大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続き書けたで候。

最近、AXZの挿入歌?なんですかね?
マリア、切歌、調の三人が歌う『旋律ソロリティ』って曲ばっかり聴いてます。

マジでいい歌ですねあれ。
仕事中に聴いてるとやる気がみなぎってくるといいますか。

興味がある人はぜひ聴きましょう。

『旋律ソロリティ』ごっつええでΣb( ̄ω ̄;)

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百六十三話 歌い舞い踊る戦姫Ⅳ

ヒエンside

 

 

 

「だけど私はここにいる!」

 

 

茶髪のボブカットの少女、立花響が吼える。

 

 

「そこまでだパヴァリア光明結社!」

 

 

「こちとら虫の居所が悪くてねぇ、抵抗するなら容赦はできないからな!」

 

 

遅れて青髪のポニーテールの少女、風鳴翼と銀髪の少女、雪音クリスも到着する。

 

援護が来たからか先程まで慌てていたマリア、調、切歌も落ち着いている。

 

俺は黙って事の成り行きを見守ることにした。

 

 

「生意気に~。踏んづけてやるわ!」

 

 

カリオストロが癇癪(かんしゃく)を起こしていると、その前に赤色の魔方陣のようなものが現れる。

 

その中からサンジェルマンが姿を現した。

 

 

「「「「「「っっ!!」」」」」」

 

 

装者達が驚く。

 

 

「フィーネの残滓(ざんし)、シンフォギア……だけどその力では人類を未来に解き放つことはできない!」

 

 

「フィーネを知っている!?それに人類を解き放つって……」

 

 

「まるで了子さんと同じ……【バラルの呪詛】から解放するってこと!?」

 

 

「まさか、それがお前達の目的なのか?」

 

 

装者達が疑問の声をあげるがサンジェルマンは取り合わない。

 

ちなみにフィーネとは戦姫絶唱シンフォギアシリーズ第一期のラスボスの名称である。

 

今までのシンフォギアシリーズの大まかなストーリーについてはまたの機会に語らせてもらうとする。

 

 

「カリオストロ、プレラーティ……ここは退くわよ」

 

 

「ヨナルデパズトーリがやられちゃったものねぇ」

 

 

「態勢を立て直すワケだ」

 

 

どうやら撤退するらしい。

 

だがここで逃がす訳にはいかない。

 

奴らにはどうしても確認しておかなければならないことがある。

 

サンジェルマンが赤色の宝石を地面に落とそうとしたとき、俺は奴らに右手を向ける。

 

そして三人まとめてチェーンバインドで拘束した。

 

 

「きゃっ!?なにこれ!?」

 

 

「鎖……なワケだ」

 

 

「これは貴方の仕業ね、大空氷炎」

 

 

ここで他の装者達もようやく俺の存在に気付く。

 

 

「えっと、どちら様?」

 

 

「……あの者、かなりできるな」

 

 

「つーか、なんで額に炎がついてんだよ!?熱くねぇのか!?」

 

 

三者三様のリアクションを取るが今は構っている余裕はない。

 

 

「大丈夫デス!お兄さんは味方デス!!」

 

 

「私達を助けてくれたんです」

 

 

「彼のことは後で説明するわ」

 

 

すると切歌、調、マリアの三人が簡単に説明してくれた。

 

その事に感謝しつつ、俺はサンジェルマンへと話しかけた。

 

 

「サンジェルマン、あんたに一つ聞きたいことがある」

 

 

「……何かしら?」

 

 

「お前達がさっきまで使役していた蛇の怪物、ヨナルデパズトーリ。奴からは巨大な生命エネルギーの波動を感じた」

 

 

「…………」

 

 

「だがそのことに俺は違和感を感じた。奴の放つ生命エネルギーの波動は多すぎるんだよ。まるで……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

 

俺の言葉に全員耳を傾ける。

 

 

「単刀直入に聞くぞ。お前、一体()()()()()()()?」

 

 

俺の言葉の意味が分かったのだろう。

 

装者達は全員驚いている。

 

するとサンジェルマンが答えた。

 

 

「七万三千七百八十八」

 

 

「な……に……」

 

 

俺は予想外すぎる人数の多さに言葉をなくす。

 

装者達も同じく言葉をなくしていた。

 

 

「なんのために……一体なんのために……そんな膨大な数の人間を犠牲にしたんだ?」

 

 

「言ったはずよ。人類を未来に解き放つため。紡ぐべき人の歴史の奪還こそ、我々パヴァリア光明結社、積年の本懐。今こそ……『革命』を起こすのよ」

 

 

「……つまりはその『革命』のために多くの人達の命を犠牲にしたのか?」

 

 

「ええ。だから私達はもう後には引けない。引くわけにはいかない。今までの『革命の礎』となった彼らのためにも」

 

 

「……そうか。お前達の戦う理由は良く分かった」

 

 

そして俺は言った。

 

 

 

 

 

 

「だったら尚更、その『革命』とやらを起こさせる訳にはいかない!!」

 

 

 

 

 

 

俺は言葉を続ける。

 

 

「一つだけ言っておくぞサンジェルマン。あんたにどれだけの決意があろうと、どれだけの覚悟があろうと、あんたのやろうとしていることは……間違っている」

 

 

「…………」

 

 

「たとえどんな崇高な理由があったとしても、たとえどんな立派な理由があったとしても……無関係な人達の命を犠牲にしていいことなど、絶対にない!!」

 

 

「ならばどうする?」

 

 

俺は右手を奴らに向けて告げた。

 

 

「止めてやるよ。お前達パヴァリア光明結社は……俺が死ぬ気でぶっ潰す!!」

 

 

するとサンジェルマンは一度目を閉じてから再び開き、物憂げに話す。

 

 

「それは我々への宣戦布告……と捉えていいのかしら?」

 

 

「ああ、構わないぜ」

 

 

「私達は未来を人の手に取り戻すため、時間も命も費やしてきた。この歩みは誰にも止めさせやしない。貴方が私達の前に立ちはだかるというなら……シンフォギアもろとも叩き潰すのみ」

 

 

「上等だ。いつでもかかってこいよ。俺は逃げも隠れもしない」

 

 

「ならお望み通り、大空氷炎、貴方を我らの敵とみなす。さっきのその言葉、せいぜい後悔しないことね」

 

 

するとサンジェルマン達はバインドを破壊すると転移で消え去るのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

サンジェルマン達が転移で消え去った後、俺は内心頭を抱えていた。

 

 

(や、やっちまったああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!)

 

 

何やってんの俺!

 

何しちゃってんの俺!

 

何やってしまってるの俺えぇぇぇ!

 

なんか色々と衝動で宣戦布告までシテシマッタアアアアアアアアァァァァッッッッッ!!!!!!

 

そしてなぜだろう?

 

今、後ろを振り向くのが無性に怖い。

 

ある一人の人物……

 

マリアからものすごおおぉぉぉくただならぬ雰囲気を感じるのである。

 

より分かりやすく言えば魔王モードのなのは、キレたリニス、女王モードのつぼみといった怒らせたら怖い方々の迫力に似ている。

 

強化された超直感がさっきからガンガン警鐘を放ってるから間違いない。

 

 

 

ザッザッザッ…………

 

 

 

足音がこちらへと徐々に近付いてくる。

 

今の俺の気分はまさに死刑宣告を受ける一歩手前の囚人。

 

あれ?

これもう救いなくない?

 

 

 

ガッ!!!!!!!!!!!!

 

 

 

メショメショメキメキとおよそ人体から出てはいけない音が周囲に響く。

 

っていうか全く痛くないんだけど……

 

でもさっきから身体が全然動かせないんだけど……

 

俺の身体に影響を与えない程度に尚且つ、動かせない絶妙な力加減で上から押さえられてるんだけど。

 

ちなみにバリアジャケットは奴らがいなくなったと身体が完全に判断したのか、自動的に解除されている。

 

俺の身体はついにオート機能まで兼ね備え始めたらしい。

 

 

「ヒエン、こっちを向きなさい」

 

 

「…………」

 

 

「ヒエン、コチラヲムキナサイ」

 

 

「イエッサー!」

 

 

マリアの声音が少し低くなった瞬間、身体が勝手に反応した。

 

っていうか精神的に動揺したせいで死ぬ気モードまで解けてしまった。

 

何気に通常状態は久しぶりかもしれない。

 

するとマリアが静かに言う。

 

その顔は俯いており、表情は全くといっていいほど見えない。

 

 

「正座しなさい」

 

 

「え」

 

 

「正座しなさい」

 

 

「いや、ここ地面……」

 

 

「正座しなさい」

 

 

「いや、だから地面……」

 

 

「正座……シナサイ?」

 

 

「ハイ」

 

 

地面に座る。

 

砂利が膝に当たってチクチクする。

 

 

「……私が言いたいことは分かるわね?」

 

 

「いやまあ、はい」

 

 

「一応、弁明は聞いてあげましょう。どうしてあんなことをしたの?」

 

 

俺は開き直って言った。

 

 

「勢いって怖いね」

 

 

「はっ倒すわよ」

 

 

「マジスンマセンシタ」

 

 

マリアの顔は憤怒に染まっていた。

 

 

「貴方ねぇ!自分がした事のコトの重大さが分かってるの!?」

 

 

「…………」

 

 

「貴方は奴らがどれだけ危険なのか全く分かってない!奴らパヴァリア光明結社は裏の世界で暗躍している秘密結社!今まで起きた大きな事件は必ずといっていいほど奴らが裏で関わっていると言われている!!」

 

 

「…………」

 

 

「それだけじゃない!ヒエン、貴方には戦う力がある!そしてそんな貴方を奴らパヴァリア光明結社は危険人物として認識し、敵とみなした!それに貴方も貴方よ!そんな奴ら相手に宣戦布告するなんて……一体何を考えているの!?」

 

 

マリアは俺の胸ぐらを掴みながら問い掛けてきた。

 

 

「何とか言いなさい!!」

 

 

俺は静かに話し始める。

 

 

「…………俺が奴らに宣戦布告した理由はただ一つ。それが()()()()()()()()()"俺の役割"だからだ」

 

 

「"貴方の役割"……ですって?それにこの世界に呼ばれた?」

 

 

「詳しいことは本部に戻ったときに自己紹介も兼ねてまとめて説明する」

 

 

「いいでしょう。本部に戻ったときに話の続きをするわよ」

 

 

そして俺はやっと終わったと思い、立ち上がろうと……「何を勝手に話を終わらせようとしているの?」……え?

 

 

「話はまだ終わってないわよ。()()()()()()、まだ貴方には言いたいことが山ほどあるのよ」

 

 

「…………えぇ」

 

 

「だいたいねぇ!初めて会ったときから貴方は警戒心が無さすぎるのよ!!」

 

 

「……お、おう」

 

 

「貴方達を拘束したときはこちらに従うしかなかったから仕方がなかったとしても、問題はその後よ!どうして貴方は移送中の車の中で私達と仲良く談笑なんてしているの!?そのうえ急に魔法なんてものを使い出すわ、お菓子と飲み物を出してお茶会を始めるわ、あげくの果てには黒猫になってケンカを始めて説教されるですって!?リラックスしすぎよ!!」

 

 

「いや、あの……」

 

 

「もし私達が人の命をなんとも思っていない非合法な組織だったらどうするの!?貴方下手したら、その場で拘束されて実験動物コースでもおかしくなかったのよ!?」

 

 

「えっと……」

 

 

「そもそも貴方はあのグループのリーダーのようなものでしょう!なのは達みたいな小さな女の子や、リニスさんやフィリス先生のようなか弱い女性だっている!唯一の男なんだからしっかりしないとダメじゃない!!」

 

 

「……はい」

 

 

「他にも貴方は……etc」

 

 

「もう勘弁してえぇぇーーΣ(゜Д゜)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんなに怒るマリア……初めて見た」

 

 

「……あのお兄さん初対面の私達から見ても分かるくらいかなりお人好しっぽそうデスし、何より見ててあぶなかっしいデスよ。だから見てられなくなったんデスよきっと」

 

 

「なんだか凄そうな人だねクリスちゃん……」

 

 

「私としてはお前と雰囲気が似てるから別の意味で心配なんだが……」

 

 

「パヴァリア光明結社に宣戦布告したときのあの雰囲気……。やはり思った通り、ただ者ではなさそうだ」

 

 

その様子を他の装者達は唖然としながら見ていたそうな。

 

結局、マリアのOHANASHIが終わったのはそこから十五分経ってからだった。

 




AXZ入ってからの初のOHANASHI回。
パヴァリア光明結社に宣戦布告。
そしてマリアのオカン属性さっそく発揮の回です。

次回は現状把握&事情説明回……やと思う!!

あと『旋律ソロリティ』って『葛飾ラプソディー』と語音似てません?

では、また(・∀・)ノ


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