UA300,000突破記念。
いよいよ今日からインターミドル編コラボ:戦姫絶唱シンフォギア
では、どうぞ( *・ω・)ノ
第二百六十話 歌い舞い踊る戦姫Ⅰ
私立リディアン音楽院の高等科二年に所属する
お盆には千葉の実家へと戻り、
そして一緒に鍋をつついたりと彼女の日常は幸福で満たされていた。
しかし……彼女は忘れていた。
夏休みの宿題を。
響は机に項垂れる。
「夏休みの登校日ってもっとこう……適当だったはずだよねぇ。なのにこの疲労感……お説教の満貫全席とは思わなかったよ」
そのとき響の額に冷たい缶ジュースが当てられる。
「ほへぇー、気持ちいい~」
「全く、今日が期限の課題が終わってないんだから当たり前でしょ」
響の隣に黒髪のショートヘアーの少女が立っていた。
少女の名は
響の親友兼ルームメイトである。
「なあんとか提出日を始業式にまで延ばしてもらったけど……お願い未来手伝って!でないと終わらない!間に合わない!!」
果てしなく自業自得な気もするが、そこは親友を放っておけないお人好しな少女、小日向未来。
呆れながら返す。
「……確かにこのままだと始業式も通り越して響の誕生日にまでもつりこみそうだもんね。仕方ない……いいよ。手伝うよ」
「ほんっっっっと!!??」
未来の了承に直ぐ様反応する響。
あまりに嬉しいのか彼女は未来に抱き付く。
「やっぱ未来ってば心のアミーゴだよおぉぉぉぉ!!」
ちなみに響の言うアミーゴとはスペイン語で友人を意味する。
別に日本語でいいんじゃね?と思わなくもないが、そこは突っ込んではいけない。
ゴォオオオオオオオオ!!!!!!
そのとき轟音が窓の向こう側から聞こえた。
見ればヘリコプターが飛んでいた。
中には三人の少女が立っている。
「続きは家でやれ!」
「本部から緊急召集!」
「デスデスデース!」
銀髪の少女、
黒髪のツインテール少女、
金髪少女、
三人とも
「え!?なんて言ってるの!?言ってること全然分からない……ギョ!?」
そのとき痺れを切らしたクリスから靴が飛んでくる。
その一撃は見事に響の頬に当たり、未来が驚く。
「響!?」
未来の響を呼ぶ声が教室内に響いた。
気を取り直した響は運動場で待機しているヘリへと向かう。
「未来、ちょっと行ってくるけど心配しないで。課題も任務もどっちも頑張る!!」
「うん。分かってる」
響はヘリへと乗り込み任務へ向かう。
この夏の終わりを切っ掛けに響の新たな戦いが始まる。
そして
◆◆◆
舞台はところかわって南米の軍事政権国家バルベルデ。
アルカ・ノイズと呼ばれる戦力を保有するバルベルデ政府は自国民に対して不当な弾圧を行っていた。
そんなバルベルデ政府に対して、国連直轄の超常災害対策機動部タスクフォースS.O.N.G.は、武力介入を敢行することとなった。
バルベルデに所属する通信兵は報告する。
「高速で接近する車両を確認!」
その報告を聞いた司令と思われる男は現状を分析する。
「対空砲を避けるために陸路を強硬してきた?だが
そのときモニターにはアルカ・ノイズが召喚される所が映し出される。
ここでノイズについて説明しよう。
ノイズとは人類共通の脅威とされる認定特異災害であり、13年前の国連総会で、特異災害として認定された未知の存在である。
歴史上に記されている異形の類は大半がノイズ由来のものといわれており、一般的な知名度も高い。
空間からにじみ出るように突如発生し、
つまり触れるだけで死ぬ。
ノイズから逃れるにはひたすら逃げるしかない。
発生から一定時間経過すれば、ノイズは活動時間を終えて炭素化して自壊する。
一般的な対処法としてはノイズが自壊するまで街に設置されているシェルターに身を隠すか、どこか別の場所に身を隠して潜むなどだ。
ノイズは個体ごとに差異があり、大きさは人間と同程度からビルをも超える超大型までと様々な種類が存在する。
外見上の共通点としては、どのノイズにも液晶ディスプレイのように輝く部位が存在する。
またノイズ同士、合体・分離も可能で形態を変化させることもある。
中にはその分離能力を用いて、切り離した部位を爆発させたり、弾丸の如く射出したりと、兵器のような攻撃手段を持つ個体も存在する。
ノイズの大きな特性は、
これを位相差障壁という。
これはノイズの「存在する」比率を自在にコントロールすることで、物理的干渉を可能な状態にして相手に接触できる状態、物理的干渉を減衰、無効化できる状態を使い分ける能力である。
つまり人間の行使する物理エネルギーはノイズに対して有効な効果を及ぼすことができない。
しかしこれに対しては、ノイズの存在比率が増す
しかし前者はリスクを伴うし、後者は周囲にノイズよりも深刻な被害をもたらす結果となってしまうので有効な対策とは言えない。
現状シンフォギアシステムと呼ばれる攻撃時のインパクトによる固有振動の発生、調律によってノイズを強制的に人間世界の物理法則下に固着させることで位相差障壁を無効化することができるのだ。
そのため、シンフォギアシステムがノイズに対する唯一の対抗手段とされている。
しかしノイズはフロンティア事変と呼ばれる騒乱以降は存在が確認されておらず、
だがここでアルカ・ノイズというノイズの亜種のような存在が登場する。
このアルカ・ノイズ、スペックとしては通常のノイズと変わらないのだが、最大の強味は
だがそれを機にシンフォギアは強化改修され、魔法少女事変の騒乱を乗り越えた。
そしてアルカ・ノイズはある錬金術師の少女が生み出したのだが、魔法少女事変以降は兵器として横流しされているのである。
「接近車両、モニターで捕捉!」
「こいつは!?」
「敵は……シンフォギアです!!」
青いバイクにまたがる少女、
「対空砲には近付けさせるな!」
モニターに映る翼はバイクに搭乗した状態でスピンしながら脚部のブレードを展開。
そのまま突進してアルカ・ノイズを斬りつける。
「緒川さん!」
翼の視線の先には彼女のマネージャー兼エージェントの緒川が凧上げにより、空中から状況を見る。
そしてその両手にはシンフォギア、ガングニールを纏った響と、イチイバルを纏ったクリスがいた。
緒川は懐から煙玉を取り出すと一投。
それに乗じて響とクリスは凧から飛び降り、
それを見届けた翼も
緒川も忍として忍術を駆使しながら兵士達を気絶させていく。
響、翼、クリスはアルカ・ノイズを殲滅した後、バルベルデの兵隊へと攻撃を仕掛ける。
だがバルベルデ側もただ黙ってやられるのを見ている訳ではない。
マシンガンや戦車のロケット砲を撃つが、どこぞの石川五右衛門の如く全て翼の刀で斬り伏せられる。
そして翼は脚部のブレードを展開し、バーニアで縦回転しつつ刀のアームドギアを頭上に構えて突進し、三つの刃で戦車や銃を斬り裂いていく。
ならばとばかりに別の二人を狙うが、そもそもシンフォギアを纏った少女達は身体能力が大幅に上がっている。
それでこそ通常兵器など相手にならないくらいに。
クリスはマシンガンとロケットランチャーを連続で食らってしまうが、
クリスは反撃として赤いエネルギー弾を銃から放ち、兵達を一掃していく。
響も戦車のロケット砲を真っ正直から弾き、戦車の装甲を力業で引きちぎる。
「「あ、あんまりだあぁぁ。ひ、ひいいぃぃぃ~!!」」
兵士達は一目散に逃げ去る。
響達の目的はあくまでも制圧なため、一切殺しはしない。
「敵戦力の損耗率34%」
「昨晩、対戦車用に視聴した映画の効果がてきめんです」
S.O.N.Gの一員である男性オペレーター
「国連軍の上陸は十五分後!それまでに迎撃施設を無力化するんだ!!」
そしてS.O.N.Gの司令官である
たちどころに制圧されていく軍事拠点。
しかしバルベルデ側に動きがあった。
一筋の光が空へと迸る。
すると空中に巨大な要塞が現れる。
その大きさは体積だけでいえば並の要塞を大きく超える物であった。
「空にあんなのが?」
「本丸のお出ましか……」
響とクリスがあまりの規模の大きさに驚いていると……
『貴方達!グズグズしないで!追うわよ!!』
彼女達の仲間であるマリア・カデンツァヴナ・イヴがヘリコプターに乗って現れる。
それを見ていたバルベルデの司令男は攻撃を仕掛けた。
「ふっ。ヘリか?ならば直上からの攻撃は凌げまい」
そして要塞から三機のヘリへ向けて爆撃弾を放つ。
爆撃弾は爆発した。
「やったぜ!狂い咲きいぃぃ!!」
司令男は喜ぶが……
「ん?」
モニターに映っているヘリの反応は未だ継続中であった。
ヘリの上には装者達が乗っていた。
「シンフォギアで迎え撃っただと!?なら、非常識には非常識だ!!」
司令男はさらに攻撃を仕掛ける。
要塞からは数百弾はあろうミサイルが放たれる。
クリスはヘリに攻撃されそうになっている物を優先して撃ち落とす。
「立花!
「えぇ!?」
そして翼は
それを見た響も多少驚きながらも彼女の後をなんとかついていく。……ミサイルの上を跳びながら。
「こっちで抑えている内に他の二機はさっさと戦場を離脱してくれ!」
クリスの言葉を聞いた他のヘリコプターは戦場を離脱していく。
しかしその内の一機がミサイルに捕捉されてしまう。
ヘリを操縦するパイロットはなんとか逃れようとするが、ミサイルは追ってくる。
「ダメだ!間に合わない!!」
だが……
「いくよ切ちゃん!!」
「合点デス!!」
ミサイルが当たる瞬間、中に乗っていた調と切歌が
「やればできる!」
「アタシ達デス!」
二人はサムズアップをする。
完全なファインプレーだ。
「初手にて奥義にてつかまつる!!」
その間に翼は要塞の近くへと来ていた。
そして自身のアームドギアである刀を巨大化させると勢いよく振り降ろした。
「はぁああああああ!!」
一刀両断される要塞。
「ぐわああぁぁ!?」
その間に中に飛び込んでいた響が右手をドリルへと変形させると、司令男の首根っこを掴み、要塞の中をブースターで真っ直ぐ一直線に突き進んでいく。
そして脱出を果たした。
MEGA DETH INFINITY
トドメとしてクリスの背部に形成した射出器に左右それぞれ6基、合計12基もの大型ミサイルの一斉掃射が行われる。
その結果、要塞は木っ端微塵に吹き飛んだ。
◆◆◆
S.O.N.Gとしての任務を終えた響達は、事後処理を国連軍に任せた後、バルベルデ共和国の様子を見て回っていた。
国の中は内戦が行われていただけあってケガ人で溢れていた。
建物も崩壊し、荒れ果て、まさしく戦場跡と言っても過言ではなかった。
「良かった……国連軍の対応が早くて」
「そうだな……」
それでもまだこれらは軽い方だ。
国連の対応が遅ければそれこそもっと死者が増えていてもおかしくない。
内戦とはそういうものだ。
「くっ……」
しかし彼女、雪音クリスはそれらの様子を食い入るように見ていた。
その様子に気付いた響が声をかける。
「クリスちゃん?……どうしたの?」
「いや、なんでもねぇよ」
そのときパトロールに行っていたマリア達が帰ってくる。
「市街の巡回、完了デース!」
切歌が元気よく声をあげる。
そのおかげで少し空気が明るくなる。
「乗って、本部に戻るわよ」
そして六人を乗せた車は本部へと戻る。
そんななか調が話を切り出す。
「私達を苦しめたアルカ・ノイズ……錬金術の断片が武器として軍事政権に渡っているなんて」
その言葉を聞いた響はある言葉を呟く。
「パヴァリア
響達シンフォギア装者はこれまで三度世界を救っている。
ルナ・アタック事変
フロンティア事変
魔法少女事変
いずれも放っておけば世界が滅亡していたかもしれないほどの騒乱である。
この三つの騒乱の内容についてはまたの機会に語るとする。
響の言ったパヴァリア光明結社とは、世界の裏側で暗躍しているとされる秘密結社である。
パヴァリア光明結社はそのうちの二つであるフロンティア事変と魔法少女事変にも間接的に関わっており、未だに底が知れない相手なのだ。
閑話休題
本部に戻った響達はシャワーを浴びていた。
「S.O.N.Gが国連直轄の組織だとしても本来であれば武力での干渉は許されない」
「だが異端技術を行使する相手であれば見過ごす訳にはいかないからな」
「アルカ・ノイズの軍事利用……」
マリア、翼、クリスが話す。
「
「ラスト一発の虎の子です。そう簡単に使うわけには……デデデデ!!!?」
そのとき響が切歌の両手を包み込むように握る。
ちなみに調の言うLiNKERとは、聖遺物の力と人体を繋ぐための制御薬である。
シンフォギア装者ではない人間でも【ある程度】の資質があれば、その【ある程度】を無理矢理引き上げることで、シンフォギアの適合者へと即席させる効果がある。
だがその資質の引き上げ幅が大きければ大きいほど人体への負荷も大きく、ショック症状に見舞われ昏倒、下手をすれば死者や廃人を大量生産するという、危険で激しい薬理作用が示されている。
そのためLiNKERには、効果の制限時間や体内洗浄方法が用意されているのだ。
「大丈夫だよ!何かをするのにLiNKERやギアが不可欠じゃないんだよ!さっきだってヘリを守ってくれた!ありがとう!!」
「なんだか照れくさいデスヨ」
「じぃ~~~~」
そのとき照れる切歌を調がジーっと見る。
「め、目のやり場に困るくらいデス」
今日もS.O.N.Gの面々は仲良しである。
「…………」
そんななかクリスだけは一人表情を曇らせていた。
『パパ!ママ!離してソーニャ!!』
『ダメ!危ないわ!!』
「……クソッタレな思い出ばかりが領空侵犯してきやがる」
クリスは一人、そのときの事を思い出していた。
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「新たな軍事拠点が判明した。次の任務を通達するぞ。目標は化学兵器を製造するプラント。川を遡上して上流の軍事施設へ進攻する。周辺への被害拡大を抑えつつ、制圧を行うんだ」
「「「了解!!」」」
弦十郎から指令が伝えられると三人はすぐに現場へと向かう。
今回の任務も同じくアルカ・ノイズが関わっている。
ホバーボードに乗った三人は緒川の操縦によって川を上がっていく。
そんななかクリスはまたしても昔の記憶が頭をよぎる。
『パパ!ママ!離してソーニャ!!』
『ダメ!危ないわ!!』
『ソーニャのせいだ!』
『…………っっ!』
ソーニャと呼ばれた女性は、辛そうに幼きクリスから視線を逸らすように目を閉じる。
その目からは涙が出ていた。
「昔のことか?」
翼がクリスに話しかける。
翼はクリスの様子がおかしいことに気付いていた。
「あ、ああ。昔のことだ。だから気にすんな」
「詮索はしない。だが今は前だけを見ろ。でないと……」
そのとき一筋の光が響達を照らすと同時に、相手からの攻撃が開始された。
「状況……開始!!」
緒川がホバーボートを操作し、銃弾を避けていく。
「一番槍、突貫します!!」
そして響は赤色のペンダントを構えると詠唱を唱える。
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
すると響はオレンジの装甲を纏っていく。
首元には長いマフラーのようなものが現れ、右手にはパワージャッキが搭載されている。
ギアを纏った響はさっそく攻勢に出る。
その後に翼もクリスも続く。
召喚されたアルカ・ノイズを駆逐していく。
中には捕らわれていたであろう一般市民が逃げ惑っていた。
「……う、うわぁ!?」
そのとき一人の少年がビルの下敷きになろうとしていた。
「危ない!?」
そこに間一髪で助けに入る響。
少年を安全な所へ避難させた後、再びアルカ・ノイズへと向かっていく。
すると一匹の巨大なアルカ・ノイズが召喚される。
追い詰められた責任者の男が召喚したのだ。
当然兵士達も戸惑う。
「デカブツまで出すなんて!?」
「『みんながんばれ』は作戦じゃない!!」
逃げ惑う兵士達。
巨大アルカ・ノイズはさらにノイズ達を召喚し、兵士達に攻撃を加える。
「手当たり次第に!?」
「誰でもいいのかよ!?」
翼とクリスが巨大アルカ・ノイズに攻撃を仕掛ける。
ARTHEMIS CAPTURE
アームドギアのロングボウを形成したクリスは、矢の形をしたミサイルを射る。
すると串刺しにした矢から何本ものエネルギーの刃が放射状に発生し、内部から巨大アルカ・ノイズを破壊した。
「はっ!はぁああああああ!!」
翼は両手に直剣のアームドギアを展開させると青い火炎を放出し、自身を青い火の鳥と化して突貫する。
空に浮かんでいる大型アルカ・ノイズを斬り伏せる。
「おい!あれっ!?」
すると
「プラントに突っ込まれたら辺り一面汚染されちまうぞ!!」
「なんとかしないと!!」
それを見た響がすぐに動き出す。
右手のパワージャッキにエネルギーを溜めると高速で動き回り、周囲にいたアルカ・ノイズを一掃。
そして巨大アルカ・ノイズの元へと回り込む。
再びパワージャッキにエネルギーを収束させると、そのまま上空へと飛び上がる。
「ぶっ飛べええええぇぇぇぇ!!!!」
響の拳が巨大アルカ・ノイズに炸裂する。
そのまま爆散するのだった。
◆◆◆
「閣下、念のためエスカロン空港にダミーの特別機を手配しておきました」
「無用だ。亡命将校の遺産、ディーシピネの結界が機能している以上、この地こそが一番安全なのだ」
そこは不可知の結界に守られた旧いオペラハウス。
この国の大統領である男はシンフォギア装者からの追撃を逃れていた。
そこに
「つまり……本当に守るべき物はここに隠されている」
「何者だ!?」
オペラハウスの窓に三人の人物が立っていた。
月明かりが三人を照らす。
三人とも女性であった。
「主だった軍事施設を探しても見つからなかったけど」
「S.O.N.Gを誘導して秘密の花園を暴く作戦は上手くいった訳だ」
「うふふ。あわてふためいて自分達で案内してくれるなんて可愛い大統領」
大統領は三人を見て目を見開く。
「サンジェルマン……プレラーティ……カリオストロ!?」
プレラーティが話す。
「せっかくだから最後にもう一仕事してもらう訳だね」
すると三人は歌い出す。
「「「~~~♪♪♪」」」
「あの者達は?」
「パヴァリア光明結社が遣わせた錬金術師だ」
「あれが異端技術の提供者達!?」
そう。
バルベルデ政府に錬金術の断片を譲渡していたのは彼女達である。
「同盟の証がある者には手を貸す約定となっている。国連軍がすぐそこまで迫ってるのだ!奴らを撃退してくれ!!」
すると三人が歌い終わると同時に大統領の周囲にいた者達が突然苦しみ出した。
より正確に言えば
当然、バッジをつけている大統領も苦しみ出す。
「か、かゆい……かゆい!?でもちょっとキモチイイィィ~~」
最後の最期で少し気持ち良さそうだったのが彼の救いだろうか……いやしかし、おっさんのキモチイイには厳しいものがある。おぇ。
光の粒子はサンジェルマンの元へと集まり、一つの球体となってその場に留まる。
「七万三千七百八十八」
それは彼女達が
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その様子をS.O.N.Gのエージェント達は見ていた。
そこにはオペラハウスと先ほどの現象が映っていた。
(調査部からの報告通り、このオペラハウスを中心に衛星からの捕捉が不可能だ。ここの結界のようなものは?指向性の信号波形を妨害しているのか?プラント制圧を陽動に乗り込んでみたらとんだ拠点のようだ)
錬金術師の三人は地下室へと続くであろう階段を降りていく。
どうやらあの先に彼女達の目的の物があるらしい。
なんともたくましい女性である。
「ちょ、ちょっと……」
遅れて藤尭も後をついていく。
最深部へと行くと、美術品や骨董品のようなものが並べられていた。
彼女達は奥にある人形のようなものを見ていた。
その人形はクリスタルのようなもので閉じ込められていた。
まるで
友里はその様子をビデオカメラで記録に残していく。
だがここで藤尭がやらかした。
ビーッビーッービーッ……
タイミング悪く解析してたデータの終了合図の音が鳴ってしまったのだ。
音量くらい下げとけよとか、消音にしとけよと思わなくもないが、やらかしてしまったものは仕方がない。
そこは仕事のできるキャリアウーマン友里あおい。
すぐに動き出す。
「撤収準備!!」
黒服と共に拳銃を撃ちまくる。
しかしサンジェルマンが前方にシールドを展開させることで銃弾を容易に防ぐ。
だがあくまでこちらの目的は撤収。
足止めさえできれば問題はなかった。
「会ってすぐとはせっかちねぇ」
カリオストロが動き出そうとしたが、サンジェルマンが手で制する。
「実験には丁度いい。ついでに大統領閣下の願いも叶えましょう」
サンジェルマンは先ほどの球体を展開させる。
「生け贄より抽出されたエネルギーにアラミタマの概念を付与させる」
すると光が迸り、巨大な龍とも蛇とも呼べない怪物が姿を現した。
そしてその怪物の脅威は車で逃げるS.O.N.Gのエージェントにまで及ぼうとしていた。
「グワァアアアアアッッ!!!!!!」
「何なのあれ!?」
友里は運転する車のバックミラー越しに怪物の姿を見る。
そして怪物が車を襲おうとしたとき……
「コンビネーション
無数の光の球体が怪物に炸裂した。
すると車三台を守るように……
昨日、友人の結婚式に新横浜へ行ってきたのですが幸せそうでした。
大変良かったですヾ(@゜▽゜@)ノ
小学生からいや、幼稚園からの付き合いなのでなんだか感無量でした。
僕もそろそろ考えないといけないなあとか思ってたのですが、その前に相手を探さないといけない現実を思い出し、軽く絶望しましたorz
まぁ、成るようになるだろ。
今は頑張ってコラボを終わらせようと思いますはい。
では、また(・∀・)ノ