続き書けたで候。
ドラゴンボール超が終わってしまった!!
あー、ひとつ楽しみが減ってもたー。
でも最後は見応えありました。
悟空とフリーザの共闘は良かった。
来週からゲゲゲの鬼太郎が始まるそうな?
鬼太郎の声は沢城みゆきさんらしいですね。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
「そろそろいいかな?」
俺となのは、フェイトが話し終えたタイミングを見計らって後方で待機していたクロノが話しかけてきた。
クロノの頭の上には相棒がいた。
俺はベッドの上から声をかける。
「久しぶりだなクロノ」
「ああ、久しぶりだ。だが君は……会う度に何か騒動に巻き込まれているな」
「…………それは否定できない」
俺はつい視線をそらす。
そしてなのはとフェイトの二人と視線が合う。
二人は何か言いたげな顔であったが俺はさらに視線をそらす。
さらにそらせた視線の先にはリンディさんがいた。
「久しぶりねヒエン君」
「お久しぶりですリンディさん」
「正直、貴方には言いたいことが沢山あるのだけど……それは全てが終わってからにしましょう」
「……助かります」
そしてリンディさんは部屋にいる面子、俺、なのは、フェイト、リニス、フィリス先生、那美さん、クロノを見渡すと話し始めた。
「さて、ここにいる皆さんにはある情報を伝えるために
「「秘密裏??」」
なのはとフェイトが二人揃えて首を傾げる。
「もうある程度知っている人もいるけど……知らない人もいるから説明するわね?」
そして静かに話した。
「今回の闇の書の主とその裏で暗躍しているであろう人物の正体が分かりました」
リンディさんの声が部屋に静かに響く。
「「えぇっ!?」」
そしてその言葉に一番驚いたのはなのはとフェイトだった。
「その情報提供者はデバイスのヒッツ君、そしてその主のヒエン君よ」
そしてリンディさんの言葉にさらに驚く二人……というより驚きすぎてこちらに掴みかかってきた。
「「ど、どういうこと!?」」
ちょ、ちょっと落ち着いて二人とも……く、くくく首が揺れて、き、きききき気持ち悪いんですけどどどどど((((;゜Д゜)))
「二人とも落ち着きなさい」
そのときリニスが二人の頭を軽くチョップする。
「「あう」」
なのはとフェイトは頭を押さえながら涙目になる。
「もう二人とも……気持ちは分かりますがヒエン君はさっき目覚めたばかりなんですよ?それに部屋で暴れてはダメです」
「「ご、ごめんなさい」」
フィリス先生が二人に優しく注意し、二人も素直に謝る。
元々なのはは高町家全員でフィリス先生のお世話になっているので面識はあった。
フェイトもフィリス先生がアースラを何度も出入りしていたため会う機会があったのか、既に面識は持っている様である。
「二人ともこっちに来て。治療してあげる」
「うぅ……ありがとうございます」
「ありがとうございます……」
そして那美さんが二人の頭にヒーリングをかける。
それを苦笑いしながら見る俺達。
するとクロノが話し始める。
「なのは、フェイト……特に君達二人には伝えなければならないことがある。心して聞いてほしい。結論から伝えると……」
そして言った。
「今回の闇の書の主の名は八神はやて。君達の新しくできた友人の女の子だ」
なのは達にその事実を伝えた。
「「え………ええぇぇ!!!!????」
二人は先程より大きな声をあげる。
そして小さく呟く。
「は、はやてちゃんが……」
「闇の書の……主?」
なのはとフェイトはあまりの衝撃に茫然自失となっている。
そこでクロノがさらに情報を補足する。
「さらにその八神はやての保護責任者の名が……ギル・グレアム」
「え?その人って確か……」
「うん。クロノのお師匠さんの……」
「ああ、僕の師匠リーゼ姉妹の主……そして僕の父の師匠でもある管理局の英雄と言われている男……ギル・グレアム提督さ」
クロノは目を閉じながら続ける。
「最初、あの病室でヒッツからその話を聞いたとき信じられなかった。だがそのことが気になった僕はすぐに母さ……艦長に相談に向かった。そのとき偶々居合わせたリニスと三人で、とりあえずその情報が正しいかどうかの確認を行うことにしたんだ」
そこでリンディさんが話す。
「クロノが
「それじゃ私達が聞いても教えてもらえなかったのは……」
「そのときはまだ情報の信憑性が欠けていたからね。確証のない情報を君達に教える訳にはいかなかったんだ」
「そうだったんだ……」
なのはとフェイトが納得する。
だがクロノの言葉に納得できない一人……いや一匹がいた。
「ガゥガゥ!!」
「どうした相棒?」
クロノの頭に乗っている相棒が突如吠える。
どうやら少し荒ぶっているらしい。
でも相棒自身とても小さいので荒ぶっててもただ可愛いだけなのだが。
するとクロノが相棒に何やら弁明する。
「わ、悪かったよ。だから何度も言っているだろう?どちらにしろ証拠は集めなければならなかったんだ。決して君の情報を信じていなかった訳じゃない」
「ガゥ~!」
「『翠屋のシュークリームで手を打とう』か。いいだろう」
どうやら話は済んだらしい。
相棒は相棒でクロノに情報提供したのに信用されてなかったと思っていたらしい。
だがクロノとて執務官故にそう簡単に情報を信用する訳にはいかない。
だからこそ……情報の確認が必要だったのだろう。
「そしてヒエン、君は姿を隠していたときに八神はやての……これらの情報を集めていた。そうだな?」
そこで皆の視線が俺へと向く。
「ああ。なぜならかつてはやて自身から……ギル・グレアムの名を直接聞いたことがあるからな」
「え!?ヒエン君はやてちゃんのこと知ってたの!?」
「聞いてないよ!?」
なのはとフェイトが再び声をあげる。
っていうか二人とも何度も驚いてしんどくないか?
「二人の言いたいことは分かる。だが今は聞いてくれ。俺とはやては友人関係にあった。そしてはやての紹介でヴォルケンリッターとも既に面識があったんだ」
そして俺は続きを話す。
「それで12月2日、二人がヴォルケンリッターに襲撃されたその日に偶然居合わせた俺は急遽変装することでその場をやり過ごした。そもそも奴らには俺が魔導師であることも伏せていたからな。なんとしてもバレる訳にはいかなかったんだ。もし仮にあのとき俺のことがバレていたら……今頃もっとややこしいことになっていたハズだ」
そして俺は続ける。
「本音を言えば……並行世界から戻ってきたその日に皆に連絡を取りたかった。だが
「「あ……」」
そのときなのはとフェイトが反応する。
「そう。もうなのはとフェイトも話の流れから気付いていると思うが、俺を監視していたあの仮面の男達。
「ガゥ」
そして俺は砂漠の無人世界で戦ったときの映像を出す。
「戦って分かったが奴らは並大抵の強さじゃなかった。特にあの黒い仮面の男が持っていた白銀の杖……」
「デュランダルよ」
そのときリンディさんが発言する。
「デュランダル?」
フェイトが言葉を繰り返す。
「ええ、あれは夫が……クライドさんが11年前の闇の書の封印に
そしてリンディさんは白いカード型の待機デバイスを取り出すと展開させる。
「起動しなさい。デュランダル・タイプゼロ」
すると白銀の杖デュランダル・タイプゼロはその姿を現した。
「あの黒い仮面の男が持ってたのと同じデバイス……」
フェイトが呟く。
「そう。でもデュランダルは……11年前の闇の書の事件で使うはずだったのだけど、時間が足りなくて完成が間に合わなかったの……。そして皮肉にも……このデバイスは事件以降に
そこにクロノが補足する。
「僕は艦長に言われて当時のプロジェクトの情報を調べた。そこである人物の名前を発見した」
「それってもしかして……」
「ああ、なのはの予想通り……グレアム提督の名前があった。恐らくプロジェクトが凍結された後でもグレアム提督は当時のデータを持っていたんだろう。それを使って秘密裏にデュランダルの開発を続けていたんだ。そして遂に完成した。それがあのデバイスだった」
そして今度はリニスが話す。
「今度は私が……私は八神はやての戸籍情報について調べていたのですが、そしたら案の定でした」
皆がリニスに顔を向ける。
「リニス……やっぱり」
「ええ、フェイトの考えている通りです。先程クロノが言っていた通り、八神はやての保護責任者の名前の欄に……ギル・グレアムの名がありました。書類上、彼は彼女の父親の友人と名乗っていた様です」
「あの、リニスさん」
そこでなのはがおずおずと手を上げる。
「どうしましたなのは?」
「あの……はやてちゃんのご両親は?その、保護責任者がギル・グレアムさんというのが少し気になりまして」
するとリニスは複雑な表情で答える。
「彼女の両親は……彼女が5歳の頃に交通事故に合い、既に亡くなっています」
「「え………」」
なのはとフェイトはリニスの言葉が予想外だったのか言葉をなくす。
「それ以来、彼女はずっと一人で暮らしていた様です」
その言葉に俺は苦い顔をする。
今はヴォルケンリッターがいるからまだしも、その前からはやてはずっと一人で暮らしていた。
まだ僅か9歳の女の子が……だ。
グレアム提督が援助していたとはいえ、普通ならありえないことだ。
いや……違うな。
そもそもが間違っている。
仮にも保護責任者を名乗るのであれば……
俺には彼が……ギル・グレアム提督が考えていることが分からない。理解できない。
だが一つだけ分かることがある。
それは彼が闇の書を物凄く恨んでいるということだ。
彼は11年前のクロノの父……クライドさんの件で闇の書に相当な恨みを持っている。
その関係でどうにかして闇の書を封印しようとしている。
その主となっているはやてを犠牲にしても……だ。
どこでグレアム提督がはやてが闇の書の主となったのを知ったのか知らないが……
グレアム提督の気持ち……無念さは……正直なところ全く想像できない。
自分の弟子を……身内を……撃たなければならなかった彼の気持ちは彼にしか分からないだろう。
だが……
それでも俺は彼のやろうとしていることを決して認める訳にはいかない。
彼の在り方を認める訳にはいかない。
世界の平和を守るためとはいえ……はやてを……
なんの罪もない女の子を犠牲にしてでも闇の書を封印しようなんて考えは……間違っている。
絶対に間違っている。
はやてが一体何をした?
ようやく家族を得て幸せに暮らしている彼女がなぜそんな理不尽な目に合わなきゃならない?
たとえ……
大を救うために小を犠牲にする必要があるのだとしても……
俺ははやてを犠牲にするなんて考え自体持ちたくない。
認めたくない。
逆に小を救うために大も犠牲にしたくない。
どちらも選びたくない。
両方救う。
可能なら……そんな第三の考えを選びたい。
こんな考え自体、なんの現実も知らないクソガキの
だがさらにバカなことを言うようだが……
そんな理想がやっぱり一番だと思うのだ。
はやてを犠牲にすることなく、闇の書も封印する。
そんな理想が一番だ。
そして幸運なことに俺はその解決方法を知っている。
原作知識として知っている。
「少し……いいかな?」
俺は手を上げて皆に話しかける。
「今の
話は変わるが……
俺ははやてに借りがある。
俺は彼女にかつて命を救われている。
家の前で血だらけで倒れていた俺を、彼女は救ってくれたのだ。
彼女は優しい女の子だ。
幼い頃に両親を亡くし、そのうえ両足が麻痺で動かず車イスで生活しているはやてだが……それでも笑顔を絶やさず暮らしている。
そんな彼女にいよいよ借りを返すときがきたのかもしれない。
「これは推測になるが……彼女には恐らくもう……時間がない」
だから動き始めよう。
「そして闇の書も……あと数日で復活するかもしれない」
彼女を救うために。
闇の書の主や暗躍していた人物についてなのは達に遂に伝わった。
そこからいよいよクロノ達の反撃が始まる。
まずは厄介な仮面の男達対策に乗り出すが……
では、また(・∀・)ノ