大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|ω・`)ノ ヤァ

続き書けたで候。

やっと出来た。

では、どうぞ( ゚д゚ )クワッ!!


第三百八十五話 続・都市本戦四回戦後

第三者side

 

 

 

ティーダはレッドコーナーへと戻ると、クイントから水を受け取る。

 

それを口に含むと、残りは頭から被った。

 

 

「凄まじいわね、彼……」

 

 

「ええ、想像以上です。それに多分、俺よりも早くて硬い」

 

 

「それで、どうするの?」

 

 

メガーヌの質問にティーダは答える。

 

 

「まともにやり合えば、勝ち目はないでしょう。ですから、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「勝算があるのね?」

 

 

「はい。オーバードライブと……()()()()()()を使います」

 

 

「貴方のオーバードライブは、脳に負担がかかるから気を付けなきゃ駄目よ?それにあれらの新魔法も……下手に使用すると、あまりの魔力消費で魔力が枯渇するから注意が必要よ?」

 

 

「大丈夫です。カートリッジを使いますし、それに……このラウンドで決めるので」

 

 

ティーダは懐からカートリッジの弾倉を取り出し、新たに取り替える。

 

ファントムミラージュには十五発のカートリッジが装填されている。

 

それが二丁、つまり三十発のカートリッジが使えるのだ。

 

 

(カートリッジをフルに使いきるくらいでなきゃ、あの野郎には勝てねぇ)

 

 

ティーダは立ち上がると、リング中央へ向かっていく。

 

 

「ティーダ君、気張りなさい!」

 

 

「無茶だけはしちゃ駄目よ!」

 

 

「はい!」

 

 

ティーダ・ランスター

インターバル回復+5500

LP44500→LP50000

 

 

(やってやる……!!)

 

 

試合が再開される。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

第二ラウンド開始早々、ヴォーラスに動きがあった。

 

 

「テメェに手を抜く必要はねぇみてぇだからなぁ……感謝しろよ。今から全力でやってやる」

 

 

ヴォーラスの左目が紅眼に変わる。

 

それと同時に凄まじいまでの熱量の魔力流の嵐が巻き起こる。

 

 

『ついにヴォーラス選手の魔眼が解放されたあぁぁぁ!凄まじい熱気なのか、ヴォーラス選手の周りに炎がちらついている!!』

 

 

熱風がティーダの頬を刺激する。

 

 

「とうとう出やがったか……炎熱の魔眼

 

 

「テメェもさっさと使えよ。オーバードライブとやらをよ」

 

 

「言われなくても使ってやるよ。ファントムミラージュ……第四形態(モードフォー)、ナイトメアモード」

 

 

《Mode Four Nightmare Mode.》

 

 

ティーダの限界突破(リミットブレイク)モード、ナイトメアモードが発動し、強烈な魔力波動が迸る。

 

ティーダは黒いバリアジャケットの上から、さらに黒いローブ付きのコートを着用する。

 

 

『ティーダ選手も切り札のオーバードライブを展開!両者の試合もいよいよ最終局面へと突入します!!』

 

 

それを見たヴォーラスも呟いた。

 

 

「イグナイト、限定解除」

 

 

自身のデバイスであるイグナイトの機能を解除する。

 

つまりヴォーラス本来の強さが発揮されるのだ。

 

ここから両者の本気の戦いが始まる。

 

 

「第一ラウンドは俺の攻撃からだったからなぁ。このラウンドは譲ってやるよ」

 

 

「なら、遠慮なくやらせてもらうぜ!」

 

 

《Shoot Barret.》

 

 

ティーダは射撃魔法、シュートバレットを発動させる。

 

シュートバレットは圧縮魔力を弾丸状に形成し、加速して打ち出す射撃魔法であり、ミッドチルダ式魔導師なら誰もが習う基本中の基本の射撃魔法だが、ティーダが使うと、その練度が高いこともあって攻撃力も高い。

 

そして、目にも止まらぬ早撃ちで攻撃する。

 

 

「イグナイト、出力25%だ」

 

 

《Armatura Di Fiamma Venticinque.》(炎の鎧25%《アルマトゥーラ・ディ・フィアンマ・ヴェンティチンクエ》)

 

 

しかし、ヴォーラスの全身を炎が緩やかに包み込む。

 

直後、シュートバレットは透明な何かにぶつかると、ヴォーラスの元へ届く事なく、そのまま消滅してしまった。

 

このときヴォーラスは魔眼の力で体内で炎を燃やし、その熱エネルギーを身体中に循環させることで身体能力を爆発的に向上させている。

 

また、その熱エネルギーで体表を覆い鎧のように体を保護することでティーダのシュートバレットを弾いたのだ。

 

この状態では、並の者ではヴォーラスに近付く事すら出来なくなる。

 

 

「クックックッ……言っておくが、この状態の俺に生半可な魔法じゃダメージを与えることも出来ねぇぜ。いや、触れることすら出来やしねぇ」

 

 

「ああ、そうかよ!」

 

 

(並の魔法攻撃じゃ蚊ほども効きゃしねぇ!なら……)

 

 

「これならどうだ!」

 

 

《Variable Barret.》

 

 

攻撃魔法の弾を、外殻の膜状バリアでくるんだ多重弾殻射撃をお見舞いする。

 

すると、ヴォーラスの熱エネルギーの鎧を突破し、彼にダメージを与えることに成功した。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP50000→49500

 

 

「ほう……」

 

 

(たった500ダメージだが……攻撃が通ると分かっただけでも儲け物!)

 

 

「どんどんいくぜ!」

 

 

《Variable Barret.》

 

 

ティーダは二発のカートリッジを使用すると、早撃ちでヴォーラスへと攻撃する。

 

 

「おっと……そう調子には乗らせねぇぜ」

 

 

《Vento Di Fiamma.》(炎の烈風(ヴェント・ディ・フィアンマ))

 

 

それを見たヴォーラスも早撃ちで対抗する。

 

互いの魔力弾が激突するが、両者共に被弾していく。

 

 

ティーダ・ランスター

LP50000→49000→48000→47000→46000

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP49500→48500→47500→46500→45500

 

 

「ちぃ!?」

 

 

「フハハハッ!」

 

 

思わずティーダは横へと走りながら、攻撃する。

 

対するヴォーラスも走りながら、攻撃する。

 

 

ティーダ・ランスター

LP46000→45000→44000→43000→42000

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP45500→44500→43500→42500→41500

 

 

するとティーダはカートリッジを二発使用し、フェイクシルエットを発動させる。

 

幻影の数は優に二百人はいた。

 

リング内を幻影のティーダが埋め尽くす。

 

 

「ほう?これだけの幻影を見たのはさすがに初めてだ」

 

 

「「「「「そうか。だがその余裕、いつまで保っていられるかな?」」」」」

 

 

幻影のティーダ達が一斉に襲いかかる。

 

ガンズモードからダガーモードに切り替え、接近戦を挑む。

 

 

「カッ消せ、イグナイト」

 

 

《Bufera Di Fiamma.》(炎の強風(ブフェーラ・ディ・フィアンマ))

 

 

ヴォーラスは強化された炎熱砲撃で幻影達を一掃していく。

 

それは第一ラウンドよりも圧倒的な破壊力があった。

 

凄まじい勢いで幻影達が減っていく。

 

だがその直後、ヴォーラスの背中に痛みが走る。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP41500→38500

 

 

「あぁ?」

 

 

続けて、今度はお腹に痛みを感じた。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP38500→35500

 

 

「これは……」

 

 

それからは断続的にヴォーラスへダメージが入っていく。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP35500→32500→29500→26500

 

 

「クククッ……なるほどなぁ。幻影の中に紛れて高速で俺に斬りかかってる訳か。それにこのダメージ……並の魔力圧縮率じゃねぇな。俺の炎の鎧を貫通してやがる」

 

 

(それだけじゃねぇ。この俺に気配を感じさせない技術に、近接戦闘の腕前……他にもまだありそうだ。面白ぇ。得意なのは射撃だけじゃねぇってか?)

 

 

このとき、ティーダはカートリッジを四本、各二本ずつ使用してから魔力刃を展開している。

 

強化された魔力刃で斬りかかることでヴォーラスの炎の鎧を突破していたのだ。

 

そしてティーダのオーバードライブの真髄は、『感覚の拡張強化』である。

 

感覚神経を強化する事で人が本来持つ危機察知能力を始めとした“野生の勘”とも言える超感覚的知覚の獲得にも成功している。

 

さらにその感覚強化の恩恵により、隠密戦が最もその力を発揮する。

 

周囲の環境に合わせて感覚を任意に引き上げることで周囲の状況に的確に対応し、敵対する者には幻覚を見せて惑わせるのだ。

 

ヴォーラスは炎熱の魔眼の能力の応用により、熱感知で相手の居場所を特定する事が出来るのだが、ティーダはそれを突破した。

 

ティーダは視覚・聴覚・嗅覚・触覚をフルで強化することにより、ヴォーラスの弱所となる箇所を瞬時に見極め、()()()()()()()()攻撃をしていたのだ。

 

それこそ、闇に潜む暗殺者のように……。

 

しかし、オーバードライブは人間の限界を超えて強化する自己ブーストシステムである。

 

当然、ティーダにかかる負担も半端ではない。

 

 

(ぐおおお……脳が割れそうな程いてぇ!?いきなり四つの感覚フル強化は無理があったか!?だが、オーバードライブを使わなきゃ奴の魔眼は突破出来ねぇ!こんなところで……負けられねぇんだ!!)

 

 

実を言うと、彼のオーバードライブシステムは未だ完成していない。

 

少年のオーバードライブシステムを参考に彼独自のプログラムで組んでいるものの、魔力消費が激しい故に短時間しか使えないのだ。

 

それに加えて、脳への負荷もあるため長時間の使用はクイントやメガーヌに禁じられている。

 

インターミドルまでに最低限形にはなったものの、ティーダにとってもオーバードライブは諸刃の剣であった。

 

そして、彼の相手は三年間無敗の絶対王者だ。

 

そんな相手がいつまでもやられている訳がなかった。

 

 

「いい加減、周りをウロチョロされるのはウザってぇな」

 

 

その時、ヴォーラスの炎の鎧の熱が少し高まり、体や顔がさらに炎に包まれているような外観に変化する。

 

 

「イグナイト、出力50%だ」

 

 

《Armatura Di Fiamma Cinquanta.》(炎の鎧50%《アルマトゥーラ・ディ・フィアンマ・チンクワンタ》)

 

 

するとヴォーラスの全身から、強烈な火炎が発せられた。

 

 

「全部まとめてカッ消してやる」

 

 

《Esplosione Di Fiamma.》(炎の爆発(エスプロジオーネ・ディ・フィアンマ))

 

 

「ファントム、防御だ!!」

 

 

《Protection EX.》

 

 

カートリッジを二発使用し、防御魔法による障壁を展開させる。

 

空間全体を破壊する業火がティーダに迫る。

 

 

(やべぇ……持たねぇ!?)

 

 

強化した障壁で防御するものの、すぐに打ち破られ、ティーダは業火に飲み込まれてしまった。

 

 

「ぐぁああああああ!?」

 

 

ティーダ・ランスター

LP42000→8500

 

 

全身を焼かれるような強烈な痛みを感じながら、ティーダはリングアウトする。

 

 

「ぐ……な、なんて攻撃しやがる……カートリッジで強化した障壁を貫通してくるなんてよ……」

 

 

ティーダはなんとか立ち上がる。

 

オーバードライブで纏っている黒コートはボロボロになっており、ヴォーラスの魔法の破壊力が如何に高いかが見て取れた。

 

 

(オーバードライブのおかげでなんとか耐えれたが……もう後がねぇな)

 

 

ティーダがリングに戻ると、ヴォーラスがにやつきながら話しかけてきた。

 

 

「クククッ……どうした?随分ボロボロじゃねえか。辛いなら棄権したっていいんだぜ?」

 

 

「……寝言は寝て言いやがれ」

 

 

試合が再開される。

 

 

「モタモタしてらんねぇ。ファントム、()()()()()()()だ」

 

 

《Ok.Master.Shadow Clone.》

 

 

ティーダはカートリッジを五本使用し、新魔法を発動させる。

 

すると、ティーダの隣にもう一人のティーダが現れる。

 

 

「何かと思ったら分身か?その程度の魔法なら、熟練者なら誰だって使えるぜ?」

 

 

「俺の分身魔法は普通の分身じゃねえ。いわゆる()()()で特別製だ。その真価は……お前自身で確かめろ!」

 

 

《Cross Fire Shoot.》

 

 

ティーダは二発のカートリッジを使用すると、十八個の黒い光弾を展開する。

 

そして、それは影分身の方もである。

 

しかも第一ラウンドで使用した物より、一回り大きくなっている。

 

合計三十六個の黒い光弾がヴォーラスへと襲いかかる。

 

それと同時に二人のティーダも動き出す。

 

ダガーモードで、接近戦を挑む。

 

 

「イグナイト、出力75%だ」

 

 

《Armatura Di Fiamma Settantacinque.》(炎の鎧75%《アルマトゥーラ・ディ・フィアンマ・セッタンタチンクエ》)

 

 

ヴォーラスの熱がさらに高まり、顔の半分が炎となり、体や手先からも炎が吹き出る。

 

 

「イグナイト、光弾の処理に専念しろ」

 

 

《Va Bene Capo.》(了解です、ボス)

 

 

ヴォーラスから指示されたイグナイトは、空中に赤い魔法陣を多数展開させると、強力な魔力弾を発射して黒い光弾の相殺を試みる。

 

 

《Grandine Di Fiamma.》(炎の雹(グランティネ・ディ・フィアンマ))

 

 

赤い魔力弾と黒い光弾が飛び交う中、ヴォーラスとティーダ達もぶつかり合う。

 

ティーダと影分身は瞬動術を使用し、カートリッジを各三本ずつ合計六本使用してから、魔力刃で斬りかかる。

 

ヴォーラスの前後から、高速で攻めていく。

 

しかし、ヴォーラスは魔力強化したイグナイトで冷静にティーダと影分身の斬撃をいなす。

 

先程は防がれなかった攻撃を受け流されるようになったことにティーダは内心驚く。

 

 

(炎の出力が上がったことで熱感知の精度も上がったか!?)

 

 

段々と強くなるヴォーラスの魔力波動と熱気に、ティーダは冷や汗をかく。

 

 

(こいつ……まだどれだけの力を隠していやがる!?)

 

 

焦りながらも攻めることはやめない。

 

 

「リングバインド!」

 

 

ヴォーラスの両腕を拘束すると、一気に斬りかかる。

 

 

《Dagger Slash.》

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP26500→23500→20500→17500→14500

 

 

ティーダと影分身は斬撃を二発ずつ食らわせる……が、二人が赤い鎖で拘束される。

 

 

《Catena Di Fiamma.》(炎の鎖(カテーナ・ディ・フィアンマ))

 

 

「クククッ……好き勝手されちまったからなぁ。お返しだ」

 

 

《Lampo Di Fiamma.》(炎の稲妻(ランポ・ディ・フィアンマ))

 

 

ヴォーラスも負けじと炎のレーザーを放つが……

 

 

《Momentary Crossing.》

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「「残念だったな……テメェの攻撃はもう当たらねぇ!ヴォーラス・クリストファー!!」」

 

 

ティーダの二つ目の新魔法、交換転送魔法、モーメンタリークロッシングは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()である。

 

魔法の発動も一瞬であり、瞬時に入れ替わることが出来る。

 

だがその分、魔力消費も大きくティーダの魔力量では一日に使える回数は数回である。

 

それにティーダ自身が影分身の魔力を探知出来る距離にいなければ、発動すら出来ないので使い所を考える魔法でもある。

 

 

(カートリッジ残り七発……どこかでデカイ一撃を放つことが出来れば!!)

 

 

「「そのためには……まず隙を作る!」」

 

 

「クククッ……なるほどなぁ。なかなか厄介な魔法を使うじゃねえか」

 

 

ヴォーラスは続けて、ランポ・ディ・フィアンマを小刻みに放っていく。

 

 

(だが頻繁に使わねえ所を見ると、そこまで使い勝手の良い魔法でもねえみてぇだな。それを使えば、俺の隙を作る又は撹乱ぐらいは出来るだろうに……わざわざ瞬動術を使ってるのがその証拠だ)

 

 

ティーダはそれらを上手くかわしながら、再度瞬動術を使い、ヴォーラスへと接近し、魔力刃で斬りかかる。

 

ヴォーラスはそれらを見事にいなしていく。

 

 

(まあ、その隙を見逃す程、俺は甘くねぇがな)

 

 

「高速移動はテメェだけが使える代物じゃねえぞ」

 

 

《Miraggio Di Fiamma.》(炎の蜃気楼(ミラッジョ・ディ・フィアンマ))

 

 

ヴォーラスは銃を後ろへと向け砲撃を放つと、その推進力でティーダへと肉迫する。

 

 

「なっ!?」

 

 

「おらっ!!」

 

 

「ぐっ!?」

 

 

(こいつ……魔力砲を推進力に!?どんな芸当だクソッタレ!!)

 

 

ティーダ・ランスター

LP8500→4150

 

 

ヴォーラスは銃のグリップで殴り飛ばすと、そのまま銃口を向ける。

 

 

「どうやら本体はテメェみたいだな。これで(しま)いだ。カッ消えろ」

 

 

《Uragano Di Fiamma.》(炎の暴風(ウラガーノ・ディ・フィアンマ))

 

 

「ちっ!?」

 

 

ティーダは咄嗟にモーメンタリークロッシングを使い、影分身と入れ替わる。

 

ティーダの代わりに影分身が強力な炎熱砲撃に飲み込まれるが……

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「んだとっ?」

 

 

予想外の出来事にさすがのヴォーラスも一瞬硬直してしまう。

 

 

「お前に近付けるこの時を……待ってたぜ!!」

 

 

その隙に影分身はヴォーラスを羽交い締めにして拘束する。

 

 

「テメェ……一体どういう事だ?なぜ消えねぇ?攻撃は食らったはずだ」

 

 

「さっき言ったろ?(影分身)は特別製だってよ……カートリッジ五本分の魔力で生み出されたんだ。そう簡単に消えるかよ。まあ、その分出せるのはどうしても一・二体が限界だけどな。俺を倒したきゃ、ブレイカークラスの攻撃でもするんだな」

 

 

ティーダの一つ目の新魔法、シャドウクローンは自らと全く同じ能力を持つ分身を作り出す魔法である。

 

どちらが本体かは、余程の実力者又は、特殊なスキル持ちでなければ見破る事はほぼ不可能である。

 

影分身の方も分身という認識があるのか、基本的には本体の命令通りに動く。

 

かなり曖昧な命令でも可能であり、戦闘前に影分身を作り、本体は姿を隠して奇襲するなどの攻撃をすることもできる。

 

作り出した際に消費した魔力を使い尽くすと消える。

 

また、分身が消えた際にその経験は本体に還元される効果もあり、本来は危険な場所への偵察にも使う事が出来る。

 

なお、自ら消えるとその魔力も還元されて本体へと戻る仕様になっている。

 

 

「そういう事だ!という訳でこいつを食らいな!!ファントムブラスターゼロ式!!!」

 

 

《Phantom Blaster Zero Expression.》」

 

 

その間に、本体であるティーダはというと、ヴォーラスの懐に潜り込み、零距離で砲撃を放っていた。

 

勿論、カートリッジ二本使用済み兼影分身事である。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP14500→4500

 

 

「これで決める!」

 

 

続けてティーダは、ヴォーラスへ二丁の銃口を向けると、最後のカートリッジ五本を使用し、巨大な球体を展開させる。

 

 

「こいつはさすがにやべぇかもなぁ」

 

 

ヴォーラスはその様子を不敵に笑いながら見ていた。

 

その直後、彼は静かに呟いた。

 

 

「イグナイト、出力100%だ」

 

 

《Armatura Di Fiamma Cento.》(炎の鎧100%《アルマトゥーラ・ディ・フィアンマ・チェント》)

 

 

ヴォーラスの身体が完全に炎に覆われる。

 

そのシルエットは炎の化身を思わせた。

 

ヴォーラスを羽交い締めしていた影分身は、あまりの炎の強さに消滅してしまった。

 

その様子を見ていたティーダは戦慄する。

 

 

「あの姿はやべぇな……あいつの周りだけ陽炎が起きてやがる」

 

 

ヴォーラスのあの状態の火力は想像以上に高いようだ。

 

その間にも球体は周囲の魔力を吸収し、さらに大きくなっていく。

 

それが十分な大きさになると、ティーダは叫んだ。

 

 

泡沫夢幻(ほうまつむげん)……ファントムブレイカー!!」

 

 

ヴォーラスも全身から強大とも呼べる程の業火を生み出す。

 

 

《Superesplosione Di Fiamma.》(炎の超爆発(スペースプロジオーネ・ディ・フィアンマ))

 

 

二つの巨大な攻撃が激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クックックッ……惜しかったなぁ」

 

 

そして、リングに立っていたのは絶対王者であった。

 

ティーダはうつ伏せに倒れていた。

 

爆発を相殺仕切れず、ダメージを受けてしまったのだ。

 

 

「ぐっ……く、くそ……」

 

 

「ここまで俺を追い詰めたのは、あのオカマ以来だ。お前は強かったぜ、ティーダ・ランスター」

 

 

ティーダはなんとか顔を動かし、ヴォーラスを見上げる。

 

ヴォーラスはそんなティーダを一瞥しながら言った。

 

 

「だが、最後に勝つのは……この俺だ」

 

 

そして彼はリングを後にする。

 

そんなヴォーラスの後ろ姿を見ながら、ティーダは気絶した。

 

 

『試合終了ォオオ!勝者は男子チャンピオン、ヴォーラス選手!!ティーダ選手を下し、決勝進出を決めた〜!!!』

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP4500→500

 

 

ティーダ・ランスター

LP4150→0

 

 

勝者はヴォーラスであった。




次、ちょっと特訓。

では、また( `・∀・´)ノ
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