大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続きかけたで候。

いよいよ始まった管制人格との戦い。

さてどうなる?

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百二十七話 管制人格との直接対決

第三者side

 

 

 

アースラは現在、宇宙空間で闇の書の起動を確認していた。

 

 

「観測圏に異常反応!」

 

 

「映像は来ますが、音声通信通りません!……ですがこれは!?」

 

 

アースラのモニターには銀髪の女性が映っていた。

 

そのモニターを見たエイミィが呟く。

 

 

「闇の書の……管制融合機……」

 

 

その様子を見ていたリンディは秘書に話しかける。

 

 

「クロノとリニスさんは?」

 

 

「現在お二人はギル・グレアムと、リーゼ姉妹の取り調べ中です」

 

 

「すぐに中断して現地に向かうよう連絡を!」

 

 

「了解!」

 

 

そしてリンディはモニターに向き直る。

 

そこには銀髪の女性の他にも少年、なのは、フェイトの三名が映っていた。

 

 

「三人とも……どうか無事でいて……」

 

 

リンディには三人の無事を祈ることしかできなかった。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

管制人格はデアボリックエミッションを撃ち終えた後、()()()()()()()()()

 

 

「自動防衛一時停止……これより(あるじ)はしばし、私が御守りする」

 

 

管制人格はナハトヴァールへと視線を向ける。

 

 

「ナハト……ただの防衛プログラムであるお前を責めはしない。全ては私に責がある」

 

 

そして左手を向けると、ナハトヴァールが管制人格の左手に取り付いていく。

 

形は徐々に変わり、手甲のように装備された。

 

 

「せめてあと少し……おとなしくしていろ」

 

 

そして管制人格は……

 

 

「我が(あるじ)……どうかしばし私の中でお眠り下さい」

 

 

結界を発動させた。

 

主に悪夢を見せようとする忌まわしき敵を打ち砕くために……。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

「咎人達に、滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ」

 

 

管制人格が詠唱を唱える。

 

すると奴の前方に桜色の魔力が収束されていく。

 

それを見た俺は即座に行動に移る。

 

 

「バリアジャケット……パージ!!」

 

 

俺は黒ジャケット部分の全魔力を解放する。

 

すると衝撃波が起こり俺達を封じ込めていたバインドが一斉に破壊される。

 

ジャケットが無くなったことで俺の格好は黒いベスト、カッターシャツとなってしまったが防御力自体は変わらないので問題ない。

 

そして俺はなのはとフェイトを両脇に抱えると、すぐにその場から離脱する。

 

 

「ヒ、ヒエン君!?」

 

 

「ヒエン!?」

 

 

なのはとフェイトが顔を赤くさせて何やら慌てているが、今の俺にそれを気にしている余裕はなかった。

 

 

 

キィイイイイインン!!!!!!

 

 

 

スターライトブレイカーの魔力を集束する音が聞こえる。

 

その音を聞いた俺は炎の翼をはためかせさらにスピードをあげる。

 

するとなのはが話しかけてくる。

 

 

「ヒエン君、こんなに離れなくても……」

 

 

「あれを……「至近で食らったら防御の上からでも落とされるから、回避距離を取らないとダメなんだよ、なのは」……そういうことだなのは」

 

 

説明しようとしたらフェイトが被せてきた。

 

いやまぁ、いいけどね?

 

 

「ヒエン……あと数キロは飛んだ方がいい。あれの威力は洒落にならないから……」

 

 

フェイトが遠い目をする。

 

あっ……(察し

 

フェイトの助言は聞いておいた方がいい。

 

フェイトはスターライトブレイカー(あれ)の恐ろしさが身に染みて分かっているからな。

 

リニスから聞いたのだが、PT事件が終わってからフェイトはしばらくピンク色の物を見ると、身体をビクリと震わせていたらしい。

 

今は平気みたいだが……トラウマにならなくて良かったと……切実に思う。

 

 

「貫け……閃光……」

 

 

そのとき数キロメートルは離れてる筈なのに小さな、本当に小さな……奴の呟いた声が俺の聴覚を捉えた。

 

それを聴いた俺はさらにスピードをあげる。

 

唯一の幸運といえるのはスターライトブレイカーは放つのに時間がかかることだ。

 

今のうちにできるだけ遠くにいかねば……

 

そのとき……

 

 

《左方向300ヤード、一般市民がいます》

 

 

「「……っえ!?」」

 

 

「なに?」

 

 

バルディッシュから予想外の報告を受けた。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

その日アリサ、すずか、アリシアの三名は病院からの帰り道……クリスマスプレゼントを買うために駅前のデパートへと足を運んでいた。

 

すると……

 

 

 

キイィイイイイインンン………………

 

 

 

と突如、甲高い音が響く。

 

そして三人を残して周りの人は急にいなくなってしまった。

 

 

「な、なに!?」

 

 

「人が急に!?」

 

 

「これって……」

 

 

三人は急いでデパートから外へと出る。

 

しかしそこには人っ子一人いなかった。

 

クリスマスで賑わっていた駅前は嘘のように静かであった。

 

 

「やっぱり結界……それもこんな大規模な」

 

 

アリシアが小さく呟く。

 

それをすずかはしっかりと聞き取っていた。

 

 

(……結界?)

 

 

すずかがアリシアに聞こうとすると、それよりも先にアリサが皆に話しかけた。

 

 

「二人とも。とりあえず人を探すわよ。何が起きたか分からないけど……このままジッとしてるよりかはマシな筈よ」

 

 

「う、うん」

 

 

「分かった」

 

 

そして三人は人を探し始めた。

 

 

 

数分後……

 

 

 

「……やっぱり誰もいない」

 

 

「急に人がいなくなっちゃったもんね」

 

 

「…………」

 

 

三人は途方に暮れていた。

 

諦めずに探してみたが誰一人としていなかったのだ。

 

 

「辺りは暗くなるし、なんか光ってるし一体何が起きてるの?」

 

 

三人が上空を見ると、そこにはピンク色の大きな球体が見えた。

 

それに妙な危機感を感じたアリサは二人の手を取った。

 

 

「……とにかく逃げよう!なるべく遠くへ!!」

 

 

「う、うん」

 

 

「……うん」

 

 

そしてアリシアはアリサに手を引かれながら後ろを向く。

 

 

(みんな……大丈夫だよね?)

 

 

彼女の視線の先には大きなピンク色の球体があった。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

俺達は人がいると思われるところに急いで向かっていた。

 

 

《70m……60m……50m……40m……30m……》

 

 

「ヒエン……この辺だよ」

 

 

「ああ」

 

 

俺は道路に着地し、抱えているなのはとフェイトをソッと降ろす。

 

 

《20m……18m……》

 

 

「近くにいるみたいだ!なのは!!ヒエン!!」

 

 

「うん!」

 

 

「ああ」

 

 

俺達は周囲を見回す。

 

この展開……原作、テレビ版リリカルなのはでもあった。

 

俺の予想が外れてなければ恐らくいるのは……

 

 

「あ!あの!!」

 

 

そのときなのはが()()()()()()を見つけて声をかける。

 

 

「すいません!危ないですからそこでジッとしててください!!」

 

 

そして俺はそのシルエットを見て納得した。

 

 

(やっぱり……あの三人だったか)

 

 

そこにはアリサ、すずか、アリシアの三名がいた。

 

 

「え?」

 

 

「今の声……」

 

 

「あ、なのは!フェイト!お兄ちゃん!」

 

 

アリシアが俺達を発見すると駆け寄ってくる。

 

俺はアリシアを受け止める。

 

 

「「あっ……」」

 

 

「「あっ……」」

 

 

そしてなのは、フェイト、アリサ、すずかは互いに驚く。

 

四人とも突然のことに言葉が出ないようだ。

 

そのとき……

 

 

 

 

 

 

ドォオオオオオオンンン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

ついにスターライトブレイカーが放たれた。

 

その瞬間、俺はブリッツアクションを発動させ、アリサとすずかを抱え、アリシアの元へと戻る。

 

 

「ちょっ!?」

 

 

「え、えぇ!?」

 

 

二人は困惑するがリアクションをしている暇はない。

 

 

「「ヒエン(君)!!」」

 

 

なのはとフェイトが焦るように俺を呼ぶ。

 

俺はなのはとフェイトに直ぐ様指示を出す。

 

 

「なのは!フェイト!すぐにこっちに来て防御魔法の展開!アリシアはアリサとすずかを頼む!」

 

 

「「「はい!!」」」

 

 

するとフェイトはカートリッジを二発ロードさせると、防御結界魔法を発動させる。

 

 

「三人ともそこでジッとしててね?」

 

 

《Defenser Plus.》

 

 

すると三人を守るように薄い金色の防御結界が展開される。

 

続いてフェイトは三人を守るように立ち、さらに防御魔法ラウンドシールドを前方に展開する。

 

そしてなのはもカートリッジを二発ロードさせる。

 

 

《Wide Area Protection.》

 

 

広域防御魔法ワイドエリアプロテクションを前方に展開させて構える。

 

そして俺はさらにその前方に立ち、五人の少女を守るために氷の城壁を展開させる。

 

 

「零地点突破ファーストエディション……吹雪の城壁(ブリザードランパード)!」

 

 

そのとき……

 

 

 

 

 

 

ズドォオオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

凄まじい衝撃が俺達を襲う。

 

俺は魔力を送って氷を強化する。

 

両手に凄まじい負荷がかかってくる。

 

ただここで膝をついてしまえば後ろにいる小さな少女達が傷つくことになる。

 

だから……死ぬ気で耐える!!

 

 

「ぐ……ぐぉおおおおお!!」

 

 

俺は雄叫びをあげながら衝撃に耐える。

 

しかし衝撃の余波だけでもこの威力とは、さすが集束砲撃(ブレイカー)だ。

 

そして撃ち終わったのか衝撃もゆっくりと無くなっていった。

 

それを見終えた俺は氷の城壁を解除する。

 

なのは達も防御魔法を解除した。

 

だが……

 

 

 

 

 

 

ゾクッ

 

 

 

 

 

 

直後、凄まじい悪寒が襲う。

 

俺は背後にいる五人に大きな声で言った。

 

 

「全員今すぐ伏せろおおぉぉぉ!!」

 

 

そして俺は前方へと砲撃を放つ。

 

 

「ヒートバーナー!!」

 

 

すると()()()()()()()()()()漆黒の魔力砲と激突する。

 

 

「「「きゃああああああ!!」」」

 

 

アリサ、すずか、アリシアは驚いて悲鳴をあげる。

 

俺は額の炎の出力をあげてヒートバーナーを強化する。そして漆黒の魔力砲を弾き飛ばす。

 

そして()()()()()()()()()()()()()管制人格にヒートバーナーを継続して放つ。

 

だが奴はそれを片手で弾き飛ばすと、真っ直ぐにこちらへと向かってきた。

 

 

「ちっ!?」

 

 

それを確認した俺は形態変化を使うと、真っ正面から奴に殴りかかる。

 

 

灼熱の加速(バーニングアクセル)!」

 

 

だがそのとき予想外なことが起こる。

 

管制人格も左手を突き出し……

 

 

「……灼熱の加速(バーニングアクセル)

 

 

()()()()()()使()()()()()

 

 

「なにっ!?」

 

 

激突する互いのバーニングアクセル。

 

 

「うおおおおおお!!」

 

 

「…………」

 

 

だが打ち負けたのは……

 

 

 

 

 

 

 

俺であった。

 

 

 

 

 

 

ドガアァァァァアアアンン!!!!!!

 

 

 

 

 

俺はビルへと吹き飛ばされる。

 

 

「「ヒエン(君)!?」」

 

 

そして管制人格がなのはとフェイトに迫ろうとするが……

 

 

「おらあぁぁぁ!!」

 

 

すぐに復帰した俺の剛炎の拳で攻撃することでそれを防いだ。

 

そこから互いに高速で近接戦を仕掛けていく。

 

俺は両手のグローブをブースターに奴の後ろに回り込む。

 

そして奴の首筋に手刀を叩き込もうとするが……

 

 

「がっ!?」

 

 

かわされ、逆に俺が奴の手刀を食らってしまう。

 

だが……

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 

「ほ、保険をかけといて良かったよ……」

 

 

そのとき俺の後ろに設置していたディレイドバインドに管制人格が拘束されていた。

 

 

「あれってクロノのよく使う戦法……」

 

 

フェイトが驚き目を見開く。

 

そして俺は()()()()()()()させながら、なのは達へと伝える。

 

 

「なのは!フェイト!お前達はまず三人を安全な所へ避難させろ!俺はこいつを抑える!!」

 

 

「ちょっと待って!」

 

 

「一人じゃ無茶だよ!?」

 

 

「安心しろ!時間稼ぎをするだけだ!だから……早目に援護頼む!!」

 

 

そして俺は転送魔法トランスポーターを発動させて別の場所へと管制人格事転移した。

 

転移する前に見た五人の少女の顔は……泣きそうな表情であった。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

転移を完了させた俺は管制人格を弾き飛ばす。

 

転移で飛んできた場所は海だ。

 

街中にはアリシア達がいる。

 

そんなところで戦う訳にはいかない。

 

そして俺は管制人格に話しかける。

 

俺にはどうしてもこいつに聞きたいことがあったからだ。

 

 

「…………お前……()()()()()()()()()()()()攻撃を仕掛けた?あの子達は……お前の主の友人なんだぞ?」

 

 

「…………攻撃をするつもりはない。彼女達も主の友として……私の中で永久の眠りを与える。いずれ世界は終焉(しゅうえん)を迎える。死ぬよりは……マシだ」

 

 

「……本気で言っているのか?」

 

 

「…………そうだ」

 

 

奴は一瞬哀しそうな表情をすると、無表情になり俺の質問に答える。

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

俺達は睨み合う。

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

そして俺は……奴に言った。

 

 

「やっぱり今のお前じゃ……はやてを幸せにすることはできないよ」

 

 

「…………どういう意味だ?」

 

 

管制人格は俺の言葉に目を厳しくさせる。

 

 

「当然だろう。はやてが望んだ訳じゃないのに……お前は世界を破壊しようとしている。はやてが望んだ訳じゃないのに……その友人をも取り込んで眠らせようとしている。……これのどこが主を幸せにするための行為なんだ?」

 

 

俺は言葉を続ける。

 

 

「お前は長い間、何度も世界の終わりを見てきたんだろう。だからその関係で、未来に絶望したんだ。もう無理だと諦めてしまったんだ」

 

 

「…………」

 

 

「だから俺達の声も聞こうとしない」

 

 

「…………何が言いたい?」

 

 

「なぜ……はやてを助けようとしない?なぜ……協力しようとしない?なぜ……信用しようとしない?」

 

 

「…………」

 

 

「なぜ……手を伸ばそうとしない?なぜ……助けを求めようとしない?目の前の相手に助けを求めれば……お前の主を助けられるかもしれないのに……何を迷ってる?何を躊躇う必要がある?」

 

 

「…………」

 

 

「本当に主が大切なら……諦めるより助けることを第一に考えろよ!本当に主のことを大切に思っているなら……彼女の()()()()()()()()()()を叶えるために行動しろよ!!」

 

 

そして俺は奴に大声で言った。

 

 

 

 

 

 

「大事なのは……命だろうがっっ!!」

 

 

 

 

 

 

俺は額の炎の出力をあげながら奴に言った。

 

 

「悪いが全力でお前を止める。加減はなしだ!」

 

 

「貴様は……私に勝つことはできない」

 

 

そして俺と管制人格の直接対決が始まった。

 




次回は直接対決。

だが管制人格は思っていた以上に強敵だった。

そこに加勢に駆けつけるなのは&フェイト。

フルドライブを発動させて戦う二人だったが……ここで主人公にとって予想外なことが起こる。

では、また(・∀・)ノ

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