大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも。
仕事終わりにファミリーマートの肉まんを食べるのにハマってる男、ぐっさんゼロです(゜▽゜*)

十月になりましたね。
最近、仕事忙しくてなかなか更新する暇がないorz

そういえばこれを読んでる友人から言われたのですが、どうも戦闘描写が魔法物に見えないそうな。

いや、まぁうん。
そりゃ戦闘の参考にしてるのドラゴンボールと、ワンピースとかトリコだし。あとは幽遊白書とか。

仕方ないよね!!

それではどうぞ(*・ω・)つ


第二百三十二話 戦いを見ていた者達は……

第三者side

 

 

 

「…………」

 

 

なのはは静かに目を覚ます。

 

そしてしばらくボーッと天井を眺めていたが、次第に意識が覚醒していった。

 

 

「こ、ここは……」

 

 

「アースラの医務室です」

 

 

「フィリス先生……」

 

 

なのはが横に目を向けると、イスに座っているフィリスがいた。

 

 

「気分はどうですか?」

 

 

「少しボーッとしますけど……大丈夫です……」

 

 

そしてなのはは、ゆっくりと起き上がり、周りを見回す。

 

 

「あ、フェイトちゃん……」

 

 

隣のベッドではフェイトが眠っていた。

 

 

「それに……リニスさんにクロノ君……くーちゃんまで……」

 

 

そしてさらに他のベッドではリニス、クロノ、小狐形態の久遠が眠っていた。

 

三人の側では那美が様子を見守っていた。

 

するとフィリスが再び話し始める。

 

 

「なのはちゃん」

 

 

「はい?」

 

 

「貴方に何が起こったか……覚えていますか?」

 

 

「…………」

 

 

なのははジッと考える。

 

すると思い出したかのように顔を勢い良くあげ、大声を出した。

 

 

「そ、そういえば私……あのとき夜天の書さんにやられて!?」

 

 

「はい。その際になのはちゃん、フェイトちゃんはこの医務室に運ばれました」

 

 

そしてフィリスは少し辛そうな視線を、眠っているリニス達に向ける。

 

 

「あなた達がやられた後、ヒエン君の援護にリニスさん達が向かったのですが……」

 

 

「……やられちゃったんですね」

 

 

「……ええ」

 

 

「そ、そうだ。ヒエン君は……ヒエン君はどうなったんですか!?」

 

 

「ヒエン君は……」

 

 

するとフィリスは側にあった小さな機械、チャンネルのようなものを取り出すと空中にモニターを展開させる。

 

そこには……

 

 

 

『おらああぁぁぁ!!』

 

 

『はぁぁああああ!!』

 

 

 

ドガァアアアアアアアンン!!!!!!

 

 

 

「今も一人で……戦っています」

 

 

 

管制人格と激しい攻防を繰り広げている少年の姿があった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

その頃、ギル・グレアムとその使い魔リーゼ姉妹もあてがわれた部屋で少年と管制人格の戦いをリアルタイムで見ていた。

 

 

「あの小僧……」

 

 

「ええ、闇の書の管制融合機と互角に戦ってる……」

 

 

リーゼロッテと、リーゼアリアは映像を見て驚いていた。

 

それを見ていたギル・グレアムも発言する。

 

 

「恐らく彼は……私との撃ち合いを制したあの力……オーバードライブを使っているのだろう」

 

 

「「オーバードライブ!?」」

 

 

ギル・グレアムの言葉にリーゼ姉妹が驚く。

 

 

「オーバードライブって確か……デバイスの機能を限界以上にまで引き出して、使用者を極限まで強化するシステム……だったよね?」

 

 

「ええ。確かにオーバードライブを使えば強力無比な攻撃が可能になる。ただ……使用者への負担が大きすぎる上に、消費魔力も馬鹿にならない。それにデバイスにも過度の負荷がかかるから、下手をすればデバイスをも壊してしまう危険なシステム。……その危険性から管理局の中でも使ってるのはほんの一握り……」

 

 

「それに強化されるのも短時間だけ。まさに諸刃の剣のシステム……なのだよ」

 

 

ロッテの疑問にアリアと、ギル・グレアムが答える。

 

 

「でもそれだけの力を使わないと……管制融合機に勝てないと、あの小僧は判断した訳か」

 

 

ロッテは複雑な顔をしながら映像を見続ける。

 

その映像を見ながらギル・グレアムは先程管制人格にやられたクロノのことを考えていた。

 

 

(クロノ……)

 

 

ギル・グレアムは数分前にしていた彼とのやり取りを思い出す。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

数分前

 

 

 

『……リーゼ達は貴方の指示で動いてた。そして貴方自身も動く必要があった……。そうですね?……グレアム提督』

 

 

クロノがギル・グレアム、リーゼ姉妹へと話しかける。

 

だがリーゼ姉妹が前に出ながら声をあげる。

 

 

『違う!』

 

 

『父様はただ……』

 

 

すると傍にいたリニスが咄嗟にクロノを庇うように前に出るが……

 

 

『ロッテ、アリア……もういいんだ。もう……言い訳できる状況ではない』

 

 

『リニスも落ち着いてくれ』

 

 

『『…………』』

 

 

『……失礼しました』

 

 

グレアムの言葉で二人は黙り、リニスもクロノの言葉で席へと戻る。

 

そしてクロノは話を再開する。

 

 

『……十一年前の闇の書事件以降、提督は独自に闇の書の転生先を探していましたね?そして発見した。闇の書の在処と……現在の主、八神はやてを』

 

 

すると空中にはやてと闇の書の映像が展開される。

 

クロノは続ける。

 

 

『しかし完成前の闇の書と主を押さえてもあまり意味がない。主を捕らえようと……闇の書を破壊しようと……すぐに転生してしまうから』

 

 

『うむ……』

 

 

『だから監視をしながら闇の書の完成を待った』

 

 

『…………』

 

 

『見つけたんですね?闇の書の永久封印の方法を……』

 

 

するとグレアムは静かに語り始める。

 

 

『……両親に死なれ、身体を悪くしていたあの子を見て心は傷んだが……運命だとも思った。孤独な子であれば、それだけ悲しむ人も少なくなる』

 

 

『だからあの子の父の友人を語って生活の援助をしていたんですね?』

 

 

クロノは机の上にある手紙の封筒と、写真を置く。

 

封筒には【グレアムさんへ】と書かれており、写真には仲良さげに写っているはやてとヴォルケンリッターの姿があった。

 

 

『永遠の眠りにつく前くらい、せめて幸せにしてやりたかった。……偽善だな』

 

 

『封印の方法は、闇の書を主事……凍結させて次元の狭間か、氷結世界に閉じ込める。そんなところですね』

 

 

『そう。それならば闇の書の転生機能は働かない』

 

 

『…………』

 

 

クロノは黙る。

 

すると今まで様子を見ていたリーゼ姉妹が声をあげる。

 

 

『これまでの闇の書の主だってアルカンシェルで蒸発させたりしてんだ!それとなんにも変わらない!!』

 

 

『クロノ……今からでも遅くない。私達を解放して。凍結がかけられるのは暴走が始まる数分だけなんだ』

 

 

『貴方達はっっ!!『リニス』……クロノ……』

 

 

リーゼ姉妹の言葉に激昂しようとしたリニスだがクロノの言葉で止まる。

 

 

『……その時点ではまだ闇の書の主は永久凍結をされる犯罪者じゃない。違法だ』

 

 

『そのせいで!そんな決まりのせいで……悲劇が繰り返されてんだ。クライド君だって……あんたの父さんだってそれでっっ!!『ロッテ』……っ!!』

 

 

クロノの言葉にロッテが言い返そうとするがグレアムに止められる。

 

 

『……法以外にも提督のプランには問題があります』

 

 

クロノは続ける。

 

 

『まず、凍結の解除ですがそう難しくはないはずです。どこに隠そうと、どんなに守ろうと、いつかは誰かが見つけて使おうとする』

 

 

『…………』

 

 

『怒りや悲しみ……欲望や切望……そんな願いが導いてしまう。……封じられた力へと』

 

 

 

ピリリリッ

 

 

 

ピリリリッ

 

 

 

そのときクロノの通信機に通信が入る。

 

 

『失礼……どうした?……そうか、分かった。今すぐ向かう』

 

 

クロノは数秒ほど通信機で話した後、すぐに切る。

 

そしてやり取りを見守っていたリニスへと声をかける。

 

 

『リニス、緊急事態だ。ヒエン達がピンチらしい』

 

 

クロノが通信機に送られてきた映像をONにする。

 

するとそこには……

 

 

『消えろおおおぉぉぉ!!!!』

 

 

『ごほおっ!?』

 

 

 

ボゴォオオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

丁度、管制人格の攻撃を食らい岩盤に叩きつけられる少年の姿があった。

 

 

『ヒエン!?』

 

 

リニスが声をあげる。

 

クロノはどこか焦るようにグレアムに向き直り、話しかけた。

 

 

『現場が心配なので……すみません。一旦、失礼します。行こうリニス』

 

 

『はい』

 

 

そしてクロノが部屋を出ていこうとしたとき……

 

 

『クロノ、これを持っていきなさい』

 

 

『……はい?』

 

 

『氷結の杖、デュランダルだ』

 

 

グレアムの手には白銀に輝くカード型のデバイス、デュランダルがあった。

 

 

『父様!?』

 

 

『そんな!?』

 

 

リーゼ姉妹が驚くが、グレアムは説明する。

 

 

『私達にもうチャンスはないよ。持っていたって役にたたん』

 

 

そしてクロノはグレアムから待機状態のデュランダルを受け取る。

 

 

『どう使うかは君に任せる。早くあの少年を助けにいってあげなさい』

 

 

『……ありがとうございます』

 

 

そしてクロノ達は少年の援護に向かった。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

(援護に行ったクロノ達もやられてしまった……。まともに戦えるのは、もうあの少年一人だけか……)

 

 

グレアムは思い出す。

 

少年が言っていた言葉を。

 

 

『ギル・グレアム……あんたの考えを俺は否定する。あんたの決意を俺は否定する』

 

 

『俺ははやてを犠牲にしたくない。たとえ大を救うために小を犠牲にする必要があったとしても……だ』

 

 

『こんな現実を分かっていない子供(クソガキ)の意見を……何度でも言ってやる。そんな選択肢自体間違ってんだよ!』

 

 

『俺はあんたの地力には叶いそうにない!だけど……あんたが敗ける訳にはいかないように……俺もあんたに敗ける訳にはいかない!あんたの行為を……絶対に認める訳にはいかない!!』

 

 

グレアムは一人、管制人格と戦う少年の戦闘を見ながら呟く。

 

 

「正真正銘……これが……世界の命運をかけた最後の戦いだな……」

 

 

その様子を後ろで見守っていた二匹の使い魔は複雑そうな表情をしていた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

アースラメインルームではアースラスタッフが固唾を呑んで、少年と管制人格の戦いを見守っていた。

 

援護に行ったクロノ、リニス、久遠は既にやられてしまった。

 

一人残された少年は、切り札であるオーバードライブを発動させることで、圧倒的な力を持つ管制人格となんとか渡り合っていた。

 

 

「すごい魔力エネルギー……」

 

 

「こ、これがオーバードライブ……」

 

 

「でもこれなら……」

 

 

エイミィ、アレックス、ランディの三人が呟く。

 

しかし一人、リンディだけは険しい表情で映像を見ていた。

 

 

(オーバードライブ……使用者を極限まで強化するシステム。だけどその反動が大きすぎるが故に危険視されている魔のシステム……そんなものをヒエン君が使っているなんて……)

 

 

だがそんなリンディの思考は強制的に途切れることになる。

 

少年が管制人格の攻撃を食らい、地下深くへと吹き飛ばされてしまったからだ。

 

 

「エイミィ!ヒエン君の状態は!?」

 

 

「ヒエン君のバイタル確認中……大丈夫です。少し反応が弱まってはいますが、生きてます!!」

 

 

「良かった……でも……ヒエン君のダメージももう限界の筈。こうなったら私も出るしか……」

 

 

リンディが覚悟を決めたそのとき……

 

 

「ヒエン君の魔力反応……急速に地上へと向かっています!それと同時に闇の書の管制融合機からも巨大な魔力エネルギーの確認……双方ともに……間もなくぶつかります!!」

 

 

モニターに映る二人は最後の激突を始めようとしていた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「うぅぅ……ん」

 

 

フェイトはソッと目を覚ます。

 

するとある声が聞こえてきた。

 

 

『見せてやる。これが灼熱を超えた……太陽の一撃だ!!』

 

 

『夜天の魔導書の真髄を見せてやろう』

 

 

(ヒエン……??)

 

 

『くらえ!太陽の加速(ソーラーアクセル)!!』

 

 

『夜天の雷!!』

 

 

 

 

 

 

ドゴオオオオォォォォンン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

巨大な爆発音が医務室に響いた。

 

フェイトは思わず飛び起き、眠っていたクロノ、リニス、久遠もハッと目を覚ます。

 

 

『『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!』』

 

 

二人の雄叫びが木霊する。

 

ソーラーアクセルと夜天の雷が真っ正面から衝突する。

 

 

『負けるか……負けて……たまるかああぁぁぁ!!!!』

 

 

そして徐々にではあるが少年の攻撃が押していた。

 

なのはは穴が空くほど映像を見る、いつの間にかフェイトも一緒になって見ていた。

 

他の面子も真剣に見る。

 

すると少年が管制人格へと大きな声で話しかける。

 

 

『管制人格!あんたにも譲れないものがあるかもしれない!だがあんたのやり方は間違ってる!あんたのやり方じゃ……はやては絶対に救えない!!』

 

 

 

『黙れ!私は主の願いを叶える!主を……もう二度と悲しい目に合わせぬと誓ったのだ!!』

 

 

 

管制人格も負けじと言い返す。

 

まるで少年の言葉を拒絶するかの如く……。

 

しかし少年は止まらない。

 

 

 

『だからそのやり方が間違ってるって何度も言ってんだろうが!!あんたのその行為が……あんたのそのやり方が……はやてを苦しめているだけだとどうして分からない!?』

 

 

 

『うるさい!私のやり方に……私達のやり方に……他人の貴様が口を挟むなああぁぁ!!』

 

 

 

『なにが私の……私達のやり方だ!あんたはただ現実から逃げているだけだろうが!はやてが辛い目に合うという現実から……ただ目を反らしているだけだろうが!!』

 

 

 

そして少年はさらに大声で怒鳴る。

 

 

 

『はやてが辛そうにしていたら……お前が慰めてやればいい!はやてが泣いていたら……お前が抱き締めてやればいい!はやてが不安そうにしていたら……お前が傍にいてやればいい!いいか!主を救うってのは何も主を脅かす全てを破壊すればいいって訳じゃない!本当に大切なのは……主を支えることなんだよ!!』

 

 

 

『主を……支える……』

 

 

 

夜天の雷の威力が徐々に弱まっていく。

 

少年の放つ攻撃が徐々に押していく。

 

 

 

『そうだ!お前は主が大切だと言ったな!だったらお前が守れ!!はやてに迫る脅威から……はやてに迫る悪意から……大切な主をお前が守るんだ!!』

 

 

 

『……守……る……』

 

 

 

『そうだ!お前は主の望みを叶えることに固執しているが……主を幸せにするやり方はそれだけじゃない!主の傍にいて支える……それだって立派に主を幸せにするやり方だ!!』

 

 

 

『しかし……しかし……』

 

 

 

『しかしもかかしもねぇ!!お前が本当に主のことを想っているなら……あの子の……はやての……本当に望んでいること……生きて家族と幸せに暮らすっていう想いを……死ぬ気で叶えやがれえぇぇぇ!!』

 

 

 

すると少年の攻撃がどんどんと雷を押していく。

 

 

 

『これで……終わりだああああぁぁぁ!!』

 

 

 

そして太陽のように燃える球体が雷を焼き切り……

 

 

 

管制人格に直撃した。

 

 

 

固唾を呑んでその光景を見ていたなのはとフェイト……クロノ、リニス、久遠……そしてフィリス、那美達は……

 

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

 

 

しばらくボーッと呆けていたが、やがて事態が飲み込めてきたのか、覚醒し始める。

 

そして喜ぼうとしていたのも束の間……

 

突如、異変が起こる。

 

 

『ナハトヴァール!?』

 

 

ナハトヴァールが管制人格を取り込もうとしていた。

 




先週、9/24のキングレコード主催の、キングスーパーライブ行って来ました。

いやあ~
すごかったっす。

一言でいうと、マジヤベェっす。

我らが水樹奈々さんも歌唱力相変わらず半端なかったし、宮野真守さんとのコラボはすごかった。

あとこれだけはいえる。
小倉唯さんの可愛さは異常だった( ゚Д゚)b

いやぁ~夢心地でした( ̄ー ̄)

返ってから執筆の意欲が高まったのは必然でしたな。

はっはっは(゜▽゜*)

なんとか今年が終わるまでにはA's編終わらせます。

早くシンフォギアAXZ編も書きたいですしね。

では、また(・∀・)ノ

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