大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続き書けたで候。

今回はヨナルデパズトーリとの戦闘回&パヴァリア光明結社との初顔合わせ。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百六十一話 歌い舞い踊る戦姫Ⅱ

ヒエンside

 

 

 

「コンビネーション1(ワン)!シューターシフト!」

 

 

「「「シュート!!」」」

 

 

俺達は蛇の怪物に向けて各自の魔力弾をセットする。

 

そして合計百発に迫ろうかという無数の魔力弾が奴へと放たれた。

 

俺達はその間に襲われそうになっていた車三台の前に降り立ち、眼前の敵を睨み付ける。

 

遅れてリニスとフィリス先生が後ろへとやってきた。

 

直ぐ様、俺は二人に頼む。

 

 

「リニスとフィリス先生は後ろの人達を。久遠は二人の所に」

 

 

「くぅ」

 

 

俺は頭の上に乗っていた久遠をフィリス先生に預ける。

 

フィリス先生は光の羽根フィンを広げている。

 

羽根の色は紫色だ。

 

これで超能力が使える状態らしい。

 

フィリス先生はテレポート以外のだいたいの超能力は使える。

 

さっそくフィリス先生は手をかざすと車三台を俺達よりも後方、自分達のさらに後ろに移動させた。

 

 

(あれは近くの物を遠くに飛ばす『トランスポート』か)

 

 

その上からリニスが防御結界魔法ディフェンサープラスを発動させ、一般人を保護した。

 

いや、一般人という割にはサングラスをつけた黒スーツの人が数人いた。

 

もしかしたらヤから始まる人達なのかもしれない。

 

あまり近付かない方がいい気がする

 

 

「この人達は私達に任せて下さい。それよりも……」

 

 

「ええ。フィリス先生の懸念している通りです。気を付けなさいヒエン。()()()どこか異常です」

 

 

リニスが険しい表情で()()()()を睨む。

 

 

「ああ、それは俺も感じてた。……いけるか三人とも?」

 

 

俺は同じく側で待機しているなのは、フェイト、はやてに確認を取る。

 

 

「大丈夫」

 

 

「私も」

 

 

「私もOKや」

 

 

三人から大丈夫との返事が来たのでとりあえず攻めることにする。

 

 

「それじゃまずは各々攻撃してみるか。相棒とナハトはサポートよろしく」

 

 

「ガゥ!」

 

 

「きゅ!」

 

 

「いくぞ、散開っ!」

 

 

両肩に乗っている二匹にサポートを頼むと俺達は飛翔魔法で飛び上がる。

 

蛇の怪物は雄叫びを上げながらこちらへと迫る。

 

俺達はバラバラに飛び、それぞれの射撃魔法で再度攻撃する。

 

 

火炎の銃弾(フレイムバレット)verバズーカ!」

 

 

「アクセルシューター……シュート!」

 

 

「プラズマランサー……ファイア!」

 

 

「刃()て、血に染めよ。穿(うが)て、ブラッディダガー!」

 

 

 

ドォオオオオオオンン!!!!!!

 

 

 

俺達の攻撃が直撃するが……

 

 

 

「ウォアアアアア!!!!!!」

 

 

「効いてない!?」

 

 

蛇の怪物はピンピンしていた。

 

奴はそのまま俺へと狙いを定め大きく口を開ける。

 

 

「ちぃ!?」

 

 

「「「ヒエン(君)(兄ちゃん)!?」」」

 

 

「ガァウ!」

 

 

「きゅ!」

 

 

俺はグローブから勢いよく炎を噴射し、後方へと大きく下がる。

 

その間に相棒が怪物の前にラウンドシールドを形成し、ナハトがリングバインドを発動させる。

 

蛇の怪物はシールドにぶつかり、オレンジの輪っかにそのまま捕らえられる。

 

俺はその間に合図を送る。

 

 

「コンビネーション2(ツー)!バスターシフト!」

 

 

「「「拘束(セット)!シュート!!」」」

 

 

蛇の怪物はさらに三人の捕縛魔法で捕らえられる。

 

そしてなのは、フェイト、はやての三重砲撃(トリプルバスター)が怪物に直撃した。

 

 

 

ドガァアアアアアアアンン!!!!!!

 

 

 

闇の書事件から早半年、あれから三人は魔法の腕を大きく上げている。

 

はやてはリインフォースやリニスの指導の影響で、一人でもある程度は魔法を使えるようになっているし、なのはやフェイトも毎日休まず日々の訓練に励んでいる。

 

それだけでなくバリアジャケットも常に最新型にアップデートしているし、デバイスであるレイジングハートやバルディッシュのメンテナンスもかかしていない。

 

リインフォースも徐々に機能を取り戻していっている。

 

それに俺の影響を受けてか、自分達のよく使う魔法の術式の改良もしていたりする。

 

間違いなく今のなのは達は原作以上にパワーアップしている。

 

そして思った通り、蛇の怪物は倒れていた。

 

あの子達の砲撃は一人でも相当な破壊力を持っている。

 

それを三重に食らったのだ。

 

立っていられるはずがない。

 

 

「す、すごい……」

 

 

「あの怪物を倒しちゃった……」

 

 

防御結界の中にいる男性と女性も驚いている。

 

まあ、見た目十歳の女の子三人が強力な極太ビーム放つんだもんね。

 

そりゃ驚くに決まってる。

 

そして蛇の怪物は光の粒子となり消え去ろうとしていた。

 

 

「勝ったか……」

 

 

だが()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「……などと思っているワケだ」

 

 

 

 

 

 

すると蛇の怪物は光り出し、()()()()()()()()()()()()が具現化する。

 

そして再び一つになると蛇の怪物は()()()()()()()()()()()()立ち上がった。

 

 

「なにっ!?」

 

 

俺は突然のことに驚く。

 

 

「再生!?」

 

 

「違う……これは」

 

 

女性と男性も驚く。

 

するといつの間にか怪物の側にいた女性三人が話し始めた。

 

 

()()()()()()()()()ダメージ♪♪」

 

 

「実験は成功したワケだ」

 

 

「不可逆であるはずの摂理を(くつがえ)す名違いな現象……ついに錬金術は人智の到達点『神の力』を完成させたわ」

 

 

(なかったことになるダメージ?それに錬金術?あげくの果てには……『神の力』だと?)

 

 

俺は三人の女性から出た意味深なキーワードに眉を潜める。

 

だが俺の意識はすぐに別の場所へと取られることになる。

 

なんと復活した蛇の怪物が結界のあるところ、リニスとフィリス先生のいるところへと視線を向けたのだ。

 

 

「グゥアアアアア!!!!!!」

 

 

「まずい!?」

 

 

俺は直ぐ様グローブから炎を噴射し、怪物より先に回り込む。

 

そして両手を前方に出し、多重防御魔法マルチラウンドシールドを展開して奴を真っ正面から受け止めた。

 

 

 

ガキン!!!!!!

 

 

 

だがその強さが尋常ではなかった。

 

 

(お、重い!なんてパワーだ!?)

 

 

俺は雄叫びをあげて耐える。

 

 

「お、おおおおおおおおお!!」

 

 

「ヒエン!?」

 

 

「ヒエン君!?」

 

 

ジリジリと後ろへ押されていく。

 

俺は額の炎の質を柔から剛に切り替えてその場で必死に留まる。

 

 

「ぐっ……」

 

 

だが重さが急になくなった。

 

その原因はすぐに判明したが。

 

 

「「ヒエン(君)から離れなさい!!」」

 

 

リニスが電撃の槍スパークエンドで、フィリス先生がサイコキネシスで蛇の怪物を吹き飛ばしたのだ。

 

すると二人は蛇の怪物相手に奮闘し始める。

 

俺はその隙に地面に手をつき、ある魔法を発動させる。

 

目には目を。

 

歯には歯を。

 

蛇には蛇をだ。

 

 

氷結(フリージング)ver(スネイク)!」

 

 

巨大な氷の蛇を造形すると攻撃に向かわせる。

 

俺はさらに七匹の氷の蛇を造形する。

 

 

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)

 

 

合計八匹の氷の蛇が奴に襲いかかる。

 

 

「もう!調子に乗っちゃって!!」

 

 

「だったらこれで動きを封じるワケだ」

 

 

するとメガネをかけた一人の少女が赤色の石を投げると奇妙な生き物が召喚される。

 

 

「なんだこいつらは?」

 

 

俺がつい疑問の声をあげるとそれを聞いていたのか、男性と女性が驚きの声をあげる。

 

 

「君、アルカ・ノイズを知らないのか!?」

 

 

「アルカ・ノイズ?」

 

 

え?

アルカ・ノイズってもしかしてあのアルカ・ノイズ?

 

ノイズの亜種でシンフォギアのあの?

防人とかNINJAとかOTONAが出てくる?

 

じゃあもしかしてこの世界って……

 

 

 

『戦姫絶唱シンフォギア』の世界??

 

 

 

「……信じられないけどその反応じゃ本当に知らないみたいね。ヒエン君といったかしら?よく聞きなさい。そのアルカ・ノイズに触れると炭素化してしまうの。だから絶対に触れちゃダメよ!」

 

 

「わ、分かりました」

 

 

女性があまりにも必死に言ってくるので俺は大人しく頷く。

 

だがアルカ・ノイズ達はゆっくりと囲んでくる。

 

とりあえず、まずはこの状況を切り抜けねば……。

 

俺はナハトに八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の操作を頼むと周囲に視線を向ける。

 

見ればなのは達は周囲のアルカ・ノイズに攻撃しようとしていた。

 

そういえばアルカ・ノイズに魔法は通用するのだろうか?

 

確かノイズには位相差障壁というものがあったはず。

 

まずはこれをどうにかしなければ触れることすらできやしない。

 

 

「「「シュート!!」」」

 

 

 

ドォン!!!!!!

 

 

 

だがアルカ・ノイズはなのは達の攻撃で()()()()()

 

うん。

普通にいけるらしい(冷や汗

 

そういえば実体のない相手……

 

幽霊や怨霊の類いと戦う退魔師は、【霊力】を用いて戦っている。

 

かつて俺が戦った私立聖祥大付属小学校の屋上にいた怨霊も()()()()()()()

 

だが()()()()()()()

 

ということは【霊力】や【魔力】で()()()()()()()()()()()()()ということになる。

 

そもそも【魔力】や【霊力】、【気】は一種の生命エネルギーであるため、それらを扱う術を持っていれば()()()()()()()()()()()()()もできるのかもしれない。

 

その証拠にアルカ・ノイズを相手になのは達は奮闘している。

 

試しに俺もアルカ・ノイズに魔力弾を撃ち込むが、消し飛ばすことができた。

 

これを好機と見た俺は拳や足に炎を纏わせ、アルカ・ノイズに攻撃する。

 

バリアジャケットを纏っていれば炭素化する心配もないようだ。

 

 

「ア、アルカ・ノイズに触れても炭素化しない!?」

 

 

「ええ、それにあんな小さな女の子達までアルカ・ノイズを倒してる。あの子達、一体何者なのかしら?」

 

 

男性の方は慌てているが、女性の方は冷静だ。

 

黒服連中も驚いた様子でこちらを見ている。

 

どの世界でもやっぱり女性の方がしっかりしてるんですね(迫真

 

粗方アルカ・ノイズを片付けると俺ははやてへと念話を送る。

 

 

『はやて、あの蛇の怪物にミストルティンいけるか?』

 

 

『ミストルティン?あ、そういうことか。大丈夫、いけるで。ただ、少し魔力チャージに時間かかるけど……』

 

 

『時間稼ぎなら任せろ。準備ができたら言ってくれ。タイミングはそっちに任せる』

 

 

『分かった。やるよリインフォース』

 

 

『お任せを我が主』

 

 

そして俺は皆に念話を送る。

 

フィリス先生もテレパシーとして念話の受信はできるのだ。

 

 

『という訳で皆、聞いた通りだ。はやての準備ができるまで時間稼ぎよろしく』

 

 

『『『『『了解!』』』』』

 

 

俺は護衛として炎の分身(ファイアアバター)四人を置いていくと、蛇の怪物へと迫る。

 

奴は俺達によって翻弄されていた。

 

俺が氷の大蛇達で動きを封じると、リニスとフェイトが電撃で相手を痺れさせる。

 

なのはがその間にバインドで相手を固定し、追撃としてフィリス先生がサイコキネシスのビーム、サイコビームで蛇の怪物へと攻撃。

 

俺もさらに小型の蛇を造形して蛇の怪物を凍らせていく。

 

 

『皆、準備できたよ!!』

 

 

するとはやてから念話が届く。

 

俺はすぐに知らせた。

 

 

「今だ!」

 

 

「OKや!彼方(かなた)より来たれ、やどりぎの(えだ)銀月(ぎんげつ)の槍となりて、撃ち貫け。石化の槍、ミストルティン!」

 

 

空中に巨大な白銀の三角形の魔方陣が現れると、その周りに魔力の槍が八本設置される。

 

そして蛇の怪物に射出された。

 

 

 

ズドドドドドドドドッッッッ!!!!

 

 

 

白銀の槍が奴に刺さっていく。

 

蛇の怪物は瞬く間に石化し、()()()()()()()()

 

それを見た三人の女性が驚く。

 

 

「ウソ!?」

 

 

「なんだと……」

 

 

「ヨナルデパズトーリを石化させた……?」

 

 

俺はその隙に奴らがいる付近へと降り、話しかける。

 

 

「その通り。いくらあの巨大な蛇が不死身でも……()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

三人の女性は俺の存在に気付く。

 

 

「あら?良い男♪♪」

 

 

「額に炎を灯してる?どういう原理なワケだ?」

 

 

「…………」

 

 

「あんた達には聞きたいことが山ほどある」

 

 

するとリーダーと思わしき白みがかった髪の女性が話しかけてきた。

 

 

「貴方……一体何者なの?シンフォギアの関係者?」

 

 

俺は答える。

 

 

「……そのシンフォギアというのがなんなのか知らないが、少なくとも俺はそのシンフォギアの関係者じゃない」

 

 

だが俺の返答が予想外だったのか三人は困惑する。

 

 

「今のこのご時世に……シンフォギアを知らないの?」

 

 

「どこの田舎者のワケだ?」

 

 

「…………」

 

 

俺は気にせず質問する。

 

そもそもこの世界に来たばかりで右も左も分からないのだ。

 

少しでも情報収集しておきたい。

 

 

「そういうあんた達こそ一体何者だ?」

 

 

三人は名乗った。

 

 

「パヴァリア光明結社幹部、錬金術師が一人、カリオストロ♪♪」

 

 

「同じくプレラーティ……なワケだ」

 

 

「サンジェルマン」

 

 

するとサンジェルマンが再度質問してきた。

 

 

「もう一度聞く。貴方は一体何者?こちらが名乗ったのだから、そちらも名乗るのが礼儀ではないかしら?」

 

 

彼女からの質問に俺も名乗ることにした。

 

 

「失礼した。時空管理局嘱託魔導師、大空氷炎だ」

 

 

「時空管理局……?」

 

 

「嘱託……?」

 

 

「魔導師……だと?」

 

 

三人は困惑している。

 

やはり思った通り……

 

 

「その反応からして()()()()()魔導師はいないようだな」

 

 

すると俺の呟きの意味を理解したのか、三人は驚く。

 

 

「へえぇ。貴方面白いわねぇ」

 

 

「この男……実に興味深い対象なワケだ」

 

 

「つまり貴方は()()()からこの世界にやってきた……という訳ね」

 

 

「……否定はしない」

 

 

するとサンジェルマンが動き出す。

 

彼女の右手に光の粒子が集まっていく。

 

見れば石化していた巨大な蛇がいなくなっていた。

 

それにあの光の粒子からは巨大な生命エネルギー……

 

俺の死ぬ気の炎とは比べ物にもならないくらいの純粋な高エネルギーを感じた。

 

彼女は懐から赤色の宝石を取り出すと地面に投げつけた。

 

 

「まあいい。貴方が何者かなどこちらには関係ない。当初の目的は果たせた。ここらで一旦引くとしましょう」

 

 

「じゃあね~。また機会があったら会いましょう炎の坊や♪♪」

 

 

「……今度は勝てると思わないことだ……なワケだ」

 

 

三人は赤い魔法陣のようなものを引くといなくなった。

 

それを見届けた俺は天を仰ぐ。

 

 

「結局なんの情報収集もできなかった件について」

 

 

数秒経った後、このままジッとしてても仕方ないので皆の所へと戻ることにする。

 

そして踵を返したとき……

 

 

 

「動かないでもらえる?貴方には奴らとの関係について話してもらいたいのだけど」

 

 

 

シンフォギアを纏った三人の女の子に包囲されていた。

 

 

 

見れば一人はピンク髪の長髪の女性で身長は俺とそう変わらない。ちなみに武器は短剣を持っている。

 

 

 

「じぃ~~~~~~」

 

 

 

もう一人は少し小柄な黒髪のツインテール少女が両手にヨーヨーのような物を構えこちらをジッと見ており……

 

 

 

「動くなデース!神妙にお縄につくデース!!」

 

 

 

最後の一人は金髪の少女で鎌を持って、少し独特な発音でこちらへ話しかけていた。

 

 

 

とりあえず今の俺にできることは……

 

 

 

「ア、ハイ」

 

 

 

両手をあげて危険性はないことを伝えることだけだった。

 

 

 

ちなみに両肩に乗っていた筈の相棒とナハトはしっかり心の中へ避難していた。

 

 

 

とりあえず……

 

 

 

二匹の今日のおやつ抜きは確定したのだった。

 




次回はシンフォギア装者との顔合わせ&事情説明。

では、また(・∀・)ノ

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