続き書けたで候。
引き続き、選手紹介。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
俺がオボン・クレーという選手に戦慄していると、台所にいたクイントさんが声をかけてくる。
「選手紹介も良いけど、先にご飯にしましょう」
もう夕御飯の時間帯だったらしい。
台所の食事スペースに座らせてもらう。
見ればリニスと冷火も食事の用意を手伝っていた。
二人はテーブルに大盛りの料理を並べていく。
俺は相変わらずの量に頬がひきつっていた。
テスタロッサ姉妹もあまりの量の多さに唖然としている。
その様子を見ていたランスター兄妹は遠い目をしていた。
そして各々席に着く。
今日は麺類、パスタ系らしい。
「それじゃ食べましょうか」
クイントさんの合図が出ると、俺達は手を合わせてから食事をいただく。
盛られているパスタを小皿に入れて食べる。
うん。
美味しい。
「そういえばゲンヤさんはどうされてるんですか?」
ふと気になったので聞いてみる。
「あの人、今日は泊まり込みでね……帰って来ないのよー」
「ゲンヤさんって警備隊でしたっけ?」
「正確には、陸上警備隊第108部隊の部隊長だけどね」
「凄いですね部隊長って」
「万年、部隊長止まりだけどね~」
クイントさんが苦笑いしながら答える。
確かゲンヤさんは非魔導師であったため、魔法は使えない筈。
なのに、その地位まで登り詰めたのだから本当に凄いと思う。
まあ、その上にはレジアス・ゲイズ中将という非魔導師でありながら地上本部のトップにまで登り詰めた人もいるのだが。
そういえば俺、レジアス中将とは未だに面識ねぇや。
そして皆で会話をしながら、楽しい夕食の時間を過ごした。
十二人もいると会話が盛り上がるな。
閑話休題
食べ終わると選手紹介へと移る。
「まずはこの子、『SM
空中モニターには、俺と同い年くらいの金髪の女性が映っていた。
格好は黒いボディスーツに黒いブーツ、目元を隠す黒い蝶形の仮面をかぶり、その手には黒いムチを持っていた。
見るからにSM女王といった格好であった。
「魔力変換資質『炎熱』と『電気』の炎雷変換持ちで、デバイスのムチに纏わせることで強力無比な攻撃を繰り出してくるわ。それに複数のバインドを操って爆発させることで攻撃力不足を補っているの」
結界魔導師ということは、射撃や砲撃の適正がないのだろう。
それらを補うためにバインド、捕縛魔法を極めたのだ。
『おっほっほっほ!私の前に
『蝋燭責めに電気責め……どちらがお・好・み?』
……まあ、強烈なキャラであることは間違いない。
「次は『
ジョージ・カンノンジの容貌は赤褐色の肌、頭髪・眉毛など全て
頭頂部に3本の赤い刺青線、眼の下から頬にかけて左右ともに4本の赤い刺青がある。
白目で、耳に大きな環状のピアスをつけており、衣服は黄色の膝丈より短いズボンを荒縄で縛っている。
腕には黄色い布で覆い、金属の輪を嵌めており、脛も同じく布で覆い裸足である。
手には皮革の手甲を嵌め、首に大きな数珠をかけている。
何より座ったまま宙に浮いている。
「彼は召喚魔法で火の精霊ヨーガを擬似的に召喚することで炎を操るの。あとは無機物召喚で操る錬鉄も厄介ね。それだけじゃなく、異常に伸びる身体から繰り出されるリーチの長い攻撃にも気をつけて」
『私にも譲れぬ物がある』
『ヨーガの神秘を伝えよう』
……というかとても10代には見えないのですが。
「次は『
身長185cmはありそうな黒髪の美青年、ディル・オーディスは状況によって剣と槍を使い分けていた。
映像では主に近接戦闘で二剣を使い、中・遠距離で二槍を使っている。
魔力付与させることで攻撃力をあげており、カートリッジも使用することで全体的な強さも底上げされている。
武器の扱いも達人級と見ていいだろう。
「この子は普段はどちらか一方の武器しか使わないのだけど、全力で戦うべき敵と判断すると、一剣一槍に切り替えてくるわ。その疾風の如き、怒涛の攻めはまさに一流の騎士と言っても過言ではないわ」
『ディル・オーディス!押して参る!!』
『正々堂々と戦う!それが騎士の誇り!!』
ヴォルケンリッターと絶対に気が合いそうだ。
特にシグナムとか。
「続いて『
黒い着物のような服に、蝶を思わせる白い羽織を纏い、長い髪、頭の左右に蝶の髪飾りをつけている美しい少女剣士だ。
その少女剣士は、相手に何もさせずに無力化していた。
放たれる射撃魔法や砲撃を居合刀で一刀両断しているのだ。
それだけでなく、素早い身のこなしで相手の懐に潜りこんでいる。
この少女剣士も武器の扱いは達人級と見ていいだろう。
『天瞳流 抜刀居合剣士 カナ・モルフォン、参ります!』
『私が刀を振るうのは大切な人を守りたいから……ただ、それだけです』
それよりも……きれいだなこの人。
「お兄ちゃん、このカナさんって人に見とれすぎ」
「ヒエンさん、こういう人がタイプなんですね……」
「「むぅ」」
アリシア、ティアナがなぜかこちらをジト目で見てくる。
フェイトとギンガは、何やら頬を膨らませてこちらを睨む。
「あらあら」
「なるほど~」
「青春ね~」
メガーヌさんとクイントさん、ユリナさんが何か面白そうな物を見つけたような感じでこちらを見ていた。
ティーダは我関せずといった感じで食後のコーヒーを飲み、スバルはポテトチップスをバリボリ食べていた。
助けを求めようにもリニスと冷火は、食器を洗っているので誰も援護してくれない。
「……別に見とれてねぇし」
とりあえず今の俺にできることはそっぽを向くことだけだった。
「あははは……じゃあ次いくわね。この子は『
パワードスーツのような物を纏った一人の人物が戦っている。
この人物の正体は女性らしい。
「あらゆるビームやミサイルを発射する右腕部のアームキャノンに、破壊力のある爆発を生むボム、他にも様々な機能を有した兵器があるみたい。バリアジャケットというよりは、もはやパワードスーツね」
ビームの種類は『炎熱』や『凍結』、『電気』の変換資質がある他、アームキャノンを打撃武器にしたり、特殊なムチで相手を拘束したりと、どれだけの武装があるのか想像できない。
『殲滅する』
『降参しなさい。貴方じゃ私には勝てない』
というかこれ思いっきり質量兵器じゃないのかと思ったが、魔法なので問題ないらしい。
「次は『
クリィムは黒い帽子に、黒いマントを着用し、所持している杖の先端に緑色の宝玉が付いている。
見れば雷を放ち、数えきれない程の茨を生やし、黒いドラゴンに変身するなどの一風変わった魔法を使用している。
「基本的に彼女は使役している使い魔を戦わせるんだけど、自分で戦うこともあるわ。相手に幻覚を見せたり、重力を発生させて動きを封じたり……一番驚いたのは使い魔と合体することね」
『……もう終わり』
『……無駄よ。貴方は呪われた』
怖っ!?
「最後に『
『かかってこいやぁ!!』
『ジョ――――ダンじゃな――いわよ――――う!!』
もうツッコミ所しかないよね。
思いっきり、Mr2ボン・クレーじゃん。
背中に思いっきりオカマ
「彼は戦闘ではバレエの様に踊りながら攻撃するの。足技を軸に、破壊力、スピード共に抜群の鋭さがあるのよ。並み居る強敵達を己の身体だけで捩じ伏せてきた、まさにオカマの中のオカマなの。
奇怪な格好をしているけど義理人情に厚いオカマでね?漢気溢れる古風な性格もあってインターミドルでは老若男女問わずかなり人気があるの。
愛称として皆から『ボンちゃん』って呼ばれてるわ。各言う私もボンちゃんのファンなのよ。……去年はもう少しで世界チャンピオンになれそうだったのに」
「ユリナさん、今までで一番饒舌ですね」
俺は思わずツッコミを入れる。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん。私この人かなり見覚えがあるんだけど?」
「気のせいじゃないぞアリシア。俺も全く同じ事を思ってたから」
二人して戸惑う。
ってか都市本選常連ってことは全員絶対強いよな。
「それにしても……随分個性的な人達だね」
ギンガがモニターをいじりながら呟く。
「うん。これ無理じゃね?どいつもこいつも個性強すぎて、俺の存在が薄くなるじゃないか」
「「「「「それはない(わ)(よ)」」」」」
全員から否定された。
「はぁ……勝てるのかこれ」
「何弱気になってるのお兄ちゃん!お兄ちゃんは今まで何度も地球を救ってきたヒーローじゃない!お兄ちゃんなら世界チャンピオンになれるって私は信じてるよ!!だからもっと自信持って!!!!」
「ね、姉さんだけずるい!ヒエン!私も信じてるよ!!」
テスタロッサ姉妹が鼓舞を入れてくれる。
「ありがとなお前ら」
俺は二人の頭を撫でる。
二人は嬉しそうに笑った。
「あ、そういえばクロノがね……」
「うん?どうした??」
するとフェイトがふと呟く。
だが次に出てきた言葉は予想外の言葉であった。
「
「は?」
俺はフェイトの言葉に驚き、思わず思考停止する。
するとコーヒーを飲み終わったティーダも、こちらに不敵に笑いながら顔を向けてきた。
なぜか嫌な予感がビンビンするのですが。
そして一言、言った。
「あ、
マジかよ。
俺の世界チャンピオンへの道のりは、かなり険しいことが判明したのだった。
選手達のモデルを紹介。
『SM
『
『
『
『
『
『
となります。
ストーリーが進むにつれてもう少しオリキャラ出すかもです。
さて、次回は少しだけイリヤの世界にお邪魔させてもらいます。
サッと行ってサッと帰ってきます。
では、また(・∀・)ノ