すっかり夏ですなぁ。
世間はもう夏休みである。
ワンピースの映画みにいかないと。(使命感)
では、どうぞ( ゚д゚)ノ
ヒエンside
戦いが終わり俺は地面へと座り込んでいた。それと同時に展開していた結界も解除される。
はぁ…
疲れた。
今思い出したけど、まだ早朝なんだよなあ。
こんな朝っぱらから戦うことになるとは…ついてないな。
「ヒエン」
すると俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「どうしたフェイト?」
俺は話しかけてきた金髪のツインテール美少女、フェイトの方に向く。何やら深刻そうな面持ちである。
「今日は助けてくれてありがとう。でも私はあなたと馴れ合う気はない。次会ったら…容赦はしない」
彼女の表情は真剣そのものだ。
ならば俺も真剣に答えなければならない。
「そうか。だったら俺も手加減はしないよ」
俺は正直、この子と戦いたくはない。だが状況がそれを許さない。この子が真剣に俺に向き合っているのだ。ならば俺も相応に答えるのが筋というもの。
たとえそれが自分が望んでいることでなかったとしても。
なのはならここで自分の主張をキチンと言いフェイトと正面から向き合うのだろう。
だが俺はなのはのようにはできない。だから俺は俺なりにこの子と向き合おう。
そうだな。
まずは地道に信頼度を上げていこうか。
「それはそうと…フェイト」
「なに?」
フェイトの鋭い目が俺に向く。
「今から飯食いにいこうぜ」
「………え?」
そんなこんなで俺たちは、良心的な値段で学生の味方サイゼリ〇へとやってきた。そして俺たちは二人席へと座る。
「私は馴れ合うつもりはないといったはず」
「別に一緒に飯くうぐらい大丈夫だろ?それに1度とはいえ共闘した仲なんだしそんなに構えるなって。今日助けてもらったお礼として好きなものおごってやるから」
俺はそう言いつつ、フェイトにメニューを見せる。
なんだかんだ言いつつ興味深そうにメニューを見るフェイト。
気のせいでなければ目が少し輝いているように見える。まぁ、サイ〇リアのメニューは豊富だからな。全部美味しそうに見えるのは不思議である。さすが学生の味方。
「俺はこのハンバーグステーキにするか」
「じゃあ私は………このミラノ風ドリアを」
「おう。じゃあ店員さん呼ぶか」
俺は側にあるボタンを押す。
ピンポーン
機械音が響き、数秒後店員さんがこちらへとやってきた。
「ご注文をお伺いします。」
「えーと…このハンバーグステーキ1つと、ミラノ風ドリア1つ。」
「はい。ハンバーグステーキ1つに、ミラノ風ドリア1つですね。飲み物はどうされますか?」
あ、そういえば考えてなかった。
「フェイトはどうする?俺は水でいいんだけど」
「私も水でいい」
「そうか。あ、大丈夫です」
「かしこまりました。お水はあちらのドリンクバーをご利用くださいませ。それでは失礼致します」
店員さんは去っていく。
「じゃあ水いれてくるわ」
「じゃあ私も…」
「大丈夫大丈夫。いいから座っとけって」
「わかった…」
フェイトはしぶしぶといった感じで座る。っていうかこの子馴れ合う気はないっていってるけど普通にしゃべってるよね。
…気付いてないんだろうなあ。
まぁ、根はいい子だよね本当に。
とりあえず俺はコップを2つとり水を入れにいくのだった。
水を入れにいったあと数分後に料理が届いた。
俺の前にはハンバーグステーキ、フェイトの前にはミラノ風ドリアが並べられた。
さっそく俺はスプーンとフォークをつかい、肉を切る。
中から肉汁が溢れてくる。
ハンバーグステーキの焼かれた香ばしい匂いが俺の食欲を刺激する。
俺は肉を一つフォークで取り口の中へ。
焼かれた肉とソースが見事にマッチしており、食欲を刺激されさらに食べ進める。
そしてフェイトの方をチラッと見ると
「ハフッハフッ………」
熱いミラノ風ドリアに苦戦していた。
かなり和んだ( ゚Д゚)b
◆◆◆
サイ〇リアで少し早い朝食を食べた俺たちは店を出たあと、少し歩いたところで別れることとなった。
「ここでいい」
「おう」
フェイトは俺を凝視する。
なんぞ?
「私は貴方の敵…だからもう優しくしないで」
「………」
「貴方は甘い。そんなことだといつか足元をすくわれる」
「……そうかもな。」
自覚はある。
俺自身そう思ったこともある。
だが、とりあえずこれだけはいえる。
シリアスは無理だ。
俺の長所はポジティブに考えるところである。というかネガティブになったり、重く考えてるとぶっちゃけ悩むのが段々めんどくさくなってくるのである。
とりあえず悩む暇があるなら、前向きに考えて行動しようという訳だ。
要するに当たって砕けろ、成るように成るの精神である。
だからこういってはなんだがフェイトがいう足元をすくわれるということは前世の人生も含めれば何度も経験している。
俺の前世の人生は敗北感と挫折感の大半で閉めている。むしろその二つに関しては死ぬほど詳しい。だからこそ、それを乗り越えた時の満足感や解放感も知っている。
なので今さら足元をすくわれてもぶっちゃけ屁でもないのである。
前回の人生で学んだ敗北感と挫折感、鍛え上げられた負け犬根性&雑草魂で答えてあげよう。
なのでフェイトにはこう返す。
「それでも、人生意外となんとかなるもんだぜ」
そう。
散々追い詰められても、絶望しそうになっても死ぬ気でやれば案外なんとかなることもある。
「そう。ヒエンは強いんだね」
「ただやせ我慢してるだけだけどな」
そして数秒程沈黙の時間が訪れる。
「………」
「………」
「じゃあ、もういく」
「そうか」
フェイトがスタスタと歩いていく。
俺は何かまだいい足りない気持ちになっていた。なので行動を起こすことにした。
「フェイト!」
フェイトは立ち止まりこちらをゆっくりと振り返る。
俺は小走りで近付き懐に入れておいたメモ帳の切れ端をフェイトへと渡した。
「気が向いたときでいいから、困ったことや辛いことがあったら連絡してこい」
「………うん」
フェイトは下を向きながらその切れ端を受け取った。俺が渡したのは連絡先である。といってもデバイスのやつだが。
「じゃあ、またな」
「………」
フェイトは一目散にかけ去っていく。
ちょっとお節介だったかな?
まあいずれなのはと会うだろうし…成るように成るか…
そうして俺も自宅へと帰ることにした。
またまた現れるジュエルシード。
そして遂に邂逅する魔法少女達。
では、また( ・∀・)ノ