大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

最近ハートキャッチプリキュアとのコラボを読んでプリキュアにはまったとの感想をいただきます。

プリキュアファンが増えるのはいいことだと思います。

しかしここまで反響が大きいのは作者として少々予想外です(震え声

あ、そういえば今度の『HUGっとプリキュア』の映画では『ふたりはプリキュアMax Heart』とコラボするそうな?(゜-゜)

楽しみですね。

じゃあ本編いきますか。

遂に始まったギル・グレアムご一行との戦闘。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百十七話 前哨戦 前編

第三者side

 

 

 

ズドドドドドドドッッッッ!!!!!!

 

 

 

「これは!?」

 

 

リニスは咄嗟に防御魔法のシールドを展開しながら氷の剣群をかわし上空へと回避するが……

 

 

「貴様の相手は私だ」

 

 

「!?」

 

 

目の前に既に接近していた白い仮面の男によってシールドごと吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

ドゴオォォォォォォォンン!!!!!!

 

 

 

「くうぅ!?」

 

 

(攻撃が重い!?) 

 

 

リニスは吹き飛ばされながらも体勢を立て直す。

 

そして軽く周囲を見渡すと臨海公園の広場にいた。

 

どうやら公園まで吹き飛ばされてしまったらしい。

 

そしてリニスの目の前に白い仮面の男が再び現れる。

 

リニスは敵を観察する。

 

 

(身のこなしに隙がない。戦闘映像は事前に確認していましたが……恐らく……近接戦闘が得意な方の様ですね)

 

 

『二人とも無事か?』

 

 

そのとき少年から念話が届く。

 

 

『大丈夫だ』

 

 

『こちらもです』

 

 

クロノの返事が聞こえたのでリニスも即座に返事を返す。

 

 

『三人とも分断されたみたいだな。俺の相手はギル・グレアムらしい』

 

 

『僕はアリアだ』

 

 

(ヒエンの相手がギル・グレアム……クロノの相手はリーゼアリア……ということは)

 

 

『私の相手は……リーゼロッテのようですね』

 

 

そして少年は言う。

 

 

『二人とも……油断するなよ』

 

 

『それはこちらの台詞だ。君こそまだ目覚めて四日しか経ってないんだ。無茶だけはするな』

 

 

リニスも少年に忠告する。

 

 

『そうですよ?私達も相手を倒してすぐに加勢に向かいます。いいですか?必ずしも相手を倒す必要はありません。貴方はできるだけ時間稼ぎに徹しなさい。下手をすればギル・グレアムは……あのプレシアより強いかも知れません』

 

 

『……分かった。忠告感謝する』

 

 

そして念話は終了した。

 

リニスは目の前の相手に話しかける。

 

 

「貴方には私のマスターが随分とお世話になったようですね。その借りを……返させてもらいましょうか」

 

 

「お前はあの男の使い魔か……」

 

 

「ええ、そしてあの子の家庭教師です」

 

 

するとリニスは黄色い丸い杖であるストーレジデバイスを構え、リーゼロッテはスッと拳を引いて構える。

 

 

「あの子の言葉を借りるなら……ここはこう言うべきでしょうか。貴方は死ぬ気で倒します」

 

 

「貴様には無理だ」

 

 

そして互いの使い魔が激突した。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

一方クロノはというと……

 

 

氷の剣群に襲われたとき同じく上空へ回避していたのだが……

 

 

「クロノ……お前の相手は私がしよう」

 

 

「く……バインド!?」

 

 

先に回り込んでいたリーゼアリアによって青いバインドで拘束され、転移魔法で別の場所へと転送されていた。

 

そして無造作に投げ捨てられる。

 

そこは林の中であった。

 

 

「この魔法の展開の速さ……アリアだな?」

 

 

クロノはすぐにバインドを解除すると空中にいる仮面の男、リーゼアリアに視線を向ける。

 

 

「クロノ……私達につく気はないか?」

 

 

「君達の仲間になれ……ということか?」

 

 

「そうだ。お前も闇の書のせいで家族を……父を亡くしただろう。闇の書に恨みがあるはずだ」

 

 

「…………」

 

 

「私達と共に来い。一緒に闇の書を封印しよう」

 

 

リーゼアリアの言葉を聞きながらクロノは瞠目する。

 

そして答えた。

 

 

「確かに闇の書について何も思わない訳じゃない。恨みがないと言えば……正直嘘になる」

 

 

クロノの脳裏には父の墓前で静かに涙を流す母の姿が映る。

 

 

「しかし……しかしだ」

 

 

そして……その母の姿を思い出しながら……己の決意を語った。

 

 

 

 

 

 

「なんの罪もない女の子を犠牲にしてまで……闇の書を封印しようとは……決して思わない!!」

 

 

 

 

 

 

クロノは黒いデバイスS2Uをアリアへと向ける。

 

 

「ましてや僕は執務官だ!その立場の僕が、そんな計画に加担する訳がないのは……君が良く知っているはずだぞアリア!!」

 

 

「……本当に一途で頑固な性格は昔から変わらないな」

 

 

そのとき……

 

 

『二人とも無事か?』

 

 

少年から念話が届く。

 

 

『大丈夫だ』

 

 

クロノはアリアを睨み付けながらすぐに返事を返す。

 

 

『こちらもです』

 

 

するとリニスも念話を返してきた。

 

二人とも無事らしい。

 

 

(……あの二人がそう簡単にやられるはずがないな)

 

 

クロノは少し安堵していた。

 

 

『三人とも分断されたみたいだな。俺の相手はギル・グレアムらしい』

 

 

『僕はアリアだ』

 

 

『私の相手は……リーゼロッテのようですね』

 

 

そして少年は言う。

 

 

『二人とも……油断するなよ』

 

 

少年の言葉にクロノは内心呆れながら返した。

 

 

『それはこちらの台詞だ。君こそまだ目覚めて四日しか経ってないんだ。無茶だけはするな』

 

 

続けてリニスも少年に忠告する。

 

 

『そうですよ?私達も相手を倒してすぐに加勢に向かいます。いいですか?必ずしも相手を倒す必要はありません。貴方はできるだけ時間稼ぎに徹しなさい。下手をすればギル・グレアムは……あのプレシアより強いかも知れません』

 

 

『……分かった。忠告感謝する』

 

 

そして念話は終了した。

 

 

(しかし……よりにもよってヒエンの相手がグレアム提督とは……)

 

 

そもそもギル・グレアムは『時空管理局歴戦の勇士』という通り名が付けられるほどに強い。

 

下手をすれば少年が戦ったことがある『大魔導師』プレシア・テスタロッサよりも……。

 

クロノは以前グレアムと少しだけ戦ったことがある。

 

だがこちらの攻撃魔法はことごとく凍らされ無効化されてしまい、反撃する暇さえ与えられなかった。

 

だがクロノは思った。

 

 

(しかし……ヒエンなら……あの諦めの悪いバカなら……グレアム提督にも必死に食らいつくはずだ)

 

 

そしてクロノは目の前の敵を見据える。

 

 

「あのバカ風に言うなら……こうか?君は死ぬ気で止めるアリア!」

 

 

「後悔するなよクロノ」

 

 

そしてかつての弟子と師匠も激突を開始した。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

俺は今、空中を高速で飛び回っていた。

 

 

(近づけない!)

 

 

デュランダルのユニット四機から逃げながら。

 

 

「くっ!?」

 

 

前から迫る二つのユニットから放たれる冷気の砲撃から逃れる。

 

そして反撃とばかりにこちらも両手から砲撃を放つがユニットはすぐに旋回し、こちらの攻撃をかわす。

 

するともう二機のユニットが後方から迫る。

 

 

(さっきからこれの繰り返しだ!?)

 

 

ユニットをバラバラに操ることでこちらの攻撃を防ぎつつ、反撃も許さない。

 

ユニットを操っているギル・グレアムはこちらをジッと見ているだけで動きを見せない。

 

 

(余裕見せやがって……)

 

 

だが実際のところ反撃する隙がないのは確かだ。

 

俺は後ろから迫る砲撃をラウンドシールドを展開して防ぐ。

 

そしてすぐにその場から離脱する。

 

その理由が……

 

 

 

ピキキキッ……パリン……

 

 

 

これだ。

 

いくら強化しようが氷で脆く作り替えられてしまっては意味がない。

 

そして俺はグローブをブースターにそのままギル・グレアムへと突貫する。

 

 

(このまま逃げ続けていても埒が明かない!なら一か八か!!)

 

 

ユニット四機は今、俺に集中している。

 

だとすればこれが奴に接近する最大のチャンス!!

 

 

「……まだまだ若いな」

 

 

奴がポツリと呟く。

 

そのとき超直感が突如警鐘を放った。

 

 

「!?」

 

 

俺は咄嗟に前方に勢いよく炎を噴射することで急ブレーキをかける。

 

すると……

 

 

 

 

 

ズドオオオオォォォンン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

俺の前方を巨大な白銀の砲撃が通過した。

 

 

「なっ!?」

 

 

俺は驚愕する。

 

当然だ。

 

奴は()()()()()()()()()()強力な砲撃を放ったのだから。

 

 

「ほう……かわしたか……若いのによくやる」

 

 

(……考えてみれば当然か)

 

 

奴はあのリーゼ姉妹の主だ。

 

リーゼロッテは格闘能力に秀でており、リーゼアリアは魔法能力に秀でている。

 

ならばその主は()()()()()()()()()()()()()()

 

そして奴の周りに再び四機のユニットが展開される。

 

 

「これは少し……苦労しそうだな」

 

 

俺は自嘲気味に呟く。

 

戦いはまだ始まったばかりだ。

 




次回はリニスsideでお送りします。

では、また(・∀・)ノ

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