

「そうか……」

 

 

すると仮面の男二人の足元に青い魔法陣が現れるとそのままどこかに転移してしまった。

 

俺はそれを黙って見送ることしかできなかった。

 

それよりも先ほど奴らは気になることを言っていた。

 

 

(マスターが直々に動いている……?どういう意味だ?あいつらは二人で行動しているんじゃないのか?)

 

 

奴らの親玉と言えば……()()()だが……まさかこの世界では()()動いているとでもいうのか?

 

俺はアゴに手を当てながら考える。

 

だからこそ後ろから接近する彼女に気付かなかった。

 

 

「激しい戦いのようでしたが……見たところケガなどは特にないようですね。大丈夫ですかヒエン?」

 

 

「あ、はい大丈夫……え?」

 

 

突如聴こえてきた声に無意識に反応してしまい、俺は後ろを向く。するとそこには良い笑顔をしたリニスがいた。

 

ってリニスウウウゥゥゥゥ!?(゜ロ゜;ノ)ノ

 

 

「今、()()()()()()?」

 

 

「え、あぁ!?」

 

 

俺は咄嗟にソニックムーブを発動させて逃げようとしたが……「逃がしません」……即座にバインドで拘束され動けなくなってしまったorz

 

しかもこれは俺もよく使うリングバインド、チェーンバインド、ディレイドバインド同時展開の三重捕縛魔法である。

 

【調和】の能力を発動させて鎖を破壊しようとしてもそれを上回るスピードで新たにバインドが展開される。

 

脱出するには圧倒的に時間が足りなかった。

 

さすが俺の魔法の師匠orz

 

 

「…………貴方には言いたいことが山ほどあります。なぜ突然いなくなったのか、なぜそんな格好をしているのか、なぜ私達から逃げるのか」

 

 

俺に厳しい視線を向けるリニス。

 

俺は冷や汗をかきながらリニスに顔を向ける。

 

 

「あの……いつから気付いて?」

 

 

「気になったのは貴方が喫茶店に来たとき……確信したのは仮面の男と戦っているときです」

 

 

それって割りと始めの方からですよねぇ!?

 

 

「さ、参考までにどうやって気付いたのか教えてもらっても?」

 

 

「ヒエンが翠屋に来たとき私と目が合いましたね?そのときに貴方は咄嗟に目を逸らしました。その行為は貴方が気まずくなったときに普段から良く行う動作です。そして先ほどの仮面の男との戦い……いくら姿を変えようと戦い方というのはそう簡単に変えられるものではありません。貴方の戦いを見たとき、疑念から確信へと変わったのです」

 

 

「……えぇー」

 

 

「貴方を二年間鍛えたのは誰だと思っているのです?貴方の動きなど見ただけで分かります」

 

 

「……参りました」

 

 

そして俺はリニスに確認を取る。

 

 

「あ、あの、他に私の事に気付いてる人は……?」

 

 

「安心しなさい。貴方の正体に気付いてるのは今のところ私だけです。貴方のことです。()()()()()()()そんな格好をしているのでしょう?」

 

 

「えぇ、まあ」

 

 

俺は気まずげに視線を逸らす。

 

そんな俺を見てか、リニスは言った。

 

 

「とりあえず場所を変えましょう。ついてきてください」

 

 

「あ、でもなのは達は?」

 

 

「あの子達なら大丈夫です。きっと新武装をうまく使いこなしていることでしょう。それに今頃、リターンマッチを挑んでるころでしょうし」

 

 

そしてバインドから解除された俺はリニスの後についていった。

 

 

 

────────

──────

───

 

 

 

俺達は結界から少し離れたビルの屋上に着地する。

 

 

「ここならアースラのサーチャーの索敵圏外ですから大丈夫なハズです」

 

 

「そうですか……」

 

 

そしていざ話し始めようとしたときリニスが俺の方を訝しげに見る。

 

 

「先ほどから気になっていたのですが……」

 

 

「なんですか?」

 

 

「なぜいつまでも演技を続けるのです?……ま、まさか……」

 

 

するとリニスは予想外のことを言い出す。

 

 

「貴方はそっち系の人になってしまったのですか!?」

 

 

「違います!このフォームになると自動的にこういう口調になってしまうんです!」

 

 

「そうなのですか。私としてはヒエンが何か悩みでもあるのかと思っていたのですが……」

 

 

するとリニスは何を思ったのかこちらをジーッと観察する。

 

 

「今気付いたのですが、予想以上に可愛いですね……。声も透き通る様に綺麗ですし、なんでしょう?こう抱き締めたくなってしまいます」

 

 

そしてリニスは突然俺を抱き締めた。

 

今のプリキュアフォームの俺の身長は156~158cmくらいなので丁度リニスの胸にスッポリ埋もれてしまった。

 

そして肝心の俺はというと……

 

 

(おおう!?こ、呼吸ができん!?っていうかリニスさん柔らかい大きい柔らかい大きい柔らかい大きい!!!!!!!!)

 

 

内心ドギマギしまくっていた。

 

するとリニスが静かに話し始めた。

 

 

「…………突然、貴方とのパスが切れてしまったときは本当に焦りました。そしてすぐに気付きました。()()()()()()()()()()と」

 

 

リニスの声は震えていた。

 

 

「ヒエンが行方不明になったと聞いたとき、寿命が縮まるかと思いました。貴方がいなくなってから皆必死に探したんですよ?なのはは海鳴市内を毎日遅くまで歩き回って……フェイトはクロノの助手として管理世界、管理外世界を回って……他の皆さんも空いた時間があれば探し回ってくれました。もちろん私も貴方が行きそうな場所……行って見たかった場所……思い当たるところを必死に探し回りました」

 

 

リニスの身体は震えていた。

 

 

「正直、日に日に魔力が減っていくのは辛かったですが……私にとって消滅の危機などどうでも良いことでした。貴方を見つけるのが最優先でしたから……。しかし転送魔法を行使しすぎて消滅の危機に瀕した私を見かねたリンディが仮契約を行ってくれたのです。私はリンディのおかげでこうして顕著化できています。貴方には文句の一つや、説教の一つも言いたいところですが……まずはこれだけ言わせて下さい」

 

 

リニスの腕に力が籠った。

 

 

「……本当に……無事で良かった」

 

 

リニスの言葉を聞いたとき、俺は呟いていた。

 

 

「……ごめんなさい」

 

 

俺は謝る。

 

突然のこととはいえ、皆にかなり迷惑をかけてしまっていた。そのうえリニスは俺がいなくなったせいで消滅の危機に瀕していた。

 

使い魔は主との契約が切れても、魔力が残っている限り存在することができる。

 

だが内包する魔力が切れてしまえば待っているのは消滅だけだ。

 

そう考えると……本当に申し訳ないことをしてしまった。

 

 

「言いたいことはまだまだありますが……今日はこれぐらいにしといてあげます」

 

 

「……うん。ごめんなさい」

 

 

リニスは俺から離れる。

 

その目には涙が流れていた。

 

俺の中で罪悪感がいっぱいになっていたとき……

 

 

「ガァウ~」

 

 

タイミングを見計らったかのように相棒が突然現れ、リニスの頭の上に飛び乗った。

 

 

「久しぶりですねヒッツ」

 

 

「ガァウ~」

 

 

するとリニスが呟く。

 

 

「え?『今からマスターに何があったか映像つきの思念で教えるからこれで勘弁してやってほしい?』……わ、分かりました。とりあえず今は何も言いません」

 

 

「ガォ♪」

 

 

「それよりその映像を送ってもらってもいいですか?」

 

 

「ガゥ!」

 

 

「はい。お願いします」

 

 

すると相棒はリニスに思念を送る。

 

リニスは目を閉じて集中する。

 

恐らく俺がハートキャッチプリキュアの並行世界であった出来事が送られているのだろう。

 

 

「…………」

 

 

数秒後……

 

リニスの閉じている目が段々と険しくなっていく。

 

そして映像が終わったのか目を開き、こちらを見て一言、言った。

 

 

「貴方は一体何をやっているのですか!?」

 

 

どうやら話はまだまだ続きそうだorz

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

結界を展開していたシャマルは現在危機に陥っていた。

 

 

「捜索指定ロストロギアの所持・使用の疑いで貴方を逮捕します」

 

 

シャマルの後方から杖を突きつけている黒衣の少年クロノ、そのさらに後方には民族衣装を着た金髪の少年ユーノの姿があった。

 

 

「抵抗しなければ弁護の機会が貴方にはある。同意するなら武装の解除を」

 

 

(一体いつの間に!?私の監視網を潜り抜けてくるなんて……)

 

 

「まさか援軍は囮……」

 

 

シャマルの呟きにクロノは答える。

 

 

「ご名答。これだけの結界の規模です。きっと術者は()()にいるだろうと予想をつけていました。そしてその通りだった。お手柄だぞフェレットもどき」

 

 

「あはははは……って僕はフェレットじゃない!人間だ!!」

 

 

二人は軽口を叩き合いながらも警戒はやめない。

 

ユーノの探索魔法によってシャマルを見つけ出すことに成功したのだ。

 

シャマルは考える。

 

 

(く……こうなったらもう()()を使うしか……でも……)

 

 

そのとき……

 

 

「!?」

 

「これは……バインド!?」

 

 

クロノとユーノの二人は青いバインドで拘束されてしまう。

 

そして……

 

 

「ぐあ!?」

 

「わあ!?」

 

 

()()()()()()()()()()()の砲撃によって二人は隣のビルにまで吹き飛ばされてしまった。

 

黒い仮面の男は白銀の杖を向けてクロノ達を念入りに拘束する。

 

 

「く……仲間か!?」

 

「これは魔力変換資質『凍結』!?こんな強力な冷気を操るなんて……あの仮面の男ただ者じゃない!?」

 

 

クロノとユーノはなんとか氷の鎖から逃れようとするが思った以上にバインドが強力なため破壊するのに手間取っていた。

 

 

「あなたは?」

 

 

「闇の書を使え。結界ごと破壊し、脱出しろ。お前にはやらねばならぬことがあるはずだ」

 

 

「でもあれは……」

 

 

「使用して減ったページはまた増やせばよい。仲間が捕まってからでは全てが水の泡となってしまうぞ?」

 

 

「…………」

 

 

黒い仮面の男の言葉を聞いたシャマルは一度目を閉じると再び開く。

 

その目は決意で固まっていた。

 

 

『皆!今から結界ごと破壊するわ!うまくかわして撤退を!!』

 

 

『『『おう!!』』』

 

 

そのときなのはと戦っていたヴィータ、フェイトと戦っていたシグナム、アルフと戦っていたザフィーラから返事が届く。

 

そしてシャマルは緑色の三角形の魔法陣を展開させると、闇の書を開き呪文を唱える。

 

 

「闇の書よ、守護者シャマルが命じます。眼下の敵を打ち砕く力を今ここに。撃って、破壊の雷!」

 

 

すると闇の書から紫の雷が放たれる。

 

それは結界全土を覆う強力な破壊の雷であった。

 

その威力はプレシアがかつて海で放った雷の高次元魔力砲以上の威力であった。

 

そしてバインドを破壊し、それを確認したユーノはとっさに防御を固めようとしていた。

 

 

「あれは……まずい!?皆の防御を!!」

 

 

クロノはというと黒い仮面の男と戦闘を繰りひろげていた。

 

 

「貴様!一体何者だ!連中の仲間か!?」

 

 

「…………」

 

 

クロノは射撃魔法スティンガースナイプを4発展開させると、黒い仮面の男に放つ。

 

だがそれらの魔力光弾はすぐに凍らされ無力化されてしまった。

 

 

「答えろ!」

 

 

《Stinger blade.》

 

 

続いてクロノはスティンガーブレイドを50本展開させる。

 

そしてそれらを一斉に放つ。

 

だが黒い仮面の男は焦ることなく白銀の杖を振るった。

 

 

()てつけ」

 

 

するとスティンガーブレイドですら全て凍らされてしまった。

 

黒い仮面の男は杖の先端を氷でコーティングすると、高速でクロノに接近する。

 

そしてクロノをはたき落とした。

 

 

「ぐわぁ!?」

 

 

クロノは咄嗟に魔力を地面へと放出し落下エネルギーを相殺させ、地面への激突だけは回避する。

 

それは繊細な魔力運用ができるクロノだからこそできる技であった。

 

しかしそんなクロノの顔に冷や汗が流れていた。

 

 

(魔力運用の練度が並みじゃない!?それにこの男……下手をすればSランクに匹敵する!?)

 

 

クロノの上空にいる黒い仮面の男はクロノ以上の使い手であったからだ。

 

Sランクといえばプレシア・テスタロッサ、ゼスト・グランガイツに匹敵するほどのレベルであった。

 

それほどにこの黒い仮面の男から感じられる魔力の強さ、量が半端ではなかった。

 

すると黒い仮面の男が呟く。

 

 

「今は時期を待て。そうすればおのずと分かることになるだろう」

 

 

「なに!?どういう意味だ!?」

 

 

しかしクロノの質問に男が答えることはなかった。

 

破壊の雷が放たれ、周囲を閃光が包んだ一瞬……

 

 

「くそ……逃がしたか」

 

 

黒い仮面の男は既に姿を消していたのだから。

 




はい!
リニスにバレました!!
こっから加速度的に動いていきます!!

では、また(・∀・)ノ

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